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「ーーセスト、侯爵家の金を渡せ」
バジーレ伯爵家。
伯爵家の執事でもあるセストの執務室。
夜遅くに、人目を忍んでやってきたジーノは、挨拶さえも省略して用件だけを短く伝えた。
そして、ジーノが入って来た時はチラリと視線を送っただけで、そのまま黙々と書類仕事をしていたセストだったが、ジーノが発した言葉に顔を上げると、困惑した表情で大きく眉を寄せて見せた。
「なんですかいきなり? ちょっと前までは、平民相手にも嫌な顔せず治癒魔法を施してくれるって喜んでたじゃ無いですかー。 先立つものがあったら、こうはならなかったんだろうな、とも」
「ーーそれはイルメラ様のお人柄を知らなかったからだ。 あのお方は金があっても人々をお助けになる。 ーーそういうお方なのだと確信している」
「ちょっと ちょっと! 急に良い子になるのやめて下さいよー。 大体、実家からの仕送りをこっちで止めといてくれないかって話は、ジーノさんの発案ですからね??」
「そ、それは……」
セストの指摘にジーノは口ごもりながら視線をさ迷わせた。
「ーー大体、あのお嬢様から本を譲り受けるって話はもう良くなったんですか?」
「……もとよりあれらはベラルディ家の財産だ。 ーー正しき所有者が持つというならば、なんの問題もない」
「ーー正しきって…… えっ⁉︎ あのお嬢様、古代文字読めるんですか⁉︎」
遥か昔の時代に、この世界に降り立たれた聖者たち。
その聖者たちが扱っていたと言われる古代宗教文字。
今の時代でその文字が扱える者は、教会人間か学者ーーもしくは聖者たちを先祖に持つ、由緒正しき貴族の中に稀に現れる、生まれた時から聖者たちに祝福され、その偉大なる知識を分け与えられている選ばれし者だけだ。
そしてベラルディ家は今までに何人もの選ばれし者を排出している、由緒正しきお家柄であった。
「……私にはそう見える」
「うわぁ……回復待ちで、あの魔力量で古代文字も読めて……ーーしかも料理上手とか……エドアルド様、マジで嫁にしてくんねぇかな……」
「ーーその為にも金を回せ」
「……一体何があったんです?」
「これだ」
ジーノは二通の手紙をセストに渡しながら「内容は同じだ」と伝えた。
「手紙……?」
「ーーイルメラお嬢様が、ご先代のベラルディ侯爵とご先代のジョルダーノ侯爵へしたためられたものだ」
その言葉に、セストは訝しげな顔付きでジーノに視線を送りつつ首を傾げる。
そしてジーノが頷くのを確認すると、手紙に視線を落とし、そのまま素早く開けて中身を読みだした。
「ーー……お爺様、お婆様。 今イルメラはとても悲しい思いをしております。 事の始まりは婚約者が町娘なんぞに……ーーあのお嬢様のメンタル、オリハルコンかなんかですか……? 普通、自分で書きます⁇ 常識的なご令嬢なら、話題にされただけで号泣ものですよ……?」
「……お嬢様は常識には捉われない、柔軟なお考えの持ち主なのだ」
流石に失礼すぎるセストの意見に、ジーノは顔をしかめてフォローを入れた。
しかしセストは、そんなジーノの態度など気にも留めず喋り続ける。
「大体、侍女の話なんて、ご自分の落ち度にも取られかねないですよね? だってあのお嬢様が主なんですから……」
「ーーそれだけご実家に怒りを募らせているということだ……」
「だからって……」
「ーー元はと言えば、我々が公爵家からの金を止めたことに原因がある。 こんなものがご先代様……特に義理のご両親にあたる、ジョルダーノ侯爵家へ知られたら大問題に発展しかねないんだぞ」
「ーーそんな事になったらうちにも火の粉が飛んで来そうですねぇ……ーーま、元々ベラルディ家のお金をお預かりしているだけですので、お渡しする事に何の異論もありませんけどー」
「早急に頼む。 ーーイルメラ様は少々行動力に溢れるところがある……」
「ーー家の使用人なんて通さずに、直で手紙を届けてくれる使者を雇うかもしれない……?」
まさか……と、引き攣った笑顔でセストが確認する。
心の中では(どうか否定してくれ!)と祈っていた。
「ーー何事にも絶対と言うことはない……」
ジーノは渋い顔付きで、あえて明言を避けたようだった。
(そんなアクティブな侯爵令嬢がいてたまるか……ーーでもあのお嬢様ならやっちゃいそうなんだよなぁ……?)
セストは軽い頭痛を覚えつつ、さらに口を開く。
「まあ? こっちとしても、能力と給料が合っていないって、翁から叱られちゃったんで、あのお嬢様に金を流す事になんの異論もないんですけど……ーーでも、良いんですね?」
セストは表情を引き締め、試すような視線をジーノに送った。
「ーー何がだ……?」
「……もしかしたら、金が入ったとたんに屋敷の中に籠って、神々の使命を全ううしなくなるかもしれませんよ⁇」
ジーノを痛ぶるような意地の悪い笑顔を浮かべセストは続けた。
「ーーバカバカしい」
そんなセストを鼻で笑ったジーノは、なんの迷いもなくキッパリと言い捨てた。
「……へぇ?」
セストは目を見開いて、心底驚いたように声を漏らす。
こちらで金を止めて欲しいと頼んできたジーノからは想像がつかないほどに、あのご令嬢を信頼しているのだと、ようやく理解出来た。
「ーーイルメラお嬢様はな、私におっしゃったのだ。 この力がこんなにも自由にに使えて嬉しいと、この力を使うと皆が喜んでくれる。 それが自分の幸せなのだと……ーー私はその言葉を、その言葉をおっしゃったお嬢様の、あの輝く笑顔を信じる」
ジーノはセストを真っ直ぐに見つめ、キッパリと、そしてどこか誇らしそうに言った。
セストはそんなジーノの様子に、肩すくめながらため息混じりに口を開いた。
「ーーそうですか。 ではそのように」
そう言ってジーノを見送ったセストは、大きくため息をつきながらも、途中になっていた仕事を片付けるため、書類に手を伸ばした。
(やっぱり、これじゃ僕が悪者みたいじゃないですかー……僕はジーノさんの提案を手伝ったに過ぎないのに……)
と、心の中でグチをこぼしながら。
バジーレ伯爵家。
伯爵家の執事でもあるセストの執務室。
夜遅くに、人目を忍んでやってきたジーノは、挨拶さえも省略して用件だけを短く伝えた。
そして、ジーノが入って来た時はチラリと視線を送っただけで、そのまま黙々と書類仕事をしていたセストだったが、ジーノが発した言葉に顔を上げると、困惑した表情で大きく眉を寄せて見せた。
「なんですかいきなり? ちょっと前までは、平民相手にも嫌な顔せず治癒魔法を施してくれるって喜んでたじゃ無いですかー。 先立つものがあったら、こうはならなかったんだろうな、とも」
「ーーそれはイルメラ様のお人柄を知らなかったからだ。 あのお方は金があっても人々をお助けになる。 ーーそういうお方なのだと確信している」
「ちょっと ちょっと! 急に良い子になるのやめて下さいよー。 大体、実家からの仕送りをこっちで止めといてくれないかって話は、ジーノさんの発案ですからね??」
「そ、それは……」
セストの指摘にジーノは口ごもりながら視線をさ迷わせた。
「ーー大体、あのお嬢様から本を譲り受けるって話はもう良くなったんですか?」
「……もとよりあれらはベラルディ家の財産だ。 ーー正しき所有者が持つというならば、なんの問題もない」
「ーー正しきって…… えっ⁉︎ あのお嬢様、古代文字読めるんですか⁉︎」
遥か昔の時代に、この世界に降り立たれた聖者たち。
その聖者たちが扱っていたと言われる古代宗教文字。
今の時代でその文字が扱える者は、教会人間か学者ーーもしくは聖者たちを先祖に持つ、由緒正しき貴族の中に稀に現れる、生まれた時から聖者たちに祝福され、その偉大なる知識を分け与えられている選ばれし者だけだ。
そしてベラルディ家は今までに何人もの選ばれし者を排出している、由緒正しきお家柄であった。
「……私にはそう見える」
「うわぁ……回復待ちで、あの魔力量で古代文字も読めて……ーーしかも料理上手とか……エドアルド様、マジで嫁にしてくんねぇかな……」
「ーーその為にも金を回せ」
「……一体何があったんです?」
「これだ」
ジーノは二通の手紙をセストに渡しながら「内容は同じだ」と伝えた。
「手紙……?」
「ーーイルメラお嬢様が、ご先代のベラルディ侯爵とご先代のジョルダーノ侯爵へしたためられたものだ」
その言葉に、セストは訝しげな顔付きでジーノに視線を送りつつ首を傾げる。
そしてジーノが頷くのを確認すると、手紙に視線を落とし、そのまま素早く開けて中身を読みだした。
「ーー……お爺様、お婆様。 今イルメラはとても悲しい思いをしております。 事の始まりは婚約者が町娘なんぞに……ーーあのお嬢様のメンタル、オリハルコンかなんかですか……? 普通、自分で書きます⁇ 常識的なご令嬢なら、話題にされただけで号泣ものですよ……?」
「……お嬢様は常識には捉われない、柔軟なお考えの持ち主なのだ」
流石に失礼すぎるセストの意見に、ジーノは顔をしかめてフォローを入れた。
しかしセストは、そんなジーノの態度など気にも留めず喋り続ける。
「大体、侍女の話なんて、ご自分の落ち度にも取られかねないですよね? だってあのお嬢様が主なんですから……」
「ーーそれだけご実家に怒りを募らせているということだ……」
「だからって……」
「ーー元はと言えば、我々が公爵家からの金を止めたことに原因がある。 こんなものがご先代様……特に義理のご両親にあたる、ジョルダーノ侯爵家へ知られたら大問題に発展しかねないんだぞ」
「ーーそんな事になったらうちにも火の粉が飛んで来そうですねぇ……ーーま、元々ベラルディ家のお金をお預かりしているだけですので、お渡しする事に何の異論もありませんけどー」
「早急に頼む。 ーーイルメラ様は少々行動力に溢れるところがある……」
「ーー家の使用人なんて通さずに、直で手紙を届けてくれる使者を雇うかもしれない……?」
まさか……と、引き攣った笑顔でセストが確認する。
心の中では(どうか否定してくれ!)と祈っていた。
「ーー何事にも絶対と言うことはない……」
ジーノは渋い顔付きで、あえて明言を避けたようだった。
(そんなアクティブな侯爵令嬢がいてたまるか……ーーでもあのお嬢様ならやっちゃいそうなんだよなぁ……?)
セストは軽い頭痛を覚えつつ、さらに口を開く。
「まあ? こっちとしても、能力と給料が合っていないって、翁から叱られちゃったんで、あのお嬢様に金を流す事になんの異論もないんですけど……ーーでも、良いんですね?」
セストは表情を引き締め、試すような視線をジーノに送った。
「ーー何がだ……?」
「……もしかしたら、金が入ったとたんに屋敷の中に籠って、神々の使命を全ううしなくなるかもしれませんよ⁇」
ジーノを痛ぶるような意地の悪い笑顔を浮かべセストは続けた。
「ーーバカバカしい」
そんなセストを鼻で笑ったジーノは、なんの迷いもなくキッパリと言い捨てた。
「……へぇ?」
セストは目を見開いて、心底驚いたように声を漏らす。
こちらで金を止めて欲しいと頼んできたジーノからは想像がつかないほどに、あのご令嬢を信頼しているのだと、ようやく理解出来た。
「ーーイルメラお嬢様はな、私におっしゃったのだ。 この力がこんなにも自由にに使えて嬉しいと、この力を使うと皆が喜んでくれる。 それが自分の幸せなのだと……ーー私はその言葉を、その言葉をおっしゃったお嬢様の、あの輝く笑顔を信じる」
ジーノはセストを真っ直ぐに見つめ、キッパリと、そしてどこか誇らしそうに言った。
セストはそんなジーノの様子に、肩すくめながらため息混じりに口を開いた。
「ーーそうですか。 ではそのように」
そう言ってジーノを見送ったセストは、大きくため息をつきながらも、途中になっていた仕事を片付けるため、書類に手を伸ばした。
(やっぱり、これじゃ僕が悪者みたいじゃないですかー……僕はジーノさんの提案を手伝ったに過ぎないのに……)
と、心の中でグチをこぼしながら。
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