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最終戦

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「それではこれより本日最後の戦いを行う。両者悔いが残らぬように全力を出し切るように」

 両者戦闘態勢を整えてスタート地点に立ち相手を見る。

「あちらも落ち着いてここにいる以上なにか作戦があるんだろうけど、俺達もやることは変わらないから頑張っていこう」

「ちっ少しくらい慌てていたら面白かったが落ち着いてやがるか、あちらはあちらでまた色々企んでるんだろうな。だがまー時には、力が強いやつ一人が圧倒的な蹂躙することがある。力には叶わないことを味わうがいいさ」

「それでは、最終戦はじめ」

 レオナルドの言葉を皮切りに一斉に全身に風の魔力をまとってみんなで距離を詰めていく。あちらも魔力を纏い対応しているが動きがない?いや一人だけ力強い魔力を腕に集中して何かをやるつもりだ、なんかあの魔力量はやばい気がする。ちょっと様子をみるかと思った瞬間、フルスイングで腕を地面に殴りつけ足場を崩される。地面が激しく割れ平らな場所など無くなり砂ぼこりがあたりを舞ってあっちの姿を見失う。

「くそっあいつらの姿を見失った。これじゃ下手に動かないほうがいいのか?どうする?」

 ナイトの姿も失い一人悩む仲間の前に、先ほど地面を破壊した腕が目の前にいきなり現れる。体が本能で回避行動を取るが躱しきれず肩に当たり一気に吹き飛ばされた。

「当たったぞ、これで一人はすぐに戻らない。残り二人もすぐにやってやるから待ってろよ」

 どうやらこの砂ぼこりに乗じて姿を隠し一気に近寄りどちらか一人を吹き飛ばしたみたいだな。あの魔力を込めた攻撃だ、無事でいたらいいが。ここで下手に動くより今は相手の動きに合わせたほうが良さそうだな。魔力を土系に変えて防御力を上げておく。

「かー思いきり吹き飛ばされたな。警戒して土の魔力に変えたのが間に合って良かった。まともに食らっていたら今の一撃で完全に意識失っただろうな」

 周囲の異変に際してすぐさま対応したおかげでリタイアせずにすんだが、まだ姿の見えない仲間や敵に対してどう動くのが正解か悩んでいた。

「まったくこっちが撹乱する予定だったのに一歩先にやられたな。砂ぼこりがひどくてまだどっちの様子もわからないな。俺と同じようにやられてなきゃいいが」

 周りの気配を探りながら静かに動き敵の様子を伺う、どうやらあっちも予想以上に砂ぼこりが舞って連携が取れずにいるようだ。お互い連携が厳しい状態だがこちらは一人が吹き飛ばされたから二人しかいない状況だ。ここで3人がかりで来られたら非常にまずい。早くこちらも3人に戻って仕切り直しをしなければ

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