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ファンタジーパロ
■淫紋のご利用は計画的に_01
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▼ロキ×ナオ(弟×兄)
淫紋、連続絶頂、軽度のキメセク、玩具、視姦
※乱交場、若干の寝取らせ発言があります
贅に肥えた豚がいた。
「可愛いですねえ。わあ、細い……どこの子かなあ?」
豚は太い手で兄の丸い膝を不必要に撫で、鼻息を荒くする。
露骨に発情する豚を遠目に眺めつつ、ロキは次の酒をもらった。
「あーあ、にーさまかーわいそー……ん?」
下着よりも布面積の少ない蠱惑的な格好をした給仕の女性からグラスを受け取って、ロキは匂いから異物感を察した。軽く片眉を顰め、飲むのをやめる。
給仕は豊満な胸を見せ付けて揺らし、別の客へと薬入りの酒を手渡しに行った。
ただでさえ催淫作用を含んだ香が蔓延する会場内は火照っていて、だからこそ膨張させられた欲に負けてナオがロキの兄と知っていながらも手を出す愚か者が現れている。
いつもならばそんな愚か者は即座に視界から削除するのだが、今回はそれを利用して遊んでいるためロキは機嫌良く状況を眺め続けていた。
「いくら? 一晩が無理なら何時間かだけでも……四時間、いや、三時間でも……ね? 金は十分払いますから」
一方的に言葉を吐く豚がナオへとさらに距離を詰める。
「向こうの部屋いきません? 二人っきりになりたいなあ」
芋虫じみた太指が勝手にナオの手を掴んだ。
「ロキに聞かないと……でも、ロキがここで待っててって言うから、ごめんね」
「全然! だから一緒に待ってましょう!」
「えっ……一緒に? 待っててもいいのかな? ロキに聞かないと。僕はここから離れられないから、ロキは……えっと、ロキ?」
ナオの双眸が陶酔感に眩む周囲を見渡して、ロキは黒い視野の死角へと意図的に消える。
近くにいた買い手を探す若い娼婦の肩を掴めば相手のほうから喜んで身を寄せてきた。しかし女を一瞥すらせず、彼女を盾にしてロキは卑猥な商売に花を咲かせる人々の波に潜る。
「ごめんね。ロキがいないから分からないんだ」
客待ちをする娼婦や男娼、性奴隷とそのまま楽しめる柔らかな長椅子が並ぶ壁際。その一席に腰掛けるナオは、それこそ遠目には身売りをする一人と勘違いされてもおかしくはない。しかしナオは他の者達と異なり肌の露出が顔以外にはない分厚い衣服で、その質も貴族が身に付ける上質さ。癖の強い黒髪には生花を飾っているが、周りにいる者達とは違って色気と呼ばれるものは微塵も漂わせてはいない。
それでも、人形のように大人しく微笑むだけのナオの姿は一部の輩には唆るのだろう。
しかもそういうパーティーなのをいいことに、ロキはいまナオにおふざけをひとつ付けている。そのせいでナオの態度はいつもとはやや異なり、余計に不遜な輩の注意を引いていた。
「ッ、あの……なんで触るの?」
いやに密着してくる豚にナオは疑問符を投げ掛ける。
「君は弟じゃないよ?」
ナオの中の常識はロキの都合に合わせて形成されている。ゆえにナオの発言は時折り酷くおかしなものになるが、豚はそんなことを突っ込む気はないようだ。性欲に素直な豚は適当な言葉でナオの主張を流し、勝手にナオの腰に腕を絡めた。
「っ……」
途端にナオの肩が跳ねる。
弧を描く唇が反射的に噛み締められ、喉奥で小さな吐息がこもった。
「あのね、弟以外は甘えないでほしいな」
ナオの奇妙な要求に豚はまともな反応を返さない。うっすらと汗を滲ませるナオの様子に気分を良くし、右腕でナオの腰を引き寄せつつ左手ではナオの腿を服の上から執拗に撫でていた。
撫でる範囲は徐々に内側へと移動しており、ロキはあまりにも盛っている豚を鼻で嗤った。
「――っ、ん……っ!」
不意にナオが素早く口を押さえる。
珍しく目を見開き、頭上に疑問符を浮かべていた。豚は気付いていないが、ロキは一目でナオが軽いパニックに陥っていると察する。
兄にこう手を出されれば途端にロキは機嫌を悪くするが、今日に限ってはパニックに陥るナオを楽しむ。
「超可愛い」
つい気持ちを零せば、肩を抱く娼婦が笑顔を深め、ロキの背中に腕を回した。それをまったく意に介さず、ロキはナオを観察する。
「ああっごめんねぇ」
「っ、!」
豚が事故を装ってナオの足の間に手を突っ込んだ。誰がどう見ても事故ではない。
豚は人為的に長い裾に入る切れ込みから服の内側へと直接的に手を忍び込ませ、手を引っ込めずに白い股座に居座り続けた。
「ぁ、ッ……――!」
通常であれば反応どころか僅かな声も上げないだろうナオの口から上擦った声が溢れる。
反応した自分にナオはより一層疑問を強めた。
「君は……ロキ、じゃないよね? え? なんで?」
肥えた豚は見た目は勿論、年齢だってロキ以前にナオよりもずっと上だ。
だが性的接触を『弟への甘やかし方』として躾けられているナオはこういう行為を弟以外がしてくる理由が分からず、そして他者に対して反応してしまっている身体に疑問を抱く。
「淫紋ッておもしれー。露骨に出るじゃん。兄様、あんなに触られて大丈夫か? ダメだろーなー」
ロキはケラケラと肩を揺らす。
他者に触れられれば触れられるだけ感度が上がるという、寝取らせ専用の淫紋があると知ったのは三十分前。
面白い遊びを思い付いたのもその時。
ナオにろくな説明もせずその淫紋をつけ、あそこの席に放置した。
存外ナオに話し掛ける者は多く、ナオの背後にロキがいるのを知った上で媚びを売りにくる輩や護衛としてのナオの実力を知って挨拶に来た者もいた。話している内容はまともだが、結局はこういうパーティーに参加する輩だ。握手だけで終わらずにさり気なくナオの肩を叩いたり、秘密裏の情報だと銘打って耳打ちにしては近過ぎる距離まで密着してきた。
その度にナオは無意識に身じろぎをしていて、それは何も知らない愚か者を釣るには最適な態度だったのだろう。
最終的に発情期の豚が釣れた。
「っ、ひあ……っ、駄目、だよ。ロキ以外は、そこは触っちゃ駄目……ん、ッ」
「まあまあ。大丈夫大丈夫」
「僕はロキのお兄ちゃんだから。君は僕の弟じゃないよ? 誰かと間違って……ッ!」
言葉を聞かず、豚は勝手にナオの体躯を弄る。
男が着るにしては派手なフリルのついた白い衣服を撫で、布地の上から平たい胸をしつこく揉む。
「僕は、っ君のお兄ちゃんじゃない、から……っ自分のお兄ちゃんに甘えなきゃ……っん、っ……ねえ、聞いてる?」
お門違いにも程があるナオの言い分は当たり前に聞かれるわけもない。
ごわついた装飾が邪魔なのか、太い指は下品な動きで胸元の一字釦を外しに掛かった。幾つかの釦を勝手に開放し、隙間を作ると躊躇なく手を中へ侵入させる。
「――――っ」
「ああぁ、すみませんねえ。すみません」
好色を隠さず、もはや事故を装う気もない図々しさで豚はナオの身体を探っていき、豚の手付きにナオは瞬きすらせず本格的に硬直した。
ロキは思わず吹き出して、改めてナオが他者に寝取られることはないなと確信する。
「もっと。ね? こっちにおいで」
「っ……あ、っ」
弟以外に触れられて内心でパニックを起こしているナオを抵抗しないと勘違いした豚はあろうことかナオを自分の膝に乗せた。
瞬間、ガンッ! と打撃音が爆ぜる。
「あ……?」
自分がそばにあったテーブルを叩いた音であったと気付いたのは娼婦がロキから半歩分距離を取ってから。
ロキの機嫌を悪くしたと思ったのか娼婦は笑顔を作り直す。けれどもロキが自分を眼中に入れていないとようやく察したのか、そそくさと踵を返し人混みに消えた。
その間、一瞬たりともロキは娼婦を見なかった。
淫紋、連続絶頂、軽度のキメセク、玩具、視姦
※乱交場、若干の寝取らせ発言があります
贅に肥えた豚がいた。
「可愛いですねえ。わあ、細い……どこの子かなあ?」
豚は太い手で兄の丸い膝を不必要に撫で、鼻息を荒くする。
露骨に発情する豚を遠目に眺めつつ、ロキは次の酒をもらった。
「あーあ、にーさまかーわいそー……ん?」
下着よりも布面積の少ない蠱惑的な格好をした給仕の女性からグラスを受け取って、ロキは匂いから異物感を察した。軽く片眉を顰め、飲むのをやめる。
給仕は豊満な胸を見せ付けて揺らし、別の客へと薬入りの酒を手渡しに行った。
ただでさえ催淫作用を含んだ香が蔓延する会場内は火照っていて、だからこそ膨張させられた欲に負けてナオがロキの兄と知っていながらも手を出す愚か者が現れている。
いつもならばそんな愚か者は即座に視界から削除するのだが、今回はそれを利用して遊んでいるためロキは機嫌良く状況を眺め続けていた。
「いくら? 一晩が無理なら何時間かだけでも……四時間、いや、三時間でも……ね? 金は十分払いますから」
一方的に言葉を吐く豚がナオへとさらに距離を詰める。
「向こうの部屋いきません? 二人っきりになりたいなあ」
芋虫じみた太指が勝手にナオの手を掴んだ。
「ロキに聞かないと……でも、ロキがここで待っててって言うから、ごめんね」
「全然! だから一緒に待ってましょう!」
「えっ……一緒に? 待っててもいいのかな? ロキに聞かないと。僕はここから離れられないから、ロキは……えっと、ロキ?」
ナオの双眸が陶酔感に眩む周囲を見渡して、ロキは黒い視野の死角へと意図的に消える。
近くにいた買い手を探す若い娼婦の肩を掴めば相手のほうから喜んで身を寄せてきた。しかし女を一瞥すらせず、彼女を盾にしてロキは卑猥な商売に花を咲かせる人々の波に潜る。
「ごめんね。ロキがいないから分からないんだ」
客待ちをする娼婦や男娼、性奴隷とそのまま楽しめる柔らかな長椅子が並ぶ壁際。その一席に腰掛けるナオは、それこそ遠目には身売りをする一人と勘違いされてもおかしくはない。しかしナオは他の者達と異なり肌の露出が顔以外にはない分厚い衣服で、その質も貴族が身に付ける上質さ。癖の強い黒髪には生花を飾っているが、周りにいる者達とは違って色気と呼ばれるものは微塵も漂わせてはいない。
それでも、人形のように大人しく微笑むだけのナオの姿は一部の輩には唆るのだろう。
しかもそういうパーティーなのをいいことに、ロキはいまナオにおふざけをひとつ付けている。そのせいでナオの態度はいつもとはやや異なり、余計に不遜な輩の注意を引いていた。
「ッ、あの……なんで触るの?」
いやに密着してくる豚にナオは疑問符を投げ掛ける。
「君は弟じゃないよ?」
ナオの中の常識はロキの都合に合わせて形成されている。ゆえにナオの発言は時折り酷くおかしなものになるが、豚はそんなことを突っ込む気はないようだ。性欲に素直な豚は適当な言葉でナオの主張を流し、勝手にナオの腰に腕を絡めた。
「っ……」
途端にナオの肩が跳ねる。
弧を描く唇が反射的に噛み締められ、喉奥で小さな吐息がこもった。
「あのね、弟以外は甘えないでほしいな」
ナオの奇妙な要求に豚はまともな反応を返さない。うっすらと汗を滲ませるナオの様子に気分を良くし、右腕でナオの腰を引き寄せつつ左手ではナオの腿を服の上から執拗に撫でていた。
撫でる範囲は徐々に内側へと移動しており、ロキはあまりにも盛っている豚を鼻で嗤った。
「――っ、ん……っ!」
不意にナオが素早く口を押さえる。
珍しく目を見開き、頭上に疑問符を浮かべていた。豚は気付いていないが、ロキは一目でナオが軽いパニックに陥っていると察する。
兄にこう手を出されれば途端にロキは機嫌を悪くするが、今日に限ってはパニックに陥るナオを楽しむ。
「超可愛い」
つい気持ちを零せば、肩を抱く娼婦が笑顔を深め、ロキの背中に腕を回した。それをまったく意に介さず、ロキはナオを観察する。
「ああっごめんねぇ」
「っ、!」
豚が事故を装ってナオの足の間に手を突っ込んだ。誰がどう見ても事故ではない。
豚は人為的に長い裾に入る切れ込みから服の内側へと直接的に手を忍び込ませ、手を引っ込めずに白い股座に居座り続けた。
「ぁ、ッ……――!」
通常であれば反応どころか僅かな声も上げないだろうナオの口から上擦った声が溢れる。
反応した自分にナオはより一層疑問を強めた。
「君は……ロキ、じゃないよね? え? なんで?」
肥えた豚は見た目は勿論、年齢だってロキ以前にナオよりもずっと上だ。
だが性的接触を『弟への甘やかし方』として躾けられているナオはこういう行為を弟以外がしてくる理由が分からず、そして他者に対して反応してしまっている身体に疑問を抱く。
「淫紋ッておもしれー。露骨に出るじゃん。兄様、あんなに触られて大丈夫か? ダメだろーなー」
ロキはケラケラと肩を揺らす。
他者に触れられれば触れられるだけ感度が上がるという、寝取らせ専用の淫紋があると知ったのは三十分前。
面白い遊びを思い付いたのもその時。
ナオにろくな説明もせずその淫紋をつけ、あそこの席に放置した。
存外ナオに話し掛ける者は多く、ナオの背後にロキがいるのを知った上で媚びを売りにくる輩や護衛としてのナオの実力を知って挨拶に来た者もいた。話している内容はまともだが、結局はこういうパーティーに参加する輩だ。握手だけで終わらずにさり気なくナオの肩を叩いたり、秘密裏の情報だと銘打って耳打ちにしては近過ぎる距離まで密着してきた。
その度にナオは無意識に身じろぎをしていて、それは何も知らない愚か者を釣るには最適な態度だったのだろう。
最終的に発情期の豚が釣れた。
「っ、ひあ……っ、駄目、だよ。ロキ以外は、そこは触っちゃ駄目……ん、ッ」
「まあまあ。大丈夫大丈夫」
「僕はロキのお兄ちゃんだから。君は僕の弟じゃないよ? 誰かと間違って……ッ!」
言葉を聞かず、豚は勝手にナオの体躯を弄る。
男が着るにしては派手なフリルのついた白い衣服を撫で、布地の上から平たい胸をしつこく揉む。
「僕は、っ君のお兄ちゃんじゃない、から……っ自分のお兄ちゃんに甘えなきゃ……っん、っ……ねえ、聞いてる?」
お門違いにも程があるナオの言い分は当たり前に聞かれるわけもない。
ごわついた装飾が邪魔なのか、太い指は下品な動きで胸元の一字釦を外しに掛かった。幾つかの釦を勝手に開放し、隙間を作ると躊躇なく手を中へ侵入させる。
「――――っ」
「ああぁ、すみませんねえ。すみません」
好色を隠さず、もはや事故を装う気もない図々しさで豚はナオの身体を探っていき、豚の手付きにナオは瞬きすらせず本格的に硬直した。
ロキは思わず吹き出して、改めてナオが他者に寝取られることはないなと確信する。
「もっと。ね? こっちにおいで」
「っ……あ、っ」
弟以外に触れられて内心でパニックを起こしているナオを抵抗しないと勘違いした豚はあろうことかナオを自分の膝に乗せた。
瞬間、ガンッ! と打撃音が爆ぜる。
「あ……?」
自分がそばにあったテーブルを叩いた音であったと気付いたのは娼婦がロキから半歩分距離を取ってから。
ロキの機嫌を悪くしたと思ったのか娼婦は笑顔を作り直す。けれどもロキが自分を眼中に入れていないとようやく察したのか、そそくさと踵を返し人混みに消えた。
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