41 / 58
魔王軍
やっと地上に着いたのに!
しおりを挟む
「はぁ……はぁ……やっと着いた……」
まぁまぁ大きい街を全力ダッシュは疲れるって。ギルドに入るとすぐに近くの小さな町に向かってくれと言われた。
その町はすでに襲われてて被害が大変なことになってるんだとか。
「そんな状態のとこにどうやって向かうんですか」
ていうか危なすぎるでしょ。支部長はさっきギルドの人とこっちの街で戦うって言ってたじゃん。なのに2人でそんなとこに行けって言うの?
「すまない。しかし逃げる時間を稼げないとあそこの町にいる人や兵士たちが全滅してしまうんだ。この街で一番強いのは君達なんだから」
うーん。仕方ないか。
私達は市販されてない魔道具なんかをくれるという条件で合意した。
「しっかり捕まってくださいね」
私たちは空を飛べるレッドの背中に乗せてもらって向かうことにした。これなら結構な速さで着くはずだ。
「僕だったらもっと早く飛べるのにー」
「拗ねないでよドーラ。レッドだと2人で乗れるんだからしょうがないじゃん」
ドーラは空とび役を奪われて不満みたい。そんなに怒らないでってば~。
そんなこんなしてるうちに町が見えてきた。うわー城壁の外側の町はもうボロボロだ……。
でも思ったよりも耐えているみたいで、まだ壁は破られてはいない。でも兵士たちの数が少なすぎて時間の問題って感じだ。
やばっ、兵士たちがレッドを敵と勘違いしちゃってこっちに弓を向けてる。顔怖いもんねぇ……レッド。
着地する場所もなさそうだし誤解も解かなきゃいけないし。このまま降りるかな。
「じゃあレッドはこのまま魔族を攻撃してくださいね」
「承知した」
そういうとリリアちゃんは地面までテレポート。私はドーラに下まで運んでもらった。
ドラゴンから人間が降りてきた事に驚く兵士たち。とりあえず攻撃はしないみたいで一安心かな。落ち着いてー私達は味方だから。
「すみません。私たちは応援にきた冒険者です」
「これは失礼した。私はここの指揮を任されている責任者だ。何か手紙などはあるか?」
私はギルドで受け取ったはんこ付きの手紙を手渡す。兵士たちは私たちが子供だったから半信半疑って感じだ。
「なに!? その歳でAランク!? 失礼しました!」
私たちが正式にギルドから派遣されてきた冒険者だという事を確認するとびっくりした。ふふ……くるしゅうない。
私達はさっそくドーラとレッドで攻撃を始める。
空を飛べる魔物はこういう時に便利だね。上からやり放題。
ほらっ魔法の雨をくらえっ!
ゴォォォォォ。
炎が魔物達を焼き尽くす。とりあえずこっちの壁を登ろうとしてた奴らはどうにかなったかな。
さぁ次はあっちの方も……。
よしよし。敵も逃げ帰っていったね。二度とくるな。べー。
他の街にもギルドは救援を送っているはずだし安心かな?
「結構逃げられちゃったな……。おい、敵の死体を片付けておけ。後にげた奴らの後を付けろ。後で目にもの見せてやる」
「了解!」
兵士達はまだまだ忙しそうだね~。レッドとドーラもお疲れ様。はいポーション。
「ミズキ殿、リリア殿。改めて助けてくれてありがとう。おかげで避難してきた住民達を守ることが出来た」
「仕事ですから。あっ住民の皆さんは無事に壁の内側に逃げ込むことが出来たんですね!」
「あぁ……それを助けるために兵士達や他の冒険者が命を捨ててくれたおかげだ」
そんな立派な人達がいたんだ。黙祷。でも結構あっさり終わったね。
弱い魔物ばっかりだったし。魔王軍は人材不足なのかな?
特にレッドの巨大ブレスが便利だった。あーグリーンもすねないで。
グリーンと遊んでいると兵士が慌てた様子で走ってきた。
「隊長!」
「なんだ!」
「敵の死体を数えてみたところ最初の報告の時の数よりだいぶ多いです!」
「どういう事だ? むしろ敵の多くが逃げたんだぞ? それなのに死体になってるだけでも事前情報よりも多いとはどういうことだ!」
「おそらく敵に大規模な増援があったと考えられます!」
「なぜだ! この大陸にほとんど魔王軍はいないはずだぞ! それこそ上陸してきた錬金の四天王の軍勢だけだろう?」
え……どういうこと? あの数でまだまだ一部だっていうの? そんなありえない。
隊長さんの声がどんどん荒くなっていく。でも兵士も何が何やらわからない様子だ。かわいそう。
すると今度は別の兵士がやってきた。
「隊長!」
「なんだ! 今は忙しいんだ!」
「王都から緊急です。天空の四天王の軍勢による大規模な空輸により各地域が襲撃されているとのことです!」
「なに!? その攻撃に耐えられ無さそうなのか?」
「いえ、これはどうにかなるそうです」
「なんだ。それなら大丈夫ではないか」
「しかしこれにより錬金と戦っていた小国は耐えきれずに降伏。
四天王討伐軍を各国が呼び戻してしまいました。おかげで我が国に錬金の軍勢が侵攻してきます!」
あちゃー。向こうから来ちゃったか。
まぁまぁ大きい街を全力ダッシュは疲れるって。ギルドに入るとすぐに近くの小さな町に向かってくれと言われた。
その町はすでに襲われてて被害が大変なことになってるんだとか。
「そんな状態のとこにどうやって向かうんですか」
ていうか危なすぎるでしょ。支部長はさっきギルドの人とこっちの街で戦うって言ってたじゃん。なのに2人でそんなとこに行けって言うの?
「すまない。しかし逃げる時間を稼げないとあそこの町にいる人や兵士たちが全滅してしまうんだ。この街で一番強いのは君達なんだから」
うーん。仕方ないか。
私達は市販されてない魔道具なんかをくれるという条件で合意した。
「しっかり捕まってくださいね」
私たちは空を飛べるレッドの背中に乗せてもらって向かうことにした。これなら結構な速さで着くはずだ。
「僕だったらもっと早く飛べるのにー」
「拗ねないでよドーラ。レッドだと2人で乗れるんだからしょうがないじゃん」
ドーラは空とび役を奪われて不満みたい。そんなに怒らないでってば~。
そんなこんなしてるうちに町が見えてきた。うわー城壁の外側の町はもうボロボロだ……。
でも思ったよりも耐えているみたいで、まだ壁は破られてはいない。でも兵士たちの数が少なすぎて時間の問題って感じだ。
やばっ、兵士たちがレッドを敵と勘違いしちゃってこっちに弓を向けてる。顔怖いもんねぇ……レッド。
着地する場所もなさそうだし誤解も解かなきゃいけないし。このまま降りるかな。
「じゃあレッドはこのまま魔族を攻撃してくださいね」
「承知した」
そういうとリリアちゃんは地面までテレポート。私はドーラに下まで運んでもらった。
ドラゴンから人間が降りてきた事に驚く兵士たち。とりあえず攻撃はしないみたいで一安心かな。落ち着いてー私達は味方だから。
「すみません。私たちは応援にきた冒険者です」
「これは失礼した。私はここの指揮を任されている責任者だ。何か手紙などはあるか?」
私はギルドで受け取ったはんこ付きの手紙を手渡す。兵士たちは私たちが子供だったから半信半疑って感じだ。
「なに!? その歳でAランク!? 失礼しました!」
私たちが正式にギルドから派遣されてきた冒険者だという事を確認するとびっくりした。ふふ……くるしゅうない。
私達はさっそくドーラとレッドで攻撃を始める。
空を飛べる魔物はこういう時に便利だね。上からやり放題。
ほらっ魔法の雨をくらえっ!
ゴォォォォォ。
炎が魔物達を焼き尽くす。とりあえずこっちの壁を登ろうとしてた奴らはどうにかなったかな。
さぁ次はあっちの方も……。
よしよし。敵も逃げ帰っていったね。二度とくるな。べー。
他の街にもギルドは救援を送っているはずだし安心かな?
「結構逃げられちゃったな……。おい、敵の死体を片付けておけ。後にげた奴らの後を付けろ。後で目にもの見せてやる」
「了解!」
兵士達はまだまだ忙しそうだね~。レッドとドーラもお疲れ様。はいポーション。
「ミズキ殿、リリア殿。改めて助けてくれてありがとう。おかげで避難してきた住民達を守ることが出来た」
「仕事ですから。あっ住民の皆さんは無事に壁の内側に逃げ込むことが出来たんですね!」
「あぁ……それを助けるために兵士達や他の冒険者が命を捨ててくれたおかげだ」
そんな立派な人達がいたんだ。黙祷。でも結構あっさり終わったね。
弱い魔物ばっかりだったし。魔王軍は人材不足なのかな?
特にレッドの巨大ブレスが便利だった。あーグリーンもすねないで。
グリーンと遊んでいると兵士が慌てた様子で走ってきた。
「隊長!」
「なんだ!」
「敵の死体を数えてみたところ最初の報告の時の数よりだいぶ多いです!」
「どういう事だ? むしろ敵の多くが逃げたんだぞ? それなのに死体になってるだけでも事前情報よりも多いとはどういうことだ!」
「おそらく敵に大規模な増援があったと考えられます!」
「なぜだ! この大陸にほとんど魔王軍はいないはずだぞ! それこそ上陸してきた錬金の四天王の軍勢だけだろう?」
え……どういうこと? あの数でまだまだ一部だっていうの? そんなありえない。
隊長さんの声がどんどん荒くなっていく。でも兵士も何が何やらわからない様子だ。かわいそう。
すると今度は別の兵士がやってきた。
「隊長!」
「なんだ! 今は忙しいんだ!」
「王都から緊急です。天空の四天王の軍勢による大規模な空輸により各地域が襲撃されているとのことです!」
「なに!? その攻撃に耐えられ無さそうなのか?」
「いえ、これはどうにかなるそうです」
「なんだ。それなら大丈夫ではないか」
「しかしこれにより錬金と戦っていた小国は耐えきれずに降伏。
四天王討伐軍を各国が呼び戻してしまいました。おかげで我が国に錬金の軍勢が侵攻してきます!」
あちゃー。向こうから来ちゃったか。
0
お気に入りに追加
64
あなたにおすすめの小説

追放された引きこもり聖女は女神様の加護で快適な旅を満喫中
四馬㋟
ファンタジー
幸福をもたらす聖女として民に崇められ、何不自由のない暮らしを送るアネーシャ。19歳になった年、本物の聖女が現れたという理由で神殿を追い出されてしまう。しかし月の女神の姿を見、声を聞くことができるアネーシャは、正真正銘本物の聖女で――孤児院育ちゆえに頼るあてもなく、途方に暮れるアネーシャに、女神は告げる。『大丈夫大丈夫、あたしがついてるから』「……軽っ」かくして、女二人のぶらり旅……もとい巡礼の旅が始まる。
護国の聖女、婚約破棄の上、国外追放される。〜もう護らなくていいんですね〜
ココちゃん
恋愛
平民出身と蔑まれつつも、聖女として10年間一人で護国の大結界を維持してきたジルヴァラは、学園の卒業式で、冤罪を理由に第一王子に婚約を破棄され、国外追放されてしまう。
護国の大結界は、聖女が結界の外に出た瞬間、消滅してしまうけれど、王子の新しい婚約者さんが次の聖女だっていうし大丈夫だよね。
がんばれ。
…テンプレ聖女モノです。

伝説の霊獣達が住まう【生存率0%】の無人島に捨てられた少年はサバイバルを経ていかにして最強に至ったか
藤原みけ@雑魚将軍2巻発売中
ファンタジー
小さな村で平凡な日々を過ごしていた少年リオル。11歳の誕生日を迎え、両親に祝われながら幸せに眠りに着いた翌日、目を覚ますと全く知らないジャングルに居た。
そこは人類が滅ぼされ、伝説の霊獣達の住まう地獄のような無人島だった。
次々の襲い来る霊獣達にリオルは絶望しどん底に突き落とされるが、生き残るため戦うことを決意する。だが、現実は最弱のネズミの霊獣にすら敗北して……。
サバイバル生活の中、霊獣によって殺されかけたリオルは理解する。
弱ければ、何も得ることはできないと。
生きるためリオルはやがて力を求め始める。
堅実に努力を重ね少しずつ成長していくなか、やがて仲間(もふもふ?)に出会っていく。
地獄のような島でただの少年はいかにして最強へと至ったのか。

治療院の聖者様 ~パーティーを追放されたけど、俺は治療院の仕事で忙しいので今さら戻ってこいと言われてももう遅いです~
大山 たろう
ファンタジー
「ロード、君はこのパーティーに相応しくない」
唐突に主人公:ロードはパーティーを追放された。
そして生計を立てるために、ロードは治療院で働くことになった。
「なんで無詠唱でそれだけの回復ができるの!」
「これぐらいできないと怒鳴られましたから......」
一方、ロードが追放されたパーティーは、だんだんと崩壊していくのだった。
これは、一人の少年が幸せを送り、幸せを探す話である。
※小説家になろう様でも連載しております。
2021/02/12日、完結しました。

国外追放者、聖女の護衛となって祖国に舞い戻る
はにわ
ファンタジー
ランドール王国最東端のルード地方。そこは敵国や魔族領と隣接する危険区域。
そのルードを治めるルーデル辺境伯家の嫡男ショウは、一年後に成人を迎えるとともに先立った父の跡を継ぎ、辺境伯の椅子に就くことが決定していた。幼い頃からランドール最強とされる『黒の騎士団』こと辺境騎士団に混ざり生活し、団員からの支持も厚く、若大将として武勇を轟かせるショウは、若くして国の英雄扱いであった。
幼馴染の婚約者もおり、将来は約束された身だった。
だが、ショウと不仲だった王太子と実兄達の謀略により冤罪をかけられ、彼は廃嫡と婚約者との婚約破棄、そして国外追放を余儀なくされてしまう。彼の将来は真っ暗になった。
はずだったが、2年後・・・ショウは隣国で得意の剣術で日銭を稼ぎ、自由気ままに暮らしていた。だが、そんな彼はひょんなことから、旅をしている聖女と呼ばれる世界的要人である少女の命を助けることになる。
彼女の目的地は祖国のランドール王国であり、またその命を狙ったのもランドールの手の者であることを悟ったショウ。
いつの間にか彼は聖女の護衛をさせられることになり、それについて思うこともあったが、祖国の現状について気になることもあり、再び祖国ランドールの地に足を踏み入れることを決意した。

【完結】貧乏令嬢の野草による領地改革
うみの渚
ファンタジー
八歳の時に木から落ちて頭を打った衝撃で、前世の記憶が蘇った主人公。
優しい家族に恵まれたが、家はとても貧乏だった。
家族のためにと、前世の記憶を頼りに寂れた領地を皆に支えられて徐々に発展させていく。
主人公は、魔法・知識チートは持っていません。
加筆修正しました。
お手に取って頂けたら嬉しいです。

Link's
黒砂糖デニーロ
ファンタジー
この世界には二つの存在がいる。
人類に仇なす不死の生物、"魔属”
そして魔属を殺せる唯一の異能者、"勇者”
人類と魔族の戦いはすでに千年もの間、続いている――
アオイ・イリスは人類の脅威と戦う勇者である。幼馴染のレン・シュミットはそんな彼女を聖剣鍛冶師として支える。
ある日、勇者連続失踪の調査を依頼されたアオイたち。ただの調査のはずが、都市存亡の戦いと、その影に蠢く陰謀に巻き込まれることに。
やがてそれは、世界の命運を分かつ事態に――
猪突猛進型少女の勇者と、気苦労耐えない幼馴染が繰り広げる怒涛のバトルアクション!

大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる
遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」
「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」
S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。
村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。
しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。
とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる