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13、抗えない身体*
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胸の内にあった感情をこんなにも真っ向から伝えたのは、目が覚めて初めてのことだ。おかげではぁはぁと呼吸が乱れ、心臓も痛いほど早鐘を打っている。
マティアスは呆然とブランシュを見ていたが、やがてその美しい瞳にはっきりと憎悪の炎を滾らせた。手が伸ばされ、強引に引き寄せられる。彼女は抵抗しようとしたが、その前に顎を掴まれ、噛みつくように唇を塞がれた。
「うっ、んんっ!」
乱暴な振る舞いに、今まで逆らってはいけないと思っていた従順な気持ちが、身を焼き尽くすような怒りへと塗り替えられる。なぜ自分はこんな男の言いなりにならなければならない。なぜ今まで好き勝手な振る舞いを許したのか。ブランシュは己を恥じ、マティアスを下劣で野蛮な男だと蔑んだ。
「っ」
まるでマティアスの怒りがブランシュの身体に乗り移ったかのように、彼女は彼の唇や舌を噛んだ。口の中に血の味が広がる。それでもマティアスはブランシュを離さず、咥内をめちゃくちゃに蹂躙して、彼女の酸素を奪っていく。
息が苦しく、酸欠になったみたいに頭がぼんやりとして、激しい抵抗も長くは続かず、やがてぐったりとブランシュはマティアスの腕の中で支えられ、彼の好きなように、身を委ねるしかなかった。
「んっ、ふぅ、ぁ……はぁ、んっ……」
反抗が終わると、先ほどとは打って変わって優しく口づけされる。それでもねっとりと舌を絡ませ、まるで恋人のように貪られるのは、耐え難かった。
(どうしてこの人は……)
悔しくて涙が溢れそうになる。どうして憎んでいる相手にこんなことができるのだろう。涙で滲んだ先に、マティアスの美しい空色の瞳が見える。
憎悪の奥に、仄暗く、足掻く色が見える。彼もまた、苦しそうに見えた。
(この人も、本当はこんなことしたくないんだわ……)
今、王女を無理矢理手籠めにしている状況。自分を苦しめた相手が記憶を失って、宙ぶらりんになった怒りの矛先。本当にぶつけるべき相手は、今のブランシュではない。悪辣で、我儘な過去のブランシュだ。
そんなこと、彼自身だってわかっている。でも、だからといって全てを許すことなどできないのだ。ゆえに苦しんでいる。どうしていいかわからない。
(わたくしが、彼をこんなふうに変えてしまったんだ……)
せめて記憶だけでも持っていれば――
ブランシュは小さく息を吐きながら、マティアスを見上げた。彼もまた、自分を見ている。抵抗をやめた彼女の片脚を抱え、ドレスを捲り上げると、一気に自身のものを挿入してきた。
「んぅっ」
股上が繋がっていないタイプのドロワーズを履いているので、脱ぐ必要はなかったが、まるで彼との行為を待ち望んでいたみたいな気がして、心の中で笑った。
「はぁっ、ぁっ」
実際、圧迫感はあっても、痛みは感じなかった。愛撫もろくにされなかったのに、口づけだけでブランシュの中はすでにぐっしょりと濡れて、マティアスの陰茎をきゅうきゅうと歓迎するように締め付けていた。
マティアスはブランシュの手を首の方へ回させると、少し腰を反らし、あるいは屈むようにして、抽挿を始める。体勢的にあまり深い挿入はできないのか、浅い所をゆっくりと何度も突かれ、ブランシュはもどかしさで身をくねらせた。
「ぁっ、んっ、んっ……」
声が出そうになると、顔を近づけられ、口を塞がれた。甘ったるい声が飲み込まれ、舌を絡まされる。外に人がいるからだろうか。いつもブランシュを詰るような言葉をかけてくる彼が、今日は黙ったまま、ただ荒い息を吐き出していた。
(熱い……)
白いストッキングをはめた太股はマティアスの掌にがっしりと支えられ、汗で蒸れて熱がたまっている。マティアスの首筋にも汗が浮かんで、たらりと零れ落ちるのが何とも色香があった。
二人は声を押し殺し、支え合いながら身体を揺らし合う。ぱちゅぱちゅと控え目な音がやけに耳に吸い付く。部屋の外にいる衛兵たちに聞かれてしまったらどうしよう。いけないことをしているという背徳感が、さらに身体を興奮させ、男根をきつく締め付ける。マティアスの掠れた、低い呻き声に胸が甘く締め付けられ、ブランシュは縋りつくように太股に添えられた手を握りしめた。
すると彼の腰の動きが速まり、下から勢いよく突き上げられる。すらりとした体型でありながら一体どこにそんな力があるのかと腰をしっかり支えられ、ブランシュは激しく揺さぶられた。結合部はよりいっそう卑猥な音を奏で、たくさんの蜜を溢れさせて、太股を伝っていく。
「ぁっ、だめ、んっ、はぁ……んっ、ぁんっ」
そもそもどうして今自分はマティアスと身体を繋げているのだろう。どうして抵抗をやめて受け入れてしまったのだろう。
(どうしてこんなにも、きもちいいのっ……)
初めからだった。無理矢理犯されたあの夜も、それからもずっと、ブランシュはマティアスとの行為で快感を得ている。
たとえ、彼女の心が彼を拒絶していても。
(これは、わたくしじゃない。わたくしが、気持ちいいんじゃないっ……!)
記憶を失う前のブランシュがマティアスを受け入れたからだ。彼に抱かれることを望んでいるから。薬を飲ませてでも抱かせ、その刻まれた快楽を、身体が覚えているだけ。だってそうじゃないと――
「っ、はぁ、はぁ、ブランシュ――!」
「ぁ、ぁっ、んんっ――」
ぶるりと身体を震わせ、陰茎が引き抜かれ、太股や床に精液が飛び散った。彼女は自力で立っていられず、その場に座り込みそうになって、マティアスの腕に抱きとめられた。胸に顔を押し付けながら、彼女は疲れて、何も考えられなかった。
その後ぼんやりとした頭で椅子へ座らされ、マティアスに汚れた部位を拭かれ、衣服の乱れを直してもらった。
「……あなたは、わたくしにどうしてほしいの」
ぽつりと呟かれた言葉に、彼がこちらを見る。
「私にも、わかりません」
「……そう」
まぁ、それもそうか。とブランシュは素直に思った。行為後の気怠い身体で、頭が考えることを放棄している。
「ただ」
「ただ?」
「貴女がこのまま全てを無かったことにして私から離れるなど……それだけは、許せない」
台詞だけ聞くとまるで愛の告白みたいだ。
(あなたはこれを望んでいたの?)
――ねぇ、記憶を失う前のわたくし。ブランシュ。
愛する人に憎まれてでも、強い感情を持ってほしかったのか。それを愛だと思いたかったのか。
自分のことなのに、ブランシュにはわからなかった。
呆けた様子で下を見ていると、影が落ちる。顔を上げると、マティアスが仄暗さを帯びた目でブランシュの手を握りしめてくる。ロワールに握られた時よりずっと熱く、振り解けない。
「おまえはわたくしのものだと、貴女はおっしゃった。ならば、それは守ってもらう」
まるで呪いみたいだ、と思いながらブランシュは黙って彼の目を見つめ返した。
マティアスは呆然とブランシュを見ていたが、やがてその美しい瞳にはっきりと憎悪の炎を滾らせた。手が伸ばされ、強引に引き寄せられる。彼女は抵抗しようとしたが、その前に顎を掴まれ、噛みつくように唇を塞がれた。
「うっ、んんっ!」
乱暴な振る舞いに、今まで逆らってはいけないと思っていた従順な気持ちが、身を焼き尽くすような怒りへと塗り替えられる。なぜ自分はこんな男の言いなりにならなければならない。なぜ今まで好き勝手な振る舞いを許したのか。ブランシュは己を恥じ、マティアスを下劣で野蛮な男だと蔑んだ。
「っ」
まるでマティアスの怒りがブランシュの身体に乗り移ったかのように、彼女は彼の唇や舌を噛んだ。口の中に血の味が広がる。それでもマティアスはブランシュを離さず、咥内をめちゃくちゃに蹂躙して、彼女の酸素を奪っていく。
息が苦しく、酸欠になったみたいに頭がぼんやりとして、激しい抵抗も長くは続かず、やがてぐったりとブランシュはマティアスの腕の中で支えられ、彼の好きなように、身を委ねるしかなかった。
「んっ、ふぅ、ぁ……はぁ、んっ……」
反抗が終わると、先ほどとは打って変わって優しく口づけされる。それでもねっとりと舌を絡ませ、まるで恋人のように貪られるのは、耐え難かった。
(どうしてこの人は……)
悔しくて涙が溢れそうになる。どうして憎んでいる相手にこんなことができるのだろう。涙で滲んだ先に、マティアスの美しい空色の瞳が見える。
憎悪の奥に、仄暗く、足掻く色が見える。彼もまた、苦しそうに見えた。
(この人も、本当はこんなことしたくないんだわ……)
今、王女を無理矢理手籠めにしている状況。自分を苦しめた相手が記憶を失って、宙ぶらりんになった怒りの矛先。本当にぶつけるべき相手は、今のブランシュではない。悪辣で、我儘な過去のブランシュだ。
そんなこと、彼自身だってわかっている。でも、だからといって全てを許すことなどできないのだ。ゆえに苦しんでいる。どうしていいかわからない。
(わたくしが、彼をこんなふうに変えてしまったんだ……)
せめて記憶だけでも持っていれば――
ブランシュは小さく息を吐きながら、マティアスを見上げた。彼もまた、自分を見ている。抵抗をやめた彼女の片脚を抱え、ドレスを捲り上げると、一気に自身のものを挿入してきた。
「んぅっ」
股上が繋がっていないタイプのドロワーズを履いているので、脱ぐ必要はなかったが、まるで彼との行為を待ち望んでいたみたいな気がして、心の中で笑った。
「はぁっ、ぁっ」
実際、圧迫感はあっても、痛みは感じなかった。愛撫もろくにされなかったのに、口づけだけでブランシュの中はすでにぐっしょりと濡れて、マティアスの陰茎をきゅうきゅうと歓迎するように締め付けていた。
マティアスはブランシュの手を首の方へ回させると、少し腰を反らし、あるいは屈むようにして、抽挿を始める。体勢的にあまり深い挿入はできないのか、浅い所をゆっくりと何度も突かれ、ブランシュはもどかしさで身をくねらせた。
「ぁっ、んっ、んっ……」
声が出そうになると、顔を近づけられ、口を塞がれた。甘ったるい声が飲み込まれ、舌を絡まされる。外に人がいるからだろうか。いつもブランシュを詰るような言葉をかけてくる彼が、今日は黙ったまま、ただ荒い息を吐き出していた。
(熱い……)
白いストッキングをはめた太股はマティアスの掌にがっしりと支えられ、汗で蒸れて熱がたまっている。マティアスの首筋にも汗が浮かんで、たらりと零れ落ちるのが何とも色香があった。
二人は声を押し殺し、支え合いながら身体を揺らし合う。ぱちゅぱちゅと控え目な音がやけに耳に吸い付く。部屋の外にいる衛兵たちに聞かれてしまったらどうしよう。いけないことをしているという背徳感が、さらに身体を興奮させ、男根をきつく締め付ける。マティアスの掠れた、低い呻き声に胸が甘く締め付けられ、ブランシュは縋りつくように太股に添えられた手を握りしめた。
すると彼の腰の動きが速まり、下から勢いよく突き上げられる。すらりとした体型でありながら一体どこにそんな力があるのかと腰をしっかり支えられ、ブランシュは激しく揺さぶられた。結合部はよりいっそう卑猥な音を奏で、たくさんの蜜を溢れさせて、太股を伝っていく。
「ぁっ、だめ、んっ、はぁ……んっ、ぁんっ」
そもそもどうして今自分はマティアスと身体を繋げているのだろう。どうして抵抗をやめて受け入れてしまったのだろう。
(どうしてこんなにも、きもちいいのっ……)
初めからだった。無理矢理犯されたあの夜も、それからもずっと、ブランシュはマティアスとの行為で快感を得ている。
たとえ、彼女の心が彼を拒絶していても。
(これは、わたくしじゃない。わたくしが、気持ちいいんじゃないっ……!)
記憶を失う前のブランシュがマティアスを受け入れたからだ。彼に抱かれることを望んでいるから。薬を飲ませてでも抱かせ、その刻まれた快楽を、身体が覚えているだけ。だってそうじゃないと――
「っ、はぁ、はぁ、ブランシュ――!」
「ぁ、ぁっ、んんっ――」
ぶるりと身体を震わせ、陰茎が引き抜かれ、太股や床に精液が飛び散った。彼女は自力で立っていられず、その場に座り込みそうになって、マティアスの腕に抱きとめられた。胸に顔を押し付けながら、彼女は疲れて、何も考えられなかった。
その後ぼんやりとした頭で椅子へ座らされ、マティアスに汚れた部位を拭かれ、衣服の乱れを直してもらった。
「……あなたは、わたくしにどうしてほしいの」
ぽつりと呟かれた言葉に、彼がこちらを見る。
「私にも、わかりません」
「……そう」
まぁ、それもそうか。とブランシュは素直に思った。行為後の気怠い身体で、頭が考えることを放棄している。
「ただ」
「ただ?」
「貴女がこのまま全てを無かったことにして私から離れるなど……それだけは、許せない」
台詞だけ聞くとまるで愛の告白みたいだ。
(あなたはこれを望んでいたの?)
――ねぇ、記憶を失う前のわたくし。ブランシュ。
愛する人に憎まれてでも、強い感情を持ってほしかったのか。それを愛だと思いたかったのか。
自分のことなのに、ブランシュにはわからなかった。
呆けた様子で下を見ていると、影が落ちる。顔を上げると、マティアスが仄暗さを帯びた目でブランシュの手を握りしめてくる。ロワールに握られた時よりずっと熱く、振り解けない。
「おまえはわたくしのものだと、貴女はおっしゃった。ならば、それは守ってもらう」
まるで呪いみたいだ、と思いながらブランシュは黙って彼の目を見つめ返した。
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