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序
四、幸せな記憶とともに
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偶然耳にした会話の内容に、雨音の頭は真っ白になった。体の中で脈打つ鼓動が、やけに大きく耳障りに響き出す。
「でも、兄ちゃんは必ず帰ってくるって……山の仙人様に、神様の器をもらってくるって言ってたんだ……」
「お前の兄貴は帰って来ねえよ。帰ってきたら、それこそただじゃすまねえ。盗人の烙印を押されて、罪人として役人に突き出されちまう」
「そんなっ……器は俺が盗んだって、大旦那様も奥方様も思ってるんだろう? なんで兄ちゃんのせいにされるんだよ!?」
弥吉の必死な形相に、言葉に、雨音はだんだんと正気を取り戻してきた。弟の、兄を気づかう気持ちは痛いほど伝わってきた。だが喜平は、そんな弟に無慈悲な現実を突きつける。
「誰がそんな話、信じるってんだ」
弥吉はぐっと言葉を飲みこんだ。すると喜平は高い背をかがめて、聞き分けのない子供に言い聞かせる口調で、噛んで含めるように言葉を続けた。
「お前の兄貴はな、大旦那様の家宝の器に手を出して、この屋敷から逃げたことになってんだ。山へなんか行きゃあしねえよ。これまであの山へ登って、無事に戻ってきた人間はいないって知ってて、誰がそんなとこへ行くってんだ? お前の兄貴だって、そこまで間抜けじゃあるめえよ」
「でもっ……」
「お前の兄貴は逃げたんだよ。なあに、そんなに落ちこむな。生きてさえいれば、いずれ会える日が来るだろうさ」
愕然とする雨音の耳に、弥吉のすすり泣きが聞こえてきた。雨音の気持ちを代弁するかのように、か細く悲し気で、絶望感が漂う泣き声だった。
雨音はそっとその場をはなれると、ふらつく足で来た道を引き返した。もはや必要なくなった『神界の器』をしっかりと懐に抱きしめ、せめて持ち主へ返さねばという一心で前を進む。
(俺は……これまで一体……何のために……)
先ほど耳にした言葉の欠片が、鋭い棘となって心の奥に刺さり、痛みとともに血が流れ出す。
(生きてさえいれば……? でも、生きてたって……)
山の入り口に辿り着くと、すでに辺りは真っ暗だった。弱々しい月明かりを頼りに、山の頂上を目指す足取りは重い。それでも屋敷へ戻る気には、到底なれそうにない。あそこに雨音の居場所は無い。
「……はあ、はあ……はあ……」
息が切れてもかまわず足を動かした。これほど生きている意味も希望も見いだせない状態は、未だかつてなかった。たとえ飢えて苦しくても、理不尽な折檻を受けても、このように内側から干からびていく感覚は味わったことなどない。
頭上の月は、黒い雲の中にすっかり隠れてしまい、周囲にはただ暗闇が広がっていた。ひたひたと忍び寄る死の足音が聞こえ、例えようもない恐怖に身を固くする。
(だれか、たすけて)
すると不意に、濃い新緑の香りが雨音の全身を包み込んだ。
「まったく、世話の焼ける」
あたたかい腕にしっかり抱き上げられた雨音は、山間の風にさらわれるように、その姿をかき消した。
どのくらい経っただろう。水が跳ねる音がした。
「気がついたか」
声が湯気に混ざって響き、雨音は温かい浮遊感から無理やり意識を引き戻された。
「うっ、わ……!」
「こら、暴れるな」
ばしゃん、と熱い湯に体が沈みかけたが、すぐさま力強い腕で引きあげられた。
「顔が真っ赤だ」
そこには心配そうに雨音の顔をのぞきこむ、神々しいほど美しい男の顔があった。蒸気で桜色に染まった頬はしとどに濡れ、長い銀色のまつ毛からは水滴がこぼれ落ちる。湯船に沈む素肌に、雨音はようやく互いに何も身に着けてないことに気づく。
「どうした、そんなにあわてて」
逃げ出そうとすると、逆に強く抱きよせられてしまう。
「まあ、体はあたたまったようだから、そろそろ出るか」
男は恥ずかしがる雨音の細い体を軽々と抱き上げ、水音を立てて湯船を出た。そして清い手拭いで雨音の体をていねいに手早く拭き、サラリとした肌触りのよい浴衣を着せてくれた。
(は、恥ずかしい……)
恐縮し続ける雨音に対し、男はなにも聞こうとしない。それは、ありがたかった。
手を引かれて風呂場を出ると、庭先から届く灯篭の淡い光が、渡り廊下を仄かに照らしていた。男の手は大きくて温かく、雨音の細い手をしっかりと包みこむ。
雨音はふと涙腺が緩みそうになってしまい、庭へ顔を向けた。
「綺麗なところですね……」
雨音がポツリとつぶやくと、男は歩みをとめた。
「ここが気に入ったか」
「はい」
寒い季節のはずなのに、素足で歩く廊下の床はちっとも冷たくなく、夜風もすずやかで心地良い。
「ならば、しばらくここにいるといい。お前の歳なら、さして問題はなかろう」
「それは、どういう意味でしょうか」
「ここは人の住む世界ではない。故に、人の時は止まってしまう」
男は白い手の甲を、雨音のなだらかな頬にすべらせた。
「十八歳ならば、もう充分成長している。下界に戻ったときに多少歳を重ねてなくても、不自然に思われないだろう」
下界と聞いて、あらためてここが人の住まう世界ではないのだと悟る。雨音は弟の顔を思い浮かべて唇を噛みしめた。
「生きてさえいれば、いずれ弟に会える日が来るかもしれん。そう思えないか」
「いえ……」
おそらく『いずれ』など来ないのだ。自分はひとりよがりに、弟を守っているつもりでいただけ。自分さえいなければ、弟はもっと早くに良い屋敷に引き取られたはずだ。
「そのような悲しい考えなぞ、私がかき消してくれるわ……こちらへ来い、雨音」
御方様は怒ったように雨音の手を強くにぎりしめ、障子の奥の部屋へと引きこむと、畳の上に座るよう命じた。
雨音は言われたとおり畳に座ると、男を見上げた。夜空を仄かに照らす朧月夜を背に、全身が銀色に模られた神々しい姿は、目がくらむほど麗しく、この世のものではない存在感があった。
(神々の住まう場所で命が尽きるというならば、もう思い残すことはないな)
「……駄目だ。そんな気持ちでいるのは許さん。お前は心の傷が癒えるまでここにいろ。私がそばで面倒を見てやる」
「どうして、そんなに良くしてくださるのですか」
「どうしてって、気に入ったからだ」
その言葉に、雨音は『神界の器』を手に入れるには『神様に気に入られなければならない』ことを思い出した。
「そうだ。お前は私の器を手にしただろう。だから私の気持ちもわかるはずだ」
その表情は相変わらず怒っているようなのに、伸ばされた長い指はやさしく雨音の前髪をすく。
「健気で愛いやつだ、お前は」
突然の甘い声音に雨音がとまどっていると、示し合わせたように奥の襖が勢いよく開かれた。
「あらまあ、お二人ともそのような格好で、湯冷めしちゃいますよ!」
「御方様は丈夫でしょうけど、若様はか弱い人間なのですからね」
「今度こそ、お料理たくさん食べてくださいね。ささ隣の部屋にご用意しましたから、どうぞ」
わらわらと狐達が出てきて、あっという間に雨音達二人を取り囲んでしまう。襖の奥へと続く広間には、たくさんのご馳走が所せましと並んでいた。
「今夜は若様の歓迎会ですね」
「お酒もたくさん、ご用意しましたよ」
「今宵は食べて歌って踊って楽しみましょう。ささ、笛と太鼓と琵琶も用意しなくてはね」
にぎやかな音楽がはじまり、場は一気に祭りのような雰囲気に包まれた。たくさんの狐達が料理をつつき、盃をかたむけて、陽気に歌い踊り出す。部屋から望む庭には、灯篭がまるで祭りの提灯のように、列になって暗闇を照らしていた。すると雨音の脳裏に、幼い頃の記憶がおぼろげに蘇った。
まだ乳飲み子の弟が母の胸に抱かれ、雨音は父親と手をつないで提灯の灯る故郷の村を歩いている。それはとっくに忘れ去られたはずの、おだやかで幸せな記憶だ。母は美しい藍色の浴衣姿で、黒い艶やかな髪を横に束ねて雨音を見下ろしている。顔こそはっきり思い出せないが、やさしい眼差しだったように思う。
「そういう思い出は、これからも大切にするといい」
銀色に光る美しい神が、隣でやさしく微笑んでいた。
「幸せな記憶は、この先を生きる力となる。今のお前に必要なものだ」
(序章・完)
「でも、兄ちゃんは必ず帰ってくるって……山の仙人様に、神様の器をもらってくるって言ってたんだ……」
「お前の兄貴は帰って来ねえよ。帰ってきたら、それこそただじゃすまねえ。盗人の烙印を押されて、罪人として役人に突き出されちまう」
「そんなっ……器は俺が盗んだって、大旦那様も奥方様も思ってるんだろう? なんで兄ちゃんのせいにされるんだよ!?」
弥吉の必死な形相に、言葉に、雨音はだんだんと正気を取り戻してきた。弟の、兄を気づかう気持ちは痛いほど伝わってきた。だが喜平は、そんな弟に無慈悲な現実を突きつける。
「誰がそんな話、信じるってんだ」
弥吉はぐっと言葉を飲みこんだ。すると喜平は高い背をかがめて、聞き分けのない子供に言い聞かせる口調で、噛んで含めるように言葉を続けた。
「お前の兄貴はな、大旦那様の家宝の器に手を出して、この屋敷から逃げたことになってんだ。山へなんか行きゃあしねえよ。これまであの山へ登って、無事に戻ってきた人間はいないって知ってて、誰がそんなとこへ行くってんだ? お前の兄貴だって、そこまで間抜けじゃあるめえよ」
「でもっ……」
「お前の兄貴は逃げたんだよ。なあに、そんなに落ちこむな。生きてさえいれば、いずれ会える日が来るだろうさ」
愕然とする雨音の耳に、弥吉のすすり泣きが聞こえてきた。雨音の気持ちを代弁するかのように、か細く悲し気で、絶望感が漂う泣き声だった。
雨音はそっとその場をはなれると、ふらつく足で来た道を引き返した。もはや必要なくなった『神界の器』をしっかりと懐に抱きしめ、せめて持ち主へ返さねばという一心で前を進む。
(俺は……これまで一体……何のために……)
先ほど耳にした言葉の欠片が、鋭い棘となって心の奥に刺さり、痛みとともに血が流れ出す。
(生きてさえいれば……? でも、生きてたって……)
山の入り口に辿り着くと、すでに辺りは真っ暗だった。弱々しい月明かりを頼りに、山の頂上を目指す足取りは重い。それでも屋敷へ戻る気には、到底なれそうにない。あそこに雨音の居場所は無い。
「……はあ、はあ……はあ……」
息が切れてもかまわず足を動かした。これほど生きている意味も希望も見いだせない状態は、未だかつてなかった。たとえ飢えて苦しくても、理不尽な折檻を受けても、このように内側から干からびていく感覚は味わったことなどない。
頭上の月は、黒い雲の中にすっかり隠れてしまい、周囲にはただ暗闇が広がっていた。ひたひたと忍び寄る死の足音が聞こえ、例えようもない恐怖に身を固くする。
(だれか、たすけて)
すると不意に、濃い新緑の香りが雨音の全身を包み込んだ。
「まったく、世話の焼ける」
あたたかい腕にしっかり抱き上げられた雨音は、山間の風にさらわれるように、その姿をかき消した。
どのくらい経っただろう。水が跳ねる音がした。
「気がついたか」
声が湯気に混ざって響き、雨音は温かい浮遊感から無理やり意識を引き戻された。
「うっ、わ……!」
「こら、暴れるな」
ばしゃん、と熱い湯に体が沈みかけたが、すぐさま力強い腕で引きあげられた。
「顔が真っ赤だ」
そこには心配そうに雨音の顔をのぞきこむ、神々しいほど美しい男の顔があった。蒸気で桜色に染まった頬はしとどに濡れ、長い銀色のまつ毛からは水滴がこぼれ落ちる。湯船に沈む素肌に、雨音はようやく互いに何も身に着けてないことに気づく。
「どうした、そんなにあわてて」
逃げ出そうとすると、逆に強く抱きよせられてしまう。
「まあ、体はあたたまったようだから、そろそろ出るか」
男は恥ずかしがる雨音の細い体を軽々と抱き上げ、水音を立てて湯船を出た。そして清い手拭いで雨音の体をていねいに手早く拭き、サラリとした肌触りのよい浴衣を着せてくれた。
(は、恥ずかしい……)
恐縮し続ける雨音に対し、男はなにも聞こうとしない。それは、ありがたかった。
手を引かれて風呂場を出ると、庭先から届く灯篭の淡い光が、渡り廊下を仄かに照らしていた。男の手は大きくて温かく、雨音の細い手をしっかりと包みこむ。
雨音はふと涙腺が緩みそうになってしまい、庭へ顔を向けた。
「綺麗なところですね……」
雨音がポツリとつぶやくと、男は歩みをとめた。
「ここが気に入ったか」
「はい」
寒い季節のはずなのに、素足で歩く廊下の床はちっとも冷たくなく、夜風もすずやかで心地良い。
「ならば、しばらくここにいるといい。お前の歳なら、さして問題はなかろう」
「それは、どういう意味でしょうか」
「ここは人の住む世界ではない。故に、人の時は止まってしまう」
男は白い手の甲を、雨音のなだらかな頬にすべらせた。
「十八歳ならば、もう充分成長している。下界に戻ったときに多少歳を重ねてなくても、不自然に思われないだろう」
下界と聞いて、あらためてここが人の住まう世界ではないのだと悟る。雨音は弟の顔を思い浮かべて唇を噛みしめた。
「生きてさえいれば、いずれ弟に会える日が来るかもしれん。そう思えないか」
「いえ……」
おそらく『いずれ』など来ないのだ。自分はひとりよがりに、弟を守っているつもりでいただけ。自分さえいなければ、弟はもっと早くに良い屋敷に引き取られたはずだ。
「そのような悲しい考えなぞ、私がかき消してくれるわ……こちらへ来い、雨音」
御方様は怒ったように雨音の手を強くにぎりしめ、障子の奥の部屋へと引きこむと、畳の上に座るよう命じた。
雨音は言われたとおり畳に座ると、男を見上げた。夜空を仄かに照らす朧月夜を背に、全身が銀色に模られた神々しい姿は、目がくらむほど麗しく、この世のものではない存在感があった。
(神々の住まう場所で命が尽きるというならば、もう思い残すことはないな)
「……駄目だ。そんな気持ちでいるのは許さん。お前は心の傷が癒えるまでここにいろ。私がそばで面倒を見てやる」
「どうして、そんなに良くしてくださるのですか」
「どうしてって、気に入ったからだ」
その言葉に、雨音は『神界の器』を手に入れるには『神様に気に入られなければならない』ことを思い出した。
「そうだ。お前は私の器を手にしただろう。だから私の気持ちもわかるはずだ」
その表情は相変わらず怒っているようなのに、伸ばされた長い指はやさしく雨音の前髪をすく。
「健気で愛いやつだ、お前は」
突然の甘い声音に雨音がとまどっていると、示し合わせたように奥の襖が勢いよく開かれた。
「あらまあ、お二人ともそのような格好で、湯冷めしちゃいますよ!」
「御方様は丈夫でしょうけど、若様はか弱い人間なのですからね」
「今度こそ、お料理たくさん食べてくださいね。ささ隣の部屋にご用意しましたから、どうぞ」
わらわらと狐達が出てきて、あっという間に雨音達二人を取り囲んでしまう。襖の奥へと続く広間には、たくさんのご馳走が所せましと並んでいた。
「今夜は若様の歓迎会ですね」
「お酒もたくさん、ご用意しましたよ」
「今宵は食べて歌って踊って楽しみましょう。ささ、笛と太鼓と琵琶も用意しなくてはね」
にぎやかな音楽がはじまり、場は一気に祭りのような雰囲気に包まれた。たくさんの狐達が料理をつつき、盃をかたむけて、陽気に歌い踊り出す。部屋から望む庭には、灯篭がまるで祭りの提灯のように、列になって暗闇を照らしていた。すると雨音の脳裏に、幼い頃の記憶がおぼろげに蘇った。
まだ乳飲み子の弟が母の胸に抱かれ、雨音は父親と手をつないで提灯の灯る故郷の村を歩いている。それはとっくに忘れ去られたはずの、おだやかで幸せな記憶だ。母は美しい藍色の浴衣姿で、黒い艶やかな髪を横に束ねて雨音を見下ろしている。顔こそはっきり思い出せないが、やさしい眼差しだったように思う。
「そういう思い出は、これからも大切にするといい」
銀色に光る美しい神が、隣でやさしく微笑んでいた。
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