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「もうこの際、フルーツじゃなくてもいいんだ。 なにか新しいこの村の特産品でも構わないーー思いつくなら、だけど……」
「ショートケーキ!」
リアーヌはゼクスの言葉に即答で返す。
ギフトの力なのかリアーヌ自身の考えなのかその両方か……このケーキは王都でも絶対に売れると確信していた。
「……それってリアーヌが食べたいだけ……? ーーいや……⁇ 本当に売れると思う?」
ゼクスは首を傾げつつ、ギフトの力なのかリアーヌの思いつきなのかを見極めようと、探るような瞳でリアーヌの顔をジッと見つめながら重ねて確認する。
「バカ売れ間違いなしですよ! ゼクス様も食べましたよね? あれめっちゃ美味しかったじゃないですかっ!」
(しかも生クリーム由来じゃ無いから、多分独占で売れるケーキだよ⁉︎ そして私はイチゴのショートケーキを食べるんだっ)
「ーー判断しにくい……どっちなんだこれ……?」
リアーヌの今までにないテンションでの力説にゼクスは頭を抱えて悩み始める。
「……じゃあとりあえず一ヶ月だけとかの期間限定で。お試しのお店出しますか?」
(ーー期間はぜひ春でお願いします。 イチゴたわわな季節にしましょう)
「期間限定の店……? ーーもしかして王都に店を出すって話⁇」
この村で作り、この村で売るものだと勘違いしていたゼクスは、リアーヌの言葉を聞き、新たに頭の中で損得の計算をし始める。
「カフェが出来たら、いつでもショートケーキが食べられます!」
(ショートケーキだけじゃ飽きちゃうから、ルチェの実使ったケーキ沢山の作ってもらおう……ーー生クリームとチョコがあるならチョコケーキだって出来ちゃうよね⁉︎ うわぁー楽しみっ!)
「……それは材料をこの村で買って、うちが店員を用意してって話になるのかな?」
「……私はこの村の人に作ってもらうつもりでしたけど……求人募集の張り紙とかしたらみんな応募してくれるんじゃ……?」
「……ーーそれってつまり、領主の命令で他の土地に移住させられるーーって話にならないかな……?」
「いく先が王都ですし、移住じゃなくて出稼ぎのような……? ーーあの私、小さい頃に王都での就職はどれも大人気ですぐに枠が埋まっちゃうんだよって、出稼ぎに来てたおっちゃんに教わったことあるんですけど……ーー今は変かわちゃったんですかね……?」
「ーーまぁ、出稼ぎと考えれば王都に働きに出たい人はたくさんいると思うけど……ーーそのカフェはこの村でやってはダメなの? 金を儲けるって観点で考えたらさ、王都での売るよりこの村に足を運んでもらう材料になると思うんだけど……⁇」
そう言いながらお伺いを立てるようにリアーヌを見つめるゼクスだったが、その顔にはっきりとシワが刻まれるのを見て、息を吐きながらゆっくりと肩を落とすのだった。
「ショートケーキ!」
リアーヌはゼクスの言葉に即答で返す。
ギフトの力なのかリアーヌ自身の考えなのかその両方か……このケーキは王都でも絶対に売れると確信していた。
「……それってリアーヌが食べたいだけ……? ーーいや……⁇ 本当に売れると思う?」
ゼクスは首を傾げつつ、ギフトの力なのかリアーヌの思いつきなのかを見極めようと、探るような瞳でリアーヌの顔をジッと見つめながら重ねて確認する。
「バカ売れ間違いなしですよ! ゼクス様も食べましたよね? あれめっちゃ美味しかったじゃないですかっ!」
(しかも生クリーム由来じゃ無いから、多分独占で売れるケーキだよ⁉︎ そして私はイチゴのショートケーキを食べるんだっ)
「ーー判断しにくい……どっちなんだこれ……?」
リアーヌの今までにないテンションでの力説にゼクスは頭を抱えて悩み始める。
「……じゃあとりあえず一ヶ月だけとかの期間限定で。お試しのお店出しますか?」
(ーー期間はぜひ春でお願いします。 イチゴたわわな季節にしましょう)
「期間限定の店……? ーーもしかして王都に店を出すって話⁇」
この村で作り、この村で売るものだと勘違いしていたゼクスは、リアーヌの言葉を聞き、新たに頭の中で損得の計算をし始める。
「カフェが出来たら、いつでもショートケーキが食べられます!」
(ショートケーキだけじゃ飽きちゃうから、ルチェの実使ったケーキ沢山の作ってもらおう……ーー生クリームとチョコがあるならチョコケーキだって出来ちゃうよね⁉︎ うわぁー楽しみっ!)
「……それは材料をこの村で買って、うちが店員を用意してって話になるのかな?」
「……私はこの村の人に作ってもらうつもりでしたけど……求人募集の張り紙とかしたらみんな応募してくれるんじゃ……?」
「……ーーそれってつまり、領主の命令で他の土地に移住させられるーーって話にならないかな……?」
「いく先が王都ですし、移住じゃなくて出稼ぎのような……? ーーあの私、小さい頃に王都での就職はどれも大人気ですぐに枠が埋まっちゃうんだよって、出稼ぎに来てたおっちゃんに教わったことあるんですけど……ーー今は変かわちゃったんですかね……?」
「ーーまぁ、出稼ぎと考えれば王都に働きに出たい人はたくさんいると思うけど……ーーそのカフェはこの村でやってはダメなの? 金を儲けるって観点で考えたらさ、王都での売るよりこの村に足を運んでもらう材料になると思うんだけど……⁇」
そう言いながらお伺いを立てるようにリアーヌを見つめるゼクスだったが、その顔にはっきりとシワが刻まれるのを見て、息を吐きながらゆっくりと肩を落とすのだった。
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