467 / 1,038
467
しおりを挟む
(え、話は聞き終わってますよね……? ーーまさか、まだレジアンナが満足するほどループしてないからまだまだ再放送は続くよ! とかじゃ無い……よね?)
不吉な考えに顔を引き攣らせるリアーヌ。
しかしレジアンナはそんなリアーヌにはお構いなしにお直しが終わると、廊下で待っているであろう愛しい婚約者の元に急ぐーー
そして扉が開く寸前、再びリアーヌを振り返ると、イタズラっぽい笑みを浮かべながら口を開いた。
「それから、その機会にでもそのドレスのことを詳しく聞きましてよ? そんな素敵なドレスを独り占めだなんて、許しませんわ?」
可愛らしいウインクを1つ送ると、軽やかな足取りでパーティ会場へと戻っていったのだったーー
(ーー……取ってつけたような、お褒めのお言葉ですこと……ーーというか、このドレスにはもう誰も触れないでほしい……お願いだから忘れさせて……)
ーーそんな願いとは裏腹に、リアーヌのドレスは参加者たちの目を引く出来栄えであった。
リアーヌが選んだ生地は、シルクのような上品な光沢でありながら、その光の反射加減で複雑な色合いを見せ、人々の目を引いていた。
そしてこの布、ディスディアス王国と直接の国交を結んでいない国で作られたもので、この国ではほとんどお目にかかれない代物だった。
そして、フリルやレースをふんだんに使い、たくさんの布を使ってどこもかしこもフワフワとさせるという、最近の流行りの形とは真逆のシンプルなデザインも相まって、リアーヌは本日、この会場内で一番の注目を集めていたのだったーー
(つーか……みんな珍しいものに目が無さすぎるんですよ……ーーこの布、ビアンカ先生が見たこの無いって興味を示すぐらいには珍しいものっぽいし、話しかけてくる人の殆どがどこで買ったん? って探りだったし……ーーゼクスが面白おかしくフォローしてくれなかったら、私の表情筋が肉離れを起こす危険すらあった……ーー相手に気が付かれないレベルの愛想笑いって、筋肉使うんだなぁ……ーー学園主催のパーティは予行練習みたいなもんだから気楽に参加できるものじゃ無かったのかと! レジアンナやビアンカも恐れる3年のお姉様方のあしらい方なんて、私習ってませんからね⁉︎)
「ーー挨拶とか多分終わって無いんだけど……ずっとここに居たいです……」
カップを両手で持ったリアーヌは、その紅茶に向かい、願望を唱えるように小声で囁いた。
そしてその願いが叶うように、と念じながらその中身を一気に飲み干す。
(ーー小学生の頃流行ったおまじない……ワンチャン効いたりしないかなぁ……? まぁ学校にはティーカップなんて無かったからみんなスープやシチューでやってたから、ご利益なんか全然なかったんだけどー)
不吉な考えに顔を引き攣らせるリアーヌ。
しかしレジアンナはそんなリアーヌにはお構いなしにお直しが終わると、廊下で待っているであろう愛しい婚約者の元に急ぐーー
そして扉が開く寸前、再びリアーヌを振り返ると、イタズラっぽい笑みを浮かべながら口を開いた。
「それから、その機会にでもそのドレスのことを詳しく聞きましてよ? そんな素敵なドレスを独り占めだなんて、許しませんわ?」
可愛らしいウインクを1つ送ると、軽やかな足取りでパーティ会場へと戻っていったのだったーー
(ーー……取ってつけたような、お褒めのお言葉ですこと……ーーというか、このドレスにはもう誰も触れないでほしい……お願いだから忘れさせて……)
ーーそんな願いとは裏腹に、リアーヌのドレスは参加者たちの目を引く出来栄えであった。
リアーヌが選んだ生地は、シルクのような上品な光沢でありながら、その光の反射加減で複雑な色合いを見せ、人々の目を引いていた。
そしてこの布、ディスディアス王国と直接の国交を結んでいない国で作られたもので、この国ではほとんどお目にかかれない代物だった。
そして、フリルやレースをふんだんに使い、たくさんの布を使ってどこもかしこもフワフワとさせるという、最近の流行りの形とは真逆のシンプルなデザインも相まって、リアーヌは本日、この会場内で一番の注目を集めていたのだったーー
(つーか……みんな珍しいものに目が無さすぎるんですよ……ーーこの布、ビアンカ先生が見たこの無いって興味を示すぐらいには珍しいものっぽいし、話しかけてくる人の殆どがどこで買ったん? って探りだったし……ーーゼクスが面白おかしくフォローしてくれなかったら、私の表情筋が肉離れを起こす危険すらあった……ーー相手に気が付かれないレベルの愛想笑いって、筋肉使うんだなぁ……ーー学園主催のパーティは予行練習みたいなもんだから気楽に参加できるものじゃ無かったのかと! レジアンナやビアンカも恐れる3年のお姉様方のあしらい方なんて、私習ってませんからね⁉︎)
「ーー挨拶とか多分終わって無いんだけど……ずっとここに居たいです……」
カップを両手で持ったリアーヌは、その紅茶に向かい、願望を唱えるように小声で囁いた。
そしてその願いが叶うように、と念じながらその中身を一気に飲み干す。
(ーー小学生の頃流行ったおまじない……ワンチャン効いたりしないかなぁ……? まぁ学校にはティーカップなんて無かったからみんなスープやシチューでやってたから、ご利益なんか全然なかったんだけどー)
0
お気に入りに追加
344
あなたにおすすめの小説
私が死んだあとの世界で
もちもち太郎
恋愛
婚約破棄をされ断罪された公爵令嬢のマリーが死んだ。
初めはみんな喜んでいたが、時が経つにつれマリーの重要さに気づいて後悔する。
だが、もう遅い。なんてったって、私を断罪したのはあなた達なのですから。
好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】
皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」
「っ――――!!」
「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」
クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。
******
・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
私がいなくなった部屋を見て、あなた様はその心に何を思われるのでしょうね…?
