43 / 72
本編(ノーマルエンド)
43、ロイドとマリアン
しおりを挟む
「マリアン様」
マリアンは何も言わず、ただ黙ってリディアを見つめている。浮かべている表情はまるでこれから戦いにでも赴くように凛々しく、怒っているようにも見えた。いや、たぶん怒っている。
「二年生の先輩が一年生の階に何か御用ですか」
話しかけたのは意外にもロイドの方だった。マリアンの空色の目が、ロイドへと向けられる。
「ロイド・ハウレス……」
ロイドが怪訝そうにマリアンを見やった。
「よくご存知ですね。俺と先輩、初対面ですよね?」
正確にはレナードに廊下で公開処刑された時にロイドもマリアンを見ていたはずだが、あの時彼女の視線はレナードやグレン、メルヴィンに向けられていた。だからこうして面と向かって話すのは今が初めてということになる。
「ロイド・ハウレスまで味方につけるなんて……」
「あの、もしもし? 俺の話、聞こえてますか?」
マリアンの手で軽く手を振って確かめるロイド。悔しげに顔を歪めていたマリアンがはっと我に返る。そしてロイドににっこりと微笑んだ。
「もちろんですわ。ハウレス公爵家の次期当主として、この学園にご入学なさった期待の新入生。入学試験も非常によく、一年生の間では上位に入るほどの優秀さであったとか」
(へぇ、すごい。やっぱり頭よかったんだ……)
淀みなく、まるで本を読むように話すマリアンにロイドが眉をひそめた。
「そんなこと、よく知ってますね」
「ええ。わたくし、ずっとロイドさんとお話したいと思っていましたもの」
マリアンはぐっとロイドに詰め寄ると、澄んだ空色の瞳で彼を見上げ、恋い慕うように言った。
「よかったらこれから、少しお話しませんか?」
「せっかくですが、次の授業の予習をしたいのでまた今度」
ひょいとロイドはマリアンを避けるように端にどいた。たたらを踏むマリアンを気にせず、そのまま教室へ戻ろうとする。
(うわぁ……)
あからさまに露骨な態度で、リディアは内心ひいていた。どんなに可憐な少女であろうと、ロイドの態度は氷のように冷たい。というか仮にも貴族の男性として、女性に対するその対応はいかがなものか。
「お、お待ちになって」
慌ててマリアンが引きとめると、渋々といった感じでロイドが振り返った。
「何ですか」
「だからあなたのことが以前から気になっていたと……」
「先輩って気になる人たくさんいるんですね」
「えっ」
グレン・グラシア、メルヴィン・シトリー、レナード・ヴィネア、セエレ、そしてロイド・ハウレス。……たしかに多い。しかもみな異性ばかり。
「先輩、今この学園で時の人になってるんですから、あんまり軽率な行動はとらない方がいいんじゃないですか?」
突き放すような言い方だが、言っている内容はごくまともである。マリアンの行動しだいでは、噂は収まらず、さらに長引くことになるだろう。だがロイドの助言は、マリアンにとってお気に召すものではなかったようだ。
「ロイドさんまであんなでたらめな噂を信じるんですか?」
酷いです、と責めるように目を潤ませるマリアン。女の子に涙目で言われたら、普通の男の子なら罪悪感でいっぱいになるだろう。普通なら。
「信じるも何も、真実でしょ。俺、あなたが他の男に言い寄るところとか、いっぱい取り巻き引き連れている姿、この目で何度も見ましたし」
「っ……でもっ。それならそこの彼女だって同じです!」
「えっ」
今までずっと存在を無視されていたリディアをいきなりマリアンは指差した。
「リディアさんだってグレン様やメルヴィン様を毎日連れ回していますわ!」
「いやいや、それは違いますよ!」
事実とは異なるマリアンの指摘にさすがのリディアも我慢できなかった。
「わたしは連れ回してなんかいませんよ! 向こうが勝手に連れ回しているんです! こっちはいい迷惑ですよっ!!」
毎回言っている気がするが毎回わかってもらえない。いい加減にしてくれとリディアは心底思った。
「あら。でも殿方と一緒にいるのは事実ですわ」
「まあ、それはたしかに」
「ちょ、ロイドまで!」
そこは否定してくれよ! とリディアは泣きそうになりながら言った。
「いや、でも事実だし」
ロイドの無慈悲な言い分に、マリアンが勝ち誇ったような目つきでリディアを見た。
「そうでしょう。それなのに殿下に泣きついて新聞部に撤回の記事まで書かせて、グレン様やメルヴィン様にも、おまけにセエレまで味方につけてわたくしのことを……恥ずかしくないの?」
「だからそれはですね……」
周囲が勝手にやったことで、決してリディア自身にマリアンを傷つける気持ちは微塵もなかった。だがそう言ったところでマリアンは納得してくれないだろう。
(なんかもういろいろ面倒だな……)
リディアはキャスパーのおかげで謝り続けることに慣れていた。こちらが屈辱を味わいながら謝罪の言葉を口にすれば、彼女たちは満足そうな顔で許してくれた。
(謝ればマリアン様も少しは気分が晴れるかな……)
それならそれでいいや、とリディアはマリアンの主張を受け入れようと決めた。
「そうですね。マリアン様の言う通り――」
「それは違うと思いますけど」
だが異議を唱えたのはロイドだった。
「新聞部が書いた記事は実際違ったんでしょう? それを間違いだって発表するのは当然ですし、仮にこの人がどうにかしてくれって殿下に頼んだって何らおかしくはないと思います」
「で、でも!」
「俺はたまたまこの人と同じ教室で、偶然隣の席だから知ってますけど、グレン・グラシアもメルヴィン・シトリーも自分からぐいぐいこの人に迫っていますよ? てか遊ばれてるっぽいし。あのセエレとかいう人にも」
「ロイド……」
リディアは感動していた。言い方はともかく、彼がこんなふうに言ってくれるなんて……。
客観的にみれば単に事実を言っているに過ぎないのだが、それでも結果的にマリアンの誤解を解こうとしてくれているのだから要は捉え方だ。
「それに、先輩が何かとこの人に突っかかるから、他の人たちも庇おうとするんじゃないんですか?」
なっ、とマリアンは目を見開いた。
「何ですの、その言い方。それじゃあ、まるでわたくしがリディアさんをいじめているみたいですわ!」
「事実でしょ」
ロイドはばっさりと切り捨てた。マリアンが絶句する。
「貴族のお嬢様がたかが平民一人の、平凡な女子生徒を相手に酷いとか、恥を知りなさいって喚き散らして……正直見苦しいし、品位を疑われる振る舞いだと思います」
「な、何ですって……!?」
「貴族のお嬢様なんでしょ? いろんな男性にガツガツ迫ったりしないで、もっと余裕持ったらどうなんですか」
「……別に誰でもいいわけじゃないわ」
マリアンは悔しそうにスカートの裾を握りしめた。
「誰でもいいんでしょ。そういう態度とってるんですよ。今のあんたは」
「うるさい! わたくしの勝手ですわ!」
大声でそう言うと、マリアンはくるりと背を向けて行ってしまった。覚えておきなさいよ! という捨て台詞を残して。リディアの伸ばした手が虚しく宙を彷徨った。
(またこうなっちゃった……)
マリアンと会うといつもこうである。
(しかも毎回マリアン様のこと傷つける形になって……)
これでは本当にマリアンをいじめているみたいで、リディアは非常に後味が悪かった。
「なにあれ」
「……」
呆れた表情をするロイドをリディアは無言で見上げた。
「なにその何か言いたげな目は」
「いいえ何も」
はあ、とため息をついてリディアは先を歩いた。
「ちょっと。言いたいことがあるならはっきり言いなよ」
「だから何でもありませんよ」
別にロイドは悪い人ではない。ただ思ったことを素直に、正直に言う人なのだ。さっきだってマリアンの誤解を解こうとしてくれた。よけいに悪化させる結果となったが。
(マリアン様。次もまた来るのかな……)
今度会う時はどうか自分一人の時に来てほしい。リディアはついにそう思ってしまった。
マリアンは何も言わず、ただ黙ってリディアを見つめている。浮かべている表情はまるでこれから戦いにでも赴くように凛々しく、怒っているようにも見えた。いや、たぶん怒っている。
「二年生の先輩が一年生の階に何か御用ですか」
話しかけたのは意外にもロイドの方だった。マリアンの空色の目が、ロイドへと向けられる。
「ロイド・ハウレス……」
ロイドが怪訝そうにマリアンを見やった。
「よくご存知ですね。俺と先輩、初対面ですよね?」
正確にはレナードに廊下で公開処刑された時にロイドもマリアンを見ていたはずだが、あの時彼女の視線はレナードやグレン、メルヴィンに向けられていた。だからこうして面と向かって話すのは今が初めてということになる。
「ロイド・ハウレスまで味方につけるなんて……」
「あの、もしもし? 俺の話、聞こえてますか?」
マリアンの手で軽く手を振って確かめるロイド。悔しげに顔を歪めていたマリアンがはっと我に返る。そしてロイドににっこりと微笑んだ。
「もちろんですわ。ハウレス公爵家の次期当主として、この学園にご入学なさった期待の新入生。入学試験も非常によく、一年生の間では上位に入るほどの優秀さであったとか」
(へぇ、すごい。やっぱり頭よかったんだ……)
淀みなく、まるで本を読むように話すマリアンにロイドが眉をひそめた。
「そんなこと、よく知ってますね」
「ええ。わたくし、ずっとロイドさんとお話したいと思っていましたもの」
マリアンはぐっとロイドに詰め寄ると、澄んだ空色の瞳で彼を見上げ、恋い慕うように言った。
「よかったらこれから、少しお話しませんか?」
「せっかくですが、次の授業の予習をしたいのでまた今度」
ひょいとロイドはマリアンを避けるように端にどいた。たたらを踏むマリアンを気にせず、そのまま教室へ戻ろうとする。
(うわぁ……)
あからさまに露骨な態度で、リディアは内心ひいていた。どんなに可憐な少女であろうと、ロイドの態度は氷のように冷たい。というか仮にも貴族の男性として、女性に対するその対応はいかがなものか。
「お、お待ちになって」
慌ててマリアンが引きとめると、渋々といった感じでロイドが振り返った。
「何ですか」
「だからあなたのことが以前から気になっていたと……」
「先輩って気になる人たくさんいるんですね」
「えっ」
グレン・グラシア、メルヴィン・シトリー、レナード・ヴィネア、セエレ、そしてロイド・ハウレス。……たしかに多い。しかもみな異性ばかり。
「先輩、今この学園で時の人になってるんですから、あんまり軽率な行動はとらない方がいいんじゃないですか?」
突き放すような言い方だが、言っている内容はごくまともである。マリアンの行動しだいでは、噂は収まらず、さらに長引くことになるだろう。だがロイドの助言は、マリアンにとってお気に召すものではなかったようだ。
「ロイドさんまであんなでたらめな噂を信じるんですか?」
酷いです、と責めるように目を潤ませるマリアン。女の子に涙目で言われたら、普通の男の子なら罪悪感でいっぱいになるだろう。普通なら。
「信じるも何も、真実でしょ。俺、あなたが他の男に言い寄るところとか、いっぱい取り巻き引き連れている姿、この目で何度も見ましたし」
「っ……でもっ。それならそこの彼女だって同じです!」
「えっ」
今までずっと存在を無視されていたリディアをいきなりマリアンは指差した。
「リディアさんだってグレン様やメルヴィン様を毎日連れ回していますわ!」
「いやいや、それは違いますよ!」
事実とは異なるマリアンの指摘にさすがのリディアも我慢できなかった。
「わたしは連れ回してなんかいませんよ! 向こうが勝手に連れ回しているんです! こっちはいい迷惑ですよっ!!」
毎回言っている気がするが毎回わかってもらえない。いい加減にしてくれとリディアは心底思った。
「あら。でも殿方と一緒にいるのは事実ですわ」
「まあ、それはたしかに」
「ちょ、ロイドまで!」
そこは否定してくれよ! とリディアは泣きそうになりながら言った。
「いや、でも事実だし」
ロイドの無慈悲な言い分に、マリアンが勝ち誇ったような目つきでリディアを見た。
「そうでしょう。それなのに殿下に泣きついて新聞部に撤回の記事まで書かせて、グレン様やメルヴィン様にも、おまけにセエレまで味方につけてわたくしのことを……恥ずかしくないの?」
「だからそれはですね……」
周囲が勝手にやったことで、決してリディア自身にマリアンを傷つける気持ちは微塵もなかった。だがそう言ったところでマリアンは納得してくれないだろう。
(なんかもういろいろ面倒だな……)
リディアはキャスパーのおかげで謝り続けることに慣れていた。こちらが屈辱を味わいながら謝罪の言葉を口にすれば、彼女たちは満足そうな顔で許してくれた。
(謝ればマリアン様も少しは気分が晴れるかな……)
それならそれでいいや、とリディアはマリアンの主張を受け入れようと決めた。
「そうですね。マリアン様の言う通り――」
「それは違うと思いますけど」
だが異議を唱えたのはロイドだった。
「新聞部が書いた記事は実際違ったんでしょう? それを間違いだって発表するのは当然ですし、仮にこの人がどうにかしてくれって殿下に頼んだって何らおかしくはないと思います」
「で、でも!」
「俺はたまたまこの人と同じ教室で、偶然隣の席だから知ってますけど、グレン・グラシアもメルヴィン・シトリーも自分からぐいぐいこの人に迫っていますよ? てか遊ばれてるっぽいし。あのセエレとかいう人にも」
「ロイド……」
リディアは感動していた。言い方はともかく、彼がこんなふうに言ってくれるなんて……。
客観的にみれば単に事実を言っているに過ぎないのだが、それでも結果的にマリアンの誤解を解こうとしてくれているのだから要は捉え方だ。
「それに、先輩が何かとこの人に突っかかるから、他の人たちも庇おうとするんじゃないんですか?」
なっ、とマリアンは目を見開いた。
「何ですの、その言い方。それじゃあ、まるでわたくしがリディアさんをいじめているみたいですわ!」
「事実でしょ」
ロイドはばっさりと切り捨てた。マリアンが絶句する。
「貴族のお嬢様がたかが平民一人の、平凡な女子生徒を相手に酷いとか、恥を知りなさいって喚き散らして……正直見苦しいし、品位を疑われる振る舞いだと思います」
「な、何ですって……!?」
「貴族のお嬢様なんでしょ? いろんな男性にガツガツ迫ったりしないで、もっと余裕持ったらどうなんですか」
「……別に誰でもいいわけじゃないわ」
マリアンは悔しそうにスカートの裾を握りしめた。
「誰でもいいんでしょ。そういう態度とってるんですよ。今のあんたは」
「うるさい! わたくしの勝手ですわ!」
大声でそう言うと、マリアンはくるりと背を向けて行ってしまった。覚えておきなさいよ! という捨て台詞を残して。リディアの伸ばした手が虚しく宙を彷徨った。
(またこうなっちゃった……)
マリアンと会うといつもこうである。
(しかも毎回マリアン様のこと傷つける形になって……)
これでは本当にマリアンをいじめているみたいで、リディアは非常に後味が悪かった。
「なにあれ」
「……」
呆れた表情をするロイドをリディアは無言で見上げた。
「なにその何か言いたげな目は」
「いいえ何も」
はあ、とため息をついてリディアは先を歩いた。
「ちょっと。言いたいことがあるならはっきり言いなよ」
「だから何でもありませんよ」
別にロイドは悪い人ではない。ただ思ったことを素直に、正直に言う人なのだ。さっきだってマリアンの誤解を解こうとしてくれた。よけいに悪化させる結果となったが。
(マリアン様。次もまた来るのかな……)
今度会う時はどうか自分一人の時に来てほしい。リディアはついにそう思ってしまった。
10
お気に入りに追加
204
あなたにおすすめの小説
御機嫌ようそしてさようなら ~王太子妃の選んだ最悪の結末
Hinaki
恋愛
令嬢の名はエリザベス。
生まれた瞬間より両親達が創る公爵邸と言う名の箱庭の中で生きていた。
全てがその箱庭の中でなされ、そして彼女は箱庭より外へは出される事はなかった。
ただ一つ月に一度彼女を訪ねる5歳年上の少年を除いては……。
時は流れエリザベスが15歳の乙女へと成長し未来の王太子妃として半年後の結婚を控えたある日に彼女を包み込んでいた世界は崩壊していく。
ゆるふわ設定の短編です。
完結済みなので予約投稿しています。
もう二度とあなたの妃にはならない
葉菜子
恋愛
8歳の時に出会った婚約者である第一王子に一目惚れしたミーア。それからミーアの中心は常に彼だった。
しかし、王子は学園で男爵令嬢を好きになり、相思相愛に。
男爵令嬢を正妃に置けないため、ミーアを正妃にし、男爵令嬢を側妃とした。
ミーアの元を王子が訪れることもなく、妃として仕事をこなすミーアの横で、王子と側妃は愛を育み、妊娠した。その側妃が襲われ、犯人はミーアだと疑われてしまい、自害する。
ふと目が覚めるとなんとミーアは8歳に戻っていた。
なぜか分からないけど、せっかくのチャンス。次は幸せになってやると意気込むミーアは気づく。
あれ……、彼女と立場が入れ替わってる!?
公爵令嬢が男爵令嬢になり、人生をやり直します。
ざまぁは無いとは言い切れないですが、無いと思って頂ければと思います。
目が覚めたら夫と子供がいました
青井陸
恋愛
とある公爵家の若い公爵夫人、シャルロットが毒の入ったのお茶を飲んで倒れた。
1週間寝たきりのシャルロットが目を覚ましたとき、幼い可愛い男の子がいた。
「…お母様?よかった…誰か!お母様が!!!!」
「…あなた誰?」
16歳で政略結婚によって公爵家に嫁いだ、元伯爵令嬢のシャルロット。
シャルロットは一目惚れであったが、夫のハロルドは結婚前からシャルロットには冷たい。
そんな関係の二人が、シャルロットが毒によって記憶をなくしたことにより少しずつ変わっていく。
なろう様でも同時掲載しています。
【完】前世で種を疑われて処刑されたので、今世では全力で回避します。
112
恋愛
エリザベスは皇太子殿下の子を身籠った。産まれてくる我が子を待ち望んだ。だがある時、殿下に他の男と密通したと疑われ、弁解も虚しく即日処刑された。二十歳の春の事だった。
目覚めると、時を遡っていた。時を遡った以上、自分はやり直しの機会を与えられたのだと思った。皇太子殿下の妃に選ばれ、結ばれ、子を宿したのが運の尽きだった。
死にたくない。あんな最期になりたくない。
そんな未来に決してならないように、生きようと心に決めた。
もう死んでしまった私へ
ツカノ
恋愛
私には前世の記憶がある。
幼い頃に母と死別すれば最愛の妻が短命になった原因だとして父から厭われ、婚約者には初対面から冷遇された挙げ句に彼の最愛の聖女を虐げたと断罪されて塵のように捨てられてしまった彼女の悲しい記憶。それなのに、今世の世界で聖女も元婚約者も存在が煙のように消えているのは、何故なのでしょうか?
今世で幸せに暮らしているのに、聖女のそっくりさんや謎の婚約者候補が現れて大変です!!
ゆるゆる設定です。
王太子の子を孕まされてました
杏仁豆腐
恋愛
遊び人の王太子に無理やり犯され『私の子を孕んでくれ』と言われ……。しかし王太子には既に婚約者が……侍女だった私がその後執拗な虐めを受けるので、仕返しをしたいと思っています。
※不定期更新予定です。一話完結型です。苛め、暴力表現、性描写の表現がありますのでR指定しました。宜しくお願い致します。ノリノリの場合は大量更新したいなと思っております。
もう彼女でいいじゃないですか
キムラましゅろう
恋愛
ある日わたしは婚約者に婚約解消を申し出た。
常にわたし以外の女を腕に絡ませている事に耐えられなくなったからだ。
幼い頃からわたしを溺愛する婚約者は婚約解消を絶対に認めないが、わたしの心は限界だった。
だからわたしは行動する。
わたしから婚約者を自由にするために。
わたしが自由を手にするために。
残酷な表現はありませんが、
性的なワードが幾つが出てきます。
苦手な方は回れ右をお願いします。
小説家になろうさんの方では
ifストーリーを投稿しております。
愛想を尽かした女と尽かされた男
火野村志紀
恋愛
※全16話となります。
「そうですか。今まであなたに尽くしていた私は側妃扱いで、急に湧いて出てきた彼女が正妃だと? どうぞ、お好きになさって。その代わり私も好きにしますので」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる