学校の人気者は陰キャくんが大好き 

ラム_

文字の大きさ
上 下
10 / 26

10. 作戦会議

しおりを挟む
世の中にはさ、自分の家族に対する愚痴とかが溢れてるけど、確かに親兄弟姉妹については自分で選べないけど、<自分で選んだ結婚相手>については、その人を選んだ自分にも責任があるんだからね? 子供にとっての親とは全然違うよ?

それでどうして、

『自分を敬ってくれない! 労ってくれない!』

と一方的に被害者ぶることができるんだろうね。誰かに勝手に決められた結婚相手だったら別だけどさ。

とにかく相手ばっかりが一方的に悪いみたいな感じになってるよね。そういう愚痴を見てると。でも、そうやって相手ばかりに責任があると考えるような人だからこそ、相手も同じように、

『自分は悪くない!』

みたいな感じになるんじゃないの? 

ただ、だからって、イジメと同じで法に触れるような行いが正当化されるわけじゃないのも事実だからさ。DVとかについては、

<そういう相手を選んだ責任と報い>

については被害を受けた時点でもう受けてるわけだからまあ、相手の犯罪が正当化されるわけじゃないのは当然としても、犯罪とも言えないような範囲についてはさすがに一方的に被害者ぶるのは違うと思うけどね。

そうやって自分に<その人を選んだ責任>があることについてさえ自分でそれを負うこともできない人だから、それこそもう本当に一方的に身勝手にこの世に送り出した子供に対しても、

『自分の勝手でこの世に送り出したという事実さえ認められない』

なんてことになるんじゃないの? 私はなぜそれが認められないのかが不思議で仕方ないんだよ。自分が子供を勝手にこの世に送り出したという、何をどうしたって覆すことのできない明確な事実を認めることの何がそんなに怖いの? 

それを認めたって、別に子供の奴隷になったりはしないよ? むしろ子供を自分とは違う一人の人間なんだって素直に認められるようになって、そう接していたら子供からもちゃんと一人の人間なんだって思って接してもらえるようになったしさ。私のしてることが私に返ってきてるんだよ。

ってことは、

『自分が子供を勝手にこの世に送り出したことを認めてしまったら、自分は子供の奴隷になってしまうかもしれない』

なんて感じるのは、自分が子供を<奴隷>だと思ってるからじゃないの? 自分が好き勝手に扱うことのできる、<隷属すべき存在>だとさ。そう思ってそう扱ってるから、それが自分に返ってくると不安になっちゃうんじゃないの?

確かに子供が小さいうちは、なかなか大変だったりするよ。こっちの言ってることは理解してくれないしさ。だけどそれは、人間としてどう振る舞えばいいのかを学んでいる真っ最中だからだよ。

ちゃんと教われば、だいたい同じようにできるんだけどなあ。

しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

【短編】乙女ゲームの攻略対象者に転生した俺の、意外な結末。

桜月夜
BL
 前世で妹がハマってた乙女ゲームに転生したイリウスは、自分が前世の記憶を思い出したことを幼馴染みで専属騎士のディールに打ち明けた。そこから、なぜか婚約者に対する恋愛感情の有無を聞かれ……。  思い付いた話を一気に書いたので、不自然な箇所があるかもしれませんが、広い心でお読みください。

悪役令息の伴侶(予定)に転生しました

  *  
BL
攻略対象しか見えてない悪役令息の伴侶(予定)なんか、こっちからお断りだ! って思ったのに……! 前世の記憶がよみがえり、自らを反省しました。BLゲームの世界で推しに逢うために頑張りはじめた、名前も顔も身長もないモブの快進撃が始まる──! といいな!(笑)

例え何度戻ろうとも僕は悪役だ…

東間
BL
ゲームの世界に転生した留木原 夜は悪役の役目を全うした…愛した者の手によって殺害される事で…… だが、次目が覚めて鏡を見るとそこには悪役の幼い姿が…?! ゲームの世界で再び悪役を演じる夜は最後に何を手に? 攻略者したいNO1の悪魔系王子と無自覚天使系悪役公爵のすれ違い小説!

運命を変えるために良い子を目指したら、ハイスペ従者に溺愛されました

十夜 篁
BL
 初めて会った家族や使用人に『バケモノ』として扱われ、傷ついたユーリ(5歳)は、階段から落ちたことがきっかけで神様に出会った。 そして、神様から教えてもらった未来はとんでもないものだった…。 「えぇ!僕、16歳で死んじゃうの!? しかも、死ぬまでずっと1人ぼっちだなんて…」 ユーリは神様からもらったチートスキルを活かして未来を変えることを決意! 「いい子になってみんなに愛してもらえるように頑張ります!」  まずユーリは、1番近くにいてくれる従者のアルバートと仲良くなろうとするが…? 「ユーリ様を害する者は、すべて私が排除しましょう」 「うぇ!?は、排除はしなくていいよ!!」 健気に頑張るご主人様に、ハイスペ従者の溺愛が急成長中!? そんなユーリの周りにはいつの間にか人が集まり… 《これは、1人ぼっちになった少年が、温かい居場所を見つけ、運命を変えるまでの物語》

若頭と小鳥

真木
BL
極悪人といわれる若頭、けれど義弟にだけは優しい。小さくて弱い義弟を構いたくて仕方ない義兄と、自信がなくて病弱な義弟の甘々な日々。

【奨励賞】恋愛感情抹消魔法で元夫への恋を消去する

SKYTRICK
BL
☆11/28完結しました。 ☆第11回BL小説大賞奨励賞受賞しました。ありがとうございます! 冷酷大元帥×元娼夫の忘れられた夫 ——「また俺を好きになるって言ったのに、嘘つき」 元娼夫で現魔術師であるエディことサラは五年ぶりに祖国・ファルンに帰国した。しかし暫しの帰郷を味わう間も無く、直後、ファルン王国軍の大元帥であるロイ・オークランスの使者が元帥命令を掲げてサラの元へやってくる。 ロイ・オークランスの名を知らぬ者は世界でもそうそういない。魔族の血を引くロイは人間から畏怖を大いに集めながらも、大将として国防戦争に打ち勝ち、たった二十九歳で大元帥として全軍のトップに立っている。 その元帥命令の内容というのは、五年前に最愛の妻を亡くしたロイを、魔族への本能的な恐怖を感じないサラが慰めろというものだった。 ロイは妻であるリネ・オークランスを亡くし、悲しみに苛まれている。あまりの辛さで『奥様』に関する記憶すら忘却してしまったらしい。半ば強引にロイの元へ連れていかれるサラは、彼に己を『サラ』と名乗る。だが、 ——「失せろ。お前のような娼夫など必要としていない」 噂通り冷酷なロイの口からは罵詈雑言が放たれた。ロイは穢らわしい娼夫を睨みつけ去ってしまう。使者らは最愛の妻を亡くしたロイを憐れむばかりで、まるでサラの様子を気にしていない。 誰も、サラこそが五年前に亡くなった『奥様』であり、最愛のその人であるとは気付いていないようだった。 しかし、最大の問題は元夫に存在を忘れられていることではない。 サラが未だにロイを愛しているという事実だ。 仕方なく、『恋愛感情抹消魔法』を己にかけることにするサラだが——…… ☆描写はありませんが、受けがモブに抱かれている示唆はあります(男娼なので) ☆お読みくださりありがとうございます。良ければ感想などいただけるとパワーになります!

完結·助けた犬は騎士団長でした

BL
母を亡くしたクレムは王都を見下ろす丘の森に一人で暮らしていた。 ある日、森の中で傷を負った犬を見つけて介抱する。犬との生活は穏やかで温かく、クレムの孤独を癒していった。 しかし、犬は突然いなくなり、ふたたび孤独な日々に寂しさを覚えていると、城から迎えが現れた。 強引に連れて行かれた王城でクレムの出生の秘密が明かされ…… ※完結まで毎日投稿します

本当に悪役なんですか?

メカラウロ子
BL
気づいたら乙女ゲームのモブに転生していた主人公は悪役の取り巻きとしてモブらしからぬ行動を取ってしまう。 状況が掴めないまま戸惑う主人公に、悪役令息のアルフレッドが意外な行動を取ってきて… ムーンライトノベルズ にも掲載中です。

処理中です...