愛する使い魔達と楽しく最強に!〜スキルのせいで実家を追放されたけど、森で可愛いドラゴンに会いました。今度はスキルを活かして幸せになります!〜

くずは

文字の大きさ
上 下
45 / 58
魔王軍

1つ目の魔道具

しおりを挟む
「全く鬱陶しい! 何ですかちょこまかと!」 

俺ことアベルは錬金の四天王、マネーを一手に引き受けることになってしまった。みんな遠くで戦っていて助けはこなそうだし……これは厳しいかもしれないな。

奴ときたら相当イライラしてるな。このまま隙でも見せてくれたらいいんだが……。そんな相手じゃないか。あれ? 奴はどこに?

「あなたには隙があるようですね!」

しまった! いつの間に後ろに回ったんだ。ぐ……敵のナイフに切り傷をつけられた。しかしこのくらいなら。

「そのナイフは私の傑作! 切り付けた瞬間に毒の効果を付与することの出来るナイフです。あと3時間もしたら……どうなっちゃうんでしょうねぇ! まぁその前に動けなくなって私に殺されるので安心してください」

何!? さすが連中は卑怯な事をするな。でも効き目があるのも事実……。このままだとコイツの粘り勝ちだ。
このアベル、一世一代の勝負に出よう!

「おや? 体力切れですか? 人間は案外貧弱なもんですねぇ」

俺はありったけの魔力を集め始めた。おそらくこれだけの魔法を使う事など一生のうちで今日だけだろう。足の速度をあげる魔法を切ったせいで次々と攻撃を受けるが知った事か。どうせここで失敗したら終わるんだ。

「ぐっ!」
「これは手応えありですね~」

見ると脇腹から血が溢れている。これは……ここまでか……それでも間に合った。

「私の全ての人生をかけてこの魔法を撃ってやる! 神雷!」

 まさしく神が放ったかのような一撃が放たれる。

「ほほん! こんな遅い魔法が当たるわけ……」
「逃がさないよ!」
「誰だ!」

 逃げようとする所をゴーレムのサンドががっちり捕まえて離さない。

 必死に土で壁を作るが、そんな物は神雷の前に紙切れも同然だった。光は十重二十重の付与魔法によって強化された体を容易に貫く。

「お、おい! その子が!」

 敵を倒したはいいが、後ろのサンドまで巻き込んだことで焦るアベル。

「大丈夫ですよ。サンドはゴーレムだって忘れてませんか? コアが残って契約者の魔力さえあげれば復活できます」

みるみるサンドの体が再生していく。ゴーレムはここが便利ね。問題は必要な魔力が大きすぎる事なんだけど……もうポーションを飲みたくないよ。うぷっ……。

「マネー様が! よくもぉぉぉ!」

勝利を喜ぶ暇もなく空から翼の生えた魔物が襲ってくる。

「何体いるんだ連中は。早く逃げるぞ!」
「ちょっと待ってくれ」

飛んで逃げようと呼び出したレッドが倒れたハラ・グロの方から何か持ってきた。

「何それ?」
「これが宝玉のうちの片方だ」

見ると燃えている王冠だった。そんな物持って熱くないの?
そう思ったら魔法の炎だから大丈夫らしい。私は安心してリュックに入れるとすぐに飛び立った。

しばらく飛んでいると後ろの魔物はどんどん引き離されていって、そのうち何処かからの魔法がぶつかって落ちていった。
下を見ると大きな街が広がっている。あちこちで爆発が起こって建物は崩れていた。完全に戦場だ。

「ねぇここって最初に戦っていた所からだいぶ離れた街ですよ。いくらなんでも押されすぎじゃないですか?」
「そりゃ山を吹き飛ばすんだよ? 不利なのも仕方ないんじゃないかなぁ?」

「いや、あの攻撃の後にSSSランクが向かったらしくてな。戻っていったって聞いたぞ」
「じゃあなんで……」
「あれじゃないですか……?」

指を刺した先で天空の四天王、確か名前は……そうだスカイ。そいつが空から魔物たちを回復していた。
人間側の攻撃はバリアに弾かれ、空を飛んで向かった人たちは片っ端から撃ち落とされている。

「2人とも……こっちもまずいぞ。本部が囲まれている」

街の中心部にある本部は完全に魔物に包囲されていた。戦闘が激しすぎて助けを呼ぶ人が全員やられちゃったのか、周りの軍は気づいていないみたいだった。

「とりあえず助けついでにあの忌々しいスカイの対処法をききにいこう」



「大丈夫ですか!?」

空から魔物の輪を乗り越えて本部に入った。後はドルちゃんにさっき登録してきたテレポート先に送ってもらうだけだ。

なんとかテレポートも間に合って本部にいた軍の高官達を全員助ける事ができた。いい仕事したよ。

「3人とも感謝する」
「いえ。間に合って良かったです」

戦いが始まる前に演説してた司令官が話しかけてきた。額から血を流している。聞いたら部下をかばって自分でも戦ったんだって。元気すぎる。

「ところでスカイの事なんだが、君たち2人でなんとか出来ないか?」
「……なんですって?」

「正直にいうと空を飛べる味方はほとんど残っていない。テイマーは被害が大きいし、空飛ぶ魔法を使えるやつは真っ先に狙われた」
「待ってください! ならせめて俺も……」

「アベルさん。敵が海から上陸しようとしています。雷を使えるあなたにはそっちに向かって欲しい。スカイ本体は図体がでかいだけでそんなに強くは無い。辿り着きさえすれば大丈夫だ」

確かに……確かに私たちしかいないみたいだね。少し隣を見る。リリアちゃんは力強く頷いた。しょうがないあなぁ。

「報酬は期待してますよ」
「あぁ分かった。なんでもあげるとも」
「その言葉忘れないでくださいね……行ってきます」
「ありがとう」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

スローライフとは何なのか? のんびり建国記

久遠 れんり
ファンタジー
突然の異世界転移。 ちょっとした事故により、もう世界の命運は、一緒に来た勇者くんに任せることにして、いきなり告白された彼女と、日本へ帰る事を少し思いながら、どこでもキャンプのできる異世界で、のんびり暮らそうと密かに心に決める。 だけどまあ、そんな事は夢の夢。 現実は、そんな考えを許してくれなかった。 三日と置かず、騒動は降ってくる。 基本は、いちゃこらファンタジーの予定。 そんな感じで、進みます。

誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!

ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく  高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。  高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。  しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。  召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。 ※カクヨムでも連載しています

治療院の聖者様 ~パーティーを追放されたけど、俺は治療院の仕事で忙しいので今さら戻ってこいと言われてももう遅いです~

大山 たろう
ファンタジー
「ロード、君はこのパーティーに相応しくない」  唐突に主人公:ロードはパーティーを追放された。  そして生計を立てるために、ロードは治療院で働くことになった。 「なんで無詠唱でそれだけの回復ができるの!」 「これぐらいできないと怒鳴られましたから......」  一方、ロードが追放されたパーティーは、だんだんと崩壊していくのだった。  これは、一人の少年が幸せを送り、幸せを探す話である。 ※小説家になろう様でも連載しております。 2021/02/12日、完結しました。

婚約破棄されたので森の奥でカフェを開いてスローライフ

あげは
ファンタジー
「私は、ユミエラとの婚約を破棄する!」 学院卒業記念パーティーで、婚約者である王太子アルフリードに突然婚約破棄された、ユミエラ・フォン・アマリリス公爵令嬢。 家族にも愛されていなかったユミエラは、王太子に婚約破棄されたことで利用価値がなくなったとされ家を勘当されてしまう。 しかし、ユミエラに特に気にした様子はなく、むしろ喜んでいた。 これまでの生活に嫌気が差していたユミエラは、元孤児で転生者の侍女ミシェルだけを連れ、その日のうちに家を出て人のいない森の奥に向かい、森の中でカフェを開くらしい。 「さあ、ミシェル! 念願のスローライフよ! 張り切っていきましょう!」 王都を出るとなぜか国を守護している神獣が待ち構えていた。 どうやら国を捨てユミエラについてくるらしい。 こうしてユミエラは、転生者と神獣という何とも不思議なお供を連れ、優雅なスローライフを楽しむのであった。 一方、ユミエラを追放し、神獣にも見捨てられた王国は、愚かな王太子のせいで混乱に陥るのだった――。 なろう・カクヨムにも投稿

お荷物認定を受けてSSS級PTを追放されました。でも実は俺がいたからSSS級になれていたようです。

幌須 慶治
ファンタジー
S級冒険者PT『疾風の英雄』 電光石火の攻撃で凶悪なモンスターを次々討伐して瞬く間に最上級ランクまで上がった冒険者の夢を体現するPTである。 龍狩りの一閃ゲラートを筆頭に極炎のバーバラ、岩盤砕きガイル、地竜射抜くローラの4人の圧倒的な火力を以って凶悪モンスターを次々と打ち倒していく姿は冒険者どころか庶民の憧れを一身に集めていた。 そんな中で俺、ロイドはただの盾持ち兼荷物運びとして見られている。 盾持ちなのだからと他の4人が動く前に現地で相手の注意を引き、模擬戦の時は2対1での攻撃を受ける。 当然地味な役割なのだから居ても居なくても気にも留められずに居ないものとして扱われる。 今日もそうして地竜を討伐して、俺は1人後処理をしてからギルドに戻る。 ようやく帰り着いた頃には日も沈み酒場で祝杯を挙げる仲間たちに報酬を私に近づいた時にそれは起こる。 ニヤついた目をしたゲラートが言い放つ 「ロイド、お前役にたたなすぎるからクビな!」 全員の目と口が弧を描いたのが見えた。 一応毎日更新目指して、15話位で終わる予定です。 作品紹介に出てる人物、主人公以外重要じゃないのはご愛嬌() 15話で終わる気がしないので終わるまで延長します、脱線多くてごめんなさい 2020/7/26

巻添え召喚されたので、引きこもりスローライフを希望します!

あきづきみなと
ファンタジー
階段から女の子が降ってきた!? 資料を抱えて歩いていた紗江は、階段から飛び下りてきた転校生に巻き込まれて転倒する。気がついたらその彼女と二人、全く知らない場所にいた。 そしてその場にいた人達は、聖女を召喚したのだという。 どちらが『聖女』なのか、と問われる前に転校生の少女が声をあげる。 「私、ガンバる!」 だったら私は帰してもらえない?ダメ? 聖女の扱いを他所に、巻き込まれた紗江が『食』を元に自分の居場所を見つける話。 スローライフまでは到達しなかったよ……。 緩いざまああり。 注意 いわゆる『キラキラネーム』への苦言というか、マイナス感情の描写があります。気にされる方には申し訳ありませんが、作中人物の説明には必要と考えました。

「専門職に劣るからいらない」とパーティから追放された万能勇者、教育係として新人と組んだらヤベェ奴らだった。俺を追放した連中は自滅してるもよう

138ネコ@書籍化&コミカライズしました
ファンタジー
「近接は戦士に劣って、魔法は魔法使いに劣って、回復は回復術師に劣る勇者とか、居ても邪魔なだけだ」  パーティを組んでBランク冒険者になったアンリ。  彼は世界でも稀有なる才能である、全てのスキルを使う事が出来るユニークスキル「オールラウンダー」の持ち主である。  彼は「オールラウンダー」を持つ者だけがなれる、全てのスキルに適性を持つ「勇者」職についていた。  あらゆるスキルを使いこなしていた彼だが、専門職に劣っているという理由でパーティを追放されてしまう。  元パーティメンバーから装備を奪われ、「アイツはパーティの金を盗んだ」と悪評を流された事により、誰も彼を受け入れてくれなかった。  孤児であるアンリは帰る場所などなく、途方にくれているとギルド職員から新人の教官になる提案をされる。 「誰も組んでくれないなら、新人を育て上げてパーティを組んだ方が良いかもな」  アンリには夢があった。かつて災害で家族を失い、自らも死ぬ寸前の所を助けてくれた冒険者に礼を言うという夢。  しかし助けてくれた冒険者が居る場所は、Sランク冒険者しか踏み入ることが許されない危険な土地。夢を叶えるためにはSランクになる必要があった。  誰もパーティを組んでくれないのなら、多少遠回りになるが、育て上げた新人とパーティを組みSランクを目指そう。  そう思い提案を受け、新人とパーティを組み心機一転を図るアンリ。だが彼の元に来た新人は。  モンスターに追いかけ回されて泣き出すタンク。  拳に攻撃魔法を乗せて戦う殴りマジシャン。  ケガに対して、気合いで治せと無茶振りをする体育会系ヒーラー。  どいつもこいつも一癖も二癖もある問題児に頭を抱えるアンリだが、彼は持ち前の万能っぷりで次々と問題を解決し、仲間たちとSランクを目指してランクを上げていった。  彼が新人教育に頭を抱える一方で、彼を追放したパーティは段々とパーティ崩壊の道を辿ることになる。彼らは気付いていなかった、アンリが近接、遠距離、補助、“それ以外”の全てを1人でこなしてくれていた事に。 ※ 人間、エルフ、獣人等の複数ヒロインのハーレム物です。 ※ 小説家になろうさんでも投稿しております。面白いと感じたらそちらもブクマや評価をしていただけると励みになります。 ※ イラストはどろねみ先生に描いて頂きました。

俺の召喚魔術が特殊な件〜留年3年目から始まる、いずれ最強の召喚術士の成り上がり〜

あおぞら
ファンタジー
 2050年、地球にのちにダンジョンと呼ばれる次元の裂け目が開いた。  そこから大量のモンスターが溢れ出し、人類は1度滅亡の危機に立たされた。  しかし人類は、ダンジョンが発生したことによって誕生した、空気中の物質、《マナ》を発見し、《魔導バングル》と言う物を発明し、そのバングルに《マナ》を通すことによって、この世界の伝承や神話から召喚獣を呼び出せる様になり、その力を使ってモンスターに対抗できる様になった。  時は流れて2250年。  地球では魔術と化学の共存が当たり前になった時代。  そんな中、主人公である八条降魔は国立召喚術士育成学園都市に入学した。  この学園の生徒はまず、精霊や妖精などのスピリットや、鬼、狼、竜などの神話や伝承の生き物を召喚し契約する。  他の生徒が続々と成功させていく中で、降魔だけは、何も召喚することができなかった。  そのせいで何年も留年を繰り返してしまう。  しかしそれにはある理由があって———  これは学園を3年留年してから始まる、いずれ最強になる召喚術士の物語。    

処理中です...