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第37話 ついに復活!ドンケル王国の大魔王
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大魔王の顔は、喜びに満ち溢れていた。
「ついに、実体を手に入れた。これで自由に動き回れる。命令したことをなかなか達成できなかったホーフー達のことも、少しは褒めてやらなくてはな」
大魔王はそう言うと、地球へと出発する。
「地球征服に邪魔なジュエリー王国の戦士とプリンセスを倒してやる!」
大魔王が地球でやることは、それが一番の目的となっていた。
今日は朝からどんよりとした天気だった。これからまた何か悪いことが起こるような感覚を愛華は感じていた。窓の外をぼんやりと眺めながら、そんなことを考えていると誰かが肩をポンポンとたたいてくる。振り返ると、希実だった。
「さっきからずっとぼーっとしているみたいだけど、どうかしたの?」
希実の言葉に愛華はゆっくりと頷く。
「新しい力を手に入れたけど、やっぱり優美さん含めた4人全員がいないで大魔王と戦うことになったら不安あるんだよね。昨日ホーフーが1万人分の心の輝きを集めきったって言ってたし、今すぐ襲ってきてもおかしくない気がする」
愛華の言うことに相槌を打ちながら聞いていた希実は、
「確かにドンケル王国の目的に1つが達成された今、何が起こるか読めないところはあると思う。でも優美さんだって、姿を見ることはできないけど、きっと近くにいるよ。私たちは4人でジュエリー王国の戦士、Shining Guardiansでしょ。協力して立ち向かえば、どんな危機だって乗り越えられるって私は信じているから」
と言う。愛華もそう思えるようにしたいという気持ちを込めて、希実に笑いかける。希実もそれに微笑み返した。
そのとき、学校を大きな揺れが襲う。愛華が窓の方に顔を受けると、外に巨大な人のようなものが見えることに気づく。愛華は希実と顔を見合わせると、意を決して外に飛び出す。校門を出た所で同じように出てきた夢ちゃんと合流すると、巨大な人のようなものがいる方向へと走って向かう。それは愛華たちの存在を認めると、高笑いをしてから口を開いた。
「お前たちが忌々しきジュエリー王国の戦士たちだな。お前たちにとって、地球で過ごすのは最後となるだろう。かわいそうなやつらだ。1人欠けたまま戦い挑まなくてもよかろうに。お前たちが無駄な抵抗をするから、ドンケル王国の地球征服計画は進行が遅れているのだ」
愛華はそんな大魔王の言葉に怒りを感じながら、口を開く。
「あなたには私たちが3人にしか見えないかもしれない。けど、私たちは目には見えない前世のつながりと今の世界の友情の2つでつながっているの」
夢ちゃんも
「愛華ちゃんの言う通りよ。前世でのつながりは私たちを引き合わせたけど、今こうして一緒に戦うだけじゃなくて、おしゃべりを楽しんだり、一緒に遊んだりするのは友情っていう現在のつながりによる結びつきが強いからだと思う」
と答える。希実も同意するように
「愛華と夢ちゃんの言うとおりだよ。一緒にいればなんだってできるって私は信じている。まずはあなたを倒して、平和な世界を取り戻してみせる」
と言ってくる。大魔王は終始高笑いをしていた。そのとき、クォーツとプリンセスもその場に駆け付けた。
「お母様の決死の封印を解いたあなたのこと、私は今度こそ戦士の皆さんと協力して倒してみせます」
プリンセスの言葉から、愛華は強い決意を感じ取った。
「クォーツもできることで支えていくクク」
クォーツも小さいながらも一緒に戦う決意を固めているように感じる。
「ルビーパワーチャージ、シャイニング・フォルティッシモ」
「トパーズパワーチャージ、シャイニング・フォルティッシモ」
「アメジストパワーチャージ、シャイニング・フォルティッシモ」
「炎と愛の戦士、シャイニールビー」
「光と希望の戦士、シャイニートパーズ」
「癒しと創造の戦士、シャイニーアメジスト」
まず、愛華は希実、夢ちゃんと変身し、シャイニングバトンでそれぞれ技を出す。
「ルビー・ラブアタック」
「トパーズ・フューチャー」
「アメジスト・ヒール」
しかし、大魔王は全て跳ね返し、大きく息を吸うと町中の人々の心の輝きを奪い去って、さらに巨大化した。プリンセスもダイヤモンドの力を発動するが、それをも大魔王は跳ね返す。できる範囲の抵抗する術をすべて失ったルビーたち戦士とプリンセス、クォーツを掴み、大魔王は空中に向かう。ルビーたちの意識はドンケル王国に向かっていることも知らず、次第に薄れていった。
「ついに、実体を手に入れた。これで自由に動き回れる。命令したことをなかなか達成できなかったホーフー達のことも、少しは褒めてやらなくてはな」
大魔王はそう言うと、地球へと出発する。
「地球征服に邪魔なジュエリー王国の戦士とプリンセスを倒してやる!」
大魔王が地球でやることは、それが一番の目的となっていた。
今日は朝からどんよりとした天気だった。これからまた何か悪いことが起こるような感覚を愛華は感じていた。窓の外をぼんやりと眺めながら、そんなことを考えていると誰かが肩をポンポンとたたいてくる。振り返ると、希実だった。
「さっきからずっとぼーっとしているみたいだけど、どうかしたの?」
希実の言葉に愛華はゆっくりと頷く。
「新しい力を手に入れたけど、やっぱり優美さん含めた4人全員がいないで大魔王と戦うことになったら不安あるんだよね。昨日ホーフーが1万人分の心の輝きを集めきったって言ってたし、今すぐ襲ってきてもおかしくない気がする」
愛華の言うことに相槌を打ちながら聞いていた希実は、
「確かにドンケル王国の目的に1つが達成された今、何が起こるか読めないところはあると思う。でも優美さんだって、姿を見ることはできないけど、きっと近くにいるよ。私たちは4人でジュエリー王国の戦士、Shining Guardiansでしょ。協力して立ち向かえば、どんな危機だって乗り越えられるって私は信じているから」
と言う。愛華もそう思えるようにしたいという気持ちを込めて、希実に笑いかける。希実もそれに微笑み返した。
そのとき、学校を大きな揺れが襲う。愛華が窓の方に顔を受けると、外に巨大な人のようなものが見えることに気づく。愛華は希実と顔を見合わせると、意を決して外に飛び出す。校門を出た所で同じように出てきた夢ちゃんと合流すると、巨大な人のようなものがいる方向へと走って向かう。それは愛華たちの存在を認めると、高笑いをしてから口を開いた。
「お前たちが忌々しきジュエリー王国の戦士たちだな。お前たちにとって、地球で過ごすのは最後となるだろう。かわいそうなやつらだ。1人欠けたまま戦い挑まなくてもよかろうに。お前たちが無駄な抵抗をするから、ドンケル王国の地球征服計画は進行が遅れているのだ」
愛華はそんな大魔王の言葉に怒りを感じながら、口を開く。
「あなたには私たちが3人にしか見えないかもしれない。けど、私たちは目には見えない前世のつながりと今の世界の友情の2つでつながっているの」
夢ちゃんも
「愛華ちゃんの言う通りよ。前世でのつながりは私たちを引き合わせたけど、今こうして一緒に戦うだけじゃなくて、おしゃべりを楽しんだり、一緒に遊んだりするのは友情っていう現在のつながりによる結びつきが強いからだと思う」
と答える。希実も同意するように
「愛華と夢ちゃんの言うとおりだよ。一緒にいればなんだってできるって私は信じている。まずはあなたを倒して、平和な世界を取り戻してみせる」
と言ってくる。大魔王は終始高笑いをしていた。そのとき、クォーツとプリンセスもその場に駆け付けた。
「お母様の決死の封印を解いたあなたのこと、私は今度こそ戦士の皆さんと協力して倒してみせます」
プリンセスの言葉から、愛華は強い決意を感じ取った。
「クォーツもできることで支えていくクク」
クォーツも小さいながらも一緒に戦う決意を固めているように感じる。
「ルビーパワーチャージ、シャイニング・フォルティッシモ」
「トパーズパワーチャージ、シャイニング・フォルティッシモ」
「アメジストパワーチャージ、シャイニング・フォルティッシモ」
「炎と愛の戦士、シャイニールビー」
「光と希望の戦士、シャイニートパーズ」
「癒しと創造の戦士、シャイニーアメジスト」
まず、愛華は希実、夢ちゃんと変身し、シャイニングバトンでそれぞれ技を出す。
「ルビー・ラブアタック」
「トパーズ・フューチャー」
「アメジスト・ヒール」
しかし、大魔王は全て跳ね返し、大きく息を吸うと町中の人々の心の輝きを奪い去って、さらに巨大化した。プリンセスもダイヤモンドの力を発動するが、それをも大魔王は跳ね返す。できる範囲の抵抗する術をすべて失ったルビーたち戦士とプリンセス、クォーツを掴み、大魔王は空中に向かう。ルビーたちの意識はドンケル王国に向かっていることも知らず、次第に薄れていった。
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