「きゅんと、恋」短編集 ~ 現代・アオハルと恋愛 ~

真朱マロ

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プロポーズ(大学生・社会人

エイプリルフール

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「ムリ。できることとできないことがあるんだよ」
 じゃぁな、とあっさり通話は切れてしまった。

「徹のバカ。そんなことわかってるけど……他に言い方あるでしょ」
 声に出してしまうと、よけいに悲しくなってしまう。
 ちょっと甘えたかった、ただそれだけだったのに。

 まともに理由を聞きもせず、ムリの一言で終わらせるなんて。
 誰にだって我儘を言いたいときがあるのだ。
 あたしは手元にあったクッションを手にとり、壁に力いっぱい投げつける。
「徹のバカー!」

 高校時代から付き合っている徹とあたし。
 大学卒業までは一緒に過ごしていたけどね。
 就職した一年後に徹が突然の海外赴任でニューヨークにまで飛ばされ、そのまま三年目の春を迎えようとしている。
 ちゃんと通話でコミュニケーションはとっているつもりだけど、直接会うことなんてほとんどないまま、あたしたちの恋愛は長すぎる春の延長戦に突入していた。

 確かにデートができないのはさみしいけど、平日は仕事で埋まってるし、休日は友達とプライベートも充実している。
 彼氏がいても自分時間を満喫できて気楽でいいや、なんてのんびり思っていたけど。
 さすがに三年目の浮気って言葉もあるし、このままズルズル変化なしはまずくない?

 改めて振り返ると、日に日に付き合っている感覚が薄れていた。
 変わらず徹は心の中を大きく占めているけど、温度が低い。
 確かに付き合っているはずなのに、大事なものが足りない気がする。
 彼氏彼女のドキドキや甘さは、どこに消えてしまったのだろう?

 会うのは年に一~二回。
 週に二~三回の定時連絡以外は、徹のことをあまり考えないようにしているあたしって、いったいなんだろう?

 いや、彼女って立ち場のはずなんだけど。
 このところ実感がない。

 そんなふうにさ。
 生身の徹はいない生活が当たり前になっている。
 パソコンのディスプレイ越しに、ほんの少しだけ様子を垣間見るだけで、満足するなんて。
 気がつかなくていいことに気がついてしまって、あたしはズコーンと落ち込んでしまった。

 相手の生活リズムを考えると、時差を気にして好きな時に通話できないし。
 必要な連絡以外は面倒くさいと言って、メールもほとんど返ってこないし。
 だからといってあたしの胃がキリキリ痛むこともなく、徹はズボラだから定時連絡がまともにできるようになったから大人になったわね~って、普通に過ごしているあたしってどうなの?

 十三時間よ?
 あたしたちの生きている時間の差は。
 彼が「仕事は終わったぜー」って夜の七時に通話してくると、あたしは「会社に行くからバイ」って朝の八時で活動を開始している。
 同じ時間に生きていて、同じ時間に話をしているのに、歴然とした違いがあった。
 私が笑って活動している瞬間に、徹はふっくらとした布団の中で夢を見ているのだ。

 なんだろう、この噛み合わなさは?
 あたしたちの共有する時間には、生身の温度がなさすぎる。
 ディスプレイ越しの生活は映画やゲームに似て現実感が遠い。
 なんだかムショウにやりきれなくて、我儘を言ってみた。

 四月一日に会いたいって。
 ほんのちょっとでもいいから会いたいって。

 ムリ、の一言で終わるとは。
 いきなり我儘を言いだした理由を聞いてもくれない。

 あ~もう、なにそれ? 
 会えないのなんてわかっているよ、バカ。
 その日が何の日か思い出してくれるだけでよかったのに。
 ただ、それだけだったのになぁ。

 いいや、もう。
 もともと四月一日なんて嫌いなのよ。
 エイプリルフールなんて嘘つき祭りだし大嫌い。
 あたしにとって特別な日だってこと、徹は覚えていないだろう。

 やさぐれた気持ちで亜樹ちゃんに電話した。
 こんなときは気の置けない友達とおいしいものでも食べるに限る。
 亜樹ちゃんは高校時代からの同級生で、徹との山あり谷ありの時期も知っている。
 仕事の後で夕食を一緒に摂る約束をして、なんだかほっとした。
 ちゃんとあたしには頼りになる親友がいるのだ。
 いっぱい愚痴って気分転換して、現状維持に努めよう。
 なんて、思っていたけれど。
 居酒屋に入ってあたしの話を聞いた亜樹ちゃんは、ブフッと妙な笑い方をした。

「そこ、笑うとこじゃないから」
 ふてくされるあたしに、亜樹ちゃんはくつくつと笑った。
「ごめんごめん。でも、なに? いまさら?」
 ニューヨークまでついてけばよかったのにーと簡単にけしかけられて、そういうのじゃないの、としか答えられない。

「今から行く? 観光でもいいじゃない。顔見たら、すっきりするかもよ?」
「もー簡単に言ってくれるんだから」
 それもなんか違うんだよなぁって苦笑するしかない。

 自分でもよくわからないんだ、このもやもやの訳が。
 徹とのことも、自分の気持ちも。
 ニューヨークにポンと飛んで、やぁって言っても、何も動かない気がする。
 きっと逢えば嬉しいし、楽しい会話も交わせると思う。
 でも、じゃぁねってあたしが日本に帰った途端、また同じ毎日になりそうだ。
 時間も環境も変わっていくのに、高校時代からあたしたちだけが動いていない。
 これって明確な嫌ポイントは見つからないのが、むしろ怖いんだ。

 なんかやだなーとこぼすあたしに、亜樹ちゃんは飲め飲めとお酒を勧めてくる。
 明日は休みだからつぶれてしまえと無責任な言葉に、あたしはのった。

「よし、今日は飲むぞー」
「メニュー票、完全制覇だ!」
「いや、それはさすがに無理」
「いけるとこまでいっちゃえ」

 甘いお酒も、辛いお酒もあった。
 綺麗な色のカクテルは徹が教えてくれた。
 ああ、でもあたしはジンライムが好きだ。
 フレッシュな香りの中、氷をゆるりと溶かしながら、カランカランとグラスごと揺らす。

 酔っ払うのは嫌いじゃない。
 泣いても笑っても、全部をアルコールのせいにできるから。

 ゆらゆら揺れる視界の隅で、亜樹ちゃんがつっぷしたあたしの頭をなでる。
 つぶれても運ぶから心配するなって笑いながら、亜樹ちゃんはそっとささやく。
「なんだ、割り切りすぎってあきれてたけど、あんたも普通の女の子だったんだねぇ」

 ため息みたいに吐き出されたそのセリフが耳に残ったけど、あたしはそのまま眠りに落ちた。
 盛大に二日酔いにはなったけれど、亜樹ちゃんのおかげで少し落ち着いた気がする。
 今の在り方をちっとも割り切っていないって、自分の気持ちの状態を自覚できたからだと思う。

 もちろん、このままじゃいけないと思う。
 だけど、このままでもいいと思うあたしもいる。
 グルグル思考は回るけど、動きだすのに必要な決定的な何かが足りない。
 だから現状維持を選び、あたしは変わらない毎日を過ごしている。

 仕事して、休日も楽しんで。
 徹との連絡も欠かしていない。
 生活は変わらないけど、あたしは確実に揺れていた。

 姿を見せない揺れはグラグラと大きくなっていくのに、答えなんてどこにもないのが不思議。
 難しいな、自分の気持ちもわからないや。
 まぁね、グダグダした気分でいても、時間は淡々と過ぎていくのだ。

 四月一日は思い切り平日で、普段から忙しい金曜日だった。
 ここ数日は年度末でお互い特に忙しいから連絡できないと、おととい徹と話したきりだ。
 あの男、今日が何の日なのか、本当に忘れているらしい。

 まぁ、しかたないよね。
 なんて、ものわかりいいのが悪いのかな?
 でもさ、ゴチャゴチャ言ったって仕方ないじゃない?
 言いたいけど、それを言ったからって、どうにもらならないことでしょ?
 これが一番いいの、なんて言い訳はいくら出せるのに。

 それほど割り切って生きてるわけじゃない、不機嫌なあたしがニョキッと顔を出す。
 当日になったから、やり過ごした不服が活動を開始しはじめてしまう。
 知らず、徹のバカ、なんて言葉が口を突いて出そうになって驚いた。

 やばい、ちーっともスッキリしていなかった。
 今日はさすがに亜樹ちゃんを捕まえられない。
 缶ビールでも買いこんで、おひとり様でやさぐれるしかないだろう。

 年度初めだからばたついたけど、なんとか定時に業務終了。
 やれやれと思いながら会社から出ると、そこにあり得ない人物を見つけた。

「徹?」
 呼びかけると、ニヤッと笑う。
 よぉ! なんて朗らかに手をあげるものだから、あたしはひどく驚いた。

 きっと間抜けな顔になっていたと思う。
 あまりに信じられないから、ツカツカと歩み寄ってその手の甲をギュッとつねってみる。

「何すんだ、おまえは!」
 とんだ挨拶だ! と徹はぷんぷん怒り始めたけれど、あたしはその手を握り締める。
 あたたかくて骨っぽい、懐かしい手だった。

「本物?」
「偽物がいたら連れてこい」

 ああ、この感じは本物の徹だ。
 どうしてこんなところにいるんだろう?
 通話もできないぐらい忙しいと言っていたはずなのに。

「なに? クビになったの?」
 本気で心配したのに、徹はあたしの頭をヘッドロックして、ぽこぽこと軽く叩いてくる。
「会いたいっつったのはおまえだろうが! 今世紀最大の努力で有給を勝ち取った俺をなんだと思ってるんだ? え? ふざけんなよ」

 やめてーと抵抗しても、徹は簡単にあたしを放さなかった。
 叩かれる頭は痛くても、心臓が壊れそうだ。
 直接あたしに触れてる透の胸が、腕が、その体温が、本物すぎて熱い。
 全身が沸騰しそうなこの感じ。
 動き出す、流れ出す気持ちが突然すぎて。
 どうしていいかわからない。

 気がすむまでぽこぽことあたしをいじくったあとで、徹はようやくあたしを解放した。
 そして、ぎょっとした顔になる。

「なに、泣いてんだよ? そんなに痛かったか?」
 すまん、とあっさり謝罪しながら、ヨシヨシとあたしの頭をなでてくるものだから、ププッと思わず吹き出してしまった。
 泣くほど痛いって、そんなことあるはずないのに。
 あたしも徹も子供みたいだ。

 ふたりしてお互いの顔を見ながらクスクス笑いあって、ハッとする。
 背中に視線を感じる。
 それも見えない圧力がすごい。
 後ろを振り向くと、会社の人たちが凝視しながら、ジーッとあたしたちを観察していた。
 上司や同僚と目があって、実に気まずい沈黙が落ちる。

 退社時間ですからね。
 そりゃ、玄関先でいちゃいちゃしているあたしたちが悪いけど。

 みんな見ないふりをして帰ってよー! なんてあたしの心の叫びをよそに、徹は「お騒がせしました!」と明るい笑顔で手を振ると、あたしの肩を抱いてスタスタ歩き出す。
 何もなかったような平然とした顔に、これはやっぱり徹だと思う。
 内心は動揺していても他人に見せないところは、久しぶりでも変わっていない。

「ねぇ、忙しいんじゃなかったの?」
 そっと問いかけると、忙しいよ、と徹はあっさり答えた。
 潔いまでに即答だった。

「だけどさ、忙しいからしかたないやって、自分に言い訳してどうすんだ? なくしていい物と、そうじゃない物の区別ぐらい、俺はつけてるぞ」

 そのまましばらく無言になって、徹はあたしの肩をギュッと抱いた。
 大きな手が思いの他優しくて、心臓ごと掴まれた気がする。
 なによ、付き合い始めの頃みたいに、ときめいてしまうじゃないの。
 こうして体温を感じながら歩くのも久しぶりだ。

 駅前のベンチを見つけて、徹はあたしを座らせる。
 ホラよ、と軽い感じで手にしていた鞄からラッピングされたプレゼントを取りだした。
 オフホワイトの包みに、ピンクのリボンがかわいらしくあしらわれている。
 二〇センチ四方ぐらいの四角い箱には、HappyBirthdayのカードが添えられていた。

 そう、今日はあたしの誕生日なのだ。
 あたしはビックリして、徹を見た。

「覚えてたの?」
 嬉しくてウキウキしているあたしに、まさか、と身も蓋もない返事が返ってきた。
「亜樹からメールが来たんだよ。トウヘンボクは一生独り身でさみしく枯れろ! つってさ。お前も最近変だし、何かあるって思うのが普通だろ?」
 え~亜樹の入れ知恵? と明らかにがっかりしたあたしに、さすがに焦ってそっから先は自分で調べたんだぜ、と徹はちょっぴり慌てた様子を見せるのでおかしかった。

「うん、嬉しい。ありがとう」
 本当に嬉しい。会えるなんて思ってもいなかった。
 ただの我儘で実現なんてできないはずだったのに。
 プレゼントまで用意してあるなんて、素敵なサプライズだ。

 開けていい? と聞くと、どうぞ、と答える笑顔が眩しかった。
 なんだか付き合い始めの頃を思い出した。
 高校生の時はこうして並んで座るだけで、世界が変わる気がした。
 ドキドキしながらリボンを開き、箱のふたを開けると。

 ポコン☆

 のぞきこむと同時に、飛び出てきた中身がおでこにヒットした。
 痛くはなかったけど、あたしは驚きすぎて声も出なかった。
 なにが起こったのか、すぐには理解できない。
 バネで飛び出てきたぬいぐるみのうさぎが、ビヨンビヨンと笑うようにあたしの目の前で揺れている。

 ビックリ箱だ!
 なんて手の込んだいたずらなのかしら。

「ほら、エイプリルフールだからさ」
 アハハッてはじけるように徹が笑いだすので、次第に腹が立ってきた。
 こんなものでひっかけるなんて……あたしの純情をなんだと思ってるの?

「バカ徹!!」
 むかついてふりあげた手を、徹はつかんだ。
「ほら、まだだって。プレゼントは全部のリボンをほどかないと意味がないだろ?」

 ちゃんと見ろと言われて、ふざけた動きをする白いうさぎを見ると、その首に不似合いなぐらい大きなリボンが結ばれていた。
 ボリュームのある赤いリボンに、あたしはため息をついた。

「なに? これもまたエイプリルフール?」
「まさか。特別なものさ」

 すげーぞなんて徹はニヤニヤしているから、あたしはムッとする。
 驚くに決まってる、なんて当然のような顔しないでほしい。
 今日はしてやられてばかりだけど、全部が徹の思い通りになるのは腹立たしいもの。

「そう簡単に、何度も驚いてあげないんだから」
 絶対に驚いてやるもんか! なんて、赤いリボンをほどいたけれど。
 あたしの決意なんて、簡単に破壊する威力がソレにはあった。

 むき出しになった白い兎の首に、金の指輪が揺れていた。
 細いチェーンに通されたエンゲージリング。
 ウサギと一緒に、ゆらゆら揺れる輝きは本当に特別な物。

「これでおまえ、売約済みな」
 不覚にも泣きそうになってしまった。
「徹と結婚するなんて、あたし、言ってない」

 一人で決めないでよ、なんて吐き出したけど。
 徹はポンポンとあたしの頭を軽く叩いた。
「俺にしとけっつってんの」

 バカ徹、と言いながらも、涙があふれてくる。
 こんなサプライズ、想像もしていなかったから、素直な言葉が出てこない。
 本物の徹が側にいるだけで、現実味が薄れてしまうってどうなの?
 胸がいっぱいになって思考がまとまらない。
 感涙にむせびそうなあたしの感情を無視して、徹はさらっと言った。

「と、いう訳で、今夜泊めて」
 は? という訳って、なによ。
 一人暮らしのあたしのアパートには余分な布団なんてないから。

 ムリよって言っても、徹は強引だった。
 久しぶりの添い寝だなんて、妙に喜んで。

「最大のプレゼントは俺自身だ。リボンみたいにネクタイほどけよ。あったまろうぜ、二人で」
「あなた、バカじゃないの?」

 あきれた、本当にどこまでも自由行動なんだから。
 あけすけ過ぎて、ムードなんて星の彼方に消えてしまう。
 放り出すのは簡単だけど、徹のこういうとこ、好きなんだよね。
 わかったって、折れるしかないじゃない。

「ねぇ。あたしが追い返したら、野宿するつもりだったの?」
「まさか~乗り込むぜ。お前の実家まで」

 挨拶まで一足飛びでちょうどいいだろ? と笑うから、あたしは赤くなるしかない。
 お前が何を言おうが周りから固めるぞ~そうそう何度も仕事をほっぽり出せるもんかって、勝手に決めた段取りを語り出す。
 だけどその言葉で、この指輪も本気なんだってわかった。
 信じてない訳じゃないけど、実感がなかったから。

 今日は両親への挨拶抜きで、俺たち二人の再会を祝そう、なんて。
 当たり前に明日からの段取りを語るから、あたしはそっと彼に寄り添った。
 うん、ディスプレイ越しよりも、やっぱり本物はいい。

 あたしの家に向かって歩きながら、キュッと徹の手を握る。
 大きくて温かいその手は、懐かしくてとても馴染む。
 時差でだるいなんて、あくび交じりぼやいている言葉も愛しくて。
 徹がここにいるって、じんわりと気持ちにも染み込んできた。

 ずっと嫌いだったんだ、私自身の誕生日。
 嘘で塗り固められて嫌な思いをしてきたから。
 罪のない冗談だって言われても、不快な感情が膨らむ嘘なんて、気分が下がるし最低だもの。
 楽しいのは嘘を仕掛けた相手だけなんて、本当に嫌になってしまう。

 だけどこんなふうに驚くなら、エイプリルフールも悪くないね。
 幸せに変わる嘘ならいくらでも許せるわ。
 騙されても嬉しいって、本当に変だけど。

 動き出したあたしたちの未来も、幸福な驚きで満たされますように。


【 おわり 】
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