46 / 92
【本編4・search for my roots】
羽をもがれた小鳥の心。
しおりを挟むグレイが彼女をそっとベッドへ横たえた。ベッドサイドでフワリと純白の羽を広げる。彼女を回復させようとするグレイをルイスが止めた。
「少し待って下さい。今将軍を呼んでいます。」
え?何故将軍を?
今回の件は帝国のお城の内部で起こった事。もし事件性が認められても、帝国人では無い私達に裁く権利は無い。勿論裁くつもりは無いけど、他国の者の戯れ言だと隠蔽されても困る。
「将軍なのは何故?呼ぶなら宰相辺りじゃ無いの?」
「宰相は皇帝寄りです。後宮については皇帝の言いなりでほぼ放置。肝心な皇帝は義務の様に、与えられた順に通うだけです。その点将軍は一本筋の通った方です。城全体だけでは無く、後宮内部の警備も担当しているそうです。」
成る程ね。将軍なら彼女の身元も解るだろう。多分あの吹き抜けの出口は…。
「アリー正解だよ。後宮の東屋の裏の林の中に、ポッカリと穴が空いてたよ。穴はかなり古そう。何かの拍子に空いた穴を、後宮の女性達はゴミ捨て場にしてた訳。勿論、アリーが落とされた穴とは別口だよ。」
散乱してたゴミの山…。更にはうず高く積み上げられた白骨の山…。
「なら人だと言うあの白骨の山は…。」
扉が静かに開いた。将軍が王子に連れられ入室する。王子に促されベッド脇に移動した。余程驚いたのだろう。目を見開き言葉に詰まっていた。
将軍はベッド上の彼女を見て顔を歪めた。言葉にならぬ様のか喉をならす。漸く苦しげに絞り出す様に、悲鳴に近い言葉を紡ぎ出した。
「この方は南の属国の姫君です。現皇帝が返り咲いた我が国への、友好の証として1年程前に皇帝へ嫁がれました。何故こんなお姿に…。しかも身籠られてるのか!」
将軍は後宮内部の警備も任されている。しかし後宮の敷地内には男性は入れない。その為使用人は全て女性。それもくノ一である。不審な人間を排除する為、後宮に入宮する女性の供は1人のみ。自身専用の侍女1人のみを連れて入宮する。
「この骨と箱に見覚えは有りますか?お話を聞く限りでは、多分侍女の方だと思われますが…。此方は遺品の様です。」
将軍は箱の中身を確認すると、天井を見上げて声をあげた。
「影!後宮の侍女長を呼び出せ!内部の影もだ!姫様がまさか巫忍をお連れとは!なら姫様は巫女で在られたのか?何故気付かなかったのだ!姫の国に知られれば戦になるぞ!」
慌ただしくなる室内。良く見ると静かにベッドに横たわる姫君の顔色が悪い。
ドタドタと集まる人々。大声上げるな!正直コイツら煩い。静かに集まれ無いの?そうだ!私は王子に耳打ちする。私とグレイは、王子の許可を貰い転移した。
*****
転移先の扉をノックする。
「女将さん!急にすみません!お部屋を貸して戴けませんか?」
今朝まで居た料亭の玄関先。私の声に慌てた女将が現れた。グレイの腕の中の姫君を見て絶句する。
「この方は南方から嫁がれた…。何故こんなお姿に?私がお目通りした際にはお元気でしたのに…。」
やはり女将は顔見知りだった。女将は先先代直属の諜報を辞した後も、料亭を営みながら後輩のくノ一達を育成してると言っていた。流石に後宮の内部にまでは介入はしない。しかし妃の入宮後開かれる、新妃のお披露目会には必ず参加しているとも聞いていた。
「後宮内の女性には、頼る身内の無い者も多いのです。なので私が少しでも相談にのれたらと、相談役の様な事をしております。と言いましても私も仕事を持つ身ですので、文でのやり取り位ですが…。この姫君も親族は遠く、私とマメに文通をしておりました。しかし3月ほどで文が止まりました。最後の文に、皇帝より2度目のお召しがあったと記載されておりました。その後もう妃は必要無いと皇帝の宣言が有ったのです。ですから私は、お2人仲睦まじくされてるのかと…。」
姫君は約1年程前にこの国に嫁いだ。新しい妃のお披露目会で女将に会い文通を始めた。文通は3ヶ月程で終わる。姫君からの最後の文に、皇帝より2度目のお召しが有ったと記載されてた。手紙が途絶えたとほぼ同時に、皇帝がもう妃は要らぬと宣言した。その為女将は、姫君と皇帝が仲睦まじくなったと思っていた。
確かに辻褄はあうよね。でも真相は違った。多分2度目のお召しが有った後、誰かにあの穴に落とされたんだ。侍女と一緒にね。
落とした犯人は、姫君の懐妊に気付いていて落としたの?それとも単なる衝動的な嫉妬心から落としたの?
しかし初夜から2度目までが空きすぎ!後宮の妃って何人いるのよ!こんな間隔で、寵妃だとかは何で決めるの?私を落とした奴らはバカすぎる。皇帝ももっと早くに宣言しなさいよ!初夜から数ヵ月も会えない何て酷すぎるじゃ無い…。
私が考え事をしてる間に、グレイが姫君に癒しをかけてくれた。青白くなっていた顔色に赤みが戻っている。頬と唇にも朱が帯びてきた。
「女将さんがお医者さんを呼んでお粥を炊いて来るって。この部屋は安心だよ。まるでカラクリ屋敷だよ。女将さんの自信作みたい。一応僕も結界を張ったけど、多分必要無いね。無理に入ろうとしたら地獄行きだよ。」
グレイの見立てでは、お腹の子は何時生まれても不思議の無い時期だと言う。但しかなりお腹の子が小さい。更には内包する力が不安定なので、落ち着くまでは生まれないと言う。
多分初夜で懐妊したのだろう。2度目のお召しの際には、懐妊に気付いて無かったのだろうか?
聞いた話だと、入宮し数月後にお披露目会。これが婚姻式の様な物。その晩が初夜になる。もしここで懐妊したなら、その後月のものは無かった筈。慌ただしくて乱れたと思ったのだろうか?その後女将と3ヶ月の文通。最後の文には2度目のお召しの話。
姫君は約3ヶ月過ぎの身重の体を抱え、2度目のお召しを迎えた。多分この後直ぐ位にあの穴に落とされた。
そしてあの穴の中で約半年も…。
穴に落とされた時、犯人は身重の体を知っていたのだろうか?そして姫君は?
もし姫君が懐妊に気付いてたなら、直ぐにでも皇帝に伝えても良い筈。安定期に入るまでは体を労るべき。お召しだって断れる。やはり本人も気付いて無かったの?穴に落とした犯人は知ってたのだろうか?
どちらだとしても、姫君の気持ちは…。
まあ皇帝は懐妊に気付かなかったのだろうね。それまで散々出来なくて、自分は不能だと思ってたのかもしれない。いっそそうなれば良いんじゃ無い?殺ってお仕舞い棒改で試してみる?まあいきなり出来るとは思わなかったんだろう。でも避妊薬は効かなかったの?
「アリーってば、結構エグい事考えるよね。皇帝も形無しだよ。考えはそれであってると思う。避妊薬だって万全じゃ無い。摂取時間によっては、たまたま空白の時間が出来ても可笑しくないよ。」
エグい事?
「男性にとっては恐ろしい事だよ。後ね。2度目のお召しの後に、もう妃は要らぬと宣言したのはアリーの存在を知ったからだよ。まだ不確かな情報だったみたいけど、諜報が商船から情報を得て裏付けをとってたみたい。」
私の存在の情報で皇帝は動いた。その結果、女将は誤解してしまったの?
「それはアリーのせいじゃ無い。ダンジョンに落とされた時点で彼女達の運命は決まった。女将が気付いて捜索が早まっても、多分結果は変わらなかった。しかもあの人骨の量。遥か昔からあの穴は使われてた。侍女の死因は落下の際の肋骨損傷だよ。その後姫君を助ける為にかなり無理をしたみたいだね。早々に助け出されても、助かる命では無かった。逆に今回の発見は遅すぎては居ない。姫君とお腹の子は助かるよ。後少しでも発見が遅れてたら助からなかったかもしれない。姫と子が助かれば、侍女の気持ちも報われる。その魂も安らかに眠れる筈だよ。」
うん…。そうだね。グレイ有難う。でも何だか悲しい。私の存在が人の運命を変えたなら…。
「それはアリーの傲りだ。アリーは神様なの?そんなに偉いの?なら変わりに死ねるの?人の生死は神の管轄なんだ。アリーに決定権は無い。アリーが手を下したなら別だけどね。」
解ってる。グレイごめん。
「後ね。後宮の女性達の寵妃の基準は回数だって。」
回数?呼ばれる回数なの?
「違うよ。一晩の回数だよ。だから媚薬使う彼女が寵妃と呼ばれてる。皇帝に避妊薬使えば自分も孕めないのにね。それでも寵妃の地位は正妃に1番近い。正妃になれば皇帝は、週末は自分の元にしか通わない。子が出来るチャンスも増える。これは愛故なのか地位への固執なのか微妙だね。因みに今の寵妃は週に1度、必ず召されるそうだよ。もう犯人は決まったよね。」
グレイ凄い!これで解決じゃない。
「こんなに簡単に私にも解る事件なら、もうお城に戻ったら解決してるんじゃ無い?お城に戻りたくないな。こちらに泊まっちゃダメかな?」
「アリー甘いね。僕が此方は見てるよ。だからアリーは戻って話を擦り合わせて来て。大元の寵妃を捕縛し、周囲を綺麗にして来て。宿泊は多分ムリ。さあ宜しくね。」
・・・・・。
う…。グレイの呆れた視線が…。
はいはい行きますよー。転移をしようとしたらドアが開いた。
わーい。女将さんに差し入れを貰ったよ。おにぎりだって。船で炊き立てご飯に塩ふって食べたら美味しそう~のあれですね?黒々とした海苔の香りが食欲を誘います。包んでいる紙?も良い香り。何だか元気が出てきたよ。
「姫様はお任せ下さい。どうぞ行ってらっしゃいませ。」
「はーい。行って来まーす。」
*****
客室に戻ると、女性が金切り声を上げ暴れていた。それを唖然と視ているだけの皇帝と宰相。はて?この2人には事後報告だったのでは?将軍はどうしたの?
ダンジョンの見回りに行った?もう魔物が復活してる時間だから、人が入らぬ様にしてくる?
それは確かに必要だね。
さて。女性の顔には見覚えが有る。私を罵りダンジョンに突き落とした女性。自身を皇帝の寵妃だと叫んでいた人。
妃は後宮から出れないのでは?
ルイスが私に気付き、私の側に来る。話を聞くと、後宮で尋問された女性が証拠が有るのか!ならば私を出せ!と大立ち回りをした。
コラコラ。貴女方が私を突き落としたんでしょうが!ん?何よルイス?え?知ってて言ってるの?
あ…。己が姫君を突き落としたからなんだね。私も落としたから、私が生還して話したと思った訳だ。なら自白した様なものね。
更には隙を見て脱走し、客間に怒鳴り込みに来た。しかし生憎私は居ない。さあ捕縛だ!となった所に、騒ぎを聞き付けた皇帝と宰相が来た。女性はここぞとばかりに、皇帝にすがり付く。私にはめられたと騒いでたそう。しかしどんなに泣き落としをしても、皇帝は全く反応なし。しまいにはお前は誰だ?の一言。この言葉に、流石の女性もぶち切れた。
まあこれも当たり前よね。皇帝って最低だね。私の白けた顔に何を思ったのか、宰相が皇帝を庇い出した。
「現在後宮には、50人近い妃がいらっしゃいます。皇帝がお顔を覚えられぬのも無理は無いかと…。」
「・・・。でも媚薬とやらが気に入って、毎週呼んでたんでしょ?それで顔も覚えて無いって…。人間性を疑られても仕方無いよね?妃が行方不明になっても気付かない。そんな人は私は絶対に嫌だ!正妃が嫌なだけじゃ無いよ。人としてだよ!従兄だなんて恥ずかしいよ!私はそんな血縁関係何て要らない!」
皇帝がポカンとした顔で、行方不明とは何だ?と聞いている。この人、本当に皇帝なの?
「ルイス!王子ごめん!このバカ2人少し借りる!行き先はダンジョンね。直ぐに戻るから後は宜しく!」
皇帝と女性の腕を掴み、庭園の東屋に転移する。女性陣に囲まれた時、咄嗟にホーム登録しといて良かったよ。
突如視界が変わり呆然とする2人を追い立て、私が落とされた穴に向かう。将軍が丁度柵を作り、看板を立てていた。皇帝を見て驚く将軍。
でも関係ないから!バカは死ななきゃ直らないからね。
2階層に繋がる穴の方は、既に柵で囲んで来たとの事。結局、将軍も一緒にダンジョンに入る事になった。
「はい。ここが入り口ね。ここは1階層に落ちるから深くないよ。下はしめった泥だから余り痛くもない。さあ順に入って!詳しくは中で教えてあげる。尻込みするな!早く入れ!」
穴を覗きモタモタする2人を、私は後ろから蹴り落とす。
・・・・・。
女性のもの凄い悲鳴。皇帝は静かだね。貴女も私を落としたじゃ無い。でめた私も鬼じゃ無い。打ち所悪くて死なれても困るからね。風のミニハリケーンで落下速度を落としてあげたよ。
驚きまくりだった将軍が私を見る。視線が絡むとほぼ同時、私達は互いに親指を立てジャンプした。
将軍中々やるね!
****
着地した先には…。
沢山のスライムに囲まれた2人の姿。女性は涙目で皇帝にすがり付いてる。それを引き剥がそうとする皇帝。何だか平和な光景だねー。意外とお2人お似合いじゃ無いの?
将軍が刀を抜刀し次々とスライムを凪ぎ払う。皇帝も脇に刀を差してるよね?抱き付かれてムリ?
私も殺ってお仕舞い棒で参戦。
さあどんどん進んでー。2階層に行くよー。さあさあ歩けー。
結局女性を引き剥がせず、ズルズルと腰にぶら下げ進む皇帝。何だか情けなさ過ぎる。その前を案内をしながら進む私。将軍は更に前で魔物を凪ぎはらってくれてる。まだスライムや兎や狸サイズの魔物ばかりだ。
「将軍は魔物は初めてですよね?怖くは無いのですか?」
「戦の際は行軍の際、大型の獣退治もするからな。見た目は悪いが、熊や狼に比べたら可愛い物だ。しかしこれらは雑魚なのだろ?シードラゴンの話は船乗り達から聞いた。帝国民を助けて戴き感謝する。しかし魔法とは凄い物だな。」
「私のは魔法では無くスキル何ですよ。くノ一が有るなら、帝国でもスキルは有るんですよね?我国では常に魔物の驚異に曝されています。その為のスキルによる魔法なのだと思います。帝国も必要になればスキルとして現れるのでは?神通力による聖域の繭という術を見ました。これは我国には有りません。あくまでも私個人の考えですけど。」
目前に2階層への階段が見えて来た。
将軍が真剣な顔になり、刀を握り直した。私も身構える。
小型以外の魔物の気配を感じる。散らばっていた魔物の骨を思い出す。中型。多分イノブーサイズだろう。一本道だ。私で打ち漏らさない様に気を付けよう。
私は将軍と目で合図をし、階段を下り始めた。
*****
0
お気に入りに追加
5,571
あなたにおすすめの小説
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる
遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」
「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」
S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。
村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。
しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。
とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。
うたた寝している間に運命が変わりました。
gacchi
恋愛
優柔不断な第三王子フレディ様の婚約者として、幼いころから色々と苦労してきたけど、最近はもう呆れてしまって放置気味。そんな中、お義姉様がフレディ様の子を身ごもった?私との婚約は解消?私は学園を卒業したら修道院へ入れられることに。…だったはずなのに、カフェテリアでうたた寝していたら、私の運命は変わってしまったようです。
婚約破棄された検品令嬢ですが、冷酷辺境伯の子を身籠りました。 でも本当はお優しい方で毎日幸せです
青空あかな
恋愛
旧題:「荷物検査など誰でもできる」と婚約破棄された検品令嬢ですが、極悪非道な辺境伯の子を身籠りました。でも本当はお優しい方で毎日心が癒されています
チェック男爵家長女のキュリティは、貴重な闇魔法の解呪師として王宮で荷物検査の仕事をしていた。
しかし、ある日突然婚約破棄されてしまう。
婚約者である伯爵家嫡男から、キュリティの義妹が好きになったと言われたのだ。
さらには、婚約者の権力によって検査係の仕事まで義妹に奪われる。
失意の中、キュリティは辺境へ向かうと、極悪非道と噂される辺境伯が魔法実験を行っていた。
目立たず通り過ぎようとしたが、魔法事故が起きて辺境伯の子を身ごもってしまう。
二人は形式上の夫婦となるが、辺境伯は存外優しい人でキュリティは温かい日々に心を癒されていく。
一方、義妹は仕事でミスばかり。
闇魔法を解呪することはおろか見破ることさえできない。
挙句の果てには、闇魔法に呪われた荷物を王宮内に入れてしまう――。
※おかげさまでHOTランキング1位になりました! ありがとうございます!
※ノベマ!様で短編版を掲載中でございます。
外れスキル《コピー》を授かったけど「無能」と言われて家を追放された~ だけど発動条件を満たせば"魔族のスキル"を発動することができるようだ~
そらら
ファンタジー
「鑑定ミスではありません。この子のスキルは《コピー》です。正直、稀に見る外れスキルですね、何せ発動条件が今だ未解明なのですから」
「何てことなの……」
「全く期待はずれだ」
私の名前はラゼル、十五歳になったんだけども、人生最悪のピンチに立たされている。
このファンタジックな世界では、15歳になった際、スキル鑑定を医者に受けさせられるんだが、困ったことに私は外れスキル《コピー》を当ててしまったらしい。
そして数年が経ち……案の定、私は家族から疎ましく感じられてーーついに追放されてしまう。
だけど私のスキルは発動条件を満たすことで、魔族のスキルをコピーできるようだ。
そして、私の能力が《外れスキル》ではなく、恐ろしい能力だということに気づく。
そんでこの能力を使いこなしていると、知らないうちに英雄と呼ばれていたんだけど?
私を追放した家族が戻ってきてほしいって泣きついてきたんだけど、もう戻らん。
私は最高の仲間と最強を目指すから。
アイテムボックス無双 ~何でも収納! 奥義・首狩りアイテムボックス!~
明治サブ🍆スニーカー大賞【金賞】受賞作家
ファンタジー
※大・大・大どんでん返し回まで投稿済です!!
『第1回 次世代ファンタジーカップ ~最強「進化系ざまぁ」決定戦!』投稿作品。
無限収納機能を持つ『マジックバッグ』が巷にあふれる街で、収納魔法【アイテムボックス】しか使えない主人公・クリスは冒険者たちから無能扱いされ続け、ついに100パーティー目から追放されてしまう。
破れかぶれになって単騎で魔物討伐に向かい、あわや死にかけたところに謎の美しき旅の魔女が現れ、クリスに告げる。
「【アイテムボックス】は最強の魔法なんだよ。儂が使い方を教えてやろう」
【アイテムボックス】で魔物の首を、家屋を、オークの集落を丸ごと収納!? 【アイテムボックス】で道を作り、川を作り、街を作る!? ただの収納魔法と侮るなかれ。知覚できるものなら疫病だろうが敵の軍勢だろうが何だって除去する超能力! 主人公・クリスの成り上がりと「進化系ざまぁ」展開、そして最後に待ち受ける極上のどんでん返しを、とくとご覧あれ! 随所に散りばめられた大小さまざまな伏線を、あなたは見抜けるか!?
政略より愛を選んだ結婚。~後悔は十年後にやってきた。~
つくも茄子
恋愛
幼い頃からの婚約者であった侯爵令嬢との婚約を解消して、学生時代からの恋人と結婚した王太子殿下。
政略よりも愛を選んだ生活は思っていたのとは違っていた。「お幸せに」と微笑んだ元婚約者。結婚によって去っていた側近達。愛する妻の妃教育がままならない中での出産。世継ぎの王子の誕生を望んだものの産まれたのは王女だった。妻に瓜二つの娘は可愛い。無邪気な娘は欲望のままに動く。断罪の時、全てが明らかになった。王太子の思い描いていた未来は元から無かったものだった。後悔は続く。どこから間違っていたのか。
他サイトにも公開中。
君へ捧ぐ献身
坂本雅
ファンタジー
マーリャは地方都市より更に田舎の農村・リジー村で暮らす粉挽き小屋の娘。
水を運び、作物を育て、家畜の世話を焼くごく普通の農民として暮らしていた。
都市に越したり、旅に出て命をかけたりする気にはなれない。現在の安定した暮らしを維持すればそれで良い。
一生に一度の成人の儀を終えれば村に帰り、そのまま永住するはずだった。
だが徐々に身体が変調をきたし、人間にはない鱗や牙が生え始める。
優れた薬師だった旅の神父ジョサイアの協力を得て儀式当日まで耐え抜くも、彼もまた裏を持つ者だった。
これは平々凡々を願う主人公が安らかな生活を送りながら、
後にその生まれを否定され、自分の在り方を探す物語。
毎週日曜日更新予定です。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。