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2章
50話:告げられた真実
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クラスメイト達の迷宮攻略が終わり静かになった三〇〇層で横たわっていると、女がこちらに近づいてきた。それが誰なのか見なくてもわかる。というのも俺はあいつらの戦いを観戦しており、あいつが乱入したのもしっかり見ていたからだ。
「久しいなエミリア」
「フフッ、まさかあなたがここにいるとは思わなかったわ。本体ではないけどね」
「本体は今立花や実と一緒に九兵衛さんとこ向かってるさ」
ガルカドール卿が作った境界騎士団の一人であり、俺や立花の卒業した魔法学校で教員をやっていたエミリア・ルーナ・アーバンシー。騎士団の交渉事の際には常に前にでて引き受けてくれた。味方に甘く、敵に対して容赦のないその姿勢は、騎士団の手本となった。
「なるほどね。ここには目当ての女の子の為にここに残っているわけね」
「知っていたのか!?」
「あの杉原と呼ばれた女の子に殺気を向けた時、あなたからの殺気を感じたわ」
そういえばあの時美里が挑発じみた事言った時に、威圧だけして攻撃をしなかったな。
「まぁもう一人いるが当たりだよ」
「全く……立花が泣くわよシュウ?」
「色々あり公認だ。まぁその分本体は離れない事を約束したがな」
立ち上がり握手を交わす。
「本当に久しぶりだなエミリア。会えて何よりだよ!」
「フフッ、あなたは相変わらずのようね。私も会えて嬉しいわ」
エミリアの微笑んだ顔は久しぶりに見たな。懐かしい。
「それで何でここに?タピットを殺しに来たのか?」
「今日は違うわ。私としても早く今回で終わらしたいんだけどね~」
「何か訳があるようだな……差支えなければ聞かせてくれないか?」
「ええ、いいわよ」
◇
迷宮攻略を終えた宴は来た時以上に盛大だった。王様を含む貴族達が集まり、普段絡むことのないような知らない中年の貴族達との会話に疲れていた。話しているうちに貴族たちの黒いものが見えてしまい、こんなどす黒い世界で生きるのは自分では考えられないなんて考えてていた嶋田は、会場を出て、タピットの元に向かった。
向かうと夜風に一人浸るタピットの元に、嶋田、木幡、雪、美里の四人が集まる。
「来たな」
「はい、三人ほど連れてきちゃいましたがね」
「なぁにかまわんよ。後である程度の話はクラス全員に話すが、お前達四人にはさらに秘密を話しておこう」
タピットは瓶に入ったワインをぐっと飲み干す。少し酔っているようだがこのほうが話しやすいのだろう。
「まずお前達勇者がどうやって召喚されたかわかるか?」
「召喚魔法ですよね?」
嶋田が答える。
「それはそうだがでは、その為に必要な魔力をどうやってまかなったと思う?」
四人はわからないといった感じに首を傾げる。そんな事を深く聞いた者はいない。
「話そうか……」
タピットは語り始めた。
◇
「この国の北に位置するラシュカリという街があり、そこには捕らえた魔族を収容する場所があるわ。一年前そこの魔族全員の命を引き換えに得た魔力を用いて勇者召喚がされたのは知っているかしら?」
「実達ん時とは違ってたくさん魔力が必要だからな。どうやって賄ったのか気になってはいたけどな。そういう事か……」
エミリアからタピットを襲ったわけについて聞いていた。
「彼らは六代目だけど、魔族の命を魔力にし始めたのは三代目の勇者の時からよ」
昔と変わらずあの国はクソだというわけだ。全くあの時潰しきれなかったのが本当に悔やまれるな。
「潰しそこねたな……」
「そうね……十騎士の一人だったナシュワンは覚えているわね?」
「ああ、この世界で最も優れた騎士である証を持つ男だ。ファーガス王国の歴代の騎士団長でも最強とも言われていたな」
最初に立花とファーガスに来た時に顔を見たっけな。確かにあの当時のこの国では別格のオーラを放っていたな。まぁ俺達には遠く及ばんがな。
「あなたの死後、あの人が実達の事で責任を感じて詫びてきたのよ。それで命と引き換えに国の存続を頼まれたの」
「そうだったんだ。それで殺したのか?」
「一応借りがあってね……その時は生かしてあげたわ。彼は誠実な男だったし今後よりよい国作りに務めると泣いて約束をしてくれたもの」
確かに奴は評判も良く、正義感の強い厳格な騎士であったな。
「だがあいつの国作りも結局駄目だったようだな……」
◇
「元々魔族は人と争ってはなかったらしいからな。今更だがこの戦争の発端は人だ」
タピットは勇者召喚の仕組みや約束について四人に話した。
そもそも魔大陸は魔族以外にも別の種族が住んでおり、それぞれが穏便に暮らしていた。だがいつしか人は魔大陸の資源を狙い侵攻を始め、魔族はそれを守るために人と戦いを始めた。
「タピットさん……」
嶋田は悔しそうな顔を見せる。それは呪いともいえるエミリアとの約束を聞いたからだ。
歴代の騎士団長は勇者にこの事を伝え、勇者の自由の為に動く。それがエミリアとのナシュワンの約束だった。召喚の儀式を行った時点で、その意志を見せない場合は死を選び、勇者召喚後にそれを告げないで、勇者を遠征させた場合は死を強制的に選ばされる。勿論国王には伏せる事を言われており、それで離反を起こした場合は投獄……下手をすれば反逆罪で死刑となる。
「国王はあの女性の事は知らないのですか?」
「それを言った場合も死だ……」
「それじゃあタピットさんが……」
「今までそれを勇者には隠してきた。勇者召喚は今回で六回目だが、みな魔王との戦いで死亡か行方知れずさ。だが王様はそのことを秘匿しろとのことだった。秘匿しなければ監獄行き、しかし秘匿すればエミリアに殺される。そんな運命を背負うのが騎士団長なんだ……」
タピットはずっとこのことに葛藤し続けた。エミリアに目の前で先代のバスティノ団長が殺された時からずっと……バスティノ団長は殺される時自分に向かってこの死は私の罪故だとやりきれない表情で笑いながら死んでいった。バスティノ団長もまた葛藤し続けたのだ。
◇
「それは酷い話じゃないか?歴代の王国騎士団長はそうやって死んでいる感じか~」
「ちゃんと約束は守れば殺さないわ。でもみんな告げると言って告げず勇者を使い捨てにしたから殺したまでよ。ナシュワンを殺したんだし当然でしょ?これは私の罪でもあるわ」
百年前の戦争終結後、ナシュワンは王国をより良い国にと、勇者召喚を辞め、魔族との争いもしない方針を掲げたが、国王が変わるとそれが覆され、年老いたナシュワンは邪魔者扱いを受けて殺されたと。死に際にエミリアにこれを託し、それを彼女が受理したというのがこの呪いの発端だが、騎士団長には同情してしまうな。
「それは抜け道はないのか?」
「一応あるしそれをやってくれれば私が王国に出向いて騎士団長を守ることになっているけどあれはキツイんじゃないかしら?」
「そんなもんがあるんだな」
◇
「以上で話は終わりだな。今まで隠して悪かったな」
「いえ、こうして話してくれましたので」
「ですね。まぁそれを聞いても俺や浩二は魔王を倒すことには変わりません。結局元の世界に帰らないとなのでね」
結局は魔王を倒さねば地球には帰れない。この二人は帰還志望が強く、その為に戦っているので揺らがないだろう。ただ国王やその腹心に対しては常に警戒するようになるだけだ。
「でもあの人も勇者召喚辞めさせるように国王倒せばいいのにね~」
美里は納得いかないと言った感じの表情を見せる。
「ファーガス王国が大半を治めるこのクレセントの大陸はいくつかの小国がありそこを抑えるために王族は必要なんだ。彼女はそこまでの責任を持てないのだろう」
「それで……この話のどこまでを他のやつに話すんでか?それとこのまま牢屋に行くんですか?」
嶋田が恐る恐る聞いたが、これが国王の耳にしれればこのままいけば牢屋行きだ。しかしここの四人はみなそんなことは望んでいない。この人をそんな目に合わすわけにはいかないからだ。
「まだそういう訳にはいかんな。だからこれは内緒にしてくれ。他の奴には魔族の命と引き替えに得た魔力で召喚されたということだけを伝え、エミリアに狙われた理由もそれだということにしておいてくれ。お前たちは元の世界に帰るための手段を魔族と戦いながら探すんだ。幸いなことにオルメタにある魔王城に転移装置があると聞いている。そこを目指せ」
「王様はともかくエミリアはそれで大丈夫なのでしょうか?」
「それは大丈夫だ。リーダー格であるお前らにこのことを話したことで、契約に従い動いたことになる。後はお前達にその伝達を託したということにすればなんとかなるはずだ」
タピットがリーダー格である四人に真実を話したことで、勇者が真実を知った上で行動することになる。それを徐々にクラスメイトに浸透させていけばエミリアとのナシュワンの約束の一つは守られた事になる。
エミリアとナシュワンの約束には真の目的がある。しかしそれもまた保険の一つでしかないのだ。
パーティ会場に戻りタピットは他のクラスメイトや王様のいる前で、勇者召喚の方法のみをつげ自身が襲われた理由も少し嘘を混ぜて話した。王様や大貴族達はそれに対し困惑したが魔大陸侵攻を助長する発言を最後にしたことで問題になることはなかった。
嶋田浩二
種族:人間族
職業:勇者
レベル125
攻撃:22000
防御:22000
魔法攻撃:22000
魔法防御:22000
素早さ:22000
魔力:22000
ギフト:身体強化、成長速度UP、魔法適性、戦士適性
異能:元始の爪(AA)
称号:王国の光
木幡竜也
種族:人間族
レベル124
職業:ナイト
攻撃:24000
防御:24000
魔法攻撃:12000
魔法防御:18000
素早さ:16000
魔力:18000
ギフト:身体強化、成長速度UP、戦士適性
異能:カウンターシールド(A)
称号:王国の盾
菱田隼人
種族:人間族
レベル126
職業:剣闘士
攻撃24000
防御:18000
魔法攻撃:20000
魔法防御:16000
素早さ:22000
魔力:18000
ギフト:身体強化、成長速度UP、戦士適性
異能:攻撃破壊(A)
称号:王国の牙
月島雪
レベル:124
種族:人間族
職業:混魔導士
攻撃:14000
防御:14000
魔法攻撃:24000
魔法防御:24000
素早さ:20000
魔力:24000
ギフト:身体強化、成長速度UP、魔法適性
異能:キャットクイーン(A)
称号:王国の癒し
杉原美里
レベル:124
種族:人間族
職業:狩人
攻撃:20000
防御:14000
魔法攻撃:20000
魔法防御:18000
素早さ:24000
魔力:18000
ギフト:身体強化、成長速度UP、戦士適正
異能:気配探知(A)
称号:王国の矢
「久しいなエミリア」
「フフッ、まさかあなたがここにいるとは思わなかったわ。本体ではないけどね」
「本体は今立花や実と一緒に九兵衛さんとこ向かってるさ」
ガルカドール卿が作った境界騎士団の一人であり、俺や立花の卒業した魔法学校で教員をやっていたエミリア・ルーナ・アーバンシー。騎士団の交渉事の際には常に前にでて引き受けてくれた。味方に甘く、敵に対して容赦のないその姿勢は、騎士団の手本となった。
「なるほどね。ここには目当ての女の子の為にここに残っているわけね」
「知っていたのか!?」
「あの杉原と呼ばれた女の子に殺気を向けた時、あなたからの殺気を感じたわ」
そういえばあの時美里が挑発じみた事言った時に、威圧だけして攻撃をしなかったな。
「まぁもう一人いるが当たりだよ」
「全く……立花が泣くわよシュウ?」
「色々あり公認だ。まぁその分本体は離れない事を約束したがな」
立ち上がり握手を交わす。
「本当に久しぶりだなエミリア。会えて何よりだよ!」
「フフッ、あなたは相変わらずのようね。私も会えて嬉しいわ」
エミリアの微笑んだ顔は久しぶりに見たな。懐かしい。
「それで何でここに?タピットを殺しに来たのか?」
「今日は違うわ。私としても早く今回で終わらしたいんだけどね~」
「何か訳があるようだな……差支えなければ聞かせてくれないか?」
「ええ、いいわよ」
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迷宮攻略を終えた宴は来た時以上に盛大だった。王様を含む貴族達が集まり、普段絡むことのないような知らない中年の貴族達との会話に疲れていた。話しているうちに貴族たちの黒いものが見えてしまい、こんなどす黒い世界で生きるのは自分では考えられないなんて考えてていた嶋田は、会場を出て、タピットの元に向かった。
向かうと夜風に一人浸るタピットの元に、嶋田、木幡、雪、美里の四人が集まる。
「来たな」
「はい、三人ほど連れてきちゃいましたがね」
「なぁにかまわんよ。後である程度の話はクラス全員に話すが、お前達四人にはさらに秘密を話しておこう」
タピットは瓶に入ったワインをぐっと飲み干す。少し酔っているようだがこのほうが話しやすいのだろう。
「まずお前達勇者がどうやって召喚されたかわかるか?」
「召喚魔法ですよね?」
嶋田が答える。
「それはそうだがでは、その為に必要な魔力をどうやってまかなったと思う?」
四人はわからないといった感じに首を傾げる。そんな事を深く聞いた者はいない。
「話そうか……」
タピットは語り始めた。
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「この国の北に位置するラシュカリという街があり、そこには捕らえた魔族を収容する場所があるわ。一年前そこの魔族全員の命を引き換えに得た魔力を用いて勇者召喚がされたのは知っているかしら?」
「実達ん時とは違ってたくさん魔力が必要だからな。どうやって賄ったのか気になってはいたけどな。そういう事か……」
エミリアからタピットを襲ったわけについて聞いていた。
「彼らは六代目だけど、魔族の命を魔力にし始めたのは三代目の勇者の時からよ」
昔と変わらずあの国はクソだというわけだ。全くあの時潰しきれなかったのが本当に悔やまれるな。
「潰しそこねたな……」
「そうね……十騎士の一人だったナシュワンは覚えているわね?」
「ああ、この世界で最も優れた騎士である証を持つ男だ。ファーガス王国の歴代の騎士団長でも最強とも言われていたな」
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確かに奴は評判も良く、正義感の強い厳格な騎士であったな。
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そもそも魔大陸は魔族以外にも別の種族が住んでおり、それぞれが穏便に暮らしていた。だがいつしか人は魔大陸の資源を狙い侵攻を始め、魔族はそれを守るために人と戦いを始めた。
「タピットさん……」
嶋田は悔しそうな顔を見せる。それは呪いともいえるエミリアとの約束を聞いたからだ。
歴代の騎士団長は勇者にこの事を伝え、勇者の自由の為に動く。それがエミリアとのナシュワンの約束だった。召喚の儀式を行った時点で、その意志を見せない場合は死を選び、勇者召喚後にそれを告げないで、勇者を遠征させた場合は死を強制的に選ばされる。勿論国王には伏せる事を言われており、それで離反を起こした場合は投獄……下手をすれば反逆罪で死刑となる。
「国王はあの女性の事は知らないのですか?」
「それを言った場合も死だ……」
「それじゃあタピットさんが……」
「今までそれを勇者には隠してきた。勇者召喚は今回で六回目だが、みな魔王との戦いで死亡か行方知れずさ。だが王様はそのことを秘匿しろとのことだった。秘匿しなければ監獄行き、しかし秘匿すればエミリアに殺される。そんな運命を背負うのが騎士団長なんだ……」
タピットはずっとこのことに葛藤し続けた。エミリアに目の前で先代のバスティノ団長が殺された時からずっと……バスティノ団長は殺される時自分に向かってこの死は私の罪故だとやりきれない表情で笑いながら死んでいった。バスティノ団長もまた葛藤し続けたのだ。
◇
「それは酷い話じゃないか?歴代の王国騎士団長はそうやって死んでいる感じか~」
「ちゃんと約束は守れば殺さないわ。でもみんな告げると言って告げず勇者を使い捨てにしたから殺したまでよ。ナシュワンを殺したんだし当然でしょ?これは私の罪でもあるわ」
百年前の戦争終結後、ナシュワンは王国をより良い国にと、勇者召喚を辞め、魔族との争いもしない方針を掲げたが、国王が変わるとそれが覆され、年老いたナシュワンは邪魔者扱いを受けて殺されたと。死に際にエミリアにこれを託し、それを彼女が受理したというのがこの呪いの発端だが、騎士団長には同情してしまうな。
「それは抜け道はないのか?」
「一応あるしそれをやってくれれば私が王国に出向いて騎士団長を守ることになっているけどあれはキツイんじゃないかしら?」
「そんなもんがあるんだな」
◇
「以上で話は終わりだな。今まで隠して悪かったな」
「いえ、こうして話してくれましたので」
「ですね。まぁそれを聞いても俺や浩二は魔王を倒すことには変わりません。結局元の世界に帰らないとなのでね」
結局は魔王を倒さねば地球には帰れない。この二人は帰還志望が強く、その為に戦っているので揺らがないだろう。ただ国王やその腹心に対しては常に警戒するようになるだけだ。
「でもあの人も勇者召喚辞めさせるように国王倒せばいいのにね~」
美里は納得いかないと言った感じの表情を見せる。
「ファーガス王国が大半を治めるこのクレセントの大陸はいくつかの小国がありそこを抑えるために王族は必要なんだ。彼女はそこまでの責任を持てないのだろう」
「それで……この話のどこまでを他のやつに話すんでか?それとこのまま牢屋に行くんですか?」
嶋田が恐る恐る聞いたが、これが国王の耳にしれればこのままいけば牢屋行きだ。しかしここの四人はみなそんなことは望んでいない。この人をそんな目に合わすわけにはいかないからだ。
「まだそういう訳にはいかんな。だからこれは内緒にしてくれ。他の奴には魔族の命と引き替えに得た魔力で召喚されたということだけを伝え、エミリアに狙われた理由もそれだということにしておいてくれ。お前たちは元の世界に帰るための手段を魔族と戦いながら探すんだ。幸いなことにオルメタにある魔王城に転移装置があると聞いている。そこを目指せ」
「王様はともかくエミリアはそれで大丈夫なのでしょうか?」
「それは大丈夫だ。リーダー格であるお前らにこのことを話したことで、契約に従い動いたことになる。後はお前達にその伝達を託したということにすればなんとかなるはずだ」
タピットがリーダー格である四人に真実を話したことで、勇者が真実を知った上で行動することになる。それを徐々にクラスメイトに浸透させていけばエミリアとのナシュワンの約束の一つは守られた事になる。
エミリアとナシュワンの約束には真の目的がある。しかしそれもまた保険の一つでしかないのだ。
パーティ会場に戻りタピットは他のクラスメイトや王様のいる前で、勇者召喚の方法のみをつげ自身が襲われた理由も少し嘘を混ぜて話した。王様や大貴族達はそれに対し困惑したが魔大陸侵攻を助長する発言を最後にしたことで問題になることはなかった。
嶋田浩二
種族:人間族
職業:勇者
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攻撃:22000
防御:22000
魔法攻撃:22000
魔法防御:22000
素早さ:22000
魔力:22000
ギフト:身体強化、成長速度UP、魔法適性、戦士適性
異能:元始の爪(AA)
称号:王国の光
木幡竜也
種族:人間族
レベル124
職業:ナイト
攻撃:24000
防御:24000
魔法攻撃:12000
魔法防御:18000
素早さ:16000
魔力:18000
ギフト:身体強化、成長速度UP、戦士適性
異能:カウンターシールド(A)
称号:王国の盾
菱田隼人
種族:人間族
レベル126
職業:剣闘士
攻撃24000
防御:18000
魔法攻撃:20000
魔法防御:16000
素早さ:22000
魔力:18000
ギフト:身体強化、成長速度UP、戦士適性
異能:攻撃破壊(A)
称号:王国の牙
月島雪
レベル:124
種族:人間族
職業:混魔導士
攻撃:14000
防御:14000
魔法攻撃:24000
魔法防御:24000
素早さ:20000
魔力:24000
ギフト:身体強化、成長速度UP、魔法適性
異能:キャットクイーン(A)
称号:王国の癒し
杉原美里
レベル:124
種族:人間族
職業:狩人
攻撃:20000
防御:14000
魔法攻撃:20000
魔法防御:18000
素早さ:24000
魔力:18000
ギフト:身体強化、成長速度UP、戦士適正
異能:気配探知(A)
称号:王国の矢
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