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*最終章*
キケンな放課後(2)
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「……あいつら、俺から優芽を本気で奪おうとは思ってないと口では言ってても、やっぱりムカつくし不安になる」
付き合う前は、絶対に見ることのなかった蓮先輩の不安げな表情。
あたしは、ずっと蓮先輩だけだから……。
蓮先輩に安心してほしくて、きゅっと蓮先輩の制服のカッターシャツをつかんで口を開く。
「不安にならなくても、あたしはずっと蓮先輩の隣にいますよ……?」
ドキドキしながらそう言うも、
「ひゃあっ!!」
次の瞬間、蓮先輩の顔があたしの首筋に埋められていた。
「あ、あの……、蓮先輩……?」
「あんまり可愛いこと言うな。俺が我慢できなくなる」
甘い言葉を言ったと思えば、あたしを抱きしめて耳元にキスを落とす蓮先輩。
「ちょ……、れ、蓮先輩……」
恥ずかしくてくすぐったくて、蓮先輩の胸元を押し返すも離してもらえなくて……。
耳元に思いっきり口を近づけて、ふわりと蓮先輩が甘く囁く。
「……優芽、愛してる」
「あ、あたしも……んんっ」
あたしも愛してます、って言いたかったのに、その言葉は蓮先輩の口の中へと消えていった。
「うっわ! いないと思ったら、こんなとこでいちゃつくなや!」
「あああ……、俺の優芽ちゃんが……」
「一度も優芽ちゃんが達也のものになったことないでしょ」
突然聞こえた先輩たちの声に、蓮先輩は唇を離して振り返る。
あたしも蓮先輩の身体の陰から顔を覗かせると、いつの間にか開かれた内扉の前に、先輩たち三人が立っていた。
「もう! 皆さん二人の邪魔しないでくださいよ! あたしは妹尾先輩を借りて生徒会室の窓からサッカー部の方に戻ることにするから、お兄ちゃんと優芽はごゆっくり!」
そう言って、結衣の手によってパタンと閉じられた生徒会室の内扉。
「優芽ちゃ~ん」
「もう、達也は扉に張り付いて何やってんの。蓮、優芽ちゃんを泣かせるなよ!」
扉越しに広瀬先輩と笹倉先輩のそんな声が順に聞こえてきて、思わず蓮先輩と顔を見合わせて笑い合った。
桜ヶ丘高校に入学して出会った、個性豊かな生徒会。
生徒会室では、今日も騒がしく、賑やかな時間が繰り広げられています。
生徒会室での放課後は、キケンがつきもの。
だけどそれ以上に、生徒会で過ごす賑やかな時間が、あたしは大好きで……。
その中で芽生えた恋は、あたしにとって、これ以上にない大切な宝物。
「じゃあ、さっきの続き……」
再び近づく、蓮先輩との距離。
「……蓮先輩、」
蓮先輩があたしに口づける手前。
「あたしも……。あたしも蓮先輩のこと、愛してます……」
さっき言えなかった一言を口にする。
やっと、言えた……!
「おまえ、それ、マジで反則」
「きゃっ、……んっ」
再び蓮先輩によって、優しく奪われる唇。
「もう、絶対離してやらねえからな」
これから先も、楽しくて甘い毎日が、ずっとずっと続きますように──。
*END*
付き合う前は、絶対に見ることのなかった蓮先輩の不安げな表情。
あたしは、ずっと蓮先輩だけだから……。
蓮先輩に安心してほしくて、きゅっと蓮先輩の制服のカッターシャツをつかんで口を開く。
「不安にならなくても、あたしはずっと蓮先輩の隣にいますよ……?」
ドキドキしながらそう言うも、
「ひゃあっ!!」
次の瞬間、蓮先輩の顔があたしの首筋に埋められていた。
「あ、あの……、蓮先輩……?」
「あんまり可愛いこと言うな。俺が我慢できなくなる」
甘い言葉を言ったと思えば、あたしを抱きしめて耳元にキスを落とす蓮先輩。
「ちょ……、れ、蓮先輩……」
恥ずかしくてくすぐったくて、蓮先輩の胸元を押し返すも離してもらえなくて……。
耳元に思いっきり口を近づけて、ふわりと蓮先輩が甘く囁く。
「……優芽、愛してる」
「あ、あたしも……んんっ」
あたしも愛してます、って言いたかったのに、その言葉は蓮先輩の口の中へと消えていった。
「うっわ! いないと思ったら、こんなとこでいちゃつくなや!」
「あああ……、俺の優芽ちゃんが……」
「一度も優芽ちゃんが達也のものになったことないでしょ」
突然聞こえた先輩たちの声に、蓮先輩は唇を離して振り返る。
あたしも蓮先輩の身体の陰から顔を覗かせると、いつの間にか開かれた内扉の前に、先輩たち三人が立っていた。
「もう! 皆さん二人の邪魔しないでくださいよ! あたしは妹尾先輩を借りて生徒会室の窓からサッカー部の方に戻ることにするから、お兄ちゃんと優芽はごゆっくり!」
そう言って、結衣の手によってパタンと閉じられた生徒会室の内扉。
「優芽ちゃ~ん」
「もう、達也は扉に張り付いて何やってんの。蓮、優芽ちゃんを泣かせるなよ!」
扉越しに広瀬先輩と笹倉先輩のそんな声が順に聞こえてきて、思わず蓮先輩と顔を見合わせて笑い合った。
桜ヶ丘高校に入学して出会った、個性豊かな生徒会。
生徒会室では、今日も騒がしく、賑やかな時間が繰り広げられています。
生徒会室での放課後は、キケンがつきもの。
だけどそれ以上に、生徒会で過ごす賑やかな時間が、あたしは大好きで……。
その中で芽生えた恋は、あたしにとって、これ以上にない大切な宝物。
「じゃあ、さっきの続き……」
再び近づく、蓮先輩との距離。
「……蓮先輩、」
蓮先輩があたしに口づける手前。
「あたしも……。あたしも蓮先輩のこと、愛してます……」
さっき言えなかった一言を口にする。
やっと、言えた……!
「おまえ、それ、マジで反則」
「きゃっ、……んっ」
再び蓮先輩によって、優しく奪われる唇。
「もう、絶対離してやらねえからな」
これから先も、楽しくて甘い毎日が、ずっとずっと続きますように──。
*END*
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