成り上がり令嬢暴走日記！

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「理解したならそれ相応の言葉使いをしなさいな」
「ううぅ……」

　ビアンカのの言葉に、悔しそうにグッと唇を噛み締めたリアーヌは、そのままの顔で一言吐き捨てるように言い捨てた。

「ーーあのネジ感じ悪い！」
「……ほんと、便利な言葉になりましたわねーーネジ……」

　ことの発端はレオンからの“心配こころくばり”だったーー
　以前から、リアーヌたちが大通りなどに友人たち同士で繰り出す計画を立てていることを知っていたレオンは、今回の件でのリアーヌへの感謝、そして以前の件での謝罪も込め、多くの騎士たちを総動員し、リアーヌたちが好き勝手に大通りの店を散策できるように、その安全を保証すると言って各家庭の保護者たちを説得してくれ、今日につながっているわけだがーー

（……いや、百歩譲って『私は別にこんな集まりに参加したかったわけじゃないけど……』って言葉は飲み込もう。　色々あったから、私だってみんなと出掛けてパーっと遊びたかったしーーきっと二度目はないんだろうなってぐらい、このメンツでの大通り散策とか許可降りないと思うし……ーーでもさ……？）

「リアーヌ！　やっぱりさっきの店でイヤリングも買ってこようかと思うの！」
「リアーヌ様、あちらの店が気になるので先に行っていてもよろしいでしょうか？」
「……リアーヌ様、もしかして……こういったお店でもねぎりが出来たり……⁉︎」

（ーーお嬢様たちの自由が奔放すぎるんですけれどもっ⁉︎）

　再び好き勝手を始めたお嬢様たちを一人一人説得してまわるリアーヌ。
　レジアンナ付きのメイドさんに騎士を付け、さっきの店にイヤリングを買いに行ってもらい、店を出ようとしていたクラリーチェたちを引き留め集団行動を頼み込み、先ほどの二人の無茶振りには、ダメ元でギフトを使ったリアーヌが、見事、仕入れすぎたお菓子を大量に買い付けることで、一つ当たりの買値を半額にしてみせることで応え、尊敬の眼差しで見つめられていたーー

（大体、今回の責任者って絶対レオンであって私じゃないのに、みんなしてあれこれ聞いてきて！　しかも全員、基本的なわがままは全て叶えてもらってきたお嬢様たちばっかりだから「あれやりたい」「これ欲しい」「あの店入る」って！　……正直なところ、お好きにどうぞって答えて騎士の皆さんに丸投げしてやろうかとも思ったんだけどーーそれが原因で問題が起こったら責任取りきれないし……だから一つ一つ答えてたら、いつのまにか責任者ポジションだったでござる……ーーいつのまにか騎士の人たちにまで責任者認定されて、色々話しかけられたりしてさ……ーーこれ、万が一があった時は、ちゃんとレオンが責任とってくれるんだよね……？　その時になっていきなり、私をスケープゴートとかにしたりしないよね⁉︎）