7 / 26
7. 2人の時間
しおりを挟む
「蒼馬はお昼はパン?」
「うん、翔は弁当か。」
「うん、最近は自分で作ってるんだ」
「自分で!?すごいな!」
「へへっ、そうかな?」
「いやすげーよ。それにめっちゃうまそうだな」
「…何か食べる?」
「いや悪いよ」
「…自分でしか食べた事ないから蒼馬に感想貰えたら嬉しいんだけど…」
「…それ俺じゃない方が良くないか?」
「いーから!ほら食べて!」
翔が箸で唐揚げを掴んで俺に向けてきた。
一口ぐらいいっかと思い、俺が食べようとしたら、
「あっ…」
「ん?くれないの?」
「い、いや」
(あっ、そっか、これ翔からあーんしてもらえる事になんのか)
「あーんしてくれないの?もしかして恥ずかしくなった?」
と俺が意地悪して聞いてみたら
「っ、ち、ちがう!恥ずかしくなんかない!」
(そりゃそーだろうな。翔はこんなん慣れてるだろうな)
俺は翔の手を掴んで唐揚げを食べた。
「っ!」
「めっちゃ美味しい!」
「ほんとっ?よかった!」
「……いつもパンだったら栄養とか偏らない?」
「そうだけど、親は毎朝弁当作ってる時間無さそうだし俺は料理出来ねーからな」
「…もし良かったら俺が蒼馬の弁当作ろうか?」
「え?いや良いよ、流石にそれは悪いって」
「俺いつも作り過ぎちゃうから食べてくれたら嬉しいんだけど……」
「……翔の弁当なら欲しがるやついっぱいいると思…」
「俺は蒼馬に食べてほしいの!!」
「っ!」
「あっ……ごめん急に大きい声出して……」
「いや、俺の栄養の事考えてくれたのに他の人の話してごめんな?もしほんとに翔が良いなら俺の弁当も作ってくれない?」
「っ、うん!明日から持ってくるね!」
それから世間話をしてお昼の時間を過ごした。
すると突然翔が恋愛話を持ち込んできた。正直今はやめてほしい……
「…蒼馬って好きな子とかいる?」
「……いたけど…最近失恋したんだよね」
「そっ、か。やな事聞いてごめん…」
「いや、切り替えようと思ってたから大丈夫。…翔は好きな人いるんだってな、どんな人?」
「や、優しくて…かっこいい」
「?あっ、ボーイッシュな女の子か。翔なら絶対大丈夫だから諦めんなよ」
さっきの教室での話を聞いていたからそう答えた。
「……そうじゃないのに…」
「…ん?なんか言った?」
「なんでもない…」
「うん、翔は弁当か。」
「うん、最近は自分で作ってるんだ」
「自分で!?すごいな!」
「へへっ、そうかな?」
「いやすげーよ。それにめっちゃうまそうだな」
「…何か食べる?」
「いや悪いよ」
「…自分でしか食べた事ないから蒼馬に感想貰えたら嬉しいんだけど…」
「…それ俺じゃない方が良くないか?」
「いーから!ほら食べて!」
翔が箸で唐揚げを掴んで俺に向けてきた。
一口ぐらいいっかと思い、俺が食べようとしたら、
「あっ…」
「ん?くれないの?」
「い、いや」
(あっ、そっか、これ翔からあーんしてもらえる事になんのか)
「あーんしてくれないの?もしかして恥ずかしくなった?」
と俺が意地悪して聞いてみたら
「っ、ち、ちがう!恥ずかしくなんかない!」
(そりゃそーだろうな。翔はこんなん慣れてるだろうな)
俺は翔の手を掴んで唐揚げを食べた。
「っ!」
「めっちゃ美味しい!」
「ほんとっ?よかった!」
「……いつもパンだったら栄養とか偏らない?」
「そうだけど、親は毎朝弁当作ってる時間無さそうだし俺は料理出来ねーからな」
「…もし良かったら俺が蒼馬の弁当作ろうか?」
「え?いや良いよ、流石にそれは悪いって」
「俺いつも作り過ぎちゃうから食べてくれたら嬉しいんだけど……」
「……翔の弁当なら欲しがるやついっぱいいると思…」
「俺は蒼馬に食べてほしいの!!」
「っ!」
「あっ……ごめん急に大きい声出して……」
「いや、俺の栄養の事考えてくれたのに他の人の話してごめんな?もしほんとに翔が良いなら俺の弁当も作ってくれない?」
「っ、うん!明日から持ってくるね!」
それから世間話をしてお昼の時間を過ごした。
すると突然翔が恋愛話を持ち込んできた。正直今はやめてほしい……
「…蒼馬って好きな子とかいる?」
「……いたけど…最近失恋したんだよね」
「そっ、か。やな事聞いてごめん…」
「いや、切り替えようと思ってたから大丈夫。…翔は好きな人いるんだってな、どんな人?」
「や、優しくて…かっこいい」
「?あっ、ボーイッシュな女の子か。翔なら絶対大丈夫だから諦めんなよ」
さっきの教室での話を聞いていたからそう答えた。
「……そうじゃないのに…」
「…ん?なんか言った?」
「なんでもない…」
1
お気に入りに追加
34
あなたにおすすめの小説
【短編】乙女ゲームの攻略対象者に転生した俺の、意外な結末。
桜月夜
BL
前世で妹がハマってた乙女ゲームに転生したイリウスは、自分が前世の記憶を思い出したことを幼馴染みで専属騎士のディールに打ち明けた。そこから、なぜか婚約者に対する恋愛感情の有無を聞かれ……。
思い付いた話を一気に書いたので、不自然な箇所があるかもしれませんが、広い心でお読みください。
悪役令息の伴侶(予定)に転生しました
*
BL
攻略対象しか見えてない悪役令息の伴侶(予定)なんか、こっちからお断りだ! って思ったのに……! 前世の記憶がよみがえり、自らを反省しました。BLゲームの世界で推しに逢うために頑張りはじめた、名前も顔も身長もないモブの快進撃が始まる──! といいな!(笑)

例え何度戻ろうとも僕は悪役だ…
東間
BL
ゲームの世界に転生した留木原 夜は悪役の役目を全うした…愛した者の手によって殺害される事で……
だが、次目が覚めて鏡を見るとそこには悪役の幼い姿が…?!
ゲームの世界で再び悪役を演じる夜は最後に何を手に?
攻略者したいNO1の悪魔系王子と無自覚天使系悪役公爵のすれ違い小説!
【奨励賞】恋愛感情抹消魔法で元夫への恋を消去する
SKYTRICK
BL
☆11/28完結しました。
☆第11回BL小説大賞奨励賞受賞しました。ありがとうございます!
冷酷大元帥×元娼夫の忘れられた夫
——「また俺を好きになるって言ったのに、嘘つき」
元娼夫で現魔術師であるエディことサラは五年ぶりに祖国・ファルンに帰国した。しかし暫しの帰郷を味わう間も無く、直後、ファルン王国軍の大元帥であるロイ・オークランスの使者が元帥命令を掲げてサラの元へやってくる。
ロイ・オークランスの名を知らぬ者は世界でもそうそういない。魔族の血を引くロイは人間から畏怖を大いに集めながらも、大将として国防戦争に打ち勝ち、たった二十九歳で大元帥として全軍のトップに立っている。
その元帥命令の内容というのは、五年前に最愛の妻を亡くしたロイを、魔族への本能的な恐怖を感じないサラが慰めろというものだった。
ロイは妻であるリネ・オークランスを亡くし、悲しみに苛まれている。あまりの辛さで『奥様』に関する記憶すら忘却してしまったらしい。半ば強引にロイの元へ連れていかれるサラは、彼に己を『サラ』と名乗る。だが、
——「失せろ。お前のような娼夫など必要としていない」
噂通り冷酷なロイの口からは罵詈雑言が放たれた。ロイは穢らわしい娼夫を睨みつけ去ってしまう。使者らは最愛の妻を亡くしたロイを憐れむばかりで、まるでサラの様子を気にしていない。
誰も、サラこそが五年前に亡くなった『奥様』であり、最愛のその人であるとは気付いていないようだった。
しかし、最大の問題は元夫に存在を忘れられていることではない。
サラが未だにロイを愛しているという事実だ。
仕方なく、『恋愛感情抹消魔法』を己にかけることにするサラだが——……
☆描写はありませんが、受けがモブに抱かれている示唆はあります(男娼なので)
☆お読みくださりありがとうございます。良ければ感想などいただけるとパワーになります!

運命を変えるために良い子を目指したら、ハイスペ従者に溺愛されました
十夜 篁
BL
初めて会った家族や使用人に『バケモノ』として扱われ、傷ついたユーリ(5歳)は、階段から落ちたことがきっかけで神様に出会った。
そして、神様から教えてもらった未来はとんでもないものだった…。
「えぇ!僕、16歳で死んじゃうの!?
しかも、死ぬまでずっと1人ぼっちだなんて…」
ユーリは神様からもらったチートスキルを活かして未来を変えることを決意!
「いい子になってみんなに愛してもらえるように頑張ります!」
まずユーリは、1番近くにいてくれる従者のアルバートと仲良くなろうとするが…?
「ユーリ様を害する者は、すべて私が排除しましょう」
「うぇ!?は、排除はしなくていいよ!!」
健気に頑張るご主人様に、ハイスペ従者の溺愛が急成長中!?
そんなユーリの周りにはいつの間にか人が集まり…
《これは、1人ぼっちになった少年が、温かい居場所を見つけ、運命を変えるまでの物語》


ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる