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離してくれない

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 リックさんに案内されてしっかり手を洗い戻るとそこにはリックが話していた他のもう二人らしき人がいた。

「キャ~かわいい、あなたが、ミトが言っていたイリスね。こんなかわいい子がこれから一緒になるなんて幸せ以外何もないじゃない。ほらっおいでおいで一緒に座って待っていましょう?」

 このお姉さんはその勢いのまま私を捕まえてイスに一緒に座り私を抱きしめながらニコニコしていた。

「イリスっあ~遅かったか。悪いな、しばらくは諦めて抱きしめられといてくれ。しばらくすれば落ち着いて諦めて開放するだろうから。だよなメル?」

「もちろんよ、ご飯が出来るまで一緒におしゃべりするだけなんだからねー」

「あっそのことだがイリスはまだ声が出にくいらしくてなおしゃべりは厳しいかもしれないぞ」

「あっそうなの?それなら私のことをたくさん話すから大丈夫よ。イリスちゃんのことは後で教えてもらえばいいしね」

 どうやらこのお姉さんは、どうあっても開放してくれないらしい。仕方ない諦めよう。

「ところでレンはどこにいるんだ?メルがここにいるからあいつも」

「レンならミトの所よ、いつもながら健気よね~帰ってくるなりミトさんのとこに向かって行って叶わないとわかっていながら」

「レンもわかってはいるさ、それでもそばにいたいと感じるから行くんだろ?」

「それもそうね。静かに見守っておいてあげるわ。今は私もイリスちゃんを見るので忙しいし」

 リックさんはイスに座り料理が出来上がるのを待っていてメルさんは色々話ながらとにかく私を抱きしめ可愛がっていた。しばらくするとミトさんともう一人がきたのでこの人がきっとレンさんなのだろう

「はいっみんなおまたせご飯にしましょっそして夜は三人のお疲れ様会とイリスちゃんの歓迎会をやるから買い出し手伝ってね。」

「はい、ミトさんの買い出しに付き合わせてください」とレンさんはやる気満々の笑顔で応えていた。

 お昼は大きなオムライスを一つ作りみんなでとりわけ食べた。

「は~やっぱりミトさんの料理に外れ無しだな美味かったわ~」

「悪かったわね、当たり外れがある料理しか作れなくてそれなら今度からはあんたが作りなさいよ。」

「俺が作ったら炭になるんだから諦めろ」

 えっリックさんは炭にしちゃう人なんだ、それなら外れがあっても食べれる方がいいよね

「それじゃ私はレンと買い物をして来るから片付けはお願いね。イリスはゆっくりしてていいからね」

 ミトさんとレンさんが買い物に行ってしまった。ゆっくりしてと言われたがドウしたらいいものか

「イリスちゃんまだ部屋は決まらないはずだから決まるまで一緒に私の部屋を使おうか、部屋に案内してあげる。リックあんたは最期の片付けしなさいね、女の子は忙しいんだから」

「ちっ仕方ねぇな、おいメル、イリスのことは頼んだぞ」

 私はメルさんに再びなすがままに連れて行かれた
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