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第22話 奴隷商、金魚の糞と出会う
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秘密会議は紛糾した。
「暗殺!? イルス卿は暗殺をしろというのか?」
もううんざりだ。
考えうることを提案していったが、すべて却下された。
一層のこと、長男を亡き者に……
そんな提案をしたら、これだ。
「僕が王族として周りから評価をもらうのに何年も費やしました。それをやりたくないのですよね?」
「そうは言ってはいないが……もっと、すぐに効果が出るものが欲しいのだ」
そんな都合のいい話なんてある訳がない。
それこそ、亡国の英雄のように一晩で名声を得るなんておとぎ話の世界の話だ。
着実に一歩一歩が王道なのだ。
「ライルはどう考えているのだ? デリンズ卿ばかり話しているが? 君の問題でもあるのだぞ」
ライルは年上なのだが、どこか頼りないのだ。
なんというか……自分を押し殺しているような……
「私は……」
「ライル、余計なことを言うな。今は後継者になることだけを考えろ」
「……はい」
これでは千年、話し合っても埒が明かない。
やっぱり、暗殺しかないか?
もはや、駄目かも知れないと天井を眺めていると、後ろから大きな音が聞こえてきた。
扉を開く音なのだが、もっと静かに開けられないのか?
「アンドル。なぜ、お前が」
「これはこれは、お父上。なにやら、ドブ臭い者が屋敷を出入りしている様子。駆除をしようと思いまして」
……誰だ、こいつ。
……そういえば、見たことがある。
こいつは確か……
「ガトートスの金魚の糞か?」
つい、言ってしまった。
こいつはガトートスの取り巻きの一人だった気がする。
いや、間違いない。
「ふん。おい、奴隷商。ここで土下座をして誠心誠意、土下座しろ。そうすれば、今の発言を許してやってもいい」
こいつ、バカか?
奴隷商であったとしても平民であったにしても、侯爵家当主の客人なんだぞ。
その者に向かって、信じられない発言だな。
「アンドル! 言葉を慎め。今の境遇はともかく、元王子に向かって、なんという口の聞き方を!」
「父上。何をおっしゃる。大切なのは、今! なんですぞ。かつての栄光なんぞ、糞の役にも立ちませんよ」
まぁ、一理あるな。
言葉は酷いものだが。
「まぁ、デリンズ卿。今日のところはこれで終わりにしましょう。また、改めて」
「ん? うむ。そうだな」
このバカの登場で帰る機会が出来た。
ちょっとは感謝だな。
帰り際、デリンズの横を通った。
「アンドルと言ったな。弟は元気か?」
「はぁ? ガトートス様だろ? てめぇ程度の分際が弟呼ばわりしてんじゃねぇよ」
駄目だな、こいつは。
話しにならない。
ちらっと侯爵を見ると、苦虫を噛み潰すような表情だけを浮かべていた。
なるほど……こいつを後継者にしたくない訳だ。
とはいえ、長男で、ガトートスの取り巻き……しかも正妻の子供となると正攻法ではライルに勝ち目はない、か。
「では、デリンズ卿。失礼します」
「うむ」
一回目の秘密会議は何も得るものはなかった。
いや、あるか。
弟の周りにはクズしかいないということが分かったな。
あれならば、捻り潰しても心に痛みはなさそうだ。
……横にいるマギーが浮かない顔をしている。
「マギー。黙っていたが、何かあったのか?」
「ううん。さっきのことを思い出して、ちょっと恥ずかしかっただけ」
シェラのとぼけた顔が憎らしく見える。
「まぁ、僕はとても嬉しかったよ。場所さえ違ったら、君を抱きしめていたかも知れない」
「もう! 恥ずかしいから、止めて!」
……あれ?
なんで、飛んでいるんだ?
ああ、そうか。
マギーに突き飛ばされたんだ。
ゆっくりと放物線を描き、空箱の山に思いっきりぶつかった。
「……」
「ロッシュ、大丈夫!? 怪我はない?」
やっぱり、凄い怪力だぞ。
だけど、マギーにはその事を触れられない。
「なんか、凄かったな」
「本当に大丈夫なの?」
僕は立ち上がり、ホコリを落としていく。
シェラが早足で近づいてくる。
「これは?」
「薬。痛みが無くなる」
受け取るのが怖いな。
……大丈夫なのか?
「大丈夫。惚れ薬はちょっとだけ」
駄目じゃねぇか!!
なんてものを飲ませようとしているんだ!
「僕はこの痛みが好きなんだ。薬は不要だ」
「変態」
くそっ!!
