Forbidden fruit

春蠶 市

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ファンタジーパロ

■淫紋のご利用は計画的に_06

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 ロキはナオの足を離すと手早く衣服を最低限整える。汗を吸った布地が気持ち悪い。
 落ち着くどころか全身にまだ疼きを感じてロキは苦笑った。

「兄様。帰ろ。帰ッて思いッきり甘えさせて」
「うん……いいよ、っ……でも、どうしよう……立ったら零れちゃう」
「ああ、それなら」

 ロキはミントグリーンの視線を周りに向け、こちらの遊びを見ていた給仕の一人を手招いた。
 勿論こんなパーティーにまともな給仕がいるわけはなく、ロキが要件を伝えれば給仕が持つべきではない品を簡単に手渡してくれた。

「兄様。足広げて」
「平気かな……」
「零れる前にイイコトしてあげるから。な?」
「うん」

 頷くとナオは濡れた足を開いた。

「このまま兄様の一人遊び見るのもいーけど。それは弟だけの特権だし。指抜いて」
「んっ、はぁ……っ」

 淫靡に嬲られてまだ感度良く引くついている孔からナオは指を抜く。
 濁った液が溢れる前にロキは給仕から買った小さな玩具を押し込めた。

「ッンぅ゛! っ……っ」
「まだ三つしか入ッてねーから。全部挿れんぞ」
「はっ、っん……っあ」
「四つ目」
「んぅっ、っ」

 いくつかの球体が連なった玩具をゆっくりと埋めれば、まだ火照りの引かない粘膜壁を玩具に柔く擦られる感覚にナオが歯を食いしばる。

「あ、っはっ……っ」
「何個入ッたか分かる?」
「ふぁ、っ分か、ん、ない……」
「数え直す?」
「ッひぁあ――――!」

 ロキは残りひとつまで埋めていた玩具を少しばかり引き抜いた。ナオの腰が震え、悲鳴が上がればすぐに玩具を押し入れる。

「――――……ッ゛」
「コレで良し」

 取手の輪っか以外をすべて腹の中にしまうとロキは視界に火花を散らしているナオに笑顔を見せた。

「じゃ、帰ろ兄様」
「あ……っ、んん!」

 ナオの手を強引に引っ張って立たせるとふらついたナオがロキに身を寄せた。丁度良いので強く抱き寄せて薄い臀を揉む。

「っ、っん、っ……」
「兄様。歩ける?」
「はっ、っ歩ける、よ……」
「ならよかッた」

 裾の隙間から中に手を滑り込ませ、今度は直に汗と体液で濡れた臀を撫でる。

「ロキ?」
「んー……?」
「ぁ、っ……か、帰るんじゃ、ないの?」

 ナオの肩が反射的に跳ねるのを楽しみつつ、臀裂部に指を這わせて玩具に触れ直した。

「帰る前にご挨拶は?」
「ご挨拶?」

 ロキは豚に意識を向ける。
 兄弟のお遊びをオカズに一人で楽しんでいた豚はまだ鼻息が荒い。兄弟が帰り支度をしている様子すら欲深な豚にはご褒美だったらしく粗末な逸物を扱き続けている。
 豚を顎でしゃくればナオの目線もふらふらと一人で勤しむ豚に流れ、兄と豚の視線がかち合ったところでロキは玩具をいい加減な手付きで引き抜いた。

「ァあ゛――――……!」

 ぐずぐすに蕩けた柔壁を玩具で鮮烈に摩擦され、ひりつく衝動が下腹部から脊髄まで一気に駆け上がる。ナオの膝がガクンと落ち、バランスを崩した身体をロキは抱き支えた。

「あーららッ」

 ガクガクと膝が笑うナオの足の間で白濁液が零れ落ちる。
 ロキは乱暴に引き抜いた玩具は床に放った。

「っふ、っう……っ」
「兄様。零すなッて言ッたじゃん」
「あ! や、っロキが……っうぁ!」
「俺がなにー?」

 ロキはナオを抱き寄せ、二本指で狭くも柔らかな孔を広げた。
 とろみを深めた白濁液が重力に従って零れ落ちる。別にこんな場で床が汚れるなど今更誰も気にしない。

「っ指、ッ入れる、から……っ」
「俺のせい? 兄様がちゃーんと力入れればイイだけじゃね?」
「! っ無理、っん! 力入れたらっあ……! っ!」
「逆に出ちゃう?」
「あうっ、っ……んッ、ぁあっ――」

 くぷくぷと音を鳴らして体液を掻き混ぜ、ずるずると外に引っ掻き出せば苦しげに戦慄く細腰が反った。

「っ゛、だめ、っ……ロキ、ッは……あぁ、っ」
「なにがダメ?」

 わざとらしく聞き、指の数を増やす。肉壁の凹凸に体液を強く擦り付け、敏感な粘膜を刺激する。

「あっ、っだめ、ロキの、っ零れ、っちゃう……」
「力入れてみろッて兄様。零れないかもよ?」
「はぁっ、っあ……ん、っ」
「ほら」

 少し指を引き抜いて、浅い位置を指の腹で撫でる。敏感にひくつく肉の感覚を弄びながらもナオの様子を窺った。

「できるだろ?」
「ん、っ」

 ナオは深く胸を上下させて酸素を煽ると少しだけ身動ぎをし、それから唇を噤む。ふ、と鼻から息が吐かれて下腹部の筋肉に力がこもった。
 見計らってロキは指を広げる。

「超残念。兄様下手くそな」
「ッ――――!」

 指先で誘導するように柔壁を引っ掻けば、中に収まる体液がごぷん……と重く溢れた。

「あっ、ろき、あ、っ、だめっだめぇ……っ」

 零れてくる液を指で掻き分けつつ、触り慣れた位置を手淫でいじめれば耐え切れずにナオの膝が崩れた。

「ッと……あらら」
「ぅうっ、っ……ふっ、っ」

 床にへたり込むナオにロキは溜め息を見せ付ける。

「意地悪し過ぎた。だッて兄様が俺以外の奴に気に入られるの超やなんだもーん」

 ロキは濡れた手を払うとまともに立てなくなっているナオを些か乱暴に抱き上げた。
 人形のように腕の中に抱え、縮こまるナオの熱を帯びた頬に唇を触れ合わせる。

「兄様。弟だけ見てくれる?」
「っ僕は、ロキだけ……見てるよ」
「じゃあそれ他の人にもちゃんと言ッて」
「はあ……っ、他、の人?」
「兄様は俺のだからさ」

 ロキは豚を睨む。
 震えるナオの手がロキの頭を撫で、そしてロキを構いながらナオは豚に言った。

「僕は、ロキのだから……ごめんね」

 ナオが言い終わらないうちにロキは踵を返す。豚に背を向けて、そそくさと歩き出した。
 身体の動きがいつもより鈍くなり、だがそれを顔に出さずに強がっていれば頬を赤らませるナオがぼんやりとしたままロキに対して首を傾げた。

「ねえロキ」
「ん?」
「ふらついてるけど、大丈夫?」
「…………超ダメ。超我慢してるわ」
「僕、自分で歩くよ」
「俺よりふらついてる奴がなーに言ッてんだか。大人しくしてて兄様」
「もうここでしないの?」
「兄様の超可愛い顔、見せたくねーから。帰ッたらもッと泣かせてあげる。嬉しい?」
「うん。ロキが嬉しいなら」

 早足に人の波を擦り抜けて兄弟は帰路につく。
 淫靡なパーティーは兄弟が去ってからも無論終わらず、だが賑やかなパーティー会場で遊ぶよりも二人きりで遊んだほうが兄弟は盛り上がった。
 兄弟の遊びに他人は必要なく、ロキは今度は別用途の淫紋を買おうと心に決めた。

【end】
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