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テントでお勉強会
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余程疲れていたんだろう、それから揺すってもなにしても目を覚まさなかったシロナが起きてきたのは日が完全に落ちて夕飯にも少し遅いくらいの時間だった。予想通り雨はそれなりの勢いでしとしとと降り注いでいる。
「シロナ、寝すぎだぞ。揺すっても起きないし、困ったぞ」
さすがに旅をするうえで問題があるので軽く叱る。俺は親バカだとしてもバカ親になって子供を甘やかしすぎてダメにするようなことはしないぞ。それはシロナのためにならんからな。
「あぅ、ごめんなさい…」
「疲れてるから昼寝は仕方ないけどな、これからも俺と旅をするんだから、少しずつ浅い眠りに慣れような。っていっても、まだ1週間だから今日は仕方ないさ」
「シロナ、頑張る!」
「よし、少しずつ頑張ろうな」
子供は叱るだけでも褒めるだけでも良くないと聞いたことがある。叱るところは叱り、褒める時は褒め、笑う時は一緒に笑ってやるのが一番子供のためだと。まあ発信源が井戸端会議してた熟練の主婦達だから間違いないだろう。寝起きで顔を洗いに行ったら巻き込まれただけなんだがな。まさかこんなところで役に立つとはおばちゃ…いや、主婦のお姉様方ありがとうございます。
何故か背筋に冷たいものが走り心の中で言い直す。
それから食事をとりいつもならもうシロナが寝ている時間になった。
しかし昼寝しすぎて眠れないようで、寝すぎたことを思い切り後悔してるようだ。
「お父さん…」
「どうした?」
「寝れないのー…」
「だろうな。それじゃ、眠くなるおまじないをしようか」
「おまじない?」
若い頃の俺にとってはどんなおまじないよりもたまらなく効いたおまじないを掛けてやることにした。
そう、魔法のお勉強だ。
「魔法のお勉強をしようと思う、難しい言葉がいっぱいだから眠くなると思うぞ。眠くなったら寝ていいからな」
「シロナ頑張って覚えて寝る!」
「よーし、それじゃあ魔法の出し方はこの間教えたよな。シロナはファイアって名前だけであれくらい大きな火を出したんだが、本来のファイアにはその前に呪文があるんだよ。本来は『燃え盛れ炎よ、ファイア』って言うんだ」
「なんで、ファイアだけで出来たのー?」
「いい質問だ。呪文には区切りがあってな。ファイアなら『燃え盛れ炎よ』の部分が一小節、あー、魔法を強くするために言う部分なんだ。それでファイアというのが魔法の発動に必要な名前なんだ。だから名前だけでも発動はするんだ。ただ、シロナは才能があるみたいだが、俺みたいに才能がない奴はファイアだけじゃ小さな火しか出ないんだ」
「シロナは、すごいの?」
「ああ、すごいとも。それにギルドの受付から聞いたんだが、シロナは回復魔法が使える聖属性に適性があるらしい。聖属性は使える人が少ないから、とてもすごいことなんだよ」
「じゃあ、お父さんが怪我したら、シロナが、治してあげる!」
その時は切実に頼むと思う、が。シロナが回復魔法を使えるからといって気を抜いてたら死に繋がるから、そこは気を引き締めないといけないな。
「ああ、その時は頼むよ。それで、俺は聖属性が使えないから回復魔法の詠唱は知らないんだ。だから回復魔法が使える人に今度聞いてみような」
俺はこの座学の時間が苦手でよく船を漕いでは「あの人」に引っ叩かれたもんだ。だがシロナは座学がそんなに嫌いじゃないらしい。興味津々で質問までしてくるようになった。
さっきも言ったが俺は座学が苦手なので答えれない質問が飛んでこないからヒヤヒヤしながらシロナの質問に答えていった。
少しして満足したような顔でシロナが寝付くまでその勉強会は続いた。
勉強し直さないとまずいかもしれん。
「シロナ、寝すぎだぞ。揺すっても起きないし、困ったぞ」
さすがに旅をするうえで問題があるので軽く叱る。俺は親バカだとしてもバカ親になって子供を甘やかしすぎてダメにするようなことはしないぞ。それはシロナのためにならんからな。
「あぅ、ごめんなさい…」
「疲れてるから昼寝は仕方ないけどな、これからも俺と旅をするんだから、少しずつ浅い眠りに慣れような。っていっても、まだ1週間だから今日は仕方ないさ」
「シロナ、頑張る!」
「よし、少しずつ頑張ろうな」
子供は叱るだけでも褒めるだけでも良くないと聞いたことがある。叱るところは叱り、褒める時は褒め、笑う時は一緒に笑ってやるのが一番子供のためだと。まあ発信源が井戸端会議してた熟練の主婦達だから間違いないだろう。寝起きで顔を洗いに行ったら巻き込まれただけなんだがな。まさかこんなところで役に立つとはおばちゃ…いや、主婦のお姉様方ありがとうございます。
何故か背筋に冷たいものが走り心の中で言い直す。
それから食事をとりいつもならもうシロナが寝ている時間になった。
しかし昼寝しすぎて眠れないようで、寝すぎたことを思い切り後悔してるようだ。
「お父さん…」
「どうした?」
「寝れないのー…」
「だろうな。それじゃ、眠くなるおまじないをしようか」
「おまじない?」
若い頃の俺にとってはどんなおまじないよりもたまらなく効いたおまじないを掛けてやることにした。
そう、魔法のお勉強だ。
「魔法のお勉強をしようと思う、難しい言葉がいっぱいだから眠くなると思うぞ。眠くなったら寝ていいからな」
「シロナ頑張って覚えて寝る!」
「よーし、それじゃあ魔法の出し方はこの間教えたよな。シロナはファイアって名前だけであれくらい大きな火を出したんだが、本来のファイアにはその前に呪文があるんだよ。本来は『燃え盛れ炎よ、ファイア』って言うんだ」
「なんで、ファイアだけで出来たのー?」
「いい質問だ。呪文には区切りがあってな。ファイアなら『燃え盛れ炎よ』の部分が一小節、あー、魔法を強くするために言う部分なんだ。それでファイアというのが魔法の発動に必要な名前なんだ。だから名前だけでも発動はするんだ。ただ、シロナは才能があるみたいだが、俺みたいに才能がない奴はファイアだけじゃ小さな火しか出ないんだ」
「シロナは、すごいの?」
「ああ、すごいとも。それにギルドの受付から聞いたんだが、シロナは回復魔法が使える聖属性に適性があるらしい。聖属性は使える人が少ないから、とてもすごいことなんだよ」
「じゃあ、お父さんが怪我したら、シロナが、治してあげる!」
その時は切実に頼むと思う、が。シロナが回復魔法を使えるからといって気を抜いてたら死に繋がるから、そこは気を引き締めないといけないな。
「ああ、その時は頼むよ。それで、俺は聖属性が使えないから回復魔法の詠唱は知らないんだ。だから回復魔法が使える人に今度聞いてみような」
俺はこの座学の時間が苦手でよく船を漕いでは「あの人」に引っ叩かれたもんだ。だがシロナは座学がそんなに嫌いじゃないらしい。興味津々で質問までしてくるようになった。
さっきも言ったが俺は座学が苦手なので答えれない質問が飛んでこないからヒヤヒヤしながらシロナの質問に答えていった。
少しして満足したような顔でシロナが寝付くまでその勉強会は続いた。
勉強し直さないとまずいかもしれん。
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※架空のお話です。
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※現実世界とは異なりますのでご理解ください。
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