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番外編「金糸の寝床」~(Domα×subΩ)2人が正式なつがいになるまで。子作りH、妊娠あり~
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「ユートもこの店の料理が気に入った? ……いや、無理に答えなくてもいいよ。ユートのその食べっぷりを見れば一目瞭然だからさ」
向かいの席にいる成吾に笑われて初めて、ユートは自分が口いっぱいに頬張っていることに気づいた。
テレビで見たことはあっても初めて食べる大きな海老。身がプリプリで旨味たっぷりで、ひとくち食べたらもう夢中だった。モグモグとよく噛んで、大切にゆっくり飲みこんでから、成吾に返事をする。
「はい!! とっても美味しいです!!!! 僕、今までエビって言ったら、エビフライとエビグラタンくらいしか知らなくて。こんなの初めてで……」
すっかり殻だけになったオマール海老を皿におき、フィンガーボールで汚れた指先を洗う。おなじ料理を食べている成吾はフォークとナイフで器用に殻から身を切り取って口に運んでいるが、ユートには難しくて上手くいかなかった。
「いいよ。俺しか見てないんだから手で食えよ」成吾がそう言ってくれたので、ユートはワインを一口だけ飲んで、続く二匹目も子供のように手に持ってかぶりつく。
本当なら、厳格なテーブルマナーを求められる超一流のフレンチレストランだ。しかし今夜は広いテラス席すべてが成吾とユートの貸し切りで、他の客とは離れている。場違いなユートのために成吾が用意してくれた。
「次は肉料理だよ。その前に、少しきれいにしようか」
お皿を空にしたユートに、ナプキンを持った成吾の手が伸びてきた。口の周りがソースでひどいことになっているらしい。ユートはじっとして成吾が拭いてくれるを待つ。ユートが成吾にペットとして飼われてから一ヶ月。もうどうすれば成吾が喜ぶか、十分に分かっている。
ふと成吾の手が止まった。
「ごめんね、病院から呼び出しだ。ユートは気にせずに食事を楽しんでいて。俺が戻ってくるまでここから動いちゃいけないよ」
大学病院の医師である成吾には、勤務先からの緊急コールが時間を問わずにやって来る。ユートがうなずくと、成吾はスマホを片手にライトアップされたバラの庭園に続く階段を下りていった。
「ユートもこの店の料理が気に入った? ……いや、無理に答えなくてもいいよ。ユートのその食べっぷりを見れば一目瞭然だからさ」
向かいの席にいる成吾に笑われて初めて、ユートは自分が口いっぱいに頬張っていることに気づいた。
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「はい!! とっても美味しいです!!!! 僕、今までエビって言ったら、エビフライとエビグラタンくらいしか知らなくて。こんなの初めてで……」
すっかり殻だけになったオマール海老を皿におき、フィンガーボールで汚れた指先を洗う。おなじ料理を食べている成吾はフォークとナイフで器用に殻から身を切り取って口に運んでいるが、ユートには難しくて上手くいかなかった。
「いいよ。俺しか見てないんだから手で食えよ」成吾がそう言ってくれたので、ユートはワインを一口だけ飲んで、続く二匹目も子供のように手に持ってかぶりつく。
本当なら、厳格なテーブルマナーを求められる超一流のフレンチレストランだ。しかし今夜は広いテラス席すべてが成吾とユートの貸し切りで、他の客とは離れている。場違いなユートのために成吾が用意してくれた。
「次は肉料理だよ。その前に、少しきれいにしようか」
お皿を空にしたユートに、ナプキンを持った成吾の手が伸びてきた。口の周りがソースでひどいことになっているらしい。ユートはじっとして成吾が拭いてくれるを待つ。ユートが成吾にペットとして飼われてから一ヶ月。もうどうすれば成吾が喜ぶか、十分に分かっている。
ふと成吾の手が止まった。
「ごめんね、病院から呼び出しだ。ユートは気にせずに食事を楽しんでいて。俺が戻ってくるまでここから動いちゃいけないよ」
大学病院の医師である成吾には、勤務先からの緊急コールが時間を問わずにやって来る。ユートがうなずくと、成吾はスマホを片手にライトアップされたバラの庭園に続く階段を下りていった。
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