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38、腹の中
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「――それで、避妊薬は」
しばらくしてそう尋ねると、ハインツは「今までの雰囲気は?」と少し興醒めした表情を見せたが、それはそれ、これはこれである。
「子どもを産むにしても、まずはわたしたちの状況が落ち着いてからです」
「うん……そうだな。そうだよな」
「はい。それで、以前わたしがあげた薬は、持っているんでしょうか」
「あー……それな、実は返した」
「返した?」
誰に? と問えば、元の持ち主だという。
「元の持ち主って……」
「おまえにこの薬を渡したやつ――王女様にだよ」
グリゼルダに! とイレーネは驚いた。
(そういえば、ハインツ様は姫様にお会いになられたとネリーが報告してくれたんだわ……)
つまりその時にハインツは薬を返したということらしい。しかしなぜまたそんなことに……
「あの姫さん。私は確かにイレーネの助けになりたいと思っていました。ですがそれはすでにある物を渡したことで果たしたつもりでいた、だからどうしましょうか……って言うもんだから、じゃあ返品しますって」
「でも、」
グリゼルダのことだから、中身が減ってしまったものを受け取りはしないだろう。イレーネの言いたいことが伝わったように、ハインツはどこかふんぞり返った口調で答えた。
「一錠しか減っていないので、新品と言って差し支えないでしょう、