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第90話 薬局開設
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三年目の春、ジャガイモの植え付けが始まる頃に戻る。去年から薬草栽培をして、冬の間、薬をせっせと作ったおかげで、薬局が開設できるほどには、在庫を持つことが出来た。そして、ついにマグ姉の念願の薬局を開設することができた。
建物自体は、既に完成しており、村中央の広場に近い場所に建設されている。間口は広めで、診療できるスペースまで確保されているので、薬局兼クリニックと言った感じだ。僕の回復魔法を使う時に、その場所を提供してもらう予定だ。といっても、最近は大きな怪我を負うような人は現れていないので、僕の出番はめっきり少なくなっている。
元兵たちは、戦場を駆け回っていたので、大小の怪我を抱えているものが多く、腕や足が欠損している者もいた。そういった者達を治療するために、薬局の一部を借りたことがある。そのときに、診療場所を設けたのがそのままになっているのだ。回復魔法をかけられて、手足が再生していく様を見て皆驚いていたのが懐かしい。そんな彼らも、畑で汗水垂らすほどに回復できたのだから、魔法の恩恵はデカイな。
兵たちの治療を終えてから、診療所を使ったことはない。ほとんどは、マグ姉の薬で事足りるからだ。薬局は開設する前から、薬だけは処方されていた。じゃあ、薬局なんていらないんじゃない? って思うかもしれないが、そうではないのだ。マグ姉を頼ってくるのは、風邪を引いたり、食中毒だったりとする。以前の村民では、気合で治りますって笑っていた事があるくらい、薬をもらうことに抵抗がある。薬が高級品だったということが大きいみたいだけど。そのせいで、薬を作ってもらうことにためらいがあり、なおかつ、それが僕の屋敷となると自然と足が遠のいてしまうらしい。
僕は、いつでも来ていいと村人には伝えているのだが、気を使ってしまうみたいだ。そこで、薬局という専門的な場所が出来ると感じ方が大きく変わるみたいだ。考えてみると納得だ。料理屋に料理を注文するのと、料理が得意な人に料理を頼むとでは、敷居の高さが大きくが違う。そのため、薬局の開設を早くしてくれと、意外と要望が高かった。それでも、急げなかったのは、薬の在庫が少なかったからだ。本来であれば、もう少し遅れる予定だったが、魔牛由来の肥料を導入したおかげで、薬草の成長が早くなり、在庫を多く作ることが出来たのだ。ちなみに、魔牛由来の肥料で栽培された薬草で出来た薬に関しては、すべてマグ姉が治験者となって、安全性を確認済みだ。従来より効能が高くなったと喜んでいた。
薬局が開設となった当日、ジャガイモの植え付けのため、多くの者が畑に行っていたので大した数の人は集まらなかったが、ラーナさんが真っ先に駆けつけてくれた。
「マーガレットさん。やっと、薬局が出来るんだね。あたしはいつかいつかと楽しみに待っていたよ。貴方の薬でラエルの街はもの凄く救われたんだ。これからは、この村の人達をいっぱい救ってやるんだね。広場の前が商店街になるって話だけどね……今あるのは、食堂と服飾店だけだろ? ちょっと、寂しかったんだよ。薬局が出来たら、この辺がもっと賑やかになるだろうね。あっ、薬局が賑わっちゃあ、良くないことだね。これはいけないね」
ラーナさんは、相変わらず周りを明るくしてくれる人だ。マーガレットもラーナさんが来てくれたことに、喜んでいた。薬局には、マグ姉の助手を置くことにしてある。マグ姉は、薬局の二階部分に住居部が作られる予定だったが、僕と婚約者になったので、屋敷から通うことになっている。その代わり、薬局の従業員用の居住場所になる。
マグ姉の助手として、今回呼ばれたのは三人だ。そのうちの一人が、ココだ。今は十歳となり、会ったときよりしっかりとした受け答えが出来るようになっていた。他の二人は、ラエルの街で妹のために薬をマグ姉から薬を食料と引き換えに貰った兄と病気だった妹だ。マグ姉には恩返しをしたいと助手に志願してきたのだ。年齢が少し若すぎる気もするが、意欲が高いため、採用することにした。マグ姉も、覚えてほしいことがたくさんあるから、若いほうが良いとも言っていた。
三人には、薬の在庫確認や薬局の清掃などを中心に行ってもらい、同時にマグ姉から薬の調合や薬草栽培を教わることになっている。将来的には、自立していけるようになってもらいたいと思っている。ココだけは、薬局の他に診療所の管理も任せることにしている。といっても、傷口の消毒や洗浄などしかすることがないが、今後、経験を重ねて、学んでもらいたいと思っている。僕が教えることが出来ないので、村に医者がいると助かるが、今はどうしようもないことだ。
薬局の開設のための準備は、大してかからなかった。元々、薬が足りなかったせいで開設できなかっただけなので、棚やテーブル、椅子などの調度品は全て揃っていたのだ。あとは、薬を陳列し、効率的に配置をすれば、準備が終了する。朝から準備を始め、昼になる頃にはほとんど終わっていた。その時に、エリスが顔を出してきた。
「マーガレットさん。薬局の開設おめでとうございます。入り口に置いてもらおうと思いまして、鉢を持ってきましたよ。まだ、花は咲いていませんが、もう少ししたらキレイになると思いますよ」
「ありがとう、エリス。あなたの心遣いにはいつも助かっているわ。あら? この鉢に植えられている植物は、薬草としても使えそうね。まだ、こんなものもあったなんて……どこで採ってきたの?」
「ああ、それでしたら、北の山岳地帯で採ってきたんですよ。去年、山菜を採りに行った時に偶々見つけて、きれいな花が付いていたので目をつけていたんですよ。今年も山菜を採りに行ったので、そのときに持ってきたんです。広場に殆どは移植してしまったんですけど……」
「まだまだ、私の知らない場所に薬草は眠ってそうね。今度、山を案内してくれないかしら? 薬草の種類は多いに越したことはないもの」
エリスとマグ姉が薬草談義に花を咲かせていたのを見ていた。そういえば、山といえば、アダマンタイトの採掘をしに行かないといけないな。また、宝石が採れるといいんだが。
昼になると、ラーナさんが昼食の差し入れをしに来てくれた。混雑する前だったので、少し早い時間だったが、準備も一段落付いていたので、昼食を摂ることにした。あいかわらず、旨い料理だ。おにぎりとパンがあったが、僕は断然おにぎりだ。旨いなぁ。
すると、ぞろぞろと人が薬局周りに集まって来た。ラエルの街出身の人達だ。畑から来たみたいで、ズボンに土が付着していた。皆は、マグ姉にお世話になったみたいで、薬局の開設に大いに喜んでいた。皆、思い思いに薬局の中の清掃を始めたりしていた。マグ姉も、皆の行動を見て、非常に感動している様子だった。
「皆様、本当にありがとう。薬局に頻繁に来ることは喜ばしいこととはいえませんけど、いつでも顔を出してくださいね。それと、私が居なくても、常に三人の助手の誰かは薬局にいるようにしますから、時間を気にせず、体調が悪くなったら、来てくださいね。大抵の症状の薬は常備していますが、それ以外でも私がすぐに対応します。この事を、ここに居ない人達にも伝えてくれると助かります」
マグ姉が言うと、集まっていた人達が各々頷いていた。これで、薬局の存在はすぐに村人全員に周知されることになるだろう。
建物自体は、既に完成しており、村中央の広場に近い場所に建設されている。間口は広めで、診療できるスペースまで確保されているので、薬局兼クリニックと言った感じだ。僕の回復魔法を使う時に、その場所を提供してもらう予定だ。といっても、最近は大きな怪我を負うような人は現れていないので、僕の出番はめっきり少なくなっている。
元兵たちは、戦場を駆け回っていたので、大小の怪我を抱えているものが多く、腕や足が欠損している者もいた。そういった者達を治療するために、薬局の一部を借りたことがある。そのときに、診療場所を設けたのがそのままになっているのだ。回復魔法をかけられて、手足が再生していく様を見て皆驚いていたのが懐かしい。そんな彼らも、畑で汗水垂らすほどに回復できたのだから、魔法の恩恵はデカイな。
兵たちの治療を終えてから、診療所を使ったことはない。ほとんどは、マグ姉の薬で事足りるからだ。薬局は開設する前から、薬だけは処方されていた。じゃあ、薬局なんていらないんじゃない? って思うかもしれないが、そうではないのだ。マグ姉を頼ってくるのは、風邪を引いたり、食中毒だったりとする。以前の村民では、気合で治りますって笑っていた事があるくらい、薬をもらうことに抵抗がある。薬が高級品だったということが大きいみたいだけど。そのせいで、薬を作ってもらうことにためらいがあり、なおかつ、それが僕の屋敷となると自然と足が遠のいてしまうらしい。
僕は、いつでも来ていいと村人には伝えているのだが、気を使ってしまうみたいだ。そこで、薬局という専門的な場所が出来ると感じ方が大きく変わるみたいだ。考えてみると納得だ。料理屋に料理を注文するのと、料理が得意な人に料理を頼むとでは、敷居の高さが大きくが違う。そのため、薬局の開設を早くしてくれと、意外と要望が高かった。それでも、急げなかったのは、薬の在庫が少なかったからだ。本来であれば、もう少し遅れる予定だったが、魔牛由来の肥料を導入したおかげで、薬草の成長が早くなり、在庫を多く作ることが出来たのだ。ちなみに、魔牛由来の肥料で栽培された薬草で出来た薬に関しては、すべてマグ姉が治験者となって、安全性を確認済みだ。従来より効能が高くなったと喜んでいた。
薬局が開設となった当日、ジャガイモの植え付けのため、多くの者が畑に行っていたので大した数の人は集まらなかったが、ラーナさんが真っ先に駆けつけてくれた。
「マーガレットさん。やっと、薬局が出来るんだね。あたしはいつかいつかと楽しみに待っていたよ。貴方の薬でラエルの街はもの凄く救われたんだ。これからは、この村の人達をいっぱい救ってやるんだね。広場の前が商店街になるって話だけどね……今あるのは、食堂と服飾店だけだろ? ちょっと、寂しかったんだよ。薬局が出来たら、この辺がもっと賑やかになるだろうね。あっ、薬局が賑わっちゃあ、良くないことだね。これはいけないね」
ラーナさんは、相変わらず周りを明るくしてくれる人だ。マーガレットもラーナさんが来てくれたことに、喜んでいた。薬局には、マグ姉の助手を置くことにしてある。マグ姉は、薬局の二階部分に住居部が作られる予定だったが、僕と婚約者になったので、屋敷から通うことになっている。その代わり、薬局の従業員用の居住場所になる。
マグ姉の助手として、今回呼ばれたのは三人だ。そのうちの一人が、ココだ。今は十歳となり、会ったときよりしっかりとした受け答えが出来るようになっていた。他の二人は、ラエルの街で妹のために薬をマグ姉から薬を食料と引き換えに貰った兄と病気だった妹だ。マグ姉には恩返しをしたいと助手に志願してきたのだ。年齢が少し若すぎる気もするが、意欲が高いため、採用することにした。マグ姉も、覚えてほしいことがたくさんあるから、若いほうが良いとも言っていた。
三人には、薬の在庫確認や薬局の清掃などを中心に行ってもらい、同時にマグ姉から薬の調合や薬草栽培を教わることになっている。将来的には、自立していけるようになってもらいたいと思っている。ココだけは、薬局の他に診療所の管理も任せることにしている。といっても、傷口の消毒や洗浄などしかすることがないが、今後、経験を重ねて、学んでもらいたいと思っている。僕が教えることが出来ないので、村に医者がいると助かるが、今はどうしようもないことだ。
薬局の開設のための準備は、大してかからなかった。元々、薬が足りなかったせいで開設できなかっただけなので、棚やテーブル、椅子などの調度品は全て揃っていたのだ。あとは、薬を陳列し、効率的に配置をすれば、準備が終了する。朝から準備を始め、昼になる頃にはほとんど終わっていた。その時に、エリスが顔を出してきた。
「マーガレットさん。薬局の開設おめでとうございます。入り口に置いてもらおうと思いまして、鉢を持ってきましたよ。まだ、花は咲いていませんが、もう少ししたらキレイになると思いますよ」
「ありがとう、エリス。あなたの心遣いにはいつも助かっているわ。あら? この鉢に植えられている植物は、薬草としても使えそうね。まだ、こんなものもあったなんて……どこで採ってきたの?」
「ああ、それでしたら、北の山岳地帯で採ってきたんですよ。去年、山菜を採りに行った時に偶々見つけて、きれいな花が付いていたので目をつけていたんですよ。今年も山菜を採りに行ったので、そのときに持ってきたんです。広場に殆どは移植してしまったんですけど……」
「まだまだ、私の知らない場所に薬草は眠ってそうね。今度、山を案内してくれないかしら? 薬草の種類は多いに越したことはないもの」
エリスとマグ姉が薬草談義に花を咲かせていたのを見ていた。そういえば、山といえば、アダマンタイトの採掘をしに行かないといけないな。また、宝石が採れるといいんだが。
昼になると、ラーナさんが昼食の差し入れをしに来てくれた。混雑する前だったので、少し早い時間だったが、準備も一段落付いていたので、昼食を摂ることにした。あいかわらず、旨い料理だ。おにぎりとパンがあったが、僕は断然おにぎりだ。旨いなぁ。
すると、ぞろぞろと人が薬局周りに集まって来た。ラエルの街出身の人達だ。畑から来たみたいで、ズボンに土が付着していた。皆は、マグ姉にお世話になったみたいで、薬局の開設に大いに喜んでいた。皆、思い思いに薬局の中の清掃を始めたりしていた。マグ姉も、皆の行動を見て、非常に感動している様子だった。
「皆様、本当にありがとう。薬局に頻繁に来ることは喜ばしいこととはいえませんけど、いつでも顔を出してくださいね。それと、私が居なくても、常に三人の助手の誰かは薬局にいるようにしますから、時間を気にせず、体調が悪くなったら、来てくださいね。大抵の症状の薬は常備していますが、それ以外でも私がすぐに対応します。この事を、ここに居ない人達にも伝えてくれると助かります」
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