49 / 408
第48話 ラエルの街 前半
しおりを挟む
長雨が続き、去年より多くの雨が降っていた。僕は、堤防の状態が気になったので、小雨になったのを見計らって、ゴードンと共に様子を見に行った。川の水嵩は、普段より高かったが、堤防は決壊する様子もなかった。僕はホッとし、水田の方に目を向けると、青々として元気に育っていた。僕は、気分を良くして屋敷に戻った。
屋敷に戻ると、エリスがタオルを持って、僕に駆け寄ってきた。僕が、頭を拭いていると、ライルが来訪している事をエリスから告げられた。ライルが来る時は、大体緊急性の高い事が起こったときだ。もう少し、遊びに来てくれたらいいんだけど。本当にライルは真面目だ。君臣のけじめってやつをやたらと大事にしたがるからな。まぁ、こればかりは無理に言っても仕方ないことだけどね。
僕は、応接間に向かった。ライルだけの場合は、居間で済ますことが多い。ということは、ライルだけじゃないってことか。僕が応接間に入ると、そこには、ライルと土下座する三人の亜人がいた。僕は、ライルに事情を説明するように促すと、軽く頷き、説明を始めた。
「村長さん。今日は緊急性が高いと思って、断りもなく訪問させてもらった。実は、この三人は村外から来たみたいだ。ラエルの街出身のようだ」
ラエルの街? ロッシュの記憶を引き出すと、ラエルの街はイルス領の商業都市だ。西に行けば王都、北に行けば隣の領の領都、東に行けばイルス領都に行ける要衝にラエルの街がある。物資が大量に行き来するため、物資の集積地として機能しており、倉庫街もあるほどだ。物資だけなく、人の行き来も盛んで、宿場としても大いに栄えている。食堂や宿屋、売春宿などが軒を連ね、大いに賑わっている。商人も多く、領都に物資を大量に運び入れてくれる。かつてのイルス領にとって、重要な街であった。
「村長さん、続けてもいいかい? この三人は、街の窮状を伝えにやってきたんだ。どこもかしこも食糧難で、ラエルの街でもその例外じゃなかったみたいだ。この村同様に、多くの人間が出ていったみたいだな。残ったのは、子供に亜人、年寄り連中ばかりだ。ほんと、やることはどこも一緒だな。そんなことがあっても、何とかなっていたみたいだけど、この長雨で洪水と病気が同時に発生してしまって、死の街と化してしまったみたいなんだ。あとの詳しい話は嬢ちゃんたちから聞くといいぜ」
ライルは、話を土下座している亜人に振った。振られた亜人は、恐縮しているのか、頭をあげようとしない。これでは話が出来ないな。僕は、三人の亜人に頭を上げ、ソファーに座るように促した。なかなか、座ろうとしない三人に業を煮やした僕は、命令口調で座らせた。三人は萎縮しながらもようやく座ってくれた。
「ライルからの話で大体分かったつもりだ。この村も同じような状況だったからな。まずは君たちの口から、僕に何をしてほしいか言って欲しい。そこから話をしよう」
三人の亜人のうち、一人が重い口を開けた。
「お会いしていただいて、ありがとうございます。私達の窮状は、説明してもらったとおりです。私達の目的は、マーガレットさんとマリーヌさんという方を探すことでした。街で流行っている病気を治すためにはマーガレットさんの作った薬草がどうしても必要なのです。でも、先程、回復魔法が使える方がいらっしゃると聞いて、その方を紹介して頂けるように頼んだのです」
マグ姉とマリーヌの名前が出てきたぞ。どうしてだ? すると、ライルが答えた。
「村長さん。オレが、マーガレット姫とマリーヌを見つけたのが、ラエルの街だったんだ。おそらく、その街に滞在していたんだろう」
なるほどな。繋がってきたぞ。薬草で路銀を稼いでいたという話はこういうことだったのか。僕は、エリスにすぐにマグ姉を呼ぶように頼んだ。しばらく経つと、畑にいたマグ姉が手を拭いながらやってきた。
「ロッシュ。どうしたの? 急に呼び出して。あら、この人たちは? 」
マーガレットと紹介されると三人の亜人は涙を流し、突っ伏してしまった。なかなか泣き止まないな。
「マーガレットさん。探していました!! まさか、ここで会うことが出来るとは、思いもしませんでした。街が病気で死にそうなのです。どうか、薬草を分けてください!! お願いします!! 」
最初、困惑していたマグ姉も、三人の亜人がラエルの街から来たことを知ると、合点がいったようで、すぐに、大丈夫ですよ、と優しく声をかけた。
「ここには、私の薬草より遥かに効果の高い回復魔法を使える方がいらっしゃいます。そのお方がきっと、あなた達を救ってくれるでしょう。それに、ラエルの街の民をその方が見過ごすはずもないでしょうしね」
マグ姉は、ちらっと僕の方を見て、軽く笑った。わざと臭いよな。でも、マグ姉の言うように、同じイルス領の民だ。救ってやらなければならないだろう。
「カイと言ったか。君らの願いは聞き届けよう。すぐにラエルの街に赴くことにしよう」
僕は、ライルにすぐにラエルの街に向かうための馬車を用意する指示を出し、マグ姉にはありったけの薬草を用意するように指示を出し、エリスとココには治療に使う道具類を用意するように指示した。
僕は、三人からもう少しラエルの街の情報を聞き出すことにした。街に残っている人数は、約500人で、亜人が7割、子供2割、老人1割という感じだ。商業都市だけあって、荷の積み下ろしが多いため、力の強い熊系の亜人が多いみたいだ。街の人たちが一斉に離れていった時、食堂を経営するラーナおばさんという人間は残り、残った人たちに食事を提供していたことから、徐々にその人が、皆のリーダー的存在になっていったらしい。今回の三人の亜人が村に向かわせたのも、ラーナおばさんの命令だったみたいだ。
農業は昔盛んだったそうで、一度、完全に衰退してしまったが、なんとか立ち直して、最近では、街の皆を食べさせるだけの食料を生産できるようになっていた。ここでも、ラーナおばさんが皆を励まして、奮い立たせたようだ。しかし、長雨で、農地が水没し、使い物にならなくなってしまった。さらに、立て続けに、疫病が蔓延してしまったみたいだ。話を聞く限りだと、かなり、悲惨な状況だろう。
マグ姉とマリーヌは一時期、街に滞在していて、そのとき、マグ姉の薬草で助かった人がいたようだ。その薬草が今、必要とされている。マグ姉の薬草の技術はやはり本物なんだな。
ラエルの街においては、ラーナおばさんという人が重要人物みたいだな。そんな人が村にいると助かるんだが。しかも、食堂を経営しているのか……この村には食堂がないな。
まだ準備に時間がかかるだろう。三人の亜人は見た感じ、かなりの疲労を負っている様子だったので、エリスに食事を用意させ、寝場所を作らせた。少し休めば、大丈夫だろう。特に、魔獣に怪我を負わされた少女の疲労の具合が大きい。
準備には一日を要した。次の日の早朝、僕、エリス、ライル、マグ姉、マリーヌの五人と三人の亜人、自警団の者たちでラエルの街に向かった。馬車を引きながらだったため時間はかかったが、八時間程度で到着した。郊外を通り過ぎる際、外をのぞくと、僕は畑の惨状に絶句した。農地は完全に荒れ果て、人影はなかった。馬車はゆっくりと進み、目的の食堂に到着した。
屋敷に戻ると、エリスがタオルを持って、僕に駆け寄ってきた。僕が、頭を拭いていると、ライルが来訪している事をエリスから告げられた。ライルが来る時は、大体緊急性の高い事が起こったときだ。もう少し、遊びに来てくれたらいいんだけど。本当にライルは真面目だ。君臣のけじめってやつをやたらと大事にしたがるからな。まぁ、こればかりは無理に言っても仕方ないことだけどね。
僕は、応接間に向かった。ライルだけの場合は、居間で済ますことが多い。ということは、ライルだけじゃないってことか。僕が応接間に入ると、そこには、ライルと土下座する三人の亜人がいた。僕は、ライルに事情を説明するように促すと、軽く頷き、説明を始めた。
「村長さん。今日は緊急性が高いと思って、断りもなく訪問させてもらった。実は、この三人は村外から来たみたいだ。ラエルの街出身のようだ」
ラエルの街? ロッシュの記憶を引き出すと、ラエルの街はイルス領の商業都市だ。西に行けば王都、北に行けば隣の領の領都、東に行けばイルス領都に行ける要衝にラエルの街がある。物資が大量に行き来するため、物資の集積地として機能しており、倉庫街もあるほどだ。物資だけなく、人の行き来も盛んで、宿場としても大いに栄えている。食堂や宿屋、売春宿などが軒を連ね、大いに賑わっている。商人も多く、領都に物資を大量に運び入れてくれる。かつてのイルス領にとって、重要な街であった。
「村長さん、続けてもいいかい? この三人は、街の窮状を伝えにやってきたんだ。どこもかしこも食糧難で、ラエルの街でもその例外じゃなかったみたいだ。この村同様に、多くの人間が出ていったみたいだな。残ったのは、子供に亜人、年寄り連中ばかりだ。ほんと、やることはどこも一緒だな。そんなことがあっても、何とかなっていたみたいだけど、この長雨で洪水と病気が同時に発生してしまって、死の街と化してしまったみたいなんだ。あとの詳しい話は嬢ちゃんたちから聞くといいぜ」
ライルは、話を土下座している亜人に振った。振られた亜人は、恐縮しているのか、頭をあげようとしない。これでは話が出来ないな。僕は、三人の亜人に頭を上げ、ソファーに座るように促した。なかなか、座ろうとしない三人に業を煮やした僕は、命令口調で座らせた。三人は萎縮しながらもようやく座ってくれた。
「ライルからの話で大体分かったつもりだ。この村も同じような状況だったからな。まずは君たちの口から、僕に何をしてほしいか言って欲しい。そこから話をしよう」
三人の亜人のうち、一人が重い口を開けた。
「お会いしていただいて、ありがとうございます。私達の窮状は、説明してもらったとおりです。私達の目的は、マーガレットさんとマリーヌさんという方を探すことでした。街で流行っている病気を治すためにはマーガレットさんの作った薬草がどうしても必要なのです。でも、先程、回復魔法が使える方がいらっしゃると聞いて、その方を紹介して頂けるように頼んだのです」
マグ姉とマリーヌの名前が出てきたぞ。どうしてだ? すると、ライルが答えた。
「村長さん。オレが、マーガレット姫とマリーヌを見つけたのが、ラエルの街だったんだ。おそらく、その街に滞在していたんだろう」
なるほどな。繋がってきたぞ。薬草で路銀を稼いでいたという話はこういうことだったのか。僕は、エリスにすぐにマグ姉を呼ぶように頼んだ。しばらく経つと、畑にいたマグ姉が手を拭いながらやってきた。
「ロッシュ。どうしたの? 急に呼び出して。あら、この人たちは? 」
マーガレットと紹介されると三人の亜人は涙を流し、突っ伏してしまった。なかなか泣き止まないな。
「マーガレットさん。探していました!! まさか、ここで会うことが出来るとは、思いもしませんでした。街が病気で死にそうなのです。どうか、薬草を分けてください!! お願いします!! 」
最初、困惑していたマグ姉も、三人の亜人がラエルの街から来たことを知ると、合点がいったようで、すぐに、大丈夫ですよ、と優しく声をかけた。
「ここには、私の薬草より遥かに効果の高い回復魔法を使える方がいらっしゃいます。そのお方がきっと、あなた達を救ってくれるでしょう。それに、ラエルの街の民をその方が見過ごすはずもないでしょうしね」
マグ姉は、ちらっと僕の方を見て、軽く笑った。わざと臭いよな。でも、マグ姉の言うように、同じイルス領の民だ。救ってやらなければならないだろう。
「カイと言ったか。君らの願いは聞き届けよう。すぐにラエルの街に赴くことにしよう」
僕は、ライルにすぐにラエルの街に向かうための馬車を用意する指示を出し、マグ姉にはありったけの薬草を用意するように指示を出し、エリスとココには治療に使う道具類を用意するように指示した。
僕は、三人からもう少しラエルの街の情報を聞き出すことにした。街に残っている人数は、約500人で、亜人が7割、子供2割、老人1割という感じだ。商業都市だけあって、荷の積み下ろしが多いため、力の強い熊系の亜人が多いみたいだ。街の人たちが一斉に離れていった時、食堂を経営するラーナおばさんという人間は残り、残った人たちに食事を提供していたことから、徐々にその人が、皆のリーダー的存在になっていったらしい。今回の三人の亜人が村に向かわせたのも、ラーナおばさんの命令だったみたいだ。
農業は昔盛んだったそうで、一度、完全に衰退してしまったが、なんとか立ち直して、最近では、街の皆を食べさせるだけの食料を生産できるようになっていた。ここでも、ラーナおばさんが皆を励まして、奮い立たせたようだ。しかし、長雨で、農地が水没し、使い物にならなくなってしまった。さらに、立て続けに、疫病が蔓延してしまったみたいだ。話を聞く限りだと、かなり、悲惨な状況だろう。
マグ姉とマリーヌは一時期、街に滞在していて、そのとき、マグ姉の薬草で助かった人がいたようだ。その薬草が今、必要とされている。マグ姉の薬草の技術はやはり本物なんだな。
ラエルの街においては、ラーナおばさんという人が重要人物みたいだな。そんな人が村にいると助かるんだが。しかも、食堂を経営しているのか……この村には食堂がないな。
まだ準備に時間がかかるだろう。三人の亜人は見た感じ、かなりの疲労を負っている様子だったので、エリスに食事を用意させ、寝場所を作らせた。少し休めば、大丈夫だろう。特に、魔獣に怪我を負わされた少女の疲労の具合が大きい。
準備には一日を要した。次の日の早朝、僕、エリス、ライル、マグ姉、マリーヌの五人と三人の亜人、自警団の者たちでラエルの街に向かった。馬車を引きながらだったため時間はかかったが、八時間程度で到着した。郊外を通り過ぎる際、外をのぞくと、僕は畑の惨状に絶句した。農地は完全に荒れ果て、人影はなかった。馬車はゆっくりと進み、目的の食堂に到着した。
8
お気に入りに追加
2,592
あなたにおすすめの小説
異世界転生はどん底人生の始まり~一時停止とステータス強奪で快適な人生を掴み取る!
夢・風魔
ファンタジー
若くして死んだ男は、異世界に転生した。恵まれた環境とは程遠い、ダンジョンの上層部に作られた居住区画で孤児として暮らしていた。
ある日、ダンジョンモンスターが暴走するスタンピードが発生し、彼──リヴァは死の縁に立たされていた。
そこで前世の記憶を思い出し、同時に転生特典のスキルに目覚める。
視界に映る者全ての動きを停止させる『一時停止』。任意のステータスを一日に1だけ奪い取れる『ステータス強奪』。
二つのスキルを駆使し、リヴァは地上での暮らしを夢見て今日もダンジョンへと潜る。
*カクヨムでも先行更新しております。
家族で突然異世界転移!?パパは家族を守るのに必死です。
3匹の子猫
ファンタジー
社智也とその家族はある日気がつけば家ごと見知らぬ場所に転移されていた。
そこは俺の持ちうる知識からおそらく異世界だ!確かに若い頃は異世界転移や転生を願ったことはあったけど、それは守るべき家族を持った今ではない!!
こんな世界でまだ幼い子供たちを守りながら生き残るのは酷だろ…だが、俺は家族を必ず守り抜いてみせる!!
感想やご意見楽しみにしております!
尚、作中の登場人物、国名はあくまでもフィクションです。実在する国とは一切関係ありません。
無能と呼ばれたレベル0の転生者は、効果がチートだったスキル限界突破の力で最強を目指す
紅月シン
ファンタジー
七歳の誕生日を迎えたその日に、レオン・ハーヴェイの全ては一変することになった。
才能限界0。
それが、その日レオンという少年に下されたその身の価値であった。
レベルが存在するその世界で、才能限界とはレベルの成長限界を意味する。
つまりは、レベルが0のまま一生変わらない――未来永劫一般人であることが確定してしまったのだ。
だがそんなことは、レオンにはどうでもいいことでもあった。
その結果として実家の公爵家を追放されたことも。
同日に前世の記憶を思い出したことも。
一つの出会いに比べれば、全ては些事に過ぎなかったからだ。
その出会いの果てに誓いを立てた少年は、その世界で役立たずとされているものに目を付ける。
スキル。
そして、自らのスキルである限界突破。
やがてそのスキルの意味を理解した時、少年は誓いを果たすため、世界最強を目指すことを決意するのであった。
※小説家になろう様にも投稿しています
荷物持ちだけど最強です、空間魔法でラクラク発明
まったりー
ファンタジー
主人公はダンジョンに向かう冒険者の荷物を持つポーターと言う職業、その職業に必須の収納魔法を持っていないことで悲惨な毎日を過ごしていました。
そんなある時仕事中に前世の記憶がよみがえり、ステータスを確認するとユニークスキルを持っていました。
その中に前世で好きだったゲームに似た空間魔法があり街づくりを始めます、そしてそこから人生が思わぬ方向に変わります。
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
お花畑な母親が正当な跡取りである兄を差し置いて俺を跡取りにしようとしている。誰か助けて……
karon
ファンタジー
我が家にはおまけがいる。それは俺の兄、しかし兄はすべてに置いて俺に勝っており、俺は凡人以下。兄を差し置いて俺が跡取りになったら俺は詰む。何とかこの状況から逃げ出したい。
積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!
ぽらいと
ファンタジー
アラフォー、バツ2派遣OLが公爵令嬢に転生したので、やりたいことを好きなようにやって過ごす、というほのぼの系の話。
悪役等は一切出てこない、優しい世界のお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる