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42、兄の訪問
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社交シーズン中、貴族たちは夕方から王宮へ向かい、踊りや音楽を明け方近くまで楽しむ。そこは華やかで、いつもより大胆なことをする気になれる妖しい場でもある。
仕事はそっちのけ、というわけではなく、貴族の中には王宮で働く者もおり、昼間からきちんと仕事に出かける真面目な人間もいた。むろんマティアスもその一人であった。
彼は教育関係の部署に就いており、貴族と平民の間で識字率に大変偏りがあることをどうにかしようと対策を練っているらしい。マティアスらしい仕事だ、とブランシュは思った。
「た、たいへんです! 奥様!」
今日もまた刺繍と格闘していたブランシュは、針と糸から目を離さぬまま口を開く。
「ヴァネッサ。今度は何をやらかしたの?」
「えっと実は……って、違いますよ!」
国王陛下がいらっしゃったんですよ! と言われ、ブランシュは針で自分の指を刺してしまった。
「――息災であったか」
「陛下。今は忙しい時期ではないのですか」
というか、急に訪問にするのはやめてほしい。ブランシュよりも使用人たちの方が混乱して、あたふたと部屋を整えている光景を気の毒に思った。
「すまなかった。ようやく時間が取れてな。おまえがどうしているか、気になった」
心配しているのは伝わってくるが……無理矢理時間を作って足を運んだように見えるのは気のせいだろうか。
「公爵がいない間に来たということは、彼に知られるとよくない話でもあるのですか」
ブランシュの鋭い指摘にジョシュアは軽く目を瞠り、いや、と気まずい表情を浮かべた。
「そういうわけではない。ただ、マティアスにおまえの様子を尋ねても元気でやっていると言うばかりでな」
「その通りですわ」
「だが、舞踏会には出席しないという」
「それは……わたくしがまだ、人前に出るのが怖いからですわ」
「本当か?」
疑われる目を向けられ、ブランシュは暗い気持ちになった。
「もう人の関心を引くために嘘をついたりはしません」
まだジョシュアは自分を信用できないのだと知り、仕方がないことだとはいえ、ブランシュは傷ついた。しかし彼は違うと慌てたように言い直した。
「おまえを疑っているわけじゃない」
「ではどうしてこちらへ?」
「……マティアスがおまえを外へ出さないようにしているのではないかと思ったのだ」
「マティアスが?」
どういう意味だろう。
「マティアスが、おまえに舞踏会に参加させたくないとも考えられるだろう」
「それは、わたくしが公爵夫人として恥ずかしい妻だからですか?」
「違う。なぜそう自分を卑下する方に考える」
だって今までずっとそんなふうに思われていたのだ。それだけのことをしてきた。
「自分の妻を、他人の目に触れさせたくないと考えるのが普通だろう」
「……わたくしが相手に何かすると危惧しているからですか?」
「違う!」
頓珍漢な答えを述べるブランシュにジョシュアは焦れたように言葉を重ねた。
「つまりだな。マティアスはおまえを……美しい妻を自分だけのものにしたいと独占欲を露わにしてこの屋敷に閉じ込めているんだ」
「はぁ……」
ここまで言ってもピンときていない妹の様子に、兄は深々とため息をついた。
「なぜそんな鈍いんだ」
「だって、よくわからなくて……」
マティアスがブランシュに独占欲など……あるわけない。
「たしかにマティアスは、わたしくに無理に参加せずともよいと言いましたが……それはすべて、わたくしのことを心配してですわ」
「心配、ね……」
「ええ。陛下が以前おっしゃったように、マティアスは本当によくできた人です。わたくしにはもったいないくらいの素敵な殿方……」
ジョシュアはブランシュをじっと見つめていたが、やがてどうしたものかというように目を閉じて眉間の間をぐりぐりと押さえた。それはブランシュが刺繍で疲れた時にやる仕草とよく似ていた。
「ブランシュ」
「はい」
「人は……変わるものだ」
いきなり何の話だろうか。
「おまえが以前とは別人になったように、マティアスだってずっとおまえのことを嫌い続けているとは限らない」
「わたくしが変わったのは、記憶を失ったからです」
「きっかけがあって変わったというなら、マティアスだっておまえに影響を受けたと言える」
そうだろうか。ブランシュはあまり納得できなかった。
「わたくしは……人の本性というものは、そう変わらないと思います」
「悪女は悪女のままだと?」
「ええ」
「ふむ。……ではこう考えてはどうだ。おまえが失ったものは記憶ではない。悪意だと」
「悪意?」
「そう。以前まで抱いていた、醜い嫉妬や憎悪を失ったからこそ、今のおまえは別人……いや、これも違うな。本来のブランシュになれたと思えばいい」
「本来の、わたくし……?」
「悪い心を持たないで育ったおまえが、今のおまえだ」
人は育った環境や出会った人との付き合い方で人生を左右される。今の自分を作り上げる。
だから、もしブランシュが最初から健康な身体で育っていれば、悪いことをしても父や周りの者が甘やかさずきちんと厳しく叱りつけていたら、ブランシュは今頃まったく別の人格を形成していたかもしれない。
「わたくしには、難しい話ですわ……」
ジョシュアの考えはつまり、元からブランシュが善良な人間であったということだ。それが周囲の環境や教育によって歪められた。――でも生まれた時から悪人だと考えれば、どんな環境で育とうが、意味はない。
「まぁ、いろいろな考え方があるだろう」
とにかく、とジョシュアが話を元に戻した。
「私が言いたいのは、今のマティアスはおまえのことを嫌ってはいないということだ」
嫌われていないなら、よかった。それで十分だ、とも思う。
「もっと自信を持て」
「はい……お兄様」
「な、なんだ」
「ありがとうございます」
ジョシュアは目を真ん丸と見開くと、なぜかぶわっと涙を浮かべた。まさか泣かれるとは思わず、ブランシュはぎょっとする。
「えっ、どうなされたのですか」
何か怒らせるようなことを言ってしまっただろうか。兄は憤怒に駆られると泣くのだろうか。どうしよう、とおろおろするブランシュに、ふんとジョシュアは目元を乱暴に腕で拭った。
「お、おまえがようやく私のことをお兄様と呼んだから、少し驚いただけだ」
泣いてなどおらぬ、とあくまで否定する彼の目は真っ赤である。
「そう、でしたか?」
「そうだ。以前は鬱陶しいほど纏わりついてきたくせに、目が覚めてからは、まるで他人行儀で、余所余所しい態度ばかりとっていたではないか」
「それは……」
他人としか思えなかったから、とは言えなかった。
「よい。最初は演技など言って、妹を信じてやらず、また気遣うこともしなかった私にも責任はある」
「以前のわたくしを思えば、仕方ありません」
「だが、父上はおまえを庇い、心配していた。家族であるならば、私もおまえの言葉を信じ、心配してやらねばならなかったのに……」
すまなかった、と謝られ、ブランシュは呆然とする。
「そんな……やめてください……わたくしは、謝られる人間では……」
「ブランシュ。もう、そうやって自分を卑下するのはやめろ。おまえは生まれ変わったのだから」
兄は絶対に自分を許さないと思っていた。最後まで自分を疑い続けると思っていた。それがまさかこんな日が来るとは思わず……ブランシュはどうしていいかわからなかった。
仕事はそっちのけ、というわけではなく、貴族の中には王宮で働く者もおり、昼間からきちんと仕事に出かける真面目な人間もいた。むろんマティアスもその一人であった。
彼は教育関係の部署に就いており、貴族と平民の間で識字率に大変偏りがあることをどうにかしようと対策を練っているらしい。マティアスらしい仕事だ、とブランシュは思った。
「た、たいへんです! 奥様!」
今日もまた刺繍と格闘していたブランシュは、針と糸から目を離さぬまま口を開く。
「ヴァネッサ。今度は何をやらかしたの?」
「えっと実は……って、違いますよ!」
国王陛下がいらっしゃったんですよ! と言われ、ブランシュは針で自分の指を刺してしまった。
「――息災であったか」
「陛下。今は忙しい時期ではないのですか」
というか、急に訪問にするのはやめてほしい。ブランシュよりも使用人たちの方が混乱して、あたふたと部屋を整えている光景を気の毒に思った。
「すまなかった。ようやく時間が取れてな。おまえがどうしているか、気になった」
心配しているのは伝わってくるが……無理矢理時間を作って足を運んだように見えるのは気のせいだろうか。
「公爵がいない間に来たということは、彼に知られるとよくない話でもあるのですか」
ブランシュの鋭い指摘にジョシュアは軽く目を瞠り、いや、と気まずい表情を浮かべた。
「そういうわけではない。ただ、マティアスにおまえの様子を尋ねても元気でやっていると言うばかりでな」
「その通りですわ」
「だが、舞踏会には出席しないという」
「それは……わたくしがまだ、人前に出るのが怖いからですわ」
「本当か?」
疑われる目を向けられ、ブランシュは暗い気持ちになった。
「もう人の関心を引くために嘘をついたりはしません」
まだジョシュアは自分を信用できないのだと知り、仕方がないことだとはいえ、ブランシュは傷ついた。しかし彼は違うと慌てたように言い直した。
「おまえを疑っているわけじゃない」
「ではどうしてこちらへ?」
「……マティアスがおまえを外へ出さないようにしているのではないかと思ったのだ」
「マティアスが?」
どういう意味だろう。
「マティアスが、おまえに舞踏会に参加させたくないとも考えられるだろう」
「それは、わたくしが公爵夫人として恥ずかしい妻だからですか?」
「違う。なぜそう自分を卑下する方に考える」
だって今までずっとそんなふうに思われていたのだ。それだけのことをしてきた。
「自分の妻を、他人の目に触れさせたくないと考えるのが普通だろう」
「……わたくしが相手に何かすると危惧しているからですか?」
「違う!」
頓珍漢な答えを述べるブランシュにジョシュアは焦れたように言葉を重ねた。
「つまりだな。マティアスはおまえを……美しい妻を自分だけのものにしたいと独占欲を露わにしてこの屋敷に閉じ込めているんだ」
「はぁ……」
ここまで言ってもピンときていない妹の様子に、兄は深々とため息をついた。
「なぜそんな鈍いんだ」
「だって、よくわからなくて……」
マティアスがブランシュに独占欲など……あるわけない。
「たしかにマティアスは、わたしくに無理に参加せずともよいと言いましたが……それはすべて、わたくしのことを心配してですわ」
「心配、ね……」
「ええ。陛下が以前おっしゃったように、マティアスは本当によくできた人です。わたくしにはもったいないくらいの素敵な殿方……」
ジョシュアはブランシュをじっと見つめていたが、やがてどうしたものかというように目を閉じて眉間の間をぐりぐりと押さえた。それはブランシュが刺繍で疲れた時にやる仕草とよく似ていた。
「ブランシュ」
「はい」
「人は……変わるものだ」
いきなり何の話だろうか。
「おまえが以前とは別人になったように、マティアスだってずっとおまえのことを嫌い続けているとは限らない」
「わたくしが変わったのは、記憶を失ったからです」
「きっかけがあって変わったというなら、マティアスだっておまえに影響を受けたと言える」
そうだろうか。ブランシュはあまり納得できなかった。
「わたくしは……人の本性というものは、そう変わらないと思います」
「悪女は悪女のままだと?」
「ええ」
「ふむ。……ではこう考えてはどうだ。おまえが失ったものは記憶ではない。悪意だと」
「悪意?」
「そう。以前まで抱いていた、醜い嫉妬や憎悪を失ったからこそ、今のおまえは別人……いや、これも違うな。本来のブランシュになれたと思えばいい」
「本来の、わたくし……?」
「悪い心を持たないで育ったおまえが、今のおまえだ」
人は育った環境や出会った人との付き合い方で人生を左右される。今の自分を作り上げる。
だから、もしブランシュが最初から健康な身体で育っていれば、悪いことをしても父や周りの者が甘やかさずきちんと厳しく叱りつけていたら、ブランシュは今頃まったく別の人格を形成していたかもしれない。
「わたくしには、難しい話ですわ……」
ジョシュアの考えはつまり、元からブランシュが善良な人間であったということだ。それが周囲の環境や教育によって歪められた。――でも生まれた時から悪人だと考えれば、どんな環境で育とうが、意味はない。
「まぁ、いろいろな考え方があるだろう」
とにかく、とジョシュアが話を元に戻した。
「私が言いたいのは、今のマティアスはおまえのことを嫌ってはいないということだ」
嫌われていないなら、よかった。それで十分だ、とも思う。
「もっと自信を持て」
「はい……お兄様」
「な、なんだ」
「ありがとうございます」
ジョシュアは目を真ん丸と見開くと、なぜかぶわっと涙を浮かべた。まさか泣かれるとは思わず、ブランシュはぎょっとする。
「えっ、どうなされたのですか」
何か怒らせるようなことを言ってしまっただろうか。兄は憤怒に駆られると泣くのだろうか。どうしよう、とおろおろするブランシュに、ふんとジョシュアは目元を乱暴に腕で拭った。
「お、おまえがようやく私のことをお兄様と呼んだから、少し驚いただけだ」
泣いてなどおらぬ、とあくまで否定する彼の目は真っ赤である。
「そう、でしたか?」
「そうだ。以前は鬱陶しいほど纏わりついてきたくせに、目が覚めてからは、まるで他人行儀で、余所余所しい態度ばかりとっていたではないか」
「それは……」
他人としか思えなかったから、とは言えなかった。
「よい。最初は演技など言って、妹を信じてやらず、また気遣うこともしなかった私にも責任はある」
「以前のわたくしを思えば、仕方ありません」
「だが、父上はおまえを庇い、心配していた。家族であるならば、私もおまえの言葉を信じ、心配してやらねばならなかったのに……」
すまなかった、と謝られ、ブランシュは呆然とする。
「そんな……やめてください……わたくしは、謝られる人間では……」
「ブランシュ。もう、そうやって自分を卑下するのはやめろ。おまえは生まれ変わったのだから」
兄は絶対に自分を許さないと思っていた。最後まで自分を疑い続けると思っていた。それがまさかこんな日が来るとは思わず……ブランシュはどうしていいかわからなかった。
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