成り上がり令嬢暴走日記！

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「ーーっじゃあ、リアーヌはこのまま手をこまねいていろって言いたいんですの⁉︎　私わたくしあの方にご実家を通して勉強会を断られましたのよ⁉︎　実家よ実家⁉︎　私はあの方ご本人に招待状をお渡ししたのに返事はうち宛に郵送！　……私、ばぁやに「このような無礼者はお嬢様のご友人にふさわしくございませんわ」……とか、慰められたんですのよ⁉︎」
「あー……」

（実家経由でお断りもちょっと聞かない話だけど……ーーそれを見られて慰められるのは……想像以上にいたたまれないんだろうなぁ……ーー私だったらヴァルムさんやアンナさんにお断りされたことも、わざわざ実家経由でお断りのお返事したことも丸っと筒抜けってことでしょ？　しかも気まで使われちゃってさ⁇　……だいぶダメージが大きいな？）

「分かってくれまして⁉︎」
「その……レジアンナの気持ちも分かるけど、ユリア……ーーかの方の気持ちもちょっと分かっちゃうのかなー？　って……」

　言いにくそうに伝えるリアーヌの態度に思うところがあったのか、レジアンナは気まずそうに視線を逸らし、同じく思うところがあったレジアンナの友人たちも気まずそうに前髪や鼻をいじっていた。

「ーーああ。　そういえば貴女も最初は知らなかったわね？」

　ビアンカはわざと能天気な声でリアーヌに向かいからかうような視線を向けた。
　それは『すでにリアーヌにとっては、そこまで気にするほどの話題では無いんですよ』と、言外にレジアンナたちへアピールしていた。

「面目ない……」
「貴女ご自慢の執事にはなにも言われませんでしたの？」
「あー……」
「えっ……？」
「えっと……言うの忘れてた的な⁇」
「忘れてたって……」
「い、イヤ！　生徒間で色んな派閥があって、こじれると大変なことになるって説明や、自己紹介しあってない相手には無闇矢鱈に話しかけちゃいけませんーーって説明はされてて……」
「ーーそれだけ？」
「……あとはその都度報告するってことに……」
「ーーしてましたの？」
「それが……ーー私の感覚的には、誘われたけど断ったんだから、もう済んだ話なんだと……」
「ーー済むわけないじゃない」
「済まなかったですよねぇ……？」

　呆れたように肩をすくめるビアンカと、しょんぼりと肩を落とすリアーヌ。　　　　
　しかし、そのやりとりはどこか冗談めいていて、会話している二人もどこか楽しげに会話を続けている。

　そんな様子をジッと観察していたレジアンナは少し迷いながらも、その楽しげなリアーヌたちの会話に混ざりにいく。

「ーーあら？　ちょっとのイタズラで済ませて差し上げたじゃない⁇」