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第240話 家族会議 議題はシラーとオコト
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僕は忘れていたことがあった。僕の婚約者となったシラーのことだ。ガムドの娘ティアが婚約者となったことが大きな話題になってしまったせいで、皆に話すタイミングを失ってしまったのだ。もちろん、ミヤは知っているのが、皆に言うようなことはしない。ミヤから言ってくれた方がいいような気がするが、あまり頓着していないようなで僕に任せると言ったきり、夜に全ての力を注ぎこんでいるような感がある。
さて、どうしたものか。僕はシラーに屋敷に来てもらい、話をするべく皆を集めた。エリスは出産後こそ体調を崩していたが、数日もすると立ち上がって子供の面倒が見れる程度には回復していた。エリス本人ももう少ししたら調子もかなり戻ると言っていたのであまり心配もいらないだろう。
この屋敷で全員と言っても、シェラとミヤはこの場には居ない。シラーのことを知っているというのもあるが、単純に出てくるのが面倒みたいだ。どうも、この二人は周りに歩調を合わせるというのが苦手のようだ。エリス、マグ姉、リード、クレイ、、そしてティアがこの場にいる。クレイは、新村の開発の責任者なのだが、今は身ごもっていなくて家事が出来る者がクレイしかいないので、責任者を一旦交代してもらっている状態なのだ。ティアにも来てもらったのは一応、皆から婚約者として認められたからである。
エリスとクレイがそれぞれ子供を抱えて、椅子に座っているのはなんとも微笑ましい光景だ。僕はつい見惚れてしまうのだが、シラーにじっと見つめれてしまったので話をすることにした。
「今日はシラーについて話があって集まってもらったんだ。結論から言うと、シラーと婚約関係を結ぶことにしたのだ。シラーとの関係は……」
と僕が話を続けようとすると、エリスが珍しく話を遮ってきた。僕がエリスの方に顔を向けた。
「シラーさんとの関係については、皆は異論はないと思いますよ。だって、シラーさんはロッシュ様と長い時間ともに過ごしてきたのですから、今までそういう話が出てこなかったのが疑問に思っていたくらいですから。多分、皆も同じ気持ちだったと思いますよ」
僕が一同に顔を向けて反応を見てみると、なるほど、エリスの言うとおりのようだ。マグ姉は口を挟む気もないらしく黙っている。まぁ、同意と見ていいと思う。多分、僕は婚約者をティアと同時に取ったことにいい印象を持っていないから機嫌が少し悪いだけだと思う。リードは、大いに賛成と言った感じ、にこやかに頷いていた。リードは多くの女性を侍ることが良い男性と思っているようで、僕が婚約者を取ると必ず真っ先に喜んでくれるのだ。クレイは、なんとも微妙な顔をしていたが、反対という感じではない。ティアはわざとらしくびっくりした表情をしていた。いやいやいや、君知ってるよね?
僕がシラーについて一生懸命説得しようと思っていたのにかなり拍子抜けしてしまった。僕は改めて、シラーを僕の婚約者として紹介した。シラーは、皆によろしくお願いしますと笑顔で挨拶をしていた。これでシラーは僕達の家族の仲間入りをすることが出来た。
それからは、僕は定期的に魔の森の城に通っている。もちろん、エリス達の同意を得てのことだ。ミヤとの子作りが一番の目的だから、文句が出るわけがない。しかし、連泊や連絡なしの泊まりは禁止となってしまった。僕の居場所が分からなくなるのが良くないということと、魔の森に連絡をするのが少々難しいためだそうだ。確かに、その通りだ。そのせいで、僕は昼間の短い間に通うことが多くなっていった。時々、シェラとシラーが混ざって来ることもあるが、エリス達が暖かく見送ってくれるのでなんとも平和な時間を過ごしている。
さて、家庭内の問題はまだ無くならない。それは、オコトの存在だ。はっきり言えば、この家では家事ができる人が少ないのだ。エリスは出産後というのもあるが、子供の世話で多くの時間を取られてしまう。リードは出産間近マグ姉は家事はこなせるが、出産までに多くの薬を作っておかねばならないため時間を取ることが出来ない。クレイは、新村開発に時間を取られている。ミヤとシェラは問題外だ。
そこで、オコトを家政婦として屋敷に入れることにしたのだ。ただ、マグ姉が筆頭だがオコトをかなり警戒している。なぜって? 多分、オコトが美人だからだと思う。僕から見ても子供がいるような雰囲気がないほど若々しいのだ。未亡人という肩書も危険度を増している。そこで、家政婦としての能力を試験するという今まで聞いたことのない事態に発展しているのだ。
しかし、オコトはそんな事態に動じることはなく平然とした様子で、僕達の目の前にいる。今日から家政婦の能力を見極める試験の開始日なのだ。試験は一週間続けられるらしい。試験官は妻と婚約者全員だ。しかし、一日目から皆の評価がほぼ決まってしまったと言ってもいいだろう。
オコトの家政婦としての能力は完璧だった。家事については申し分ない動きだ。朝から夜までほぼ休み無く動き続け、掃除、洗濯と完璧にこなしていく。初日だと言うのに、この屋敷にルールというかやり方をすぐに覚え、直ちに実践できるだけの実力がある。若干、試験に対して意地悪をしていたマグ姉も舌を巻いていた。料理についても、皆の舌を驚かせるものばかりだった。
基本的には僕達が普段食べるものを忠実に再現しているだけなのだが、かならず一品はオコトの自前のレシピの料理を出してくる。それが主菜だったり副菜だったりするのだが、そのどれもが絶品なのである。やや、酒のツマミとしての性質が色濃く出ているような気がするが、それが酒飲みの多い我が屋敷の女性たちに好評だった。
これについては評価が別れるところだが、僕は仕事を屋敷内でやることが多いため、どうしても仕事の物を執務室以外に持ち込むことがあるのだが、それについては一切手を付けないことに徹底している。僕は試験官ではないのだが、仕事の物についてはなるべく信頼のおけるもの以外には触れてほしくない。その辺りを理解しているのか、僕としては評価している。
初日からそんな調子だ。それが一週間も続けば、オコトがいなければ少し物足りなさを感じるほどに依存度が増していってしまう。マグ姉などは試験のことなど忘れてしまったかのように、オコトの休みの日を作ったほうがいいと、僕に提案してくるほどだ。たしかに、オコトの働きぶりは恐ろしいくらいだ。本当に朝から晩まで働き通しで、休んでいるところをほとんど見たことがない。休みについても当然取ってもらわなければならないが、代役の人を探さなければならない。しかし、そんな人が出てくるのだろうか?
そんなことで、オコトは妻と婚約者たちから家政婦として屋敷の住み込みが認められ、広めの空き部屋にクイチと二人で暮らすことになった。ハトリ? ハトリには、屋敷にある屋根裏部屋に住んでもらうことにした。今は倉庫だが、整理すれば人一人くらい簡単に住めるだろう。ハトリも意外にも喜んでいたので、大丈夫だろう。
ちなみにオコトには週に二度の休みが与えられることになった。朝から晩まで働いているのだから当然のことだろう。その代わりに入るのがシラーということになった。シラーは基本的には、魔牛牧場で働いているのだが何か特別な仕事が割り振られているわけではないので、仕事を抜けられやすいらしい。しかし、驚いたことにシラーの家事能力もなかなかのものだった。鉱山では大人数の人の世話をすることが多かったため、家事能力が否応なく上がるらしい。しかも、鉱山飯というのが面白かった。
少ない材料でどれだけ美味しいものを作るかという点を追求した料理らしく、材料が豊富にある村では無限に近い料理が出来るとシラーは自負していた。当然、エリスの探究心に火が付いて、メモ片手にシラーの周りをうろついていたのは面白い光景だった。
さて、どうしたものか。僕はシラーに屋敷に来てもらい、話をするべく皆を集めた。エリスは出産後こそ体調を崩していたが、数日もすると立ち上がって子供の面倒が見れる程度には回復していた。エリス本人ももう少ししたら調子もかなり戻ると言っていたのであまり心配もいらないだろう。
この屋敷で全員と言っても、シェラとミヤはこの場には居ない。シラーのことを知っているというのもあるが、単純に出てくるのが面倒みたいだ。どうも、この二人は周りに歩調を合わせるというのが苦手のようだ。エリス、マグ姉、リード、クレイ、、そしてティアがこの場にいる。クレイは、新村の開発の責任者なのだが、今は身ごもっていなくて家事が出来る者がクレイしかいないので、責任者を一旦交代してもらっている状態なのだ。ティアにも来てもらったのは一応、皆から婚約者として認められたからである。
エリスとクレイがそれぞれ子供を抱えて、椅子に座っているのはなんとも微笑ましい光景だ。僕はつい見惚れてしまうのだが、シラーにじっと見つめれてしまったので話をすることにした。
「今日はシラーについて話があって集まってもらったんだ。結論から言うと、シラーと婚約関係を結ぶことにしたのだ。シラーとの関係は……」
と僕が話を続けようとすると、エリスが珍しく話を遮ってきた。僕がエリスの方に顔を向けた。
「シラーさんとの関係については、皆は異論はないと思いますよ。だって、シラーさんはロッシュ様と長い時間ともに過ごしてきたのですから、今までそういう話が出てこなかったのが疑問に思っていたくらいですから。多分、皆も同じ気持ちだったと思いますよ」
僕が一同に顔を向けて反応を見てみると、なるほど、エリスの言うとおりのようだ。マグ姉は口を挟む気もないらしく黙っている。まぁ、同意と見ていいと思う。多分、僕は婚約者をティアと同時に取ったことにいい印象を持っていないから機嫌が少し悪いだけだと思う。リードは、大いに賛成と言った感じ、にこやかに頷いていた。リードは多くの女性を侍ることが良い男性と思っているようで、僕が婚約者を取ると必ず真っ先に喜んでくれるのだ。クレイは、なんとも微妙な顔をしていたが、反対という感じではない。ティアはわざとらしくびっくりした表情をしていた。いやいやいや、君知ってるよね?
僕がシラーについて一生懸命説得しようと思っていたのにかなり拍子抜けしてしまった。僕は改めて、シラーを僕の婚約者として紹介した。シラーは、皆によろしくお願いしますと笑顔で挨拶をしていた。これでシラーは僕達の家族の仲間入りをすることが出来た。
それからは、僕は定期的に魔の森の城に通っている。もちろん、エリス達の同意を得てのことだ。ミヤとの子作りが一番の目的だから、文句が出るわけがない。しかし、連泊や連絡なしの泊まりは禁止となってしまった。僕の居場所が分からなくなるのが良くないということと、魔の森に連絡をするのが少々難しいためだそうだ。確かに、その通りだ。そのせいで、僕は昼間の短い間に通うことが多くなっていった。時々、シェラとシラーが混ざって来ることもあるが、エリス達が暖かく見送ってくれるのでなんとも平和な時間を過ごしている。
さて、家庭内の問題はまだ無くならない。それは、オコトの存在だ。はっきり言えば、この家では家事ができる人が少ないのだ。エリスは出産後というのもあるが、子供の世話で多くの時間を取られてしまう。リードは出産間近マグ姉は家事はこなせるが、出産までに多くの薬を作っておかねばならないため時間を取ることが出来ない。クレイは、新村開発に時間を取られている。ミヤとシェラは問題外だ。
そこで、オコトを家政婦として屋敷に入れることにしたのだ。ただ、マグ姉が筆頭だがオコトをかなり警戒している。なぜって? 多分、オコトが美人だからだと思う。僕から見ても子供がいるような雰囲気がないほど若々しいのだ。未亡人という肩書も危険度を増している。そこで、家政婦としての能力を試験するという今まで聞いたことのない事態に発展しているのだ。
しかし、オコトはそんな事態に動じることはなく平然とした様子で、僕達の目の前にいる。今日から家政婦の能力を見極める試験の開始日なのだ。試験は一週間続けられるらしい。試験官は妻と婚約者全員だ。しかし、一日目から皆の評価がほぼ決まってしまったと言ってもいいだろう。
オコトの家政婦としての能力は完璧だった。家事については申し分ない動きだ。朝から夜までほぼ休み無く動き続け、掃除、洗濯と完璧にこなしていく。初日だと言うのに、この屋敷にルールというかやり方をすぐに覚え、直ちに実践できるだけの実力がある。若干、試験に対して意地悪をしていたマグ姉も舌を巻いていた。料理についても、皆の舌を驚かせるものばかりだった。
基本的には僕達が普段食べるものを忠実に再現しているだけなのだが、かならず一品はオコトの自前のレシピの料理を出してくる。それが主菜だったり副菜だったりするのだが、そのどれもが絶品なのである。やや、酒のツマミとしての性質が色濃く出ているような気がするが、それが酒飲みの多い我が屋敷の女性たちに好評だった。
これについては評価が別れるところだが、僕は仕事を屋敷内でやることが多いため、どうしても仕事の物を執務室以外に持ち込むことがあるのだが、それについては一切手を付けないことに徹底している。僕は試験官ではないのだが、仕事の物についてはなるべく信頼のおけるもの以外には触れてほしくない。その辺りを理解しているのか、僕としては評価している。
初日からそんな調子だ。それが一週間も続けば、オコトがいなければ少し物足りなさを感じるほどに依存度が増していってしまう。マグ姉などは試験のことなど忘れてしまったかのように、オコトの休みの日を作ったほうがいいと、僕に提案してくるほどだ。たしかに、オコトの働きぶりは恐ろしいくらいだ。本当に朝から晩まで働き通しで、休んでいるところをほとんど見たことがない。休みについても当然取ってもらわなければならないが、代役の人を探さなければならない。しかし、そんな人が出てくるのだろうか?
そんなことで、オコトは妻と婚約者たちから家政婦として屋敷の住み込みが認められ、広めの空き部屋にクイチと二人で暮らすことになった。ハトリ? ハトリには、屋敷にある屋根裏部屋に住んでもらうことにした。今は倉庫だが、整理すれば人一人くらい簡単に住めるだろう。ハトリも意外にも喜んでいたので、大丈夫だろう。
ちなみにオコトには週に二度の休みが与えられることになった。朝から晩まで働いているのだから当然のことだろう。その代わりに入るのがシラーということになった。シラーは基本的には、魔牛牧場で働いているのだが何か特別な仕事が割り振られているわけではないので、仕事を抜けられやすいらしい。しかし、驚いたことにシラーの家事能力もなかなかのものだった。鉱山では大人数の人の世話をすることが多かったため、家事能力が否応なく上がるらしい。しかも、鉱山飯というのが面白かった。
少ない材料でどれだけ美味しいものを作るかという点を追求した料理らしく、材料が豊富にある村では無限に近い料理が出来るとシラーは自負していた。当然、エリスの探究心に火が付いて、メモ片手にシラーの周りをうろついていたのは面白い光景だった。
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