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新世界
ダンジョン攻略!
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ボス部屋にあったのは村だった。もちろん人間のじゃない。ゴブリンの村。
お祭りでもしてるのか、中央の広場の椅子に座ってるゴブリンキングを中心にたくさんの剣を持ったゴブリン達が踊ってる。
「へ!? イカヅチさん、こんな事ってあるんですか?」
「うーん。あんまり聞かないけど、ダンジョンマスターの好み次第だからね。どんなボスが出てきてもおかしくないし、何匹いてもおかしくない。油断しないようにね」
「はい!」
へー。ダンジョンって面白いね。人を襲わないダンジョンとかもあればいいのに……。
今はそんな事考えてる暇はなさそうだけどね。ゴブリン達がこっちに気づいた。
「グエグエッ!」
ゴブリンキングの指示で踊っていたゴブリン達がいっせいに襲いかかってきた。ざっと40匹くらいかな?
「サンド。頑張って!」
ゴブリンだったら巨大化したサンドの方が戦いやすいかな。私が魔道具に魔力を送り込むと、反応したサンドの魔道具もサンドから魔力を吸い取り始める。
「オオオオオォォォォン!!」
サンドの持っている大量の魔力で、あっという間にサンドは5メートルくらいまで大きくなる。
「サンドの魔力量すごいいわね。私達も負けてられないわ! いくわよブルー!」
うわっ。ブルーもすごく大きくなった。これはサンドをもっと大きく……。
「ミズキさん! 対抗しようなんて考えちゃだめですよ! サンドちゃんはそのくらいが一番いいんですから」
なんでバレたの!? リリアちゃんに怒られちゃった。まさかドルちゃんの影響でリリアちゃんまでエスパーになったんじゃ……。
そんなやり取りをしているうちに、ゴブリンはほとんどいなくなっていた。死体は……そういえばダンジョンだと消えるんだっけ。
「あれ? ゴブリンキングも倒したのに扉が開かないわね」
ほんとだ。どこにいるんだろ?
建物の中を調べようとしてゴブリンの家のドアを開けると、短剣を持ったゴブリンが飛び出してきた。
うわっ! 刺される!
と思った次の瞬間。私はイカヅチさんの腕の中にいた。
「怪我はないかい?」
「はい……」
本当に危なかった。後少し遅かったら多分、刺されていたと思う。
「どんな相手でも油断しちゃいけないよ。それで死んでいった若い冒険者は多い。それを忘れちゃいけないよ」
「分かりました。ありがとうございます……」
そうだった。毎日ギルドの張り紙で見てるのに。冒険者の心得一番、油断大敵。いつでも誰かが守ってくれるとは限らない。ちゃんと覚えておかないとね。
その後は特に危ない場面は無かった。強い魔物はイカヅチさんがなんとかしてくれるしね。
それでもさっきの事は一生忘れないようにしよう。
「ドーラ。ヒール!」
この階層のボス、ジャイアントスケルトンが浄化されて消えた。結構手強かった~。お疲れ様。ドーラ。
「これで第五階層も終わりですね。もう疲れました……」
リリアちゃんとメイちゃんも疲れちゃったみたい。私も足が棒になりそうだよ。ダンジョンの廊下とか階段ってなんでこんな長いんだろ。
「3人ともよく頑張ったね。それじゃあ休憩にしようか」
イカヅチさんがカバンから椅子とテントと鍋と食材と……どう考えても入らないでしょ!
「大きいだろ? これは行きつけの魔道具店で買ったカバンだよ。金貨6枚だったかな?」
金貨6枚……このダンジョンの報酬が金貨3枚でしょ? そして貯金を合わせればギリギリ……でも何かあった時の備えも大事だし……。
「このカバンには他にも入ってる物の時間を遅らせる魔法とかかかってるよ。泊りがけの冒険でも、いろんな料理が作れて便利なんだ」
買ったぁ! 外での楽しみはご飯くらい。そしてモチベーションは冒険者にとって大事なもの。
だからこれは仕事のための仕方ない出費。必要経費なんだよ。うんうん。だからセーフ……なんと言おうとセーフなんだよっ!
あつあつの卵スープとチャーハンのお昼ご飯を食べた私達はダンジョン攻略に戻ることにした。まさかイカヅチさんが、あんな料理上手だったなんて……今度おしえてもらお。
もう見慣れてきた長い階段を降りる。でも、そこは今までの階層と明らかに違った。
「なんでこんなに魔物が……スタンピードで使いきったはずじゃ……」
メイちゃんがつぶやく。目の前には何百という魔物。しかもオークジャネラルとかスケルトンナイトみたいな、そこそこ強い魔物ばかり。
こんなたくさんの魔物を集めて何がしたいんだろ。
「3人とも見てくれ。あれがダンジョンマスターの部屋だ」
イカヅチさんが指を指した先には金ピカの豪華な扉があった。
あれがこのダンジョンの心臓部。ダンジョンマスターのいる部屋なんだ。成金趣味で嫌だなぁ。
「このダンジョンは明らかにおかしい。ここから先は僕がやる。3人はここでじっとしといてくれ」
そう言うとイカヅチさんは魔物の群れの中に飛び込んでいった。
たくさんの魔物が侵入者にむかって襲いかかる。しかし、次の瞬間には魔物は死体になって消えていった。
強すぎる……。これがSSランク。私が目指しているSSSランクになるにはどれだけ強くなれば良いんだろ。遠いなぁ。
それでもドーラとなら、いつかはなれるはず。今はサンドもリリアちゃんもいるんだから。イカヅチさんにも勝てるようにならなくちゃ!
すると全部の魔物を倒したイカヅチさんが戻ってきた。
「さぁあの部屋に入ろうか。あのスタンピードの原因を聞くために」
お祭りでもしてるのか、中央の広場の椅子に座ってるゴブリンキングを中心にたくさんの剣を持ったゴブリン達が踊ってる。
「へ!? イカヅチさん、こんな事ってあるんですか?」
「うーん。あんまり聞かないけど、ダンジョンマスターの好み次第だからね。どんなボスが出てきてもおかしくないし、何匹いてもおかしくない。油断しないようにね」
「はい!」
へー。ダンジョンって面白いね。人を襲わないダンジョンとかもあればいいのに……。
今はそんな事考えてる暇はなさそうだけどね。ゴブリン達がこっちに気づいた。
「グエグエッ!」
ゴブリンキングの指示で踊っていたゴブリン達がいっせいに襲いかかってきた。ざっと40匹くらいかな?
「サンド。頑張って!」
ゴブリンだったら巨大化したサンドの方が戦いやすいかな。私が魔道具に魔力を送り込むと、反応したサンドの魔道具もサンドから魔力を吸い取り始める。
「オオオオオォォォォン!!」
サンドの持っている大量の魔力で、あっという間にサンドは5メートルくらいまで大きくなる。
「サンドの魔力量すごいいわね。私達も負けてられないわ! いくわよブルー!」
うわっ。ブルーもすごく大きくなった。これはサンドをもっと大きく……。
「ミズキさん! 対抗しようなんて考えちゃだめですよ! サンドちゃんはそのくらいが一番いいんですから」
なんでバレたの!? リリアちゃんに怒られちゃった。まさかドルちゃんの影響でリリアちゃんまでエスパーになったんじゃ……。
そんなやり取りをしているうちに、ゴブリンはほとんどいなくなっていた。死体は……そういえばダンジョンだと消えるんだっけ。
「あれ? ゴブリンキングも倒したのに扉が開かないわね」
ほんとだ。どこにいるんだろ?
建物の中を調べようとしてゴブリンの家のドアを開けると、短剣を持ったゴブリンが飛び出してきた。
うわっ! 刺される!
と思った次の瞬間。私はイカヅチさんの腕の中にいた。
「怪我はないかい?」
「はい……」
本当に危なかった。後少し遅かったら多分、刺されていたと思う。
「どんな相手でも油断しちゃいけないよ。それで死んでいった若い冒険者は多い。それを忘れちゃいけないよ」
「分かりました。ありがとうございます……」
そうだった。毎日ギルドの張り紙で見てるのに。冒険者の心得一番、油断大敵。いつでも誰かが守ってくれるとは限らない。ちゃんと覚えておかないとね。
その後は特に危ない場面は無かった。強い魔物はイカヅチさんがなんとかしてくれるしね。
それでもさっきの事は一生忘れないようにしよう。
「ドーラ。ヒール!」
この階層のボス、ジャイアントスケルトンが浄化されて消えた。結構手強かった~。お疲れ様。ドーラ。
「これで第五階層も終わりですね。もう疲れました……」
リリアちゃんとメイちゃんも疲れちゃったみたい。私も足が棒になりそうだよ。ダンジョンの廊下とか階段ってなんでこんな長いんだろ。
「3人ともよく頑張ったね。それじゃあ休憩にしようか」
イカヅチさんがカバンから椅子とテントと鍋と食材と……どう考えても入らないでしょ!
「大きいだろ? これは行きつけの魔道具店で買ったカバンだよ。金貨6枚だったかな?」
金貨6枚……このダンジョンの報酬が金貨3枚でしょ? そして貯金を合わせればギリギリ……でも何かあった時の備えも大事だし……。
「このカバンには他にも入ってる物の時間を遅らせる魔法とかかかってるよ。泊りがけの冒険でも、いろんな料理が作れて便利なんだ」
買ったぁ! 外での楽しみはご飯くらい。そしてモチベーションは冒険者にとって大事なもの。
だからこれは仕事のための仕方ない出費。必要経費なんだよ。うんうん。だからセーフ……なんと言おうとセーフなんだよっ!
あつあつの卵スープとチャーハンのお昼ご飯を食べた私達はダンジョン攻略に戻ることにした。まさかイカヅチさんが、あんな料理上手だったなんて……今度おしえてもらお。
もう見慣れてきた長い階段を降りる。でも、そこは今までの階層と明らかに違った。
「なんでこんなに魔物が……スタンピードで使いきったはずじゃ……」
メイちゃんがつぶやく。目の前には何百という魔物。しかもオークジャネラルとかスケルトンナイトみたいな、そこそこ強い魔物ばかり。
こんなたくさんの魔物を集めて何がしたいんだろ。
「3人とも見てくれ。あれがダンジョンマスターの部屋だ」
イカヅチさんが指を指した先には金ピカの豪華な扉があった。
あれがこのダンジョンの心臓部。ダンジョンマスターのいる部屋なんだ。成金趣味で嫌だなぁ。
「このダンジョンは明らかにおかしい。ここから先は僕がやる。3人はここでじっとしといてくれ」
そう言うとイカヅチさんは魔物の群れの中に飛び込んでいった。
たくさんの魔物が侵入者にむかって襲いかかる。しかし、次の瞬間には魔物は死体になって消えていった。
強すぎる……。これがSSランク。私が目指しているSSSランクになるにはどれだけ強くなれば良いんだろ。遠いなぁ。
それでもドーラとなら、いつかはなれるはず。今はサンドもリリアちゃんもいるんだから。イカヅチさんにも勝てるようにならなくちゃ!
すると全部の魔物を倒したイカヅチさんが戻ってきた。
「さぁあの部屋に入ろうか。あのスタンピードの原因を聞くために」
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