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神の依頼
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礼拝堂に入ると少年は奥の部屋にクルス達を招いた。部屋は調律師の修行場を思い出させるような殺風景で何も無い部屋だが、そこには石造りのテーブルと向かい合った椅子が置いてある。
「こんな所でごめんね。転送門の近くでシスの加護を受けた場所がここしかなかったんだ。神の加護を受けてるからさっきのように敵が襲ってくることもないから安心して」
「では、改めまして、僕が使者の如月 美雨よろしく。堅苦しいの嫌いだから美雨って呼んで」
そう挨拶する少年はショートカットの少しだけ茶色がかった黒髪の幼い顔つきで身長はリナリーよりも低い。幼いと言うよりも可愛いと表現した方が適切だろうか、とても美しく整った顔立ちである。
クルス達は続けて自己紹介を行う。
「初めまして、俺は『時の守人』のクルス ランドルフ。」
「そんでわたしは同じくタイムガーディアンのリナリー シーカーだよ、よろしくね!」
「きさらぎ…みう、なんか人界人みたいな名前だね。いいなーかっこいい」
人界かぶれのリナリーがまず名前に食いつく。
「ははっ!そらそうだよ、僕は元人界人だからね」
二人は少し驚く。
「人界人が神の使者…そんな事があるのか。いや、失礼。別に見下している訳じゃないんだ。俺達は神界について何も知らない…教えてくれないか」
「神は素質のあるものを従者として神界に『転生』させる。そして、転生したものは神の使者となるんだ。まぁ使者と言っても僕みたいに神と友達みたいな関係もあれば、兵隊みたいに扱っている神もいるけどね」
クルスは気になっている先程の敵襲について美雨に質問する。
「美雨はさっきの者達について何か知ってそうだけど…奴らは何者なんだ?」
「あぁ、神界に着いて早々大変だったね。本当は僕が片付けるつもりだったんだけど助太刀に入る前に二人共やっつけちゃうんだもん。出るタイミングを完全に失ったよ」
「奴らは『シヴァの使者』さ」
「シヴァ?!…シヴァってのは破壊神シヴァの事か?」
クルスが驚きの表情で聞き返す。
「何故シヴァの使者が俺達…いや、リナリーを狙っているんだ?」
「今回の依頼にも関係してるから依頼内容と合わせて説明するね」
そう言うと美雨はテーブルをタップする。するとテーブルの上に人界のインターネット記事が複数表示される。
「これはね最近、人界で騒がれ出した事について書かれたものなんだけど。」
「あー知ってる。霊界人がよく人界に迷い込んじゃうやつでしょ。『物怪だ、妖怪だ、魔物だ』なんか騒がれてるやつ。調律師にもこの手の依頼、最近になって急に増えたんだよね」
人界の情報にも詳しいリナリーが少し寂しそうな顔で話す。
「そう。もちろん霊界の人達が悪さをしている訳じゃない事は僕は知ってるんだけど人界の人達は『未知のもの』に対して恐れを抱くんだよ。だから余計騒がれちゃう」
「リナリーがさっき言ったように最近になって『自然発生的な時空間移動』の数が急に増えたんだ。今回はその調査を依頼したい」
「その調査とシヴァの使者になんの関係があるんだ?」
クルスが問いかける。
「クルスは自然発生的な時空間移動がどうやって起こるか知ってるよね」
「部分的に世界間の時間速度の歪みが等速度になってしまった時にその近くにある人、物が時空間移動されてしまう現象。」
クルスは学校で学んだ発生原理を話した。
違う速度で進んでいる各世界。この神界なら1倍速、霊界は5倍速、人界は10倍速である。稀に部分的に時空間が歪み時間速度が通常の速度でなくなってしまう箇所が発生してしまいその速度が他の世界と同じになってしまう『等速度』になった場合に一時的に二つの世界同士が繋がり、そこに飲み込まれると別の世界へ移動してしまうのだ。
「そう。等速度になるにはある程度近い時間速度同士じゃないといけないし、この神界と天界にはエントランス以外には『時空間壁』があるから入る事が出来ない。だから結果的に人界と霊界に発生する事故みたいなものだね」
「その事故が最近になって急に多くなってる原因が人界の時間速度の低下なんだ」
「時間速度の低下?人界のか?」
「うん。ここからは『極秘依頼』の内容になるから他言はしないでね。あ、あと気づいてるとは思うけどこの後の話を聞くと依頼のキャンセルも出来ないけど大丈夫?」
美雨は念の為と言った言い回しで二人に問いかける。クルスとリナリーは顔を見合わせお互いに相槌をうちクルスが答える。
「大丈夫だ。話してくれ」
「では、」
そう言いながら美雨が再びテーブルをタップすると霊界と神界の時間軸のイメージのようなものが表示される。
「これは霊界と神界の時間軸を簡単に描いたものなんだけど。例えば、この人界の時間速度が少しずつ遅くなって霊界と同じ速度になったらどうなると思う?」
「世界自体が等速度になるってことか。完全に二つの世界が繋がる…」
「そう。霊界と人界が繋がって一つの世界になる。そうなると…」
「世界中が大混乱だな。」
「そうなんだよね。ただでさえ、同じ種族同士で争う世界同士にいきなり『異世界人と仲良く』出来るはずがない。僕ら人界人は霊界の人達と違って他の世界を知らないからね。でもそれだけじゃないんだ」
美雨はテーブル上に描かれたイメージを操作し神界、そして魔界を表示させる。
「わかりやすく人界と霊界で説明したけど実はこのままではこの四つの世界全てが等速度になってしまう。そして、『元の形』に戻るんだ」
「元の形?」
リナリーが問いかける。
「うん。元々神界、霊界、人界そして魔界は一つの世界だった…らしい。でも大昔とある戦争で世界は四つの世界に別れた。天界は今と変わらない『核の帰る場所』として別世界だったらしい」
「そして、世界を四つに分けたのが当時の破壊神なんだ。これが今の形の世界創世の始まりだね。そして、今この世界を元の形に戻そうとしている者がいる…それが現破壊神のシヴァなんだ」
話が大きすぎてなかなか頭の整理が追いつかないクルスとリナリー。
「そのシヴァの使者がなんでわたしを連れていこうとするの?」
リナリーは自身の能力と出生に関係があるのではと感じたがあえて時空間破壊を話に出さず問いかけた。
「それはリナリーの能力が唯一破壊神に対抗出来る可能性があるからだろうね。時空間破壊が使えるんだろ。安心してよ、これを知ってるのはシスの使者とシヴァの使者の一部のはずだ。」
「と、実は僕も今はこれくらいしかわからない。シスはシヴァの強行を止める策を練っている。僕達の役目はその為の情報を集めることだ。何か聞きたいことがあるならシスに会った時に聞けばいいよ。」
美雨はまるでリナリーの思いを知っているかのように綺麗な瞳でリナリーを見つめる。
リナリーは年下の少年に直視され照れくさそうに頷く。
「話はわかった。それで俺達は何をすればいいんだ?」
「まずは人界で破壊点を探す。そして可能であれば削除する。それを行えるのがリナリー、君の時空間破壊なんだ」
「破壊点って言うのはなんなんだ?」
「時間速度を下げる為の杭みたいな物さ。シヴァは使者を使って人界に破壊点を打ち込んでいる。人界速度を霊界にまで落とすのに必要な破壊点は13箇所。もし破壊点が全て打ち込まれてしまえば二つの世界は完全に一つになってしまう。」
「破壊点の二つは確認出来ているんだ。まずはそこに向かいリナリーの時空間破壊で消してもらいたいんだけどいいかな?」
「わかった。任せて!」
美雨が笑顔を見せる。
そして着替えをするといいクルスに部屋から出るように伝えた。
「なんで俺なんだよ。出るならリナリーだろ」
そう言うクルスに美雨に悪戯っぽい表情で答えた。
「あ、言ってなかったけど僕は『女』だよ。それでもまだここにいる?僕は別にいいけど」
「ええぇぇぇぇえ!!!」
顔を赤面させるクルスの横でリナリーの神界中に響き渡るのではかないという程の驚きの悲鳴に大笑いする美雨なのであった。
「こんな所でごめんね。転送門の近くでシスの加護を受けた場所がここしかなかったんだ。神の加護を受けてるからさっきのように敵が襲ってくることもないから安心して」
「では、改めまして、僕が使者の如月 美雨よろしく。堅苦しいの嫌いだから美雨って呼んで」
そう挨拶する少年はショートカットの少しだけ茶色がかった黒髪の幼い顔つきで身長はリナリーよりも低い。幼いと言うよりも可愛いと表現した方が適切だろうか、とても美しく整った顔立ちである。
クルス達は続けて自己紹介を行う。
「初めまして、俺は『時の守人』のクルス ランドルフ。」
「そんでわたしは同じくタイムガーディアンのリナリー シーカーだよ、よろしくね!」
「きさらぎ…みう、なんか人界人みたいな名前だね。いいなーかっこいい」
人界かぶれのリナリーがまず名前に食いつく。
「ははっ!そらそうだよ、僕は元人界人だからね」
二人は少し驚く。
「人界人が神の使者…そんな事があるのか。いや、失礼。別に見下している訳じゃないんだ。俺達は神界について何も知らない…教えてくれないか」
「神は素質のあるものを従者として神界に『転生』させる。そして、転生したものは神の使者となるんだ。まぁ使者と言っても僕みたいに神と友達みたいな関係もあれば、兵隊みたいに扱っている神もいるけどね」
クルスは気になっている先程の敵襲について美雨に質問する。
「美雨はさっきの者達について何か知ってそうだけど…奴らは何者なんだ?」
「あぁ、神界に着いて早々大変だったね。本当は僕が片付けるつもりだったんだけど助太刀に入る前に二人共やっつけちゃうんだもん。出るタイミングを完全に失ったよ」
「奴らは『シヴァの使者』さ」
「シヴァ?!…シヴァってのは破壊神シヴァの事か?」
クルスが驚きの表情で聞き返す。
「何故シヴァの使者が俺達…いや、リナリーを狙っているんだ?」
「今回の依頼にも関係してるから依頼内容と合わせて説明するね」
そう言うと美雨はテーブルをタップする。するとテーブルの上に人界のインターネット記事が複数表示される。
「これはね最近、人界で騒がれ出した事について書かれたものなんだけど。」
「あー知ってる。霊界人がよく人界に迷い込んじゃうやつでしょ。『物怪だ、妖怪だ、魔物だ』なんか騒がれてるやつ。調律師にもこの手の依頼、最近になって急に増えたんだよね」
人界の情報にも詳しいリナリーが少し寂しそうな顔で話す。
「そう。もちろん霊界の人達が悪さをしている訳じゃない事は僕は知ってるんだけど人界の人達は『未知のもの』に対して恐れを抱くんだよ。だから余計騒がれちゃう」
「リナリーがさっき言ったように最近になって『自然発生的な時空間移動』の数が急に増えたんだ。今回はその調査を依頼したい」
「その調査とシヴァの使者になんの関係があるんだ?」
クルスが問いかける。
「クルスは自然発生的な時空間移動がどうやって起こるか知ってるよね」
「部分的に世界間の時間速度の歪みが等速度になってしまった時にその近くにある人、物が時空間移動されてしまう現象。」
クルスは学校で学んだ発生原理を話した。
違う速度で進んでいる各世界。この神界なら1倍速、霊界は5倍速、人界は10倍速である。稀に部分的に時空間が歪み時間速度が通常の速度でなくなってしまう箇所が発生してしまいその速度が他の世界と同じになってしまう『等速度』になった場合に一時的に二つの世界同士が繋がり、そこに飲み込まれると別の世界へ移動してしまうのだ。
「そう。等速度になるにはある程度近い時間速度同士じゃないといけないし、この神界と天界にはエントランス以外には『時空間壁』があるから入る事が出来ない。だから結果的に人界と霊界に発生する事故みたいなものだね」
「その事故が最近になって急に多くなってる原因が人界の時間速度の低下なんだ」
「時間速度の低下?人界のか?」
「うん。ここからは『極秘依頼』の内容になるから他言はしないでね。あ、あと気づいてるとは思うけどこの後の話を聞くと依頼のキャンセルも出来ないけど大丈夫?」
美雨は念の為と言った言い回しで二人に問いかける。クルスとリナリーは顔を見合わせお互いに相槌をうちクルスが答える。
「大丈夫だ。話してくれ」
「では、」
そう言いながら美雨が再びテーブルをタップすると霊界と神界の時間軸のイメージのようなものが表示される。
「これは霊界と神界の時間軸を簡単に描いたものなんだけど。例えば、この人界の時間速度が少しずつ遅くなって霊界と同じ速度になったらどうなると思う?」
「世界自体が等速度になるってことか。完全に二つの世界が繋がる…」
「そう。霊界と人界が繋がって一つの世界になる。そうなると…」
「世界中が大混乱だな。」
「そうなんだよね。ただでさえ、同じ種族同士で争う世界同士にいきなり『異世界人と仲良く』出来るはずがない。僕ら人界人は霊界の人達と違って他の世界を知らないからね。でもそれだけじゃないんだ」
美雨はテーブル上に描かれたイメージを操作し神界、そして魔界を表示させる。
「わかりやすく人界と霊界で説明したけど実はこのままではこの四つの世界全てが等速度になってしまう。そして、『元の形』に戻るんだ」
「元の形?」
リナリーが問いかける。
「うん。元々神界、霊界、人界そして魔界は一つの世界だった…らしい。でも大昔とある戦争で世界は四つの世界に別れた。天界は今と変わらない『核の帰る場所』として別世界だったらしい」
「そして、世界を四つに分けたのが当時の破壊神なんだ。これが今の形の世界創世の始まりだね。そして、今この世界を元の形に戻そうとしている者がいる…それが現破壊神のシヴァなんだ」
話が大きすぎてなかなか頭の整理が追いつかないクルスとリナリー。
「そのシヴァの使者がなんでわたしを連れていこうとするの?」
リナリーは自身の能力と出生に関係があるのではと感じたがあえて時空間破壊を話に出さず問いかけた。
「それはリナリーの能力が唯一破壊神に対抗出来る可能性があるからだろうね。時空間破壊が使えるんだろ。安心してよ、これを知ってるのはシスの使者とシヴァの使者の一部のはずだ。」
「と、実は僕も今はこれくらいしかわからない。シスはシヴァの強行を止める策を練っている。僕達の役目はその為の情報を集めることだ。何か聞きたいことがあるならシスに会った時に聞けばいいよ。」
美雨はまるでリナリーの思いを知っているかのように綺麗な瞳でリナリーを見つめる。
リナリーは年下の少年に直視され照れくさそうに頷く。
「話はわかった。それで俺達は何をすればいいんだ?」
「まずは人界で破壊点を探す。そして可能であれば削除する。それを行えるのがリナリー、君の時空間破壊なんだ」
「破壊点って言うのはなんなんだ?」
「時間速度を下げる為の杭みたいな物さ。シヴァは使者を使って人界に破壊点を打ち込んでいる。人界速度を霊界にまで落とすのに必要な破壊点は13箇所。もし破壊点が全て打ち込まれてしまえば二つの世界は完全に一つになってしまう。」
「破壊点の二つは確認出来ているんだ。まずはそこに向かいリナリーの時空間破壊で消してもらいたいんだけどいいかな?」
「わかった。任せて!」
美雨が笑顔を見せる。
そして着替えをするといいクルスに部屋から出るように伝えた。
「なんで俺なんだよ。出るならリナリーだろ」
そう言うクルスに美雨に悪戯っぽい表情で答えた。
「あ、言ってなかったけど僕は『女』だよ。それでもまだここにいる?僕は別にいいけど」
「ええぇぇぇぇえ!!!」
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