42 / 58
魔王軍
空中戦
しおりを挟む
いや、あちゃーじゃないよ。四天王2人とかどうすんの私は無理無理かたつむり。
「ミズキさん! これは大変です! すぐに向かいましょう!」
待って! これはシャレにならないって!
確かに四天王の中でも弱いと言われてる2人だけど、私達がどうにか出来る話じゃないって!
「ボクはまだまだ頑張れるよ!」
違う違うそんなレベルじゃ……。
「我も魔王とともに戦う準備は出来ておる!」
でもでもだって……。
あーもう、そんな目で見るな!
「みんな覚悟はいい!? 行くよ! リリアちゃん!」
「はい! 行きましょうミズキさん!」
「逃げてください! 街の東側から魔物が侵入してきます! こっちは安全です!」
「ドルちゃん! そっちのおばぁちゃんをテレポートで連れてって!」
あれから私達は急いで国境近くの街までいって避難誘導をしていた。
うわっ危な! 近くの建物に敵の魔法がぶつかって燃え上がる。
「冒険者の皆さん! 急いで逃げてください!」
兵士がそう言うと周りにいた冒険者たちが急いで避難しはじめる。みんな後ろの方を見ている。魔物が入ってきたのかな?
「早くないですか? まだ街には人が残っているはずです」
そう。街にはまだ人が残ってる。それなのにもう逃げるって早すぎるんじゃない?
魔物が来たとはいえ少しくらい足止めしてればいいはずだし。
みんな何をそんなに怯えて……。
チラッと後ろを振り返った私はその原因を知ることになった。
「やばいやばいなんかレッサードラゴンの大軍が来てる!」
「もうミズキさんまで……。レッサードラゴンくらいでそんなに慌てなくてもいいじゃないですか。大軍といってもせいぜい10匹くらい……」
リリアちゃんが固まる。そうだね向こうに100近くいるもんね。建物のせいで見えなかった。今すぐに逃げなきゃ死ぬ!
「レッド! すぐに私達を乗せて逃げてください!」
ほんとに2人で乗れるレッドがいて助かった。でも早いなぁあいつら。魔王の加護でもあんのかな。
どんどん魔法が飛んでくる。こんな時にサンドとか出したいけど飛びながらじゃ無理だしなぁ……。
「ドーラ! 倒さなくていいから早く撃てる魔法を出しまくって!」
そういうと1秒に何発も魔法が撃ち出される。さっすがドーラ。
大した傷にもなってないみたいだけど、チクチク傷んで魔法を撃つ邪魔くらいはできそうだ。気づいたらいつの間にか街を出ていた。
「いまのうちに! 目の前に森があります! そこに隠れれば魔法も当たりにくいはずです!」
「え? う、うわぁぁぁぁ!」
深い森につっこんだせいで小枝に当たって落ちるとこだった。危ない危ない。今結構高いとこ飛んでるから落ちたら即死だよ。
追いかけてきたレッサーが一匹、木に当たって落ちていったけど……うん。あれだけは嫌だ。
「ドーラ。あっちの敵にイオンビーム」
レッサーが3匹くらい固まってるところに緑の光が飛んでいく。とはいっても距離があるからすぐに避けられてしまった。でも私の目的はそっちじゃないからね!
ここは森。レッサーが避けた先には当然木が立っている。お~見事に3匹とも落ちていった。
他のやつにも試してみる。普通ならこれを見て同じようにならないように気をつける所だけど、そこは知能が低いレッサー。面白いように引っかかっていく。
「ミズキさんありがとうございます。ポーションが切れたらこれ使ってください」
「ありがとうリリアちゃん」
ドーラの魔力を回復してまた攻撃再開。これならなんとか全部倒せるかなってところで地響きが聞こえてきた。
「なんでしょうか? 特に何も見えませんが……」
周りを見渡しても何もいない。地震? でもこの地域で地震なんて聞いたことが……。
すると地面が割れ始めた。
「どういう事でしょうか?」
「分からない。一応高度を上げておこ」
「そうですね。お願いしますねレッド」
突然地面から土の槍が生えてきた。槍はさっきまで私達がいたところまで正確に伸びている。
「ミズキさん……ファインプレーです……」
「あ、ありがとう……」
この状況じゃ、なんにも嬉しくない。
「今のを避けるとはなかなかやりますね。レッサーどもの数が減った原因を見に来たらこんな面白い人と出会えるとは」
割れた地面から人が出てきて私達を同じ高さまで登ってくる。見た感じ飛んでるわけじゃなくて……地面がせり上がってる?
え、どうやってるのそれ?
「私の出番もありそうで安心しましたよ。おっと申し遅れました。わたくしはマネー。錬金の四天王をつとめております」
錬金術でここまで出来るの? ほんとに? だれだよ最弱の四天王とか言ったやつ!
「ミズキさん! これは大変です! すぐに向かいましょう!」
待って! これはシャレにならないって!
確かに四天王の中でも弱いと言われてる2人だけど、私達がどうにか出来る話じゃないって!
「ボクはまだまだ頑張れるよ!」
違う違うそんなレベルじゃ……。
「我も魔王とともに戦う準備は出来ておる!」
でもでもだって……。
あーもう、そんな目で見るな!
「みんな覚悟はいい!? 行くよ! リリアちゃん!」
「はい! 行きましょうミズキさん!」
「逃げてください! 街の東側から魔物が侵入してきます! こっちは安全です!」
「ドルちゃん! そっちのおばぁちゃんをテレポートで連れてって!」
あれから私達は急いで国境近くの街までいって避難誘導をしていた。
うわっ危な! 近くの建物に敵の魔法がぶつかって燃え上がる。
「冒険者の皆さん! 急いで逃げてください!」
兵士がそう言うと周りにいた冒険者たちが急いで避難しはじめる。みんな後ろの方を見ている。魔物が入ってきたのかな?
「早くないですか? まだ街には人が残っているはずです」
そう。街にはまだ人が残ってる。それなのにもう逃げるって早すぎるんじゃない?
魔物が来たとはいえ少しくらい足止めしてればいいはずだし。
みんな何をそんなに怯えて……。
チラッと後ろを振り返った私はその原因を知ることになった。
「やばいやばいなんかレッサードラゴンの大軍が来てる!」
「もうミズキさんまで……。レッサードラゴンくらいでそんなに慌てなくてもいいじゃないですか。大軍といってもせいぜい10匹くらい……」
リリアちゃんが固まる。そうだね向こうに100近くいるもんね。建物のせいで見えなかった。今すぐに逃げなきゃ死ぬ!
「レッド! すぐに私達を乗せて逃げてください!」
ほんとに2人で乗れるレッドがいて助かった。でも早いなぁあいつら。魔王の加護でもあんのかな。
どんどん魔法が飛んでくる。こんな時にサンドとか出したいけど飛びながらじゃ無理だしなぁ……。
「ドーラ! 倒さなくていいから早く撃てる魔法を出しまくって!」
そういうと1秒に何発も魔法が撃ち出される。さっすがドーラ。
大した傷にもなってないみたいだけど、チクチク傷んで魔法を撃つ邪魔くらいはできそうだ。気づいたらいつの間にか街を出ていた。
「いまのうちに! 目の前に森があります! そこに隠れれば魔法も当たりにくいはずです!」
「え? う、うわぁぁぁぁ!」
深い森につっこんだせいで小枝に当たって落ちるとこだった。危ない危ない。今結構高いとこ飛んでるから落ちたら即死だよ。
追いかけてきたレッサーが一匹、木に当たって落ちていったけど……うん。あれだけは嫌だ。
「ドーラ。あっちの敵にイオンビーム」
レッサーが3匹くらい固まってるところに緑の光が飛んでいく。とはいっても距離があるからすぐに避けられてしまった。でも私の目的はそっちじゃないからね!
ここは森。レッサーが避けた先には当然木が立っている。お~見事に3匹とも落ちていった。
他のやつにも試してみる。普通ならこれを見て同じようにならないように気をつける所だけど、そこは知能が低いレッサー。面白いように引っかかっていく。
「ミズキさんありがとうございます。ポーションが切れたらこれ使ってください」
「ありがとうリリアちゃん」
ドーラの魔力を回復してまた攻撃再開。これならなんとか全部倒せるかなってところで地響きが聞こえてきた。
「なんでしょうか? 特に何も見えませんが……」
周りを見渡しても何もいない。地震? でもこの地域で地震なんて聞いたことが……。
すると地面が割れ始めた。
「どういう事でしょうか?」
「分からない。一応高度を上げておこ」
「そうですね。お願いしますねレッド」
突然地面から土の槍が生えてきた。槍はさっきまで私達がいたところまで正確に伸びている。
「ミズキさん……ファインプレーです……」
「あ、ありがとう……」
この状況じゃ、なんにも嬉しくない。
「今のを避けるとはなかなかやりますね。レッサーどもの数が減った原因を見に来たらこんな面白い人と出会えるとは」
割れた地面から人が出てきて私達を同じ高さまで登ってくる。見た感じ飛んでるわけじゃなくて……地面がせり上がってる?
え、どうやってるのそれ?
「私の出番もありそうで安心しましたよ。おっと申し遅れました。わたくしはマネー。錬金の四天王をつとめております」
錬金術でここまで出来るの? ほんとに? だれだよ最弱の四天王とか言ったやつ!
0
お気に入りに追加
64
あなたにおすすめの小説

追放された引きこもり聖女は女神様の加護で快適な旅を満喫中
四馬㋟
ファンタジー
幸福をもたらす聖女として民に崇められ、何不自由のない暮らしを送るアネーシャ。19歳になった年、本物の聖女が現れたという理由で神殿を追い出されてしまう。しかし月の女神の姿を見、声を聞くことができるアネーシャは、正真正銘本物の聖女で――孤児院育ちゆえに頼るあてもなく、途方に暮れるアネーシャに、女神は告げる。『大丈夫大丈夫、あたしがついてるから』「……軽っ」かくして、女二人のぶらり旅……もとい巡礼の旅が始まる。
護国の聖女、婚約破棄の上、国外追放される。〜もう護らなくていいんですね〜
ココちゃん
恋愛
平民出身と蔑まれつつも、聖女として10年間一人で護国の大結界を維持してきたジルヴァラは、学園の卒業式で、冤罪を理由に第一王子に婚約を破棄され、国外追放されてしまう。
護国の大結界は、聖女が結界の外に出た瞬間、消滅してしまうけれど、王子の新しい婚約者さんが次の聖女だっていうし大丈夫だよね。
がんばれ。
…テンプレ聖女モノです。

治療院の聖者様 ~パーティーを追放されたけど、俺は治療院の仕事で忙しいので今さら戻ってこいと言われてももう遅いです~
大山 たろう
ファンタジー
「ロード、君はこのパーティーに相応しくない」
唐突に主人公:ロードはパーティーを追放された。
そして生計を立てるために、ロードは治療院で働くことになった。
「なんで無詠唱でそれだけの回復ができるの!」
「これぐらいできないと怒鳴られましたから......」
一方、ロードが追放されたパーティーは、だんだんと崩壊していくのだった。
これは、一人の少年が幸せを送り、幸せを探す話である。
※小説家になろう様でも連載しております。
2021/02/12日、完結しました。

国外追放者、聖女の護衛となって祖国に舞い戻る
はにわ
ファンタジー
ランドール王国最東端のルード地方。そこは敵国や魔族領と隣接する危険区域。
そのルードを治めるルーデル辺境伯家の嫡男ショウは、一年後に成人を迎えるとともに先立った父の跡を継ぎ、辺境伯の椅子に就くことが決定していた。幼い頃からランドール最強とされる『黒の騎士団』こと辺境騎士団に混ざり生活し、団員からの支持も厚く、若大将として武勇を轟かせるショウは、若くして国の英雄扱いであった。
幼馴染の婚約者もおり、将来は約束された身だった。
だが、ショウと不仲だった王太子と実兄達の謀略により冤罪をかけられ、彼は廃嫡と婚約者との婚約破棄、そして国外追放を余儀なくされてしまう。彼の将来は真っ暗になった。
はずだったが、2年後・・・ショウは隣国で得意の剣術で日銭を稼ぎ、自由気ままに暮らしていた。だが、そんな彼はひょんなことから、旅をしている聖女と呼ばれる世界的要人である少女の命を助けることになる。
彼女の目的地は祖国のランドール王国であり、またその命を狙ったのもランドールの手の者であることを悟ったショウ。
いつの間にか彼は聖女の護衛をさせられることになり、それについて思うこともあったが、祖国の現状について気になることもあり、再び祖国ランドールの地に足を踏み入れることを決意した。

伝説の霊獣達が住まう【生存率0%】の無人島に捨てられた少年はサバイバルを経ていかにして最強に至ったか
藤原みけ@雑魚将軍2巻発売中
ファンタジー
小さな村で平凡な日々を過ごしていた少年リオル。11歳の誕生日を迎え、両親に祝われながら幸せに眠りに着いた翌日、目を覚ますと全く知らないジャングルに居た。
そこは人類が滅ぼされ、伝説の霊獣達の住まう地獄のような無人島だった。
次々の襲い来る霊獣達にリオルは絶望しどん底に突き落とされるが、生き残るため戦うことを決意する。だが、現実は最弱のネズミの霊獣にすら敗北して……。
サバイバル生活の中、霊獣によって殺されかけたリオルは理解する。
弱ければ、何も得ることはできないと。
生きるためリオルはやがて力を求め始める。
堅実に努力を重ね少しずつ成長していくなか、やがて仲間(もふもふ?)に出会っていく。
地獄のような島でただの少年はいかにして最強へと至ったのか。

Link's
黒砂糖デニーロ
ファンタジー
この世界には二つの存在がいる。
人類に仇なす不死の生物、"魔属”
そして魔属を殺せる唯一の異能者、"勇者”
人類と魔族の戦いはすでに千年もの間、続いている――
アオイ・イリスは人類の脅威と戦う勇者である。幼馴染のレン・シュミットはそんな彼女を聖剣鍛冶師として支える。
ある日、勇者連続失踪の調査を依頼されたアオイたち。ただの調査のはずが、都市存亡の戦いと、その影に蠢く陰謀に巻き込まれることに。
やがてそれは、世界の命運を分かつ事態に――
猪突猛進型少女の勇者と、気苦労耐えない幼馴染が繰り広げる怒涛のバトルアクション!

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。

追放された悪役令嬢は辺境にて隠し子を養育する
3ツ月 葵(ミツヅキ アオイ)
恋愛
婚約者である王太子からの突然の断罪!
それは自分の婚約者を奪おうとする義妹に嫉妬してイジメをしていたエステルを糾弾するものだった。
しかしこれは義妹に仕組まれた罠であったのだ。
味方のいないエステルは理不尽にも王城の敷地の端にある粗末な離れへと幽閉される。
「あぁ……。私は一生涯ここから出ることは叶わず、この場所で独り朽ち果ててしまうのね」
エステルは絶望の中で高い塀からのぞく狭い空を見上げた。
そこでの生活も数ヵ月が経って落ち着いてきた頃に突然の来訪者が。
「お姉様。ここから出してさし上げましょうか? そのかわり……」
義妹はエステルに悪魔の様な契約を押し付けようとしてくるのであった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる