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守りたかったのは
守りたかったのは①
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「――上だ!」
「え?」
声に見上げた、視線の先。階段横の壁にかかっていた額縁入りの油絵がバランスを崩し、ガタリと傾いた。
勢いに、絵の上部が壁から離れる。
(あ、やばいコレ)
足元はビー玉とおはじきの洪水。下手に動けば、きっと足を滑らせる。
でも、このままじゃ絵が頭の上に――。
「――彩愛っ!」
それは、ほとんど反射的。
斜め掛けの鞄を右手に滑らせクッションにしながら、頭上に落ちてきた絵の落下速度に合わせて膝を折り、軌道を変えて受け流す。
コツは受け止めようとするのではなく、衝撃を利用ながら、あくまで"方向を変える"ことだけを目的に。
ガツンッ! と。
鈍い音をたて、数段下の段差に落下した額縁は、勢いのまま階段下に滑り落ちていった。
私は唖然としている雅弥を得意げに見上げ、
「いったでしょ? "運動神経"はいいほうだって。これくらいの落下物なら余裕で――って、マズいやっちゃった!」
私は跳ね上がる勢いで階下を振り返り、
「額縁はともかく絵が破れちゃってたらどうしよう……っ!」
鞄を肩に戻しながら慌てて踏み出した背後から、「あ、オイ!」と焦ったような声がした。が、時すでに遅し。
自重を乗せた足の裏が、ガッチリとでこぼこを踏みしめた。
「――わっ!?」
ずるりと滑る足。
視界が階下の絵から、ぐらりとさらに傾いた。
――落ちるっ!
(私のばかー!)
咄嗟に腕を顔前で合わせ、予感した衝撃を覚悟して目を閉じた。刹那。
「……あ、あれ?」
ピタリと止まった身体。痛みは……ない。というか、そもそも倒れ落ちた感覚すら……。
奇妙な異変に、そろりと両目を開ける。
と、視界に入ったのは錦糸のような灰色の髪。その隙間から覗く、耳についた小さな石が、きらりとその身を輝かせた。
「っ、あなたは――」
私のお腹を抱き留めていた少年が、顔を上げた。
途端、くしゃりと顔を歪め、
「……ごめんなさい」
「え……?」
小さくこぼされた謝罪にたじろぐと、
「――そのまま捕らえていろ」
「! まさ……っ」
いつの間にかすぐ後ろまで降りてきていた雅弥が、私に棟を向けるようにして、上部から少年に切先を向けた。
獲物を捉えた獣のごとく、ギラリと光を走らせる"薄紫"。
少年が、怯えたように身体を震わせた。
「――ちょ、ちょっと、ストップ!」
「!」
少年を庇うようにして抱きしめると、頭上から不機嫌めいた雅弥の声が降ってくる。
「すべての元凶はそのあやかしだ。この"玩具"をばら撒いたのも、その振動で絵が落ちたのも。念のため言っておくが、ソイツはここに住んでいた"お爺さん"でもないぞ」
「それは、わかってるけど……っ」
反論しようと顔だけで振り返ると、雅弥は相も変わらず険しい表情で、
「なら、その見た目に絆されたか? いいか、あやかしの見てくれってのはさっぱりあてに――」
「そうじゃなくて! いやちょっとは、それもあるけど……っ」
ほらみろ、と言わんばかりの視線が痛い。
でもここで怯んだら、この子は"祓われて"しまう。
私は意図的に雅弥の双眸を睨め上げ、
「この子、私を助けてくれたじゃない。それに、ごめんなさいって言ったの。それって、自分が"悪いこと"をしてるって自覚も、罪悪感もあるってことでしょ? ……事情が、あるんだと思う」
「……仮にそうだとしても、俺は"祓い屋"としてここに居る。このままコイツを逃すわけにはいかない」
うん、雅弥の言い分はもっともだと思う。おまけに今回は、新垣さんからの依頼なんだもの。
私の……お葉都ちゃんの時とは、ワケが違う。
けれどだからって、このまま斬ってお終いってのも、違う気がする。
「……わかってる。けど、お願い。この子と話をさせて」
「…………」
両目を細める雅弥に漂う、心からの不満。
視線を私から少年へとずらした雅弥は、
「……事情がどうであれ、コイツがヒトに混乱を与えた事実は消せない。俺が祓わずとも、隠世法度にのっとり罰を受けることになる」
腕の内で、少年の肩がびくりと跳ねた。
雅弥は眉間の皺ひとつ消さず、再び私へと双眸を向け、
「救えないとわかっていて、それでも知りたいと言うのか」
――隠世法度。
以前も聞いたその詳細を、私はなに一つ知らない。
ここで雅弥を説得出来たとて、この怯えた猫のように縮こまっている彼が、これからどんな罰を、どれだけ受けなければならないのかも。
けれど"あやかし"であるこの子は、きっと知っている。
知っていて、それでも尚、この家でひとり他者を拒み続けていた。
――いったい、何のために。
彼がその身を挺する理由を、私は知りたい。
「……うん。お願い、雅弥」
これは私の身勝手な我儘。だって私は、あやかしから自分の身ひとつ守れない。
もし、この子が敵意を剥き出しにして襲ってきたとしたら、雅弥はきっとその身を投げ出してでも私を守ってくれるのだろう。
信頼という名の確信。だから私は、先に謝った。
「……迷惑かけて、ごめん」
迷惑をかけないと誓ったのに、けっきょく、私はどこまでも自分勝手。
雅弥は渋い顔のまま少年に双眸を向け、「おい」と発し、
「お前はどうなんだ。……話をする気はあるのか」
淡い薄曇り色の瞳が、戸惑ったように揺れた。
彼はおずおずと私に焦点を合わせ、
「……僕の話を、聞いてくれるの?」
「もちろん。力になれるかはわからないけれど……あなたのこと、教えてくれる?」
少年はぱっと歓喜を咲かせ、こくこくと頷いた。
頭上からは、地を這うようなため息。
「……わかった」
「! 雅弥それって……っ」
「だが、危険だと判断したら、即座に祓うからな」
その時は、邪魔をするな。そう言外に漂わせて、雅弥は"薄紫"を退けて鞘に滑らせた。
チン、と呼応するような納刀音。
振り返った私は思わず雅弥の腕を両手で掴んで、
「ありがとー! さっすが雅弥さま心が広い!」
感動のままぶんぶんと振る。と、
「やめろ、痛い」
腕を引いて逃げた雅弥が、「それでだが」と腕を組む。
……そんなに嫌がらなくたって。
「ここでは、そそっかしいアンタが"また"足を滑らせそうで気が散る。場所を変えてくれ」
「あー……うん、ごめんね。つい焦っちゃって……」
さっきのは完全に私の不注意。少年が支えてくれなかったら、私は無様に階下へと転がり落ちていたに違いない。
まあ、顔は死守するつもりだったけど!
「……ごめんなさい」
ぽそりした謝罪は、少年から。
彼はぎゅっと眉間を寄せ、
「……僕が、悪いんだ。ちゃんと考えないで、まき散らしちゃったから。絵も……外れちゃうなんて。信じてもらえないだろうけど、あなたたちを、傷つけるつもりはなかったんだ……っ」
「……あああああそうよ絵よ絵!」
「えっ?」
「ちょっ、アンタはまた……!」
「わかってる今度は大丈夫だから!」
足先で階段に残るビー玉とおはじきを避けながら、手すりをつかんで、慎重にかつ素早く階段を降りる。
玄関マットの上で伏せている絵まで早足で歩を進め、急いで手にとった。
木製の額縁にはちょっと傷がついしまっているけれど……急須と折り紙の鶴が描かれた絵そのものには、傷も汚れも見当たらない。
「え?」
声に見上げた、視線の先。階段横の壁にかかっていた額縁入りの油絵がバランスを崩し、ガタリと傾いた。
勢いに、絵の上部が壁から離れる。
(あ、やばいコレ)
足元はビー玉とおはじきの洪水。下手に動けば、きっと足を滑らせる。
でも、このままじゃ絵が頭の上に――。
「――彩愛っ!」
それは、ほとんど反射的。
斜め掛けの鞄を右手に滑らせクッションにしながら、頭上に落ちてきた絵の落下速度に合わせて膝を折り、軌道を変えて受け流す。
コツは受け止めようとするのではなく、衝撃を利用ながら、あくまで"方向を変える"ことだけを目的に。
ガツンッ! と。
鈍い音をたて、数段下の段差に落下した額縁は、勢いのまま階段下に滑り落ちていった。
私は唖然としている雅弥を得意げに見上げ、
「いったでしょ? "運動神経"はいいほうだって。これくらいの落下物なら余裕で――って、マズいやっちゃった!」
私は跳ね上がる勢いで階下を振り返り、
「額縁はともかく絵が破れちゃってたらどうしよう……っ!」
鞄を肩に戻しながら慌てて踏み出した背後から、「あ、オイ!」と焦ったような声がした。が、時すでに遅し。
自重を乗せた足の裏が、ガッチリとでこぼこを踏みしめた。
「――わっ!?」
ずるりと滑る足。
視界が階下の絵から、ぐらりとさらに傾いた。
――落ちるっ!
(私のばかー!)
咄嗟に腕を顔前で合わせ、予感した衝撃を覚悟して目を閉じた。刹那。
「……あ、あれ?」
ピタリと止まった身体。痛みは……ない。というか、そもそも倒れ落ちた感覚すら……。
奇妙な異変に、そろりと両目を開ける。
と、視界に入ったのは錦糸のような灰色の髪。その隙間から覗く、耳についた小さな石が、きらりとその身を輝かせた。
「っ、あなたは――」
私のお腹を抱き留めていた少年が、顔を上げた。
途端、くしゃりと顔を歪め、
「……ごめんなさい」
「え……?」
小さくこぼされた謝罪にたじろぐと、
「――そのまま捕らえていろ」
「! まさ……っ」
いつの間にかすぐ後ろまで降りてきていた雅弥が、私に棟を向けるようにして、上部から少年に切先を向けた。
獲物を捉えた獣のごとく、ギラリと光を走らせる"薄紫"。
少年が、怯えたように身体を震わせた。
「――ちょ、ちょっと、ストップ!」
「!」
少年を庇うようにして抱きしめると、頭上から不機嫌めいた雅弥の声が降ってくる。
「すべての元凶はそのあやかしだ。この"玩具"をばら撒いたのも、その振動で絵が落ちたのも。念のため言っておくが、ソイツはここに住んでいた"お爺さん"でもないぞ」
「それは、わかってるけど……っ」
反論しようと顔だけで振り返ると、雅弥は相も変わらず険しい表情で、
「なら、その見た目に絆されたか? いいか、あやかしの見てくれってのはさっぱりあてに――」
「そうじゃなくて! いやちょっとは、それもあるけど……っ」
ほらみろ、と言わんばかりの視線が痛い。
でもここで怯んだら、この子は"祓われて"しまう。
私は意図的に雅弥の双眸を睨め上げ、
「この子、私を助けてくれたじゃない。それに、ごめんなさいって言ったの。それって、自分が"悪いこと"をしてるって自覚も、罪悪感もあるってことでしょ? ……事情が、あるんだと思う」
「……仮にそうだとしても、俺は"祓い屋"としてここに居る。このままコイツを逃すわけにはいかない」
うん、雅弥の言い分はもっともだと思う。おまけに今回は、新垣さんからの依頼なんだもの。
私の……お葉都ちゃんの時とは、ワケが違う。
けれどだからって、このまま斬ってお終いってのも、違う気がする。
「……わかってる。けど、お願い。この子と話をさせて」
「…………」
両目を細める雅弥に漂う、心からの不満。
視線を私から少年へとずらした雅弥は、
「……事情がどうであれ、コイツがヒトに混乱を与えた事実は消せない。俺が祓わずとも、隠世法度にのっとり罰を受けることになる」
腕の内で、少年の肩がびくりと跳ねた。
雅弥は眉間の皺ひとつ消さず、再び私へと双眸を向け、
「救えないとわかっていて、それでも知りたいと言うのか」
――隠世法度。
以前も聞いたその詳細を、私はなに一つ知らない。
ここで雅弥を説得出来たとて、この怯えた猫のように縮こまっている彼が、これからどんな罰を、どれだけ受けなければならないのかも。
けれど"あやかし"であるこの子は、きっと知っている。
知っていて、それでも尚、この家でひとり他者を拒み続けていた。
――いったい、何のために。
彼がその身を挺する理由を、私は知りたい。
「……うん。お願い、雅弥」
これは私の身勝手な我儘。だって私は、あやかしから自分の身ひとつ守れない。
もし、この子が敵意を剥き出しにして襲ってきたとしたら、雅弥はきっとその身を投げ出してでも私を守ってくれるのだろう。
信頼という名の確信。だから私は、先に謝った。
「……迷惑かけて、ごめん」
迷惑をかけないと誓ったのに、けっきょく、私はどこまでも自分勝手。
雅弥は渋い顔のまま少年に双眸を向け、「おい」と発し、
「お前はどうなんだ。……話をする気はあるのか」
淡い薄曇り色の瞳が、戸惑ったように揺れた。
彼はおずおずと私に焦点を合わせ、
「……僕の話を、聞いてくれるの?」
「もちろん。力になれるかはわからないけれど……あなたのこと、教えてくれる?」
少年はぱっと歓喜を咲かせ、こくこくと頷いた。
頭上からは、地を這うようなため息。
「……わかった」
「! 雅弥それって……っ」
「だが、危険だと判断したら、即座に祓うからな」
その時は、邪魔をするな。そう言外に漂わせて、雅弥は"薄紫"を退けて鞘に滑らせた。
チン、と呼応するような納刀音。
振り返った私は思わず雅弥の腕を両手で掴んで、
「ありがとー! さっすが雅弥さま心が広い!」
感動のままぶんぶんと振る。と、
「やめろ、痛い」
腕を引いて逃げた雅弥が、「それでだが」と腕を組む。
……そんなに嫌がらなくたって。
「ここでは、そそっかしいアンタが"また"足を滑らせそうで気が散る。場所を変えてくれ」
「あー……うん、ごめんね。つい焦っちゃって……」
さっきのは完全に私の不注意。少年が支えてくれなかったら、私は無様に階下へと転がり落ちていたに違いない。
まあ、顔は死守するつもりだったけど!
「……ごめんなさい」
ぽそりした謝罪は、少年から。
彼はぎゅっと眉間を寄せ、
「……僕が、悪いんだ。ちゃんと考えないで、まき散らしちゃったから。絵も……外れちゃうなんて。信じてもらえないだろうけど、あなたたちを、傷つけるつもりはなかったんだ……っ」
「……あああああそうよ絵よ絵!」
「えっ?」
「ちょっ、アンタはまた……!」
「わかってる今度は大丈夫だから!」
足先で階段に残るビー玉とおはじきを避けながら、手すりをつかんで、慎重にかつ素早く階段を降りる。
玄関マットの上で伏せている絵まで早足で歩を進め、急いで手にとった。
木製の額縁にはちょっと傷がついしまっているけれど……急須と折り紙の鶴が描かれた絵そのものには、傷も汚れも見当たらない。
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