バナナ

 鈴木が目を覚ますと、伊藤からのメッセージが届いていた。 一行目は「ヤバい」……、これは急を要するかもしれない。足早に伊藤の家へ向かうと、 鈴木に待ち受けていたのは、耳を塞ぎたくなるような黒歴史と、無限のバナナだった。 (初投稿です。レビュー等いただけるとありがたく存じます。)
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