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七星学園編

4話 転生者同盟結成

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(ルーザー)俺達は入学式を終えて教室で待機していた。しばらくすると担任の先生がきて説明を開始した。

 Aクラスの担任の名前は「ジャン.マッケンリー」先生だ。

(ジャン)早速我が学園についての説明にはいる。
 1 我が学園では授業を行わない。

 2 学生は「七星寮」での生活を義務とし、生活費は自力で稼ぐ事。

 3 家族からの一切の支援を禁止とする。

 4 七星学園の生徒として、世界平和に貢献し、稼いだお金の6割を学園に寄付すること。世界平和への貢献度の高い者程学園内で優遇されていく。その手段は問わないものとする。

 5  学園内で行われるイベントには全て参加する事。一度でも参加しなかった場合、強制的に退学とする。

 以上だ。質問のある奴はいないか?

(ルーザー)あのー七星剣にはどうすればなれるんですか?

(ジャン先生)いきなり凄い質問をする新入生だな。

 七星剣になるにはまずは七星剣のメンバーよりも世界平和に貢献していることが第一前提だ。その上で模擬戦で勝利する事。
 七星剣のメンバーは1年、2年と時間をかけて貢献度を稼いできた。その貢献度を上回るのは容易ではない。かつて一年生で七星剣を名乗ることができたのは、一人もいない。今の七星剣も最初から凄かったわけではない。

 七星剣になれば一般生徒とは比べ物にならない程の優遇をうける。頑張って精進することだ。

(ルーザー)それで、この学園で世界平和に貢献と言いますが上級生の皆さんはどうやって貢献してるのでしょうか?

(ジャン)1番人気なのは生死を問わない犯罪者の始末だ。少し危険な任務ではあるが、そういう奴らが生きてると市民への被害が甚大ではないからな。それなりの報酬も貰えるってもんだ。1番わかりやすいだろ?
 他にも、困っている人を助ける便利屋みたいな事をする学生や、魔物を狩に行っている学生もいる。

 世界平和に貢献する方法はいくらでもある。この世界全体が無法地帯と言っても良い。あちこちで事件は起こっている。

 我が学園はそんな世界の秩序を保つ目的で作られた超エリート校だ。
 ちゃんと理解したかな?

 ざわつく一同。とんでもない場所だ。エリート校って言ったら普通は学費免除だとか、特別待遇だとかあるだろ!
 とかなんとか騒ぎ立てる一同に喝を入れる担任のジャン先生。

(ジャン)ごちゃごちゃ言ってる暇があったらどうすれば世界に貢献できるのかを考えろ! もうすでにお前らは自給自足の生活を余儀なくされている。飢え死にしたくなければやるしかないんだ!わかったか!

 静まる一同

(ルーザー)ジャン先生のいう通りだ。こうしてる間に金になる仕事が一つ二つと減っていくわけだし、俺は作戦を練るとするよ。
(レイシア)私はルー君と一緒に行動するわ。
 ねえジャン先生、貢献活動は何も単独でなくても良いのよね?

(ジャン)もちろんだ。強い仲間、仲良しの仲間と協力する事も、単独で行動するも自由だ。

(レイシア)じゃあ決まりね。ルー君、一緒に行動しましょう。

(ルーザー)てかルー君て!いや、案外嫌いな響きじゃないな。

(レイシア)ルー君も私の事呼び捨てで呼んでよ。レイシア王女なんて呼ばれ方はあまり好きじゃない。

(ルーザー)わかったよレイシア。

(ユリウス)ちょっと待った。それなら俺も一緒に行かせてくれ。

(マリン)あの、私も混ぜて欲しいです。

(ダーミア)ぼ、僕も。

(アリア)私も良いかしら?

(レオン)俺もだ。模擬戦では負けたがルーザーは俺達にとっては次の目標なんだ。悪いが一緒に行かせてもらうぜ。

(レイシア)ちょっと!私はルー君と二人きりで行きたいの!邪魔しないでくれる?

(ルーザーの心の声)よし、ちょうど良い。こいつらとは繋がりたいと思っていたところだ。模擬戦での戦い方を見た所、異世界アニメに憧れたオタクっぽい雰囲気がでていた。ほぼ間違いなく転生者だ。
 ルーザーは突然の問いをした。
(ルーザー)君達は異世界アニメがすきか?


 6人とも動きが固まった。

(ダーミア)もしかして、転生者なの?
(アリア)え、まさか。
(ユリウス)大好きだー!異世界アニメは最高だ。
(マリン)異世界アニメの話ならいくらでも語れるです。
(レオン)そういや、模擬戦でそんな話をしたな。

(ルーザー)よーし、転生者で、しかも異世界アニメが好きならば大歓迎だ。共に青春しようではないか!

 こうして1時間ほど異世界アニメの話で盛り上がったルーザー達。その後、転生前の経歴や、どんな技が使えるのかとか互いを知るため情報共有し、7人で転生者同盟を結成したのだった。

(ルーザー)俺達の現在の所持金ではせいぜい1週間程度しか生活できない。ここで黙って何もしなければ金は尽きて餓死してしまう。

 そこでまず、皆の意見を聞きたい。

(ユリウス)竜狩りをするのだー!それが1番稼げる!

(マリン)私は一攫千金よりも、安定した報酬が望める仕事を探した方が後々楽だと思うです。

(ルーザー)マリンの言う事はもっともだ。指名手配犯を捕まえて報酬を得てもその場しのぎにしかならない。また次の仕事を探さなくてはならない。竜狩りは1度に貰える報酬は高いが、時間効率が悪いからいつまでもそれメインでやるわけには行かない。しかし、所持金の少ない今の俺達には必要。

世界平和に貢献しながら、常に安定して報酬を手に入れるためにはやはり、これしかない!

 俺達7人で大きな会社を設立し、がっぽり儲ける。

 その会社は世の中の負け組集団、無法者集団にとっての生きる場所となる。これなら世界平和に貢献しながらお金を稼ぐ事が可能だ。

(レオン)名案だが、しかし会社を設立したとして無法者達が簡単に更生して俺達の言う事を聞くとは思わないが。
それに会社を設立するための資金集めが必要になる。

その資金集めはどうするんだ?

(ルーザー)世の中の負け組や、無法者達については俺のスキル「負け組の首領」が常に発動している。今この瞬間もな。

自らを負け組と蔑む者、あるいは一般的に負け組と呼ばれる人間に対し、「カリスマ性」を発揮する。このスキルがあれば、
そういう人達が集まってくる。

(レオン)負け組の首領(ドン)か。そういう会社を作るならそのスキルは素晴らしいな。

(ルーザー)子供の頃からずっとこのスキルの使い方は色々考えてきてたんだ。

俺はこの異世界でやりたい事がいくつかあり、その全てを成し遂げたいと思っている。

1 困っている人を助ける

2 犯罪ゼロの世の中を作る

3 世界一のお金持ちになる

4 幸せは皆んなで共有し、平和な世の中を作る

どうだ?負け組として転生してきた俺達にとって夢のある話だとおもわないか?

(マリン)凄く良い話しなのです。憧れた勝ち組の生き方。私達の前世は人に助けを求めるしか出来なかった負け組人間です。

せっかく異世界に転生して素晴らしい力を手にいれたのだから、今度は私達が負け組人生を歩む人達を導いてゆくのです。
それで、資金集めはどうするのです?

(ルーザー)俺達7人は全員ランクがレッド以上。間違いなく皆強い。
効率よく資金集めするには、3チームに分かれて行動し、役割を分担しよう。
(レイシア)私はルー君と一緒が良い!
(ルーザー)ダメだ!レイシアは強い。チーム全体のバランスを考えて3チームそれぞれにリーダーを設定する。
(レイシア)むー!

犯罪者狩りチームは俺がリーダー。

困ってる人を助ける便利屋チームのリーダーはレイシア

竜狩りチームのリーダーはユリウス

ユリウスのチームは竜を相手にするので3人にしよう。

後はレオン、ダーミア、マリン、アリアがどのチームに入るかは、恨みっこなしのじゃんけんで決めようか。

そしてチームが決まった。

犯罪者狩りチーム ルーザーとアリア

便利屋チーム   レイシアとマリン

竜狩りチーム   ユリウスとレオンとダーミア

こうして計画を立てた7人は世界平和に貢献するため、行動を開始するのだった。

つづく


次回 資金集め開始






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