新野乃花(大舟)
恋愛
貴族であるファーラ伯爵との婚約を結んでいたセイラ。しかし伯爵はセイラの事をほったらかしにして、幼馴染であるレリアの方にばかり愛情をかけていた。それは溺愛と呼んでもいいほどのもので、そんな行動の果てにファーラ伯爵は婚約破棄まで持ち出してしまう。しかしそれと時を同じくして、セイラはその姿を伯爵の前からこつぜんと消してしまう。弱気なセイラが自分に逆らう事など絶対に無いと思い上がっていた伯爵は、誰もいなくなってしまったセイラの部屋を見て…。
※カクヨム、小説家になろうにも投稿しています!
愛想を尽かした女と尽かされた男
火野村志紀
恋愛
※全16話となります。
「そうですか。今まであなたに尽くしていた私は側妃扱いで、急に湧いて出てきた彼女が正妃だと? どうぞ、お好きになさって。その代わり私も好きにしますので」
もしもし、王子様が困ってますけど?〜泣き虫な悪役令嬢は強気なヒロインと張り合えないので代わりに王子様が罠を仕掛けます〜
矢口愛留
恋愛
公爵令嬢エミリア・ブラウンは、突然前世の記憶を思い出す。
この世界は前世で読んだ小説の世界で、泣き虫の日本人だった私はエミリアに転生していたのだ。
小説によるとエミリアは悪役令嬢で、婚約者である王太子ラインハルトをヒロインのプリシラに奪われて嫉妬し、悪行の限りを尽くした挙句に断罪される運命なのである。
だが、記憶が蘇ったことで、エミリアは悪役令嬢らしからぬ泣き虫っぷりを発揮し、周囲を翻弄する。
どうしてもヒロインを排斥できないエミリアに代わって、実はエミリアを溺愛していた王子と、その側近がヒロインに罠を仕掛けていく。
それに気づかず小説通りに王子を籠絡しようとするヒロインと、その涙で全てをかき乱してしまう悪役令嬢と、間に挟まれる王子様の学園生活、その意外な結末とは――?
*異世界ものということで、文化や文明度の設定が緩めですがご容赦下さい。
*「小説家になろう」様、「カクヨム」様にも掲載しています。
【完結】夫は王太子妃の愛人
紅位碧子 kurenaiaoko
恋愛
侯爵家長女であるローゼミリアは、侯爵家を継ぐはずだったのに、女ったらしの幼馴染みの公爵から求婚され、急遽結婚することになった。
しかし、持参金不要、式まで1ヶ月。
これは愛人多数?など訳ありの結婚に違いないと悟る。
案の定、初夜すら屋敷に戻らず、
3ヶ月以上も放置されーー。
そんな時に、驚きの手紙が届いた。
ーー公爵は、王太子妃と毎日ベッドを共にしている、と。
ローゼは、王宮に乗り込むのだがそこで驚きの光景を目撃してしまいーー。
*誤字脱字多数あるかと思います。
*初心者につき表現稚拙ですので温かく見守ってくださいませ
*ゆるふわ設定です
【完結】身を引いたつもりが逆効果でした
風見ゆうみ
恋愛
6年前に別れの言葉もなく、あたしの前から姿を消した彼と再会したのは、王子の婚約パレードの時だった。
一緒に遊んでいた頃には知らなかったけれど、彼は実は王子だったらしい。しかもあたしの親友と彼の弟も幼い頃に将来の約束をしていたようで・・・・・。
平民と王族ではつりあわない、そう思い、身を引こうとしたのだけど、なぜか逃してくれません!
というか、婚約者にされそうです!
モブですら無いと落胆したら悪役令嬢だった~前世コミュ障引きこもりだった私は今世は素敵な恋がしたい~
古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄され
恋愛
前世コミュ障で話し下手な私はゲームの世界に転生できた。しかし、ヒロインにしてほしいと神様に祈ったのに、なんとモブにすらなれなかった。こうなったら仕方がない。せめてゲームの世界が見れるように一生懸命勉強して私は最難関の王立学園に入学した。ヒロインの聖女と王太子、多くのイケメンが出てくるけれど、所詮モブにもなれない私はお呼びではない。コミュ障は相変わらずだし、でも、折角神様がくれたチャンスだ。今世は絶対に恋に生きるのだ。でも色々やろうとするんだけれど、全てから回り、全然うまくいかない。挙句の果てに私が悪役令嬢だと判ってしまった。
でも、聖女は虐めていないわよ。えええ?、反逆者に私の命が狙われるている?ちょっと、それは断罪されてた後じゃないの? そこに剣構えた人が待ち構えているんだけど・・・・まだ死にたくないわよ・・・・。
果たして主人公は生き残れるのか? 恋はかなえられるのか?
ハッピーエンド目指して頑張ります。
小説家になろう、カクヨムでも掲載中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる