354 / 1,038
354
しおりを挟む
(いや本当に……ーーエドガーがイルメラを庇って階段から落ちて、怪我をしたエドガーはトーナメント戦欠場……? これって……ーーあの二人がギクシャクしちゃう決定的なことだったりしない……⁇ ーーゲームの流れとしてはら階段から落ちそうになったサンドラを助けるてケガをしてしまう。 そのせいで大切なトーナメント戦に出れなくなってしまう。 そのことを気に病み、自分を責めるサンドラ、エドガーも最初はそんな彼女を気づかっていたが、そのケガが治ってからも成績が思うように上がらず、次第にサンドラの存在が煩わしくなっていってしまう……ーーそして、二年になりクラスも落ち、くすぶっていたところに入学してきた主人公と出会いーー……エドガーのエピソード、サンドラ主軸にして思い返すとけっこうなパンチ力あるな……? しかも主人公、最後の最後にサンドラに向かって「貴女の想いは恋心でも罪悪感でも無いわっ! 許されたいって自己愛よっ‼︎」とか……よく言えたもんだよ……ーーいや、その選択肢を選んだのは私なのですが……)
「やっぱりそうでしたのね……ーーけれど、先生も問題ないとおっしゃっていましたし……大事にならなくて良かったわね?」
ホッとしたように胸を撫で下ろしながら言ったビアンカの言葉に、リアーヌは同意することが欠片も出来なかった。
(……大事なんですー。 ゲームシナリオ的にはとんでもない大事件になってるんですぅ……ーーあの二人がこの事件をきっかけにすれ違わないことが決定してしまいましたー! ……あの二人にとっては良いことだと思うんだよ? ケガなんかしないに越したことないし、すれ違いだってしないほうが良いーー……そもそも主人公がエドガールート行くとは決まってないから……ーーフィリップたちに引き続いて、2組目だけど……ーーいや、大体どいつもこいつも揃いも揃って「真実の愛に気がついてしまったんだ!」とか言って堂々と浮気してるわけだから、それでも見事に結ばれて見せろって話なわけで……ーーまぁ、私はこのゲームが箱推しで大好きだったわけなんですけど……立場が変わると見方も変わるよねぇー……)
「ーー大丈夫だよ。 もう一度ちゃんと口止めはしておくから……」
黙り込んでしまったリアーヌをどう思ったのか、ゼクスが気遣わしげに語りかける。
「ぇ……? あー……はい……⁇」
(ーーあ、ギフトの話ですか? 回復バレちゃいましたよねー、的な⁇)
「ーー私どもにお任せいただければ、と……」
二人の会話に、オリバーが恭しく頭を下げながら、口を挟む。
「やっぱりそうでしたのね……ーーけれど、先生も問題ないとおっしゃっていましたし……大事にならなくて良かったわね?」
ホッとしたように胸を撫で下ろしながら言ったビアンカの言葉に、リアーヌは同意することが欠片も出来なかった。
(……大事なんですー。 ゲームシナリオ的にはとんでもない大事件になってるんですぅ……ーーあの二人がこの事件をきっかけにすれ違わないことが決定してしまいましたー! ……あの二人にとっては良いことだと思うんだよ? ケガなんかしないに越したことないし、すれ違いだってしないほうが良いーー……そもそも主人公がエドガールート行くとは決まってないから……ーーフィリップたちに引き続いて、2組目だけど……ーーいや、大体どいつもこいつも揃いも揃って「真実の愛に気がついてしまったんだ!」とか言って堂々と浮気してるわけだから、それでも見事に結ばれて見せろって話なわけで……ーーまぁ、私はこのゲームが箱推しで大好きだったわけなんですけど……立場が変わると見方も変わるよねぇー……)
「ーー大丈夫だよ。 もう一度ちゃんと口止めはしておくから……」
黙り込んでしまったリアーヌをどう思ったのか、ゼクスが気遣わしげに語りかける。
「ぇ……? あー……はい……⁇」
(ーーあ、ギフトの話ですか? 回復バレちゃいましたよねー、的な⁇)
「ーー私どもにお任せいただければ、と……」
二人の会話に、オリバーが恭しく頭を下げながら、口を挟む。
7
お気に入りに追加
372
あなたにおすすめの小説

【完結】私ですか?ただの令嬢です。
凛 伊緒
恋愛
死んで転生したら、大好きな乙女ゲーの世界の悪役令嬢だった!?
バッドエンドだらけの悪役令嬢。
しかし、
「悪さをしなければ、最悪な結末は回避出来るのでは!?」
そう考え、ただの令嬢として生きていくことを決意する。
運命を変えたい主人公の、バッドエンド回避の物語!
※完結済です。
※作者がシステムに不慣れかつ創作初心者な時に書いたものなので、温かく見守っていだければ幸いです……(。_。///)
※ご感想・ご指摘につきましては、近況ボードをお読みくださいませ。
《皆様のご愛読に、心からの感謝を申し上げますm(*_ _)m》

オバサンが転生しましたが何も持ってないので何もできません!
みさちぃ
恋愛
50歳近くのおばさんが異世界転生した!
転生したら普通チートじゃない?何もありませんがっ!!
前世で苦しい思いをしたのでもう一人で生きて行こうかと思います。
とにかく目指すは自由気ままなスローライフ。
森で調合師して暮らすこと!
ひとまず読み漁った小説に沿って悪役令嬢から国外追放を目指しますが…
無理そうです……
更に隣で笑う幼なじみが気になります…
完結済みです。
なろう様にも掲載しています。
副題に*がついているものはアルファポリス様のみになります。
エピローグで完結です。
番外編になります。
※完結設定してしまい新しい話が追加できませんので、以後番外編載せる場合は別に設けるかなろう様のみになります。

【完結】【35万pt感謝】転生したらお飾りにもならない王妃のようなので自由にやらせていただきます
宇水涼麻
恋愛
王妃レイジーナは出産を期に入れ替わった。現世の知識と前世の記憶を持ったレイジーナは王子を産む道具である現状の脱却に奮闘する。
さらには息子に殺される運命から逃れられるのか。
中世ヨーロッパ風異世界転生。

【完結】皇太子の愛人が懐妊した事を、お妃様は結婚式の一週間後に知りました。皇太子様はお妃様を愛するつもりは無いようです。
五月ふう
恋愛
リックストン国皇太子ポール・リックストンの部屋。
「マティア。僕は一生、君を愛するつもりはない。」
今日は結婚式前夜。婚約者のポールの声が部屋に響き渡る。
「そう……。」
マティアは小さく笑みを浮かべ、ゆっくりとソファーに身を預けた。
明日、ポールの花嫁になるはずの彼女の名前はマティア・ドントール。ドントール国第一王女。21歳。
リッカルド国とドントール国の和平のために、マティアはこの国に嫁いできた。ポールとの結婚は政略的なもの。彼らの意志は一切介入していない。
「どんなことがあっても、僕は君を王妃とは認めない。」
ポールはマティアを憎しみを込めた目でマティアを見つめる。美しい黒髪に青い瞳。ドントール国の宝石と評されるマティア。
「私が……ずっと貴方を好きだったと知っても、妻として認めてくれないの……?」
「ちっ……」
ポールは顔をしかめて舌打ちをした。
「……だからどうした。幼いころのくだらない感情に……今更意味はない。」
ポールは険しい顔でマティアを睨みつける。銀色の髪に赤い瞳のポール。マティアにとってポールは大切な初恋の相手。
だが、ポールにはマティアを愛することはできない理由があった。
二人の結婚式が行われた一週間後、マティアは衝撃の事実を知ることになる。
「サラが懐妊したですって‥‥‥!?」


疲れきった退職前女教師がある日突然、異世界のどうしようもない貴族令嬢に転生。こっちの世界でも子供たちの幸せは第一優先です!
ミミリン
恋愛
小学校教師として長年勤めた独身の皐月(さつき)。
退職間近で突然異世界に転生してしまった。転生先では醜いどうしようもない貴族令嬢リリア・アルバになっていた!
私を陥れようとする兄から逃れ、
不器用な大人たちに助けられ、少しずつ現世とのギャップを埋め合わせる。
逃れた先で出会った訳ありの美青年は何かとからかってくるけど、気がついたら成長して私を支えてくれる大切な男性になっていた。こ、これは恋?
異世界で繰り広げられるそれぞれの奮闘ストーリー。
この世界で新たに自分の人生を切り開けるか!?

〘完〙前世を思い出したら悪役皇太子妃に転生してました!皇太子妃なんて罰ゲームでしかないので円満離婚をご所望です
hanakuro
恋愛
物語の始まりは、ガイアール帝国の皇太子と隣国カラマノ王国の王女との結婚式が行われためでたい日。
夫婦となった皇太子マリオンと皇太子妃エルメが初夜を迎えた時、エルメは前世を思い出す。
自著小説『悪役皇太子妃はただ皇太子の愛が欲しかっただけ・・』の悪役皇太子妃エルメに転生していることに気付く。何とか初夜から逃げ出し、混乱する頭を整理するエルメ。
すると皇太子の愛をいずれ現れる癒やしの乙女に奪われた自分が乙女に嫌がらせをして、それを知った皇太子に離婚され、追放されるというバッドエンドが待ち受けていることに気付く。
訪れる自分の未来を悟ったエルメの中にある想いが芽生える。
円満離婚して、示談金いっぱい貰って、市井でのんびり悠々自適に暮らそうと・・
しかし、エルメの思惑とは違い皇太子からは溺愛され、やがて現れた癒やしの乙女からは・・・
はたしてエルメは円満離婚して、のんびりハッピースローライフを送ることができるのか!?

転生した世界のイケメンが怖い
祐月
恋愛
わたしの通う学院では、近頃毎日のように喜劇が繰り広げられている。
第二皇子殿下を含む学院で人気の美形子息達がこぞって一人の子爵令嬢に愛を囁き、殿下の婚約者の公爵令嬢が諌めては返り討ちにあうという、わたしにはどこかで見覚えのある光景だ。
わたし以外の皆が口を揃えて言う。彼らはものすごい美形だと。
でもわたしは彼らが怖い。
わたしの目には彼らは同じ人間には見えない。
彼らはどこからどう見ても、女児向けアニメキャラクターショーの着ぐるみだった。
2024/10/06 IF追加
小説を読もう!にも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる