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負けられない

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 それはいきなりだった。高台の方から火の玉が上がり空中で破裂、それを見た瞬間なにかあったのだと感じすぐさま高台に戻った。

 高台に戻るとそこには旗を持っている男とその横で倒れ込む二人がいた。

「悪いな、初戦は俺達が頂いたぜ。ギリギリだったが計画通りいったお陰でここが手薄になって旗を奪うことが出来た」

 計画通りってことはこいつが作戦を考えたのか?

「お前が総攻撃仕掛けたり、最後の奇襲を考えたのか?」

「ん?そうだな、大まかにだけどね。上手くいってよかったよ。体力を削れたし、手薄だから3人でなんとかなったし。ま~次はこの作戦使えないけどね」

 今回はこの3人にしてやられたな、もっと周りを警戒して探せば見つけることができたかもしれないし、しかも3人のあの姿はまるで軍隊とかで見るようなギリースーツみたいだな。草むらに隠れたらうまい具合に混ざって意識して見ないと気づかないくらいだ。
 それにしても、これで次は負けられないな。負けた時点で罰ゲームが決まってしまうし、みんなに気合を入れてもらわないとな。

「今度は、そっちが攻める番だから楽しみにしてるぜ。まっ次も負けてやるつもりはないがな」

 くそっ 先に勝たれたからあっちは余裕があるな、こっちは負けること出来ないし。なにか策を練らないといけないな

「ほー一回戦は負けたか、相手の方もなかなかやりおるな」

 レオナルドがどこからともなく現れ話しかけてくる

「そうだな、今回は完全に作戦負けだ。体力を削れて、守りも薄くなってしまった。残りは3人だったのに、守りがもう少し厚かったら結果は変わったかもしれなかったのにな」

「なんじゃ後悔しているのか?たった1度の負けで」

「いや反省はしているが後悔はしていない。あの時の最善を尽くしたと考えている。だからこそこの反省を生かして次は勝ってみせる」

「そうじゃ、なに戦いとは最後には勝てばいいだけじゃ。まだお前らは負けておらん、今から2回勝てばよいだけじゃからな」

 確かに、まだ負けが決まったわけじゃない。あっちだってみんなの協力で勝ったんだ。俺達だって必ず勝てるはずだ

「どれ次の2回戦は攻守交代でやるぞ。一回戦の疲れを見て30分後に開始じゃ。休むもよし、作戦をたてるもよし。お主らの戦い楽しみにしとるぞ」

「休み無しで作戦を建てにいったか。さて、自分以外のものも含めて追い込まれた時にあやつはどんな姿を見せるかの。追い込まれた時に成長するということはよくあることじゃしな。やつらよっぽど罰ゲームが嫌らしいしの。」

「さて、ひとまず初戦の負けはすまなかった。もっと周りをよく確認したり、早く戻ってきたら結果は変わっていたかもしれない。本当にすまない、だが次は勝てるように頑張る。みんなのさらなる協力が必要だ。どうか協力してくれないか?俺が出来ることなら全力を出すと誓う。」

「そんなつまらない話すんなよ、今回の負けは周りをよく見なかったみんなの責任でもあるんだ。しかもあんな草や木をつけて変装するなんてだれが予想できるかよ。だから、今やるのは全員で勝つための話し合いだ。負けたことを話すより勝つための話をしようぜ」

 よかった。まだみんな勝つのを諦めていないようだ。やる気は初戦より漲ってるし、攻める側としたらこの流れは悪くない。この勢いで残り2回勝ってみせる。

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