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後日談 夏の思い出
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バーベキューの後、津和家の人々にあたたかく見送られて、俺たちは本日の宿泊先へと向かった。
「すげー……」
「ふふ、気に入った?」
さすがに老舗旅館だけあって、正門をくぐった先に佇むのは、趣のある日本家屋だった。俺の気持ちは、薬が効いてきたのもあって、一気に浮上する。
「うわ、畳に寝転がるの久しぶり」
広々とした和室に荷物を下ろすなり、俺はゴロリと寝転がった。イグサの香りが心地良く、また津和の家族を前にした緊張感から解放された安堵感で、ドッと疲れが出てきた。早く汗を流してサッパリしたい。
(今なら温泉にも入れそうな気がする……いや、油断は良くないな)
せっかくおさまった頭痛を、再発させたくない。
お湯に入る以外にも、豪華な夕食や庭散策も楽しめるはずだ。せっかくだから、存分に満喫したい……そうあれこれ期待に胸を膨らませていると、隣から伸びてきた手に前髪を梳かれた。
「……何?」
「んー、いや……あの時のケイ、男前だったよなー」
「は?」
「うちの両親の前で、堂々と『付き合ってます』って宣言してくれただろう?」
隣で寝そべる津和が、うれしそうに言った。
(別に、いつまでもコソコソ隠れて付き合うつもりもなかったから……)
でも、ただ付き合ってるって宣言しただけ、だ。これから先の関係を、具体的にどうしたいのかと問われれば、きっと説明できなかった。
「……どうしたの。難しい顔してる」
顔に影が差し、津和の真剣な表情が覗き込む。俺はこいつを不安にさせたくて、ここまでついて来たわけじゃない。旅行を楽しんで、いい思い出を作って、そして……。
「何でもないよ。ちょっと疲れただけ。なあ、ここって温泉あるんだろ?」
「ああ、でもケイは温泉苦手だろう?」
俺はよいしょ、と半身を起こすと、寝そべったまま視線だけよこす津和に向かって、軽く笑ってみせた。
「俺に遠慮しないで、せっかくだから温泉入ってこいよ」
「んー、そうしようかな。ケイは温泉入らなくても、シャワーのあとは浴衣に着替えろよ?」
「え、なんで?」
正直、浴衣は好きじゃない。着心地もだが、まずちゃんと着れるか自信が無い。そう正直に告げたのだが、津和は食い下がってきた。
「いいから浴衣着て。一人で着れないなら、俺が手伝うよ」
「なっ……いいよ、いつものTシャツとスウェットの下持ってきたし」
はっきり断ったのに、津和は頑として譲らなかった。俺は仕方なく浴衣を手に、部屋の浴室に入った。そこで手早くシャワーを浴びて出てくると、なぜか脱衣所には浴衣を手にした津和が待ち構えていた。
「おいで、着せてあげる」
「ちょっと、おい……せめてパンツくらい履かせろよ」
「いらないだろ、着物なんだから」
いや、待て。それはなんか、おかしくないか。
たしかに和装では、下着を着けないって、どこかで聞いた気もするけど……。
「そ、そういう津和さんは、履かないつもりかよ?」
「うん? 気になる?」
その無駄に色気のある視線、止めて欲しい。
じりじりと洗面台まで追い詰められ、両手で囲い込まれる。俺は落ち着かない気持ちで、無理矢理着せられた浴衣の襟を片手でかきあわせてうつむくと、艶を含んだ囁き声が耳元で響いた。
「俺が風呂から戻ってきたら、自分の目で確かめてみれば」
心臓が飛び跳ねたが、俺はかろうじて平静を装った。
「……いい、遠慮しとく」
「するなよ、そこは。まあ俺はしないけど」
「も、いいから。お前も早く風呂入って来いよ」
「どうしようかなあ、面倒だから、俺もこのまま部屋でシャワー浴びようかな」
「いいから、俺の分も入ってこいって」
何とか津和を部屋から追い出すと、静かになった部屋で息を吐いた。
(……やばい)
一人になった俺は、部屋の隅に置かれたボストンバッグを赤面する思いで見つめた。前日の夜、嬉々として色々荷物を詰めていた津和の背中を思い出す。
(あんな大量に未開封の箱を詰めて、どうすんだよ……まさか朝まで寝ずに、抱きつぶすつもりか)
思えば休みを取る為に、この数週間お互い仕事が忙しくて、ほとんど触れあってない。少し前まで、かなりの頻度だったことを考えたら、津和もかなり溜まっているに違いない。
(それはお互い様、だと思うけど……あいつ、体力がバケモン並みだから怖えよ……)
津和はスリムな体型だが、脱ぐと細マッチョで、なかなか期待を裏切る体力の持ち主だ。
数か月前、津和の誕生日ということで、ベタだが自由にさせることにしてみたら、二日間ほとんど寝室から出してもらえなかった。あれはもう二度と許すまいと、事後に抜け殻となった状態で、固く心に誓ったものだ。
(でも、今夜は……逃げられそうもない)
窓の外に目を向けると、山間の美しい景観が広がっていた。車でなくては来れない場所だが、俺は一応免許を持っているとはいえ、完全なペーパードライバーだ。逃げ場は無い。
部屋を見回しても、特に何もない。テレビをつける気にもなれず、再び畳に仰向けに寝転がった。家にいれば、それなりに家事仕事もあるし、仕事もあるし、何だかんだとやる事がある。でも、ここには何もない……津和と二人きり、夕食を食べたら、あとは……。
「どうした、まだ具合悪い?」
「うわっ!」
津和が戻ってきたことに気づかなかったのは、ほんの少しの間にうたた寝してたからのようだ。
「ずいぶん早かったな。もっとゆっくりしてくればいいのに」
「なんで。そんな、もったいない」
そう言って甘い微笑を浮かべて、さらりと頬をひと撫でされた。俺にしてみれば、せっかくの温泉なんだから、ゆっくり入ってこない方が勿体ない気がするのだが。
「髪、濡れてる」
ろくに乾かして来なかったのだろう、津和の髪の先から滴がポタポタと落ちた。それを長い指でゆったりとかきあげると、浴衣の袂からのぞく腕の筋に目がいく。
首筋といい、襟の合わせといい、たしかに浴衣は色っぽい。湯上りとあって、上気して薄く色づいた肌も艶めかしい。
「何、そんなに見つめられると……さすがに恥ずかしいな」
「えっ、いやっ、悪い!」
「あやまることないけど。どうせ俺も、見てるから」
スッと近づいてきた顔を、俺はあわてて手のひらでさえぎった。
「ゆ、夕食。俺、すっげー楽しみにしてたんだっ……だから」
「……分かったよ」
あっさり引いてくれたのは、きっと俺が本当に夕食を楽しみにしていたのを知っているからだろう。逆に、今手を出せば確実に食いっぱぐれると踏んだに違いない。
でも食事は純粋に楽しみだ。レストランと違って部屋の中で食べるから、食後に帰りの心配をしなくて済むのもいい。
「楽しみだなあ」
「そうだね……食後も、ね」
意味深な流し目を寄こされ、俺は一瞬固まってしまった。食後は、別の心配が出来てしまった。
食事は文句なく美味しかった。
俺は残念ながら偏頭痛の薬を飲んだ為、津和の晩酌に付き合えなかったが、それでも十分満足できた。
津和は運転の心配がないので、安心して冷酒を口にしている。ゆっくりと飲んでるようだが、すでに五、六合は空けているはずだ。
「……ケイ、おいで」
飲み干した盃がテーブルに置かれ、小さく手招きされる。
「か、片づけの人が、来たら」
「うーん、そうか……でも、もう限界かな」
そういって、手を取られ、勢いよく引っ張り上げられてしまった。
「えっ、ちょ、ちょっと……」
スラリと後ろの襖が開くと、奥の部屋にはすでに二組の布団が敷かれてあって驚いた。
「い、いつの間に……」
「君が料理に夢中になっている時に、仲居さんが敷いていったけど。気付かなかった?」
背中で襖を閉じられ、部屋の中が真っ暗になった。ちょうどその時、部屋の外からだろう「失礼します」と声が掛かった。おそらく仲居が片づけにやってきたのだろう。
「あ、俺が……」
「いや、君はここで待ってて、心の準備でもしておいで」
「心の、準備って……」
薄く開けた襖から差し込む明かりで、津和の横顔が白く浮かび上がる。うっそりと微笑む横顔が、綺麗なのに恐ろしくもあって、俺は布団にへたり込んでしまった。
「すげー……」
「ふふ、気に入った?」
さすがに老舗旅館だけあって、正門をくぐった先に佇むのは、趣のある日本家屋だった。俺の気持ちは、薬が効いてきたのもあって、一気に浮上する。
「うわ、畳に寝転がるの久しぶり」
広々とした和室に荷物を下ろすなり、俺はゴロリと寝転がった。イグサの香りが心地良く、また津和の家族を前にした緊張感から解放された安堵感で、ドッと疲れが出てきた。早く汗を流してサッパリしたい。
(今なら温泉にも入れそうな気がする……いや、油断は良くないな)
せっかくおさまった頭痛を、再発させたくない。
お湯に入る以外にも、豪華な夕食や庭散策も楽しめるはずだ。せっかくだから、存分に満喫したい……そうあれこれ期待に胸を膨らませていると、隣から伸びてきた手に前髪を梳かれた。
「……何?」
「んー、いや……あの時のケイ、男前だったよなー」
「は?」
「うちの両親の前で、堂々と『付き合ってます』って宣言してくれただろう?」
隣で寝そべる津和が、うれしそうに言った。
(別に、いつまでもコソコソ隠れて付き合うつもりもなかったから……)
でも、ただ付き合ってるって宣言しただけ、だ。これから先の関係を、具体的にどうしたいのかと問われれば、きっと説明できなかった。
「……どうしたの。難しい顔してる」
顔に影が差し、津和の真剣な表情が覗き込む。俺はこいつを不安にさせたくて、ここまでついて来たわけじゃない。旅行を楽しんで、いい思い出を作って、そして……。
「何でもないよ。ちょっと疲れただけ。なあ、ここって温泉あるんだろ?」
「ああ、でもケイは温泉苦手だろう?」
俺はよいしょ、と半身を起こすと、寝そべったまま視線だけよこす津和に向かって、軽く笑ってみせた。
「俺に遠慮しないで、せっかくだから温泉入ってこいよ」
「んー、そうしようかな。ケイは温泉入らなくても、シャワーのあとは浴衣に着替えろよ?」
「え、なんで?」
正直、浴衣は好きじゃない。着心地もだが、まずちゃんと着れるか自信が無い。そう正直に告げたのだが、津和は食い下がってきた。
「いいから浴衣着て。一人で着れないなら、俺が手伝うよ」
「なっ……いいよ、いつものTシャツとスウェットの下持ってきたし」
はっきり断ったのに、津和は頑として譲らなかった。俺は仕方なく浴衣を手に、部屋の浴室に入った。そこで手早くシャワーを浴びて出てくると、なぜか脱衣所には浴衣を手にした津和が待ち構えていた。
「おいで、着せてあげる」
「ちょっと、おい……せめてパンツくらい履かせろよ」
「いらないだろ、着物なんだから」
いや、待て。それはなんか、おかしくないか。
たしかに和装では、下着を着けないって、どこかで聞いた気もするけど……。
「そ、そういう津和さんは、履かないつもりかよ?」
「うん? 気になる?」
その無駄に色気のある視線、止めて欲しい。
じりじりと洗面台まで追い詰められ、両手で囲い込まれる。俺は落ち着かない気持ちで、無理矢理着せられた浴衣の襟を片手でかきあわせてうつむくと、艶を含んだ囁き声が耳元で響いた。
「俺が風呂から戻ってきたら、自分の目で確かめてみれば」
心臓が飛び跳ねたが、俺はかろうじて平静を装った。
「……いい、遠慮しとく」
「するなよ、そこは。まあ俺はしないけど」
「も、いいから。お前も早く風呂入って来いよ」
「どうしようかなあ、面倒だから、俺もこのまま部屋でシャワー浴びようかな」
「いいから、俺の分も入ってこいって」
何とか津和を部屋から追い出すと、静かになった部屋で息を吐いた。
(……やばい)
一人になった俺は、部屋の隅に置かれたボストンバッグを赤面する思いで見つめた。前日の夜、嬉々として色々荷物を詰めていた津和の背中を思い出す。
(あんな大量に未開封の箱を詰めて、どうすんだよ……まさか朝まで寝ずに、抱きつぶすつもりか)
思えば休みを取る為に、この数週間お互い仕事が忙しくて、ほとんど触れあってない。少し前まで、かなりの頻度だったことを考えたら、津和もかなり溜まっているに違いない。
(それはお互い様、だと思うけど……あいつ、体力がバケモン並みだから怖えよ……)
津和はスリムな体型だが、脱ぐと細マッチョで、なかなか期待を裏切る体力の持ち主だ。
数か月前、津和の誕生日ということで、ベタだが自由にさせることにしてみたら、二日間ほとんど寝室から出してもらえなかった。あれはもう二度と許すまいと、事後に抜け殻となった状態で、固く心に誓ったものだ。
(でも、今夜は……逃げられそうもない)
窓の外に目を向けると、山間の美しい景観が広がっていた。車でなくては来れない場所だが、俺は一応免許を持っているとはいえ、完全なペーパードライバーだ。逃げ場は無い。
部屋を見回しても、特に何もない。テレビをつける気にもなれず、再び畳に仰向けに寝転がった。家にいれば、それなりに家事仕事もあるし、仕事もあるし、何だかんだとやる事がある。でも、ここには何もない……津和と二人きり、夕食を食べたら、あとは……。
「どうした、まだ具合悪い?」
「うわっ!」
津和が戻ってきたことに気づかなかったのは、ほんの少しの間にうたた寝してたからのようだ。
「ずいぶん早かったな。もっとゆっくりしてくればいいのに」
「なんで。そんな、もったいない」
そう言って甘い微笑を浮かべて、さらりと頬をひと撫でされた。俺にしてみれば、せっかくの温泉なんだから、ゆっくり入ってこない方が勿体ない気がするのだが。
「髪、濡れてる」
ろくに乾かして来なかったのだろう、津和の髪の先から滴がポタポタと落ちた。それを長い指でゆったりとかきあげると、浴衣の袂からのぞく腕の筋に目がいく。
首筋といい、襟の合わせといい、たしかに浴衣は色っぽい。湯上りとあって、上気して薄く色づいた肌も艶めかしい。
「何、そんなに見つめられると……さすがに恥ずかしいな」
「えっ、いやっ、悪い!」
「あやまることないけど。どうせ俺も、見てるから」
スッと近づいてきた顔を、俺はあわてて手のひらでさえぎった。
「ゆ、夕食。俺、すっげー楽しみにしてたんだっ……だから」
「……分かったよ」
あっさり引いてくれたのは、きっと俺が本当に夕食を楽しみにしていたのを知っているからだろう。逆に、今手を出せば確実に食いっぱぐれると踏んだに違いない。
でも食事は純粋に楽しみだ。レストランと違って部屋の中で食べるから、食後に帰りの心配をしなくて済むのもいい。
「楽しみだなあ」
「そうだね……食後も、ね」
意味深な流し目を寄こされ、俺は一瞬固まってしまった。食後は、別の心配が出来てしまった。
食事は文句なく美味しかった。
俺は残念ながら偏頭痛の薬を飲んだ為、津和の晩酌に付き合えなかったが、それでも十分満足できた。
津和は運転の心配がないので、安心して冷酒を口にしている。ゆっくりと飲んでるようだが、すでに五、六合は空けているはずだ。
「……ケイ、おいで」
飲み干した盃がテーブルに置かれ、小さく手招きされる。
「か、片づけの人が、来たら」
「うーん、そうか……でも、もう限界かな」
そういって、手を取られ、勢いよく引っ張り上げられてしまった。
「えっ、ちょ、ちょっと……」
スラリと後ろの襖が開くと、奥の部屋にはすでに二組の布団が敷かれてあって驚いた。
「い、いつの間に……」
「君が料理に夢中になっている時に、仲居さんが敷いていったけど。気付かなかった?」
背中で襖を閉じられ、部屋の中が真っ暗になった。ちょうどその時、部屋の外からだろう「失礼します」と声が掛かった。おそらく仲居が片づけにやってきたのだろう。
「あ、俺が……」
「いや、君はここで待ってて、心の準備でもしておいで」
「心の、準備って……」
薄く開けた襖から差し込む明かりで、津和の横顔が白く浮かび上がる。うっそりと微笑む横顔が、綺麗なのに恐ろしくもあって、俺は布団にへたり込んでしまった。
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