勝手に言っててくれ。
僕は二度と惚れ薬なんて飲まないぞ。
「それで? 薬草は売れたのか?」
「もちろん。代金は後日」
これで旅費はなんとかなりそうだな。
大袋の薬草だ。
今後の旅程を考えると金貨30枚程度が手に入るといいんだが。
「本来は僕も同席したほうが良かったんだが……ギルドの見積もりはどれほどだったんだ?」
「たしか……これだけ」
シェラが指を三本立てた。
予想通りだな。
大袋一つで金貨30枚は、かなり大きい儲けだな。
「ちなみに、あの量でどれくらいのお金がかかるんだ?」
薬草と言っても原料はタダではない。
「金貨100枚」
……なんだって?
それって……
「赤字じゃないか!! 金貨70枚の損失? どうするんだ……」
儲けるはずの薬草販売がまさかの赤字とは……
まずい……
非常にまずい。
今から、王都に引き返して作戦を練るか?
これから先に儲け話があるとは限らないからな。
いや、待て。
侯爵の話でなんとか利権を……
「イルス。落ち着け」
「これが落ち着けるか? 僕達は瀬戸際なんだぞ」
シェラの落ち着きが羨ましくなる。
「違う」
「何が違うんだ」
「金貨300枚」
ん? 今、なんて言った?
「売れた。金貨300枚」
……嘘、だろ。
あの大袋が金貨300枚分の薬草だった?
ということは原料費を引いても……230枚の黒字……。
「大儲けじゃないか!!」
僕はシェラに抱きつき、外聞もなく、はしゃいでしまった。
「落ち着け。この薬、飲む」
ああ……落ち着いたほうがいいな。
鎮静剤か何かか?
「ありがとう……頂くよ」
「ロッシュ、大好きよ」
シェラ、また惚れ薬飲ませやがったなぁ!!
「マーガレット。効果抜群」
うっさいわ!
僕はマギーに抱きつかれながらも、シェラを追いかけていた。
……前方不注意はとても危険です。
「きゃっ!!」
誰かにぶつかってしまった。
「申し訳ない。お手を……大丈夫ですか?」
「ええ。こちらも前が見えませんでしたから」
たしかに……。
生地の反物が辺りに散らばっていた。
これを一人で持っていたのか?
信じられないな。
しかし……
「これは素晴らしい生地ですね。滅多にお目にかかれない」
「お分かりになるのですか? そうなんです」
彼女との出会いがデリンズ卿との約束への突破口となったのだが、僕は素晴らしい生地に目を奪われていた。
これで皆の服を拵えてもいいかもな……。
「暗殺!? イルス卿は暗殺をしろというのか?」
もううんざりだ。
考えうることを提案していったが、すべて却下された。
一層のこと、長男を亡き者に……
そんな提案をしたら、これだ。
「僕が王族として周りから評価をもらうのに何年も費やしました。それをやりたくないのですよね?」
「そうは言ってはいないが……もっと、すぐに効果が出るものが欲しいのだ」
そんな都合のいい話なんてある訳がない。
それこそ、亡国の英雄のように一晩で名声を得るなんておとぎ話の世界の話だ。
着実に一歩一歩が王道なのだ。
「ライルはどう考えているのだ? デリンズ卿ばかり話しているが? 君の問題でもあるのだぞ」
ライルは年上なのだが、どこか頼りないのだ。
なんというか……自分を押し殺しているような……
「私は……」
「ライル、余計なことを言うな。今は後継者になることだけを考えろ」
「……はい」
これでは千年、話し合っても埒が明かない。
やっぱり、暗殺しかないか?
もはや、駄目かも知れないと天井を眺めていると、後ろから大きな音が聞こえてきた。
扉を開く音なのだが、もっと静かに開けられないのか?
「アンドル。なぜ、お前が」
「これはこれは、お父上。なにやら、ドブ臭い者が屋敷を出入りしている様子。駆除をしようと思いまして」
……誰だ、こいつ。
……そういえば、見たことがある。
こいつは確か……
「ガトートスの金魚の糞か?」
つい、言ってしまった。
こいつはガトートスの取り巻きの一人だった気がする。
いや、間違いない。
「ふん。おい、奴隷商。ここで土下座をして誠心誠意、土下座しろ。そうすれば、今の発言を許してやってもいい」
こいつ、バカか?
