10 / 12
勝負!
しおりを挟む
バトルの日はあっという間にやってきた。
出来る準備は全部やった。あれからもう1回村々に交易に行って少しダンジョンに細工もしといたしね。
イエナちゃんと通信を繋ぐと同時に敵からも通信が入った。あなたはお呼びじゃないんだけど。
「よぉ。命乞いの準備は出来たか?」
「えぇ。命乞いを聞く準備なら出来たわ」
「その態度もいつまで続くかな? 最後の幸せを楽しんでおけ」
小物のセリフトップ10(当社調べ)に入る言葉を吐いて通信が切れた。本当に何がしたかったんだろ……。
まぁいいや。手が震える。正直怖い。
「むかつくわねあいつ……。アオバ。早くぶっつぶすわよ!」
「マスター。私たちは全員準備が出来ています。さぁご命令を」
ふふっ。エリー普段そんな話し方しないくせに。2人の声に元気づけられて私は1歩を踏み出す。
画面を見ると、ついに3つのダンジョンの入口が異次元か何かの空間でつながれた。これで冒険者とかの乱入を防げるし。うちは何もしなくても心配ないけど。
すぐにウルフ側のダンジョンから魔物が入ってくる。最初の狙いはうちのダンジョン。1階層だけ見ると弱めだから先に潰すつもりなのかな?
敵の戦力はオーク4体とゴブリン12体。コボルトが囲んでゴブリンを減らすけど、オークにはなかなかダメージが入らない。
コボルト達はなんとかゴブリンは全滅させてくれた。グッジョブだよみんな!
罠を踏む役のゴブリンが消えたことでオークに罠が襲い掛かる。矢とか丸太をぶつけられてオーク達はふらふらだ。おかげで足が滑って……落とし穴にはまった。
これだけでオーク2体を退場させた。思ったより順調で心はウキウキ。エリーも嬉しいのかマスタールーム内を飛び回ってる。ちょっと楽しそうだし今度乗せてほしいかも。
とはいえ結局こっちのボスもやられて1階層は丸裸。そして輝くダンジョンコアが現れる。オークはニタァと笑うと破壊しようと走りかかってくる。
「イエナちゃん。今だよ!」
「わかったわ。いくわよ魔物たち!」
私の合図とともにイエナちゃんのダンジョンから全勢力で攻め込んでいく。
私のダンジョンはもうダンジョンコアだけ。召喚が禁止されている今回のバトルで私が何もできなくなったと思ったウルフはオークを引き返させた。
ふぅ~危なかった。一応オークが本当に破壊しそうになったら私が割り込むつもりだったけど、なんとか相手は戻っていってくれた。ナイスタイミングだよイエナちゃん。
向こうの方の映像を見ると、イエナちゃんは予定通り少数精鋭でつっこんでいった。うちとは真逆の戦い方だ。でもそれが今はちょうどいい。
数でも負けてるしジワジワこっち側が押し返されていく。相手は勝ったと思い込んでるから、もう守り要員もほとんど残さずに攻め込んできた。
1体だけうちのコアをしっかり破壊しようと来たけど、まぁいっか。
そろそろイエナちゃんのダンジョンの1階が制圧されそう。ここだ!
「今だよ! ゴブリン部隊進めー!」
100匹を超えるゴブリンが一気に階段からあふれ出してくる。しかも一部は自家製の防具まで付けている。
「こっちに来た敵1体は10匹くらいで囲んで無視! 半分でイエナちゃんのダンジョンに来た敵を挟み撃ちにして、敵のダンジョンに帰れないようにしちゃえ! 残り半分でコアを破壊するよ!」
敵の方がモンスターはずっと強い。新人の1年の差はすっごく大きいからね。でもモンスターを倒さなくても、コアさえ壊せば私達の勝ちだ。
イエナちゃん側に行ってた敵が大慌てで帰ろうとするけど、全力で足止めして動かさないよ。
時間が勝負。防具付きの精鋭が敵のコア狙って全力ダッシュしていく。
「マスター。イエナ側の味方がそろそろ全滅しますよ」
「えっほんと!? あと少し……間に合ってぇ~」
数十秒後。
パァーン。クラッカーのような音がして突然敵がダンジョンから消えた。逆にコアを壊しに行ってたゴブリン達が転移されて戻ってきた。
「エリー。これって……」
「おめでとうございます。マスターの勝ちです」
出来る準備は全部やった。あれからもう1回村々に交易に行って少しダンジョンに細工もしといたしね。
イエナちゃんと通信を繋ぐと同時に敵からも通信が入った。あなたはお呼びじゃないんだけど。
「よぉ。命乞いの準備は出来たか?」
「えぇ。命乞いを聞く準備なら出来たわ」
「その態度もいつまで続くかな? 最後の幸せを楽しんでおけ」
小物のセリフトップ10(当社調べ)に入る言葉を吐いて通信が切れた。本当に何がしたかったんだろ……。
まぁいいや。手が震える。正直怖い。
「むかつくわねあいつ……。アオバ。早くぶっつぶすわよ!」
「マスター。私たちは全員準備が出来ています。さぁご命令を」
ふふっ。エリー普段そんな話し方しないくせに。2人の声に元気づけられて私は1歩を踏み出す。
画面を見ると、ついに3つのダンジョンの入口が異次元か何かの空間でつながれた。これで冒険者とかの乱入を防げるし。うちは何もしなくても心配ないけど。
すぐにウルフ側のダンジョンから魔物が入ってくる。最初の狙いはうちのダンジョン。1階層だけ見ると弱めだから先に潰すつもりなのかな?
敵の戦力はオーク4体とゴブリン12体。コボルトが囲んでゴブリンを減らすけど、オークにはなかなかダメージが入らない。
コボルト達はなんとかゴブリンは全滅させてくれた。グッジョブだよみんな!
罠を踏む役のゴブリンが消えたことでオークに罠が襲い掛かる。矢とか丸太をぶつけられてオーク達はふらふらだ。おかげで足が滑って……落とし穴にはまった。
これだけでオーク2体を退場させた。思ったより順調で心はウキウキ。エリーも嬉しいのかマスタールーム内を飛び回ってる。ちょっと楽しそうだし今度乗せてほしいかも。
とはいえ結局こっちのボスもやられて1階層は丸裸。そして輝くダンジョンコアが現れる。オークはニタァと笑うと破壊しようと走りかかってくる。
「イエナちゃん。今だよ!」
「わかったわ。いくわよ魔物たち!」
私の合図とともにイエナちゃんのダンジョンから全勢力で攻め込んでいく。
私のダンジョンはもうダンジョンコアだけ。召喚が禁止されている今回のバトルで私が何もできなくなったと思ったウルフはオークを引き返させた。
ふぅ~危なかった。一応オークが本当に破壊しそうになったら私が割り込むつもりだったけど、なんとか相手は戻っていってくれた。ナイスタイミングだよイエナちゃん。
向こうの方の映像を見ると、イエナちゃんは予定通り少数精鋭でつっこんでいった。うちとは真逆の戦い方だ。でもそれが今はちょうどいい。
数でも負けてるしジワジワこっち側が押し返されていく。相手は勝ったと思い込んでるから、もう守り要員もほとんど残さずに攻め込んできた。
1体だけうちのコアをしっかり破壊しようと来たけど、まぁいっか。
そろそろイエナちゃんのダンジョンの1階が制圧されそう。ここだ!
「今だよ! ゴブリン部隊進めー!」
100匹を超えるゴブリンが一気に階段からあふれ出してくる。しかも一部は自家製の防具まで付けている。
「こっちに来た敵1体は10匹くらいで囲んで無視! 半分でイエナちゃんのダンジョンに来た敵を挟み撃ちにして、敵のダンジョンに帰れないようにしちゃえ! 残り半分でコアを破壊するよ!」
敵の方がモンスターはずっと強い。新人の1年の差はすっごく大きいからね。でもモンスターを倒さなくても、コアさえ壊せば私達の勝ちだ。
イエナちゃん側に行ってた敵が大慌てで帰ろうとするけど、全力で足止めして動かさないよ。
時間が勝負。防具付きの精鋭が敵のコア狙って全力ダッシュしていく。
「マスター。イエナ側の味方がそろそろ全滅しますよ」
「えっほんと!? あと少し……間に合ってぇ~」
数十秒後。
パァーン。クラッカーのような音がして突然敵がダンジョンから消えた。逆にコアを壊しに行ってたゴブリン達が転移されて戻ってきた。
「エリー。これって……」
「おめでとうございます。マスターの勝ちです」
0
お気に入りに追加
9
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
天日ノ艦隊 〜こちら大和型戦艦、異世界にて出陣ス!〜
八風ゆず
ファンタジー
時は1950年。
第一次世界大戦にあった「もう一つの可能性」が実現した世界線。1950年4月7日、合同演習をする為航行中、大和型戦艦三隻が同時に左舷に転覆した。
大和型三隻は沈没した……、と思われた。
だが、目覚めた先には我々が居た世界とは違った。
大海原が広がり、見たことのない数多の国が支配者する世界だった。
祖国へ帰るため、大海原が広がる異世界を旅する大和型三隻と別世界の艦船達との異世界戦記。
※異世界転移が何番煎じか分からないですが、書きたいのでかいています!
面白いと思ったらブックマーク、感想、評価お願いします!!※
※戦艦など知らない人も楽しめるため、解説などを出し努力しております。是非是非「知識がなく、楽しんで読めるかな……」っと思ってる方も読んでみてください!※
実はスライムって最強なんだよ?初期ステータスが低すぎてレベルアップが出来ないだけ…
小桃
ファンタジー
商業高校へ通う女子高校生一条 遥は通学時に仔犬が車に轢かれそうになった所を助けようとして車に轢かれ死亡する。この行動に獣の神は心を打たれ、彼女を転生させようとする。遥は獣の神より転生を打診され5つの希望を叶えると言われたので、希望を伝える。
1.最強になれる種族
2.無限収納
3.変幻自在
4.並列思考
5.スキルコピー
5つの希望を叶えられ遥は新たな世界へ転生する、その姿はスライムだった…最強になる種族で転生したはずなのにスライムに…遥はスライムとしてどう生きていくのか?スライムに転生した少女の物語が始まるのであった。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

クラス召喚に巻き込まれてしまいました…… ~隣のクラスがクラス召喚されたけど俺は別のクラスなのでお呼びじゃないみたいです~
はなとすず
ファンタジー
俺は佐藤 響(さとう ひびき)だ。今年、高校一年になって高校生活を楽しんでいる。
俺が通う高校はクラスが4クラスある。俺はその中で2組だ。高校には仲のいい友達もいないしもしかしたらこのままボッチかもしれない……コミュニケーション能力ゼロだからな。
ある日の昼休み……高校で事は起こった。
俺はたまたま、隣のクラス…1組に行くと突然教室の床に白く光る模様が現れ、その場にいた1組の生徒とたまたま教室にいた俺は異世界に召喚されてしまった。
しかも、召喚した人のは1組だけで違うクラスの俺はお呼びじゃないらしい。だから俺は、一人で異世界を旅することにした。
……この物語は一人旅を楽しむ俺の物語……のはずなんだけどなぁ……色々、トラブルに巻き込まれながら俺は異世界生活を謳歌します!

日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる