愛する使い魔達と楽しく最強に!〜スキルのせいで実家を追放されたけど、森で可愛いドラゴンに会いました。今度はスキルを活かして幸せになります!〜

くずは

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魔王軍

金の魔力

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これで最後のテイム枠が埋まっちゃった。私は亀みたいな方。リリアちゃんがもう片方を選んだ。これからよろしくね。

「そういや2匹とも名前はなんていうの?」

いつまでも亀じゃかわいそうだよね。

「ふむ。我は亀と呼ばれていたな」
「私はドラゴンだ」

おい勇者。しかもどっちもドラゴンなのになんだか亀の方が偽物ドラゴンみたいになってるじゃん。

「だからミズキが名前を付けてくれてもいいぞ」

ふむふむ。それじゃ何かいい名前を考えて……考えて……。

「グリーンはどう?」

体が緑だからね。いやーぴったりぴったり。

「じゃああなたはレッドですね」

リリアちゃんもネーミングセンスは私と同レベルだったみたい。これで2匹の名前も決まったね。

「その名前と前の名前に何か差はあるのか?」

うるさい。



「ついたー! やっと地上だー!」
「風が気持ちいいですね。やっぱり太陽がないと私は生きていけそうにないです」

長い階段を登って谷底から出られた私は大きく伸びをした。久しぶりの新鮮な空気が体中を駆け巡る。
私は同じく封印から開放されたからかご機嫌そうなグリーンに話しかけた。

「そういえば魔王討伐に力を貸してくれるって言ってたけど、なんか対抗手段とかあるの?」

やっぱり伝説の神龍の子供達ならめっちゃ強い必殺技とか持ってるのかな。なんか魔王を一撃でふっとばすやつとか。
魔族を一瞬で消し去る能力とか。

「あるにはあるのだが……」

やっぱり!
でもなんか自信なさそうなんだけど……。

「今その技を使ったところで魔王を倒す事は出来ないだろう。錬金の四天王が持っているガルシーアの宝玉を使えば魔族相手にはだいぶ有利に戦えるが……。今の我らはミズキ達の使い魔と同じくらいだな」

まじか~。その四天王はちょうどこの大陸の端っこに上陸してきたってニュースでやってたよ。運がいいのか悪いのか。
ちょっと怖いけどもうすぐ募集が始まるらしい大陸各国合同の四天王討伐軍に参加しよっかな。よく考えたら別に倒すのは宝玉だけ奪ってからでいいしね。

こうして私達の目標は討伐軍と魔王軍が戦ってるなかで宝玉をかすめ取る事になった。
なんか情けないなぁ……。



「無事だったんですか!?」

ギルドに入ると受付嬢さんがびっくりしてた。そういえば依頼を受けてから何日も経ってたんだった。
他の冒険者の間だとAランク2人が死んだかもって結構大事になっちゃってたみたい。

「心配かけてすみません」
「戻ってきてくれたなら全然良いですよ! あ~本当に良かったです」

そうだった。ケンジさんのやつ渡さないと。
大事な話だと言うと支部長の部屋に案内された。

「ふむ。君達が見つけた物ってこれかね? 何かの魔法陣が描かれているようだが」

「魔力を流してみてください。面白い物が見れますよ」

「なるほど……こっ、これは!!!」



「これをギルドに売ってくれ! お願いだ! ギルドの創始者がケンジ様なのは知ってるだろう!?」

いや知らないよ!
どうやらこの支部長は重度のケンジ狂だったらしい。泣きながら土下座とかしないで! 売るから!

「金貨、金貨50枚出そう! どうだ?」

うそ! 今回の依頼死にそうな思いで帰ってきて数枚だったのに!? いいの!?

「足りないか? なら……70だ! これでいいだろ?」

いやいや適正価格とか分かんないって。でも話を聞きつけてやってきた博物館の人が「くそ……ギルドがこれをそんなに高く買うとは……ほしかったのに……」とか言ってるから美味しい話っぽい。

リリアちゃんに聞いてみたいけど、びっくりしすぎてなんかおかしくなっちゃってる。

「70……? うへへ。私お金持ちれすぅ……」

いつもの純粋なリリアちゃん戻ってきて! 目を覚ましてー!
私が返事をしないでいると支部長が焦りだした。

「た……足りないか?」

見た感じ……この人もう少し出せそうだな?
私が商品を仕舞おうとすると支部長が手を掴んできた。

「わ……分かった! 100枚だ! これ以上は無理だぞ!」
「まいどあり!」

このお金のジャラジャラした音サイコ~!
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