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30話
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7階層にて〈モルメル〉の主人(あるじ)であるスノー=アイズ=ホワイトさんと出会う。
流暢な喋り方で俺は最初、ホワイトさんを人間だと思ったが、実は〈トライド〉と同じモンスターだと気付く。
その後、ホワイトさんとテレパシーで会話し、〈トライド〉の過去について少し知ることができた。
だが、これ以上、詮索するのは不謹慎だと思った俺は〈トライド〉のことを聞くのをやめた。
そして、いつか〈トライド〉が自分から話してくれる日まで待つことにしたのだった。
・
・
・
話は本題へと戻る。
〈モルメル〉を倒さず、農家の人たちの悩みを解消するという内容だ。
しかし、〈モルメル〉を倒さなければ、冬の時期が長くなる一方。
だが、〈モルメル〉を倒してしまうと農家の人々は喜ぶがホワイトさんが可哀想だ。
そして、〈モルメル〉を倒さず、そのままにしておくとホワイトさんは喜ぶが農家の人々が困ってしまう。
どちらかが悲しい思いしてしまうことになる。
俺はどちらも悲しまない方法を考えることにした。
- 10分後 -
俺はまだ考えていた。
いい方法がなにも思いつかないのだ。
すると、ホワイトさんがこう言いだしてきた。
「心を読ませてもらいましたが、貴方たちは間違っています」
ーー 間違っている...?
ホワイトさんはなにを言っているのだろうか.....。
「〈モルメル〉は冬を長くするという言い伝えは存在しません。〈モルメル〉は魔力がほぼなく、輝きを放つことが精一杯です」
ーー確かに.....。
俺はユニークスキル〈確率〉と同じ時期に手に入れた
ユニークスキル〈真実〉で調べて見ることにした。
(〈モルメル〉は冬を長くすることができるのか?)
- いいえ、ありえません。〈モルメル〉は魔力が非常に低いです。その為、季節を変化もしくは時期を長くすることは絶対に出来ません -
というのがユニークスキル〈真実〉の答えだった。
それなら、何故、年々冬が長くなっているのだろうか。
他に冬を長くしているモンスターがいるのだろうか.....。
もし、いるのであれば、相当、魔力の高いモンスターだろう。
疑問が増えるばかりだった。
とりあえず、ホワイトさんにここ数年でこのエリアになにか異変がなかったか聞くことにした。
「ホワイトさん、ここ数年でなにかこのエリアで異変は起きませんでしたか?」
と、質問してみる。
ホワイトさんは少し考えた後、こう言った。
「そういえば、3年ほど前から遠くの方から見知らぬ魔力を感じます」
「どんな魔力ですか?」
「相当、強い魔力です。なんせ、遠くからここまで伝わるほどの魔力ですから」
ーー なるほど.....。
そういえば、冬の時期が長くなってきたのは3年ほど前からってエイミーさんが言っていた。
ホワイトさんの話とエイミーさんの話が一致する。
ということは、そのモンスターがこの問題を起こしているに違いないだろう。
しかし、まだ確証はない。
俺たちはその確証を確信に変えるために7階層の奥へと進んだ。
流暢な喋り方で俺は最初、ホワイトさんを人間だと思ったが、実は〈トライド〉と同じモンスターだと気付く。
その後、ホワイトさんとテレパシーで会話し、〈トライド〉の過去について少し知ることができた。
だが、これ以上、詮索するのは不謹慎だと思った俺は〈トライド〉のことを聞くのをやめた。
そして、いつか〈トライド〉が自分から話してくれる日まで待つことにしたのだった。
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話は本題へと戻る。
〈モルメル〉を倒さず、農家の人たちの悩みを解消するという内容だ。
しかし、〈モルメル〉を倒さなければ、冬の時期が長くなる一方。
だが、〈モルメル〉を倒してしまうと農家の人々は喜ぶがホワイトさんが可哀想だ。
そして、〈モルメル〉を倒さず、そのままにしておくとホワイトさんは喜ぶが農家の人々が困ってしまう。
どちらかが悲しい思いしてしまうことになる。
俺はどちらも悲しまない方法を考えることにした。
- 10分後 -
俺はまだ考えていた。
いい方法がなにも思いつかないのだ。
すると、ホワイトさんがこう言いだしてきた。
「心を読ませてもらいましたが、貴方たちは間違っています」
ーー 間違っている...?
ホワイトさんはなにを言っているのだろうか.....。
「〈モルメル〉は冬を長くするという言い伝えは存在しません。〈モルメル〉は魔力がほぼなく、輝きを放つことが精一杯です」
ーー確かに.....。
俺はユニークスキル〈確率〉と同じ時期に手に入れた
ユニークスキル〈真実〉で調べて見ることにした。
(〈モルメル〉は冬を長くすることができるのか?)
- いいえ、ありえません。〈モルメル〉は魔力が非常に低いです。その為、季節を変化もしくは時期を長くすることは絶対に出来ません -
というのがユニークスキル〈真実〉の答えだった。
それなら、何故、年々冬が長くなっているのだろうか。
他に冬を長くしているモンスターがいるのだろうか.....。
もし、いるのであれば、相当、魔力の高いモンスターだろう。
疑問が増えるばかりだった。
とりあえず、ホワイトさんにここ数年でこのエリアになにか異変がなかったか聞くことにした。
「ホワイトさん、ここ数年でなにかこのエリアで異変は起きませんでしたか?」
と、質問してみる。
ホワイトさんは少し考えた後、こう言った。
「そういえば、3年ほど前から遠くの方から見知らぬ魔力を感じます」
「どんな魔力ですか?」
「相当、強い魔力です。なんせ、遠くからここまで伝わるほどの魔力ですから」
ーー なるほど.....。
そういえば、冬の時期が長くなってきたのは3年ほど前からってエイミーさんが言っていた。
ホワイトさんの話とエイミーさんの話が一致する。
ということは、そのモンスターがこの問題を起こしているに違いないだろう。
しかし、まだ確証はない。
俺たちはその確証を確信に変えるために7階層の奥へと進んだ。
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