奴隷商であったとしても平民であったにしても、侯爵家当主の客人なんだぞ。
その者に向かって、信じられない発言だな。
「アンドル! 言葉を慎め。今の境遇はともかく、元王子に向かって、なんという口の聞き方を!」
「父上。何をおっしゃる。大切なのは、今! なんですぞ。かつての栄光なんぞ、糞の役にも立ちませんよ」
まぁ、一理あるな。
言葉は酷いものだが。
「まぁ、デリンズ卿。今日のところはこれで終わりにしましょう。また、改めて」
「ん? うむ。そうだな」
このバカの登場で帰る機会が出来た。
ちょっとは感謝だな。
帰り際、デリンズの横を通った。
「アンドルと言ったな。弟は元気か?」
「はぁ? ガトートス様だろ? てめぇ程度の分際が弟呼ばわりしてんじゃねぇよ」
駄目だな、こいつは。
話しにならない。
ちらっと侯爵を見ると、苦虫を噛み潰すような表情だけを浮かべていた。
なるほど……こいつを後継者にしたくない訳だ。
とはいえ、長男で、ガトートスの取り巻き……しかも正妻の子供となると正攻法ではライルに勝ち目はない、か。
「では、デリンズ卿。失礼します」
「うむ」
一回目の秘密会議は何も得るものはなかった。
いや、あるか。
弟の周りにはクズしかいないということが分かったな。
あれならば、捻り潰しても心に痛みはなさそうだ。
……横にいるマギーが浮かない顔をしている。
「マギー。黙っていたが、何かあったのか?」
「ううん。さっきのことを思い出して、ちょっと恥ずかしかっただけ」
シェラのとぼけた顔が憎らしく見える。
「まぁ、僕はとても嬉しかったよ。場所さえ違ったら、君を抱きしめていたかも知れない」
「もう! 恥ずかしいから、止めて!」
……あれ?
なんで、飛んでいるんだ?
ああ、そうか。
マギーに突き飛ばされたんだ。
ゆっくりと放物線を描き、空箱の山に思いっきりぶつかった。
「……」
「ロッシュ、大丈夫!? 怪我はない?」
やっぱり、凄い怪力だぞ。
だけど、マギーにはその事を触れられない。
「なんか、凄かったな」
「本当に大丈夫なの?」
僕は立ち上がり、ホコリを落としていく。
シェラが早足で近づいてくる。
「これは?」
「薬。痛みが無くなる」
受け取るのが怖いな。
……大丈夫なのか?
「大丈夫。惚れ薬はちょっとだけ」
駄目じゃねぇか!!
なんてものを飲ませようとしているんだ!
「僕はこの痛みが好きなんだ。薬は不要だ」
「変態」
くそっ!!
勝手に言っててくれ。
僕は二度と惚れ薬なんて飲まないぞ。
「それで? 薬草は売れたのか?」
「もちろん。代金は後日」
これで旅費はなんとかなりそうだな。
大袋の薬草だ。
今後の旅程を考えると金貨30枚程度が手に入るといいんだが。
「本来は僕も同席したほうが良かったんだが……ギルドの見積もりはどれほどだったんだ?」
「たしか……これだけ」
シェラが指を三本立てた。
予想通りだな。
大袋一つで金貨30枚は、かなり大きい儲けだな。
「ちなみに、あの量でどれくらいのお金がかかるんだ?」
薬草と言っても原料はタダではない。
「金貨100枚」
……なんだって?
それって……
「赤字じゃないか!! 金貨70枚の損失? どうするんだ……」
儲けるはずの薬草販売がまさかの赤字とは……
まずい……
非常にまずい。
今から、王都に引き返して作戦を練るか?
これから先に儲け話があるとは限らないからな。
いや、待て。
侯爵の話でなんとか利権を……
「イルス。落ち着け」
「これが落ち着けるか? 僕達は瀬戸際なんだぞ」
シェラの落ち着きが羨ましくなる。
「違う」
「何が違うんだ」
「金貨300枚」
ん? 今、なんて言った?
「売れた。金貨300枚」
……嘘、だろ。
あの大袋が金貨300枚分の薬草だった?
ということは原料費を引いても……230枚の黒字……。
「大儲けじゃないか!!」
僕はシェラに抱きつき、外聞もなく、はしゃいでしまった。
「落ち着け。この薬、飲む」
ああ……落ち着いたほうがいいな。
鎮静剤か何かか?
「ありがとう……頂くよ」
「ロッシュ、大好きよ」
シェラ、また惚れ薬飲ませやがったなぁ!!
「マーガレット。効果抜群」
うっさいわ!
僕はマギーに抱きつかれながらも、シェラを追いかけていた。
……前方不注意はとても危険です。
「きゃっ!!」
誰かにぶつかってしまった。
「申し訳ない。お手を……大丈夫ですか?」
「ええ。こちらも前が見えませんでしたから」
たしかに……。
生地の反物が辺りに散らばっていた。
これを一人で持っていたのか?
信じられないな。
しかし……
「これは素晴らしい生地ですね。滅多にお目にかかれない」
「お分かりになるのですか? そうなんです」
彼女との出会いがデリンズ卿との約束への突破口となったのだが、僕は素晴らしい生地に目を奪われていた。
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