13番目の神様

きついマン

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二期 三章

洞窟

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『そう。ご先祖様です。』

 耳元で勇者と名乗るその声は、森の奥へ進んでいく間、説明を続けた。

 彼は本来なら自分の子孫全員に現れるはずだったスキル、勇者を媒介に現世に戻ってくる予定だった。
 しかし、私以外の誰にも現れることはなかった。
 そのため、悪魔が私たち一族を狙っていること、ルシファーは完全には倒せていないことなどの情報を伝えることができなかった。

『もっと早くに顕現し、子孫に最後の戦いを任せようとしたんだが…まさかこんなに遅くなってしまうとはな…』

 はぁ~、と耳元でため息をつくご先祖様に、スキルを確認した私は尋ねる。

「私に現れたスキル、心眼と勇者ってどんな力なの?」

『心眼は最上位の索敵術だ。もはやその目で追えないものはない。先程の闇喰がその例だ。本来なら最初の一撃で死んでいた筈だぞ。』

 まさか知らぬうちにスキルに助けられていたとは…、もし心眼がなかったら…

 少し身体が震えた。
 
「勇者は?」

『一番大きなところで言えば俺の声が聞こえる。かな?』

「それだけです?!」

『だけとはなんだだけとは!!先程も俺がいないと死んでいただろう!!』

 確かに、彼の声が聞こえなければ勝てはしなかっただろうが、それでは私の力の説明がつかない…

 それなりに鍛えてきたとはいえ、まさかA級をあんなに容易く葬れるわけがない。

「大きなところ以外でいえば何ですか?」

 続いて行く血痕から目をそらさず、話を続ける。

『そうだな、俺とほぼ同等のステータスに。』

 え?

 今何と?

「すみません、ご先祖様?もう一度お願いします。」

『俺と同じステータスに。』

「ええええええ!?」

 勇者と同じ強さになるということですか!?
 あれですかこれは、アレクと同じ?!

「ん?なれる?」

『そう、ステータスの限界値が上がるんだ。例えば100が限界だったなら1000が限界値になる。その場合現在が10なら100になる。限界値の上昇分今の数値に掛け合わせる感じだな。』

「は、はぁ…ん?あれは…?」

 凄まじく今のステータスが気になるが、目の前に薄気味悪い洞窟が現れたので、確認は後回しにした。

「そうだ、この心眼って索敵の上級種なんですよね?この中に何がいるか分かる事って出来ます?」

『簡単だ。今なら勇者スキルがあるから、自分で操れる筈だ。1度目を閉じて、心眼と頭の中でも何でもいいから唱えろ。』

 私は言われた通りに薄暗い洞窟内を一度確認し、目を閉じた。

「心眼!!」

 そう唱えて目を開けると、先程の真っ暗な森や洞窟は嘘のように明るく見え、更にはどこに誰がいるのかも全てが手に取るように分かる。

「…私も化け物ね、これは…」

 アレクが脳裏をかすめ、ため息が出る。
 
「この二つの大きな力の主が、悪魔とクレイス…」

 私は2つの力の場所を確認して、洞窟内へと足を踏み入れた。

「ぶん殴ってやるわ!!!」

 勇者の発言とは思えない叫びを上げ…
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