オークなんかにメス墜ちさせられるわけがない!

空倉霰

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海で犯される少年

夏の海でとろけあう

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  もはや言い出すタイミングなんて、どこにも無かった。今更別の物に着替えたいなんて言い出せば、変な意味でラフィールを刺激してしまうような気がした。

 だからボクは大人しくラフィールに従い、海の中をなんとな~く一緒に歩く。腰が浸かるか浸からないかのところで、ちゃぷちゃぷと遊んでいた(結局ご飯は後回しになった)。

「つ、冷たいね……」

 夏の日差しが眩しい。とはいえカラッと乾いた空気のおかげか、さっぱりした夏の暑さという感じで。リゾートだと言うのが頷けるほどの過ごしやすさ。

 そして下半身を包み込むこの海水が、程よく体を冷やしてくれていて。おかげでボクは、少しだけ冷静さを保つ事が出来ていた。

 大丈夫。何もおかしくない。だってボクは男なんだ、男が男物の水着を着て何がおかしい。自然そのもの、普通。なんてことはない……。

「――注目の的だな、オメー。ククク……」
「っ……!」

 ひ、人が気にしないようにしてたことをっ……。……ああ、そうだ。実を言えばさっきから、チクチク刺さるような視線を感じていた。

 好奇の目というか……性的な目と言えばいいのか。砂浜に居るヤツの殆どが、ボクのことをチラチラと見てくる。しかも、「見てませんよ」的なフリをしながら。

「知ってるか? 男って馬鹿なんだぜ。だから今頃、アイツらの頭ン中じゃあ……」
「い、言うなって。いいから、もうっ。……はあ。これじゃあゆっくり海も楽しめないよ……」

 そんな男どもを寄せ付けないためか。ラフィールは先ほどから、ずっとボクの肩に手を回している。周りに見せつけるように、ボクの体を撫でまわしながら。

 おかげで誰かが近寄って来ることは無かった。当然だ、たかがナンパのためだけに命を張る奴は居ないだろう。

 こんな鍛え上げられた体してる奴に……誰が闘いを挑むもんか。ラフィールだって水着を着てるんだ、コイツが筋肉まみれの馬鹿だってことは一目瞭然。誰も近寄るわけがない。……ボク以外は。

「……(ごくっ)」

 こんなに違うものだろうか。ボクとラフィールの水着に、そこまでの差はない。サイズとデザインが幾らか違うだけで、基本は同じ短パンだ。

 だけどラフィールのそれは、ボクとは違って男らしさ全開だった。水着の上にあるのは、鍛え上げられた男の腹筋……。そして腹筋に汗が滴り落ちると、汗で太陽の光が反射されて、腹筋が輝いているようにも見えた。

 ……抱かれたんだよな、これに。ボクは昨日……。この体の全てが、ボクを求めてたんだよな。あんなに力強く、ボクを力いっぱいに……突いて……♡

「はっ。どうした、そんなに見つめて。もう発情しちまったのか?」
「ッ!? ち、違うっ! そうじゃなくてッ……! ……いや、き、筋肉凄いなって思ってただけだよッ……」
「はえー。凄い熱烈な視線を感じたけどなァ。そんなに見たいなら、もっと近くで見ろよ。ほら……」
「わっ……!?」

 き、急に抱き寄せんな馬鹿っ……。ビックリするじゃんかッ……! ていうか、見てるからッ……見られてるからっ。変に視線が集まっててっ、腹筋とかそれどころじゃ……。

「何を焦ってんだよ、さっきから。堂々としてりゃいいだろ別に。悪い事なんざ何もしてねえんだから」
「い、いやあのね……。一応あの、ボク子供……」
「知るかそんなの。いいから、来いよ。こんなガキみてえな深さで泳いでても埒があかねえ」
「えっ。あ、いや、ちょっ。ぼ、ボク泳げなっ……!」

 ラフィールがボクを抱き上げながら、どんどん浅瀬から離れていく。お腹、胸、首……。いつしか、完全にボクの足が届かない深さまで来て。自然とボクはラフィールにしがみついてしまう。

 そして水中での慣れない浮遊感に、ボクが慌てていると。ラフィールのニヤニヤと笑う顔が見えたので。慌ててボクはいつも通りの自分を装おうと試みた……。

「はっ。どうだ? 俺が居ねえと溺れちまうだろ」
「くっ……。ば、馬鹿にしてっ……。自分は立てるからって、い、いい気になるなよっ……! このくらいの深さっ、すぐに慣れるよっ……!」
「そうか。まあどっちでもいいさ。……ここならそう簡単には、バレねえからな」
「ば、ばれ……? ッ~~……!!」

 その時だった。ラフィールが突然、水着の隙間に……手を入れてきた。水中に入ったせいで、ユラユラと無防備になった裾から、太ももを伝うように……。

「ばかっ! こ、こんな所でするつもりなの……!?」
「大丈夫、気づきやしねえって。何も本気でヤるわけじゃねえよ。……ちょっと遊ぶだけさ」
「遊ぶってっ……! つぁッ……♡ ば、ばかぁっ……♡」

 ら、ラフィールの手が……水着の中でッ……♡ ぼ、ボクの中でっ……暴れてるっ……♡ お尻を触られて、変な感じにッ……。

「ひあっ♡♡!! ……や、やぁっ……♡ そこ、触るなあっ……♡」

 ……ごつごつしてるッ……♡ ラフィールの手、大きくて硬くてッ……。な、なのにこんなっ……触手みたいな手付きっ……♡

 や、やばいっ……なにこれっ……♡ ただ触られてるだけなのに、気持ちいいっ……。み、みずのせいっ……? でも、にしてはいつもと快感がっ……♡

「……声を出すなよ、バレちまうぜ?」
「ッ……♡ ふっ……♡ うっ……♡」

 こ、声出すなって言われてもッ……♡ お前に抱きつくのに両手を使っちゃってるのに、どうやって口を塞げってッ……♡

 ……こうするしか、ないじゃんかっ……。お前の体に抱きついて、息を殺すしかっ……。この大きな体で、ボクの喘ぎ声を隠すしかッッ……♡

「んッ……♡!? ……ん♡ ふっ……♡!!」

 ――ぐちゅっ……♡♡ ぬち……くちゅっ……♡♡

「ふっ……ふっ……♡♡ ……や……やらぁっ……♡♡」

 ……来るッ……♡ いま一番、弱い所にッ……♡ ラフィールの指がッ、……人差し指がッ……♡ ボクの、中にッ……♡

「んーーッッッ……♡!! んッ……んぁッッ♡♡♡!! ぁッッ……♡♡♡!!」

 ふ、太いッ……♡ 指なのに、なんでッ……♡ ……お、おちんちんほどじゃないけどッ……♡ これは、これでッ……なんかッ……♡♡

 ずぷぷって入って来るッ……♡ 人差し指の、関節のとこっ……♡♡♡ ゆっくり、ゆっくりボクの中にッ……♡ 少しずつボクの中に、侵入してくるッッ……♡

「ふえああっっっっ……♡♡♡♡♡♡!! ぁぁッ……♡ ぁああッッ……♡♡♡」

 曲げたらそこっ、よ、弱いからッ……♡ やめ、曲げない……♡♡♡ ……曲げ、るなぁッッ……♡♡ やめっ……♡ そこ、感じ……ちゃう、からッッ……♡♡♡

 やめっ……こ、こりゅこりゅっしないでぇっ……♡ そんな、ぐちゃぐちゃにされる感じっ……やあっ……♡ やめっ……♡

「はっ。ほら、言えよ。どこがいいんだ? どこをどうして欲しいのか……ちゃんと言葉にして言ってみろよ」
「このッ……♡ ば、馬鹿にしてっ……♡ こんな、人目のある場所でッ……ボクを辱めてっ……♡ なにが、楽しいっ……♡」
「今日はお前の、恥ずかしがってる顔を見たいンだよ……。いつものお前のとろけるような顔もいいが、今日はな……こういう気分なんだ」
「へ……変態ッ……♡ この、変態……ばかっ……おーくッッ……♡♡ おまえ、なんてっ……お前の指、なんかでっ……感じる、わけっ……♡♡♡」

 暴れまわってるッ……♡ ラフィールの指が、ボクの中でッッ……♡ お、おちんちんとは違う……触手みたいに繊細に、くねくね動いててッ……♡ 今までとは違う快感がッッ……♡

 ……気持ち、いいっ……♡♡ 海水の冷たさとッ、熱く火照ってくボクの体がッ……♡ たまらなくてっッ…………やばいっ……♡♡

「あッ……♡ そ、そこっ……♡♡ ……そこっっ♡♡ こ、こりゅっっ……ってっ……なってるとこっ……♡♡♡ そこっ……♡♡♡」
「ああ……ここか?」
「そうッッ……♡♡♡ ……そこぉ、もっと……弄ってっ……♡♡♡♡ そこ、好きッ……♡ ボクッッ……♡」

 ラフィールの指を、ちょうど……曲げたとこ……♡ ……すきっ♡♡♡ そこ、すきっ……♡♡♡ 体が、びりい……って痺れてっ……♡♡♡♡ 腰が浮いちゃ……♡♡♡

「ひぐっっ♡♡♡!! あっ……ぁぁあっっっ♡♡♡ や……やらぁっっ……♡♡♡♡!!」

 ……すきっ……♡ これ、すきっ……♡♡♡ まるで、アナニーを手伝って貰ってるみたいでッ……♡ いつもより気持ちいいのが、激しくっ……♡

「あっ……♡♡♡ らめっっ♡♡!! い、いきなり……そんな激しくされたらッッ♡♡♡!! あっ、あっ♡ あっっっ♡♡!!」

 す、凄いことになってるッっ……♡ ボクの中で、ラフィールの指がッッ……♡ ……暴れまわってるッッ……♡♡!! ……くちゅくちゅってッ……♡♡♡ ぐちゅぐちゅって、鳴ってるのがわかるッッ……♡♡♡

「い、イクッ……♡ イクッ♡♡♡!! イクッッッ……♡♡♡!! やらっっ……♡♡♡!! み、見られっ……♡ やらああっっっっ♡♡♡!!」

 ――こりゅっッ……♡♡♡ こりゅっ……こりゅっ……♡♡♡ くにゅっ……♡♡♡ ぐちゅっッぐちゅぁっずりゅっっぐじゅっっぬちゅぅっっっ♡♡♡ ねちゅっっくちゅっッッ……♡♡♡ ――ビクンッッ……♡♡♡

「い……イグッッ……♡♡♡ ――いぐッッゥッッ……♡♡♡!!」

 びくんッッ……♡♡♡ びぐっっ……♡♡♡ ぴくっっ……♡♡♡ ……びくんっ♡♡♡ ぴくんっ……♡♡♡ ぴゅっ……♡♡♡ ……びくっ……♡♡♡

「……ふっ……♡ ふーーっ……♡♡♡ ……うあっ……♡♡♡ はっ……♡♡♡ はえっ……♡♡♡」

 ……とくんっ……♡ ぴくっ……ぴくっ……♡♡ ぴゅるっっ……♡ ……びく……びくんっ……♡♡ びく……♡♡♡

「……はっ……♡ はっ……♡ ……はぇっ……あっ……♡♡」

 ……い、いっちゃった……♡ こんな、こんな一目のある場所で……ボク……♡ イかされ、ちゃった……♡ ……ラフィールの、ゆびっでっ……♡♡

「はっ……。ほらみろ。……やっぱり可愛いじゃねえか、お前……」
「ん……♡ ふっ……♡ ちゅっ……♡ れあっ……♡」

 ……ばか……♡ こんなの、卑怯だって……♡ イったばかりのキス、なんて……♡ ボク、一番弱いのに……♡

 ……すきっ……♡♡ このキス、すきっ……♡♡ 唇も、舌も、心も……全部あったかくて……♡♡ だいすき……♡♡

「……なあ。お前……どう思う?」
「はえ……♡ ……な、なにがあ……♡」
「この海によォ……。いや、この世界にさ……。――お前より魅力的な奴なんざ、居るわけねえと思うんだわ」
「ッ……♡」
「で、だよ。……お前はどうなんだよ? 俺より魅力的な奴……居るのか? ……教えてくれよ、今……この場で」

 ……や、やっぱりお前、卑怯だ。こんな状況で、こんな今に聴くなんて……♡ ……そ、それは……♡

「……それはっ……♡ は、反則、だろ……♡」
「反則ゥ?」
「こんなっ……♡ こんな、お前のことしか、考えられない時に聞くなんてっ……♡ 反則だよっ……♡ ……そういうのは、もっとっ……落ち着いた時でないと、わかんないよっ……♡」
「……はっ。ああ、そうだったな。……悪かったよ」

『こらーーっ!』

「あえ……? あっ……」

 その時だった……。突然砂浜の方から、誰かの声が聴こえて来た。その声に釣られて、砂浜の方を見てみると……。こっちに向かって誰かが泳いできていたので。慌ててボクはラフィールから距離を取ろうとする。

「あー……やべ。見つかっちまった」
「こらーっ! 二人共、こんなとこで何やってんのっ! 駄目でしょこんな所で! こらっ!」
「……♡ す、すみません……つい……♡♡」

 監視員の人か……。そっか、そりゃ怒られるよな……。こんな一目のある場所で……。……いやでも、よくわかったなこの人。一応海の中でしてたから、そうそう見えないとは思うんだけど……。

「あのね! そういうのはね! こう……あれなの! 二人きりの時にするものなの! ムードとか何とかこうっ……二人っきりで……ほら! わかるでしょ!」
「ま、まあ……。あの、つい……流れに流されたというか……あはは」
「第一ねえ! お姉ちゃんはもうちょっと貞操観念っていうものをねえ! 持ったほうがいいと思うよ本当!? 発情しちゃうから仕方ないとは思うけどっ、何もこんな人目のある場所で……!」
「はあ……。す、すみません……本当……。……って、え? 『お姉ちゃん』……?」
「それから兄ちゃんっ!! 自分が強いからってどこでもヤっていいって訳じゃないんだからね!? こんな危ない場所でするなんて……! お姉ちゃんのことをもっと大事にしてよ!! わかってんのソコントコッッ!! おらっ!」
「はは、悪かったよ。そう怒んなって。初めての水着だ、テンション上がっちまったんだよ」

 ……あれ。この監視員、やけに背が低いな。なんか妙な付け髭とメガネつけてるし……。声もなんか聴いたことあるし……。ていうかこの喋り方、どこかで……。

「テンションあがったら何でも許されると思うなよっ! そういうのはね、こ、更衣室でとかっ……! もっと人目のつかない場所で……!」

「……ねえ。君、もしかして……。――マサト?」

「ぎくッッ!?!?」
「あ、やっぱりそうだ。マサトだ……。……どうしてこんな所に、監視員のバイト?」
「なわけあるかいっ! ……お、おれはっ! おれは、二人を見張りに来たんだよっ! そしたら案の定、こんな所でこんなえっちな事ッ……!! く、くああああっっっ!!」

 マサトは怒りに身を任せて、付け髭やらの変装道具を投げ捨てた。ああ、やっぱりマサトだ。この可愛い顔、見間違えるわけがない。

 ……っていうか、あ、み、見られた。一番見られたらマズイ子に。……凄い怒ってる。めちゃめちゃ怒ってる。髪を掻きむしって、めちゃめちゃ切れてる……。いや、そりゃそうか……。……怒るよ、そりゃ……。

「と、とりあえずッ……!! 二人共海からあがれーーーっっ!! お説教だかんなあああああああッッッッ!!」
「は、はい……。ごめんなさい……」
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