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スピンオフ【白石と片瀬】
1. 片瀬稔の恋
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(茉莉花、きれいだったな)
片瀬稔は、幼馴染の晴れ姿を思い出しつつ、ほろ酔い気分で夜道を歩いていた。着慣れない借り物の礼服は少し大きくて、肩まわりが合ってない。そこを四月の肌寒い夜風が吹き抜けると、肩を伝って指先まで冷えてきそうで、自然と歩みが早くなる。
正直、式の途中で大泣きするかと思った。今ふりかえってみても、たしかに涙腺がゆるんで涙ぐむ瞬間が何度もあったが、膝に置いたナプキンの端で目尻をおさえる程度ですんだ。同席した旧友たちからは、赤くなった鼻を見られて、あいかわらず涙もろいなー、とからかわれただけ。
「江連、きれいだったな」
背後から響いた声は、あたかも稔の胸の内を読み上げたようだった。江連は茉莉花の旧姓で、今はその音の響きが、なんとも言えずさびしい。茉莉花が結婚してしまったことを、突きつけられた気分になる。
「お前って無神経っていうか、そういうやつだよな」
「なに突然、どういう意味?」
稔は後ろを振り返ると、似たような黒い礼服姿の男を軽くにらんだ。はつらつとしたオーラが全身からにじみ出ている様は、細くて発育不良な稔とは対照的だ。しかも朝から結婚式に披露宴、二次会三次会と、怒涛の一日を過ごしたにもかかわらず、まだ体力に余裕がありそうなんてバケモノかと疑いたくなる。
「傷心の俺に、わざと傷口に塩をぬりこむこと言うなよな」
「大げさだろ。そう言うくらいなら、もっと泣くかと思ったのに」
「……べつに、こんなもんだろ」
「だってお前、ずっと江連一筋だったろ。それこそ小学生のころから」
この嫌味なくらい綺麗な顔で微笑む男、白石かなたは、茉莉花と同じく小学生のころからの幼馴染、いや腐れ縁というべきか。黙っていると根暗で気弱そうに見える稔は、この陽のかたまりとも言える男が昔から苦手だった。
おまけに出会いもあまりいい思い出ではなく、ふりかえると腹立たしい記憶が多い。なにより、かなたが茉莉花の初恋だったことが一番許せない。
まだ小学生のころ、かなたが茉莉花のバレンタインのチョコレートをすげなく断ったことに、稔は激しいいきどおりを感じた。本気チョコは受け取れないって、なんだそのカッコつけた台詞は。小学生だぞ、しかも茉莉花を泣かせやがって、と今でも怒りがこみあげてきそうだ。
しかしそれからなぜか、茉莉花とかなたは友達になって、茉莉花と一緒にいた稔も、自然とその輪に加わることになった。茉莉花はいつも稔の世話を焼いていたので、かなたは巻きこまれたともいえる。なぜなら稔は小さいころから低血圧で、しょっちゅう体調を崩していたからだ。
(男で低血圧って、周りからありえねーとか言われてたもんな……)
たしかに低血圧は女性に多いと聞くが、その固定観念のせいで、このいまいましい体調不良に翻弄される男の身にもなってほしい。かくいう稔も、小さいころから散々嫌な目にあってきた。
具合が悪くても仮病かと疑われ、なかなか周囲の理解を得られない。医者は、低血圧って言っても軽度だし、日常生活にそれほど支障がないからと、これといった治療をしてくれなかった。おまけに『大人になったらむしろ高血圧で悩むものだから』と言われる始末だ。そんな中で、茉莉花だけが稔を心から心配してくれた。
「昔からずっと、茉莉花だけは特別なんだよ。いろいろ世話になっただけじゃない、精神的な支えにもなってくれたんだ。結婚したからって、その気持ちが変わるわけないよ」
「へえ? でも俺だって、さんざんお前の面倒をみてきたつもりだけど?」
「お前はただ茉莉花に付き合っただけだろ。べつに俺は、特別お前には……」
そこでふと、中学時代を思い返す。具合が悪いとき、いつでもそばで気づかってくれたのは茉莉花だ。しかしそんな稔を、保健室までおぶって運んでくれたのは、かなただったように思う。
保健室で寝てるとき、手をにぎってはげましてくれたのは茉莉花だ。だが鞄やコートを取ってきてくれたのも、帰り道に肩を貸してくれたのも、かなただった。
(でも、とうぜんだろ。茉莉花はか弱い女の子なんだから、男の俺に肩を貸して歩くとか、体格的に無理だし)
稔は心の中でそう言い訳しながらも、少々気まずい思いで目線を上げた。目の前で不服そうに、子どもっぽく口をとがらせて立っているのは腐れ縁の幼馴染で、いつも自分と茉莉花の間にいた男だ。
「……ま、お前にも感謝してるけど」
「うわっ、雑」
「なんだよ、今さら借りを返せとか言うなよ? 俺たちは、まあその、友達だったわけだし」
「都合のいいときだけ、友達あつかいするつもりかよ。でもまあ、いいよ。俺が好きでやったことだから」
風が吹いて、夜道の街路樹がザワザワと揺れる。その葉を見上げる横顔は、あいかわらずきれいでずるいと稔は思った。
昔、茉莉花に打ち明けられた淡い初恋に、なるほどなあと納得したものだ。かなたの母親は有名な女優らしく、整った顔立ちはとても目を引くが、それだけではなく努力家で、影であれこれやっかまれながらも、勉強や運動に打ちこんでいた姿をみてきた。
(だって、ずっと近くにいたもんな)
稔は、茉莉花にはこんな男と付き合ってほしいと、どこ目線だかわからない気持ちでいた。彼のような男こそ、彼女にふさわしい。自分のように、ひ弱で冴えない男なんかより、ずっと、何倍もいい。なのにこの男は、あっさり茉莉花のことをふった。ふったくせに、ずっと友情を貫きとおしているなんて、ずるいだろう。
「俺、お前に付き合ってほしかったのに」
「えっ」
「いや、なんでもない。こっちの話」
「え、待てよ、今変なこと言っただろ。付き合ってほしかったとか」
「だって、昔からお前くらい、その、いい男はいないっつーか」
「……マジかよ」
かなたの大きな手が、稔のさっぱりと短めに切りそろえたばかりの黒髪をかき回した。なぜこんなにうれしそうなのかと不思議に思う。似たような台詞なら、いつも周りに言われてることだろうに。
「お前なら茉莉花と、お似合いだと思ったのにな」
「そっちかよ! あいかわらず、ぶれないなお前」
「なんだよ。別に茉莉花の旦那が悪いって言ってるわけじゃないよ。やさしそうだし誠実そうだし、ちょっと三枚目のところも、またいい味出してるっていうか……むぐ」
話してる途中なのに、大きな手に口を塞がれ、稔は目を見開く。間近に迫る男の顔は、なぜか不機嫌そうにゆがんでいた。
「お前って、俺以外の男は、息をするようにほめるのな」
稔は邪魔な手を払うと、間近に迫る形の良い額を押しのけた。
「お前のことだって、ほめただろ」
「足りない、ぜんぜん足りない」
「面倒くせえ……もう遅いから早く帰るぞ」
この日の夜、片瀬稔は長かった片思いに終止符を打った。
片瀬稔は、幼馴染の晴れ姿を思い出しつつ、ほろ酔い気分で夜道を歩いていた。着慣れない借り物の礼服は少し大きくて、肩まわりが合ってない。そこを四月の肌寒い夜風が吹き抜けると、肩を伝って指先まで冷えてきそうで、自然と歩みが早くなる。
正直、式の途中で大泣きするかと思った。今ふりかえってみても、たしかに涙腺がゆるんで涙ぐむ瞬間が何度もあったが、膝に置いたナプキンの端で目尻をおさえる程度ですんだ。同席した旧友たちからは、赤くなった鼻を見られて、あいかわらず涙もろいなー、とからかわれただけ。
「江連、きれいだったな」
背後から響いた声は、あたかも稔の胸の内を読み上げたようだった。江連は茉莉花の旧姓で、今はその音の響きが、なんとも言えずさびしい。茉莉花が結婚してしまったことを、突きつけられた気分になる。
「お前って無神経っていうか、そういうやつだよな」
「なに突然、どういう意味?」
稔は後ろを振り返ると、似たような黒い礼服姿の男を軽くにらんだ。はつらつとしたオーラが全身からにじみ出ている様は、細くて発育不良な稔とは対照的だ。しかも朝から結婚式に披露宴、二次会三次会と、怒涛の一日を過ごしたにもかかわらず、まだ体力に余裕がありそうなんてバケモノかと疑いたくなる。
「傷心の俺に、わざと傷口に塩をぬりこむこと言うなよな」
「大げさだろ。そう言うくらいなら、もっと泣くかと思ったのに」
「……べつに、こんなもんだろ」
「だってお前、ずっと江連一筋だったろ。それこそ小学生のころから」
この嫌味なくらい綺麗な顔で微笑む男、白石かなたは、茉莉花と同じく小学生のころからの幼馴染、いや腐れ縁というべきか。黙っていると根暗で気弱そうに見える稔は、この陽のかたまりとも言える男が昔から苦手だった。
おまけに出会いもあまりいい思い出ではなく、ふりかえると腹立たしい記憶が多い。なにより、かなたが茉莉花の初恋だったことが一番許せない。
まだ小学生のころ、かなたが茉莉花のバレンタインのチョコレートをすげなく断ったことに、稔は激しいいきどおりを感じた。本気チョコは受け取れないって、なんだそのカッコつけた台詞は。小学生だぞ、しかも茉莉花を泣かせやがって、と今でも怒りがこみあげてきそうだ。
しかしそれからなぜか、茉莉花とかなたは友達になって、茉莉花と一緒にいた稔も、自然とその輪に加わることになった。茉莉花はいつも稔の世話を焼いていたので、かなたは巻きこまれたともいえる。なぜなら稔は小さいころから低血圧で、しょっちゅう体調を崩していたからだ。
(男で低血圧って、周りからありえねーとか言われてたもんな……)
たしかに低血圧は女性に多いと聞くが、その固定観念のせいで、このいまいましい体調不良に翻弄される男の身にもなってほしい。かくいう稔も、小さいころから散々嫌な目にあってきた。
具合が悪くても仮病かと疑われ、なかなか周囲の理解を得られない。医者は、低血圧って言っても軽度だし、日常生活にそれほど支障がないからと、これといった治療をしてくれなかった。おまけに『大人になったらむしろ高血圧で悩むものだから』と言われる始末だ。そんな中で、茉莉花だけが稔を心から心配してくれた。
「昔からずっと、茉莉花だけは特別なんだよ。いろいろ世話になっただけじゃない、精神的な支えにもなってくれたんだ。結婚したからって、その気持ちが変わるわけないよ」
「へえ? でも俺だって、さんざんお前の面倒をみてきたつもりだけど?」
「お前はただ茉莉花に付き合っただけだろ。べつに俺は、特別お前には……」
そこでふと、中学時代を思い返す。具合が悪いとき、いつでもそばで気づかってくれたのは茉莉花だ。しかしそんな稔を、保健室までおぶって運んでくれたのは、かなただったように思う。
保健室で寝てるとき、手をにぎってはげましてくれたのは茉莉花だ。だが鞄やコートを取ってきてくれたのも、帰り道に肩を貸してくれたのも、かなただった。
(でも、とうぜんだろ。茉莉花はか弱い女の子なんだから、男の俺に肩を貸して歩くとか、体格的に無理だし)
稔は心の中でそう言い訳しながらも、少々気まずい思いで目線を上げた。目の前で不服そうに、子どもっぽく口をとがらせて立っているのは腐れ縁の幼馴染で、いつも自分と茉莉花の間にいた男だ。
「……ま、お前にも感謝してるけど」
「うわっ、雑」
「なんだよ、今さら借りを返せとか言うなよ? 俺たちは、まあその、友達だったわけだし」
「都合のいいときだけ、友達あつかいするつもりかよ。でもまあ、いいよ。俺が好きでやったことだから」
風が吹いて、夜道の街路樹がザワザワと揺れる。その葉を見上げる横顔は、あいかわらずきれいでずるいと稔は思った。
昔、茉莉花に打ち明けられた淡い初恋に、なるほどなあと納得したものだ。かなたの母親は有名な女優らしく、整った顔立ちはとても目を引くが、それだけではなく努力家で、影であれこれやっかまれながらも、勉強や運動に打ちこんでいた姿をみてきた。
(だって、ずっと近くにいたもんな)
稔は、茉莉花にはこんな男と付き合ってほしいと、どこ目線だかわからない気持ちでいた。彼のような男こそ、彼女にふさわしい。自分のように、ひ弱で冴えない男なんかより、ずっと、何倍もいい。なのにこの男は、あっさり茉莉花のことをふった。ふったくせに、ずっと友情を貫きとおしているなんて、ずるいだろう。
「俺、お前に付き合ってほしかったのに」
「えっ」
「いや、なんでもない。こっちの話」
「え、待てよ、今変なこと言っただろ。付き合ってほしかったとか」
「だって、昔からお前くらい、その、いい男はいないっつーか」
「……マジかよ」
かなたの大きな手が、稔のさっぱりと短めに切りそろえたばかりの黒髪をかき回した。なぜこんなにうれしそうなのかと不思議に思う。似たような台詞なら、いつも周りに言われてることだろうに。
「お前なら茉莉花と、お似合いだと思ったのにな」
「そっちかよ! あいかわらず、ぶれないなお前」
「なんだよ。別に茉莉花の旦那が悪いって言ってるわけじゃないよ。やさしそうだし誠実そうだし、ちょっと三枚目のところも、またいい味出してるっていうか……むぐ」
話してる途中なのに、大きな手に口を塞がれ、稔は目を見開く。間近に迫る男の顔は、なぜか不機嫌そうにゆがんでいた。
「お前って、俺以外の男は、息をするようにほめるのな」
稔は邪魔な手を払うと、間近に迫る形の良い額を押しのけた。
「お前のことだって、ほめただろ」
「足りない、ぜんぜん足りない」
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