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◇みんな家族じゃない◇
しおりを挟む芋虫ゴ~ロゴロ。ゴ~ロゴロったら、ゴ~ロゴロ。わ~い。転がれ~。グイグイっ!ついつい恨みを込めて足でケリケリしてたら、カズ君に暴力は駄目だと怒られた。足で転がした位で暴力?私なんて精神的な暴力受けまくりましたよ?自分の顔した人形をダッチワイフがわりに使われるってどうよ?しかもお前も同じ目に遭わせてヤる!って、目の前で実演されてたんだよ?ケリケリ位可愛いもんじゃん。本当はゲシゲシ踏み潰したいのを我慢してるんだよ!私が怒りで興奮してたら、本当の蓑虫みたいに上から吊るしてくれた。ブラブラしてるのみたら、ちょっとスッキリした。カズ君に有り難うって言ったら、転がしておくとお前が暴れそうだからだ!と言われた。もうカズ君怒りっぽいね。カルシウム足りないの?牛乳飲む?ウェハースみたいのも有るよ?後にしろ?ハイハイ了解~。
吊るされた蓑虫は全部で4つ。ん?4つ?1つ多くね?王子達で2つ。王弟で1つ。も1つは?あっ、筆頭魔術師ね。捕まえてたんだね。素早いね。あっ、何だか魔道具に魔力込めてたみたいだけど大丈夫なの?何て事無い。全く魔力が足りて無いって?それを取り上げて、カズ君が魔力を込めて使うんだね。今居る場所は、王妃様の私室の使用人部屋。4人をしっかり拘束し直す。パンツから3本の鍵ゲッツ。
お情けで手枷足枷の鎖は長目にしてやろう。お弁当とお茶も情けだ。そしておまるを用意。明日の朝まで、大人しくここに居てよ。拘束後、王妃様に魔道具を使用して貰う。これでこの4人は王妃様には逆らえないし、命令を聞かざるをえない。勿論魔術師には魔力封じの枷を装着。王家の宝物殿には、かなりの魔道具が有った。世の中の役に立つ様な物が有ると良いね。カズ君の魔力は無限に近いみたい。カズ君も役に立てるならと、王妃様と話してたよ。そして最後にカズ君の魔法で部屋にはしっかりロック。更には防音と結界つき。仕事が終わり次第に王太子も来て、王妃様と見張ってくれるそう。私達は、明日の早朝に異世界人の送還とゲート破壊を決行する。後は王の鍵のみ。王妃様の連絡待ちだ。
ここでとりわけ作業は一段落。ナミさんとリキ君には、ログハウスに居ると異世界人に明日の説明に戻って貰う。カズ君の瞬間移動は本当にお役立ちだよね。
一連の作業が終わる頃、王太子が仕事を終えてやって来た。あ~。やっぱり目元とかが、少しカズ君と似てるね。カズ君が柔和になった感じだよ。しかし双子王子とはどちらも似てないよ?アイツらは全然王妃様に似なかったんだな!性格も顔に出るしな!母親が違うカズ君と王太子の方が似てるって不思議だね。多分性格も遇うんじゃ無いかな?仲良く出切ると良いよね。
明日の決行の段取りを話ながら、お弁当やお総菜を出して夕食タイム。途中から姫様も仲間入り。20代後半のしっとり系美人さん。既に嫁いで居るそう。明日の決行の話を聞き、駆け付けてくれたそうだ。私は王太子と姫に鍵のお礼を言う。2人は、お礼を言われる事では無い。王家の尻拭いをさせて申し訳無いと言う。そうだよね。此方がお礼を言ったら、やはり謝るよね。良し!
《全ては明日の朝終わります。絶対に成功させます。終わったら、皆で事後処理を頑張りましょうよ!それでお礼や謝罪はチャラにしませんか?私はご迷惑で無いなら、将来のお義母さんやお義姉さん。そしてお義兄さんと仲良くしたいです。色々扱き使って下さいよ。どうですか?お義母さん?カズ君もそう思うでしょ?》
〈しかし俺の血は・・・。〉
《カズ君はその無駄に多い魔力で幾らでもお役に経てるじゃん!別に私はかいしょなしでも構わないよ?このポーチが有れば衣食住は賄えるし、神も願いを叶えてくれるって言ったじゃん。でも血が繋がらなくても、血が半分だけでも身内でしょ?ならみんな家族じゃない。私に此方の家族を増やしてよ。王妃様?王太子様?姫様?私達が身内になったら嫌ですか?勿論王の座何て要りませんよ?正直面倒臭いです。問題が出ると言うなら、明日のゲート破壊した後に旅立ちます。》
〈貴女に言わせてしまいごめんなさいね。本来なら王妃の私がお願いすべき事です。私はカズ君の事を自分の家族の様に思って居ます。息子も娘もです。王の手前、私達は貴方に手を差し伸べる事が出来ませんでした。こんな私達を家族だと思ってくれなんて言い出せませんでした。魔力何て関係有りません。嫌だなんて事有りません。カズ君さえ良ければ家族になって下さい。〉
〈勿論私も家族ですよ。小さい頃のカズ君に言えなくてごめんなさいね。〉
〈勿論私もだ。私は王が怖くて何もしてやれなかった。本当にすまない。こんな私で良ければ、是非家族になってくれ。〉
〈・・・・・。〉
《皆さん有り難うございます。カズ君はヘタレだから、恥ずかしくて返事出来ないみたい。皆さんの優しさはカズ君知ってます。聞かされましたよ。まあゆっくり進みましょう?お気持ちが聞けて嬉しいです。取り敢えず明日が第一歩です。カズ君?ヘタレて無いで気合い入れてよ?》
《では固いお話はこの辺で終了~。皆さんデザートは如何ですか?ケーキにマカロン。プリンにババロア。焼菓子に和菓子も出しちゃいますよ~。飲物もジースに炭酸系にコーヒーに紅茶。実はビールとかお酒も有るけど、これは明日全部終わってからね。ではでは沢山食べてね~。》
美味しいものは異世界でも同じだよね。初めての食感や見た目や味に大盛り上がり。とても楽しかったよ。その後、私達はログハウスに戻った。今日は皆で布団でごろ寝だ。よこでイタズラして来るカズ君の手を払う。うつらうつらしながら奮闘してたら、王妃様から連絡が入った。カズ君と王妃様の部屋で王の鍵を貰う。
これで鍵は揃った。後は明日の決行のみ。王妃様がもう遅いし余り寝る時間も無いでしょ?良かったら、此方で寝なさいな。と、王妃様の寝室を勧めてくれた。王太子は使用人部屋の前でソファーベッドで寝ている。王妃様は怪しまれない様に、王の寝室に戻りそうだ。私は遠慮したが、何故かカズ君が乗り気で承諾してしまう。
*****
おい?約束は守ったんだよな?罰って何だったんだ?拘束外れたのに、何で脱出出来なかったんだ?えっ?足腰立たなかったから歩けなかった?何でそんなになるんだよ!担がれてる最中に寝て何かされたのか?だからそれは罰受けたって言ったじゃん!だからその足腰経たなくなる程の罰を吐け!
カズ君忘れて無かったよ。以外にしつこい奴だな。これが聞きたくて承知したな。しかし眠いわ~。少しは寝ないと明日大変だよ。
横で喚きながら、私を弄り回すカズ君。しかし眠気には勝てなかったよ。ゴメン。もう寝るよ・・・。ぐぅ~。揺すぶられても、もう起きれませんよ・・・。
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11/22連載開始。12/15日完結。6話よりH描写入ってます。お読み戴き有り難うございました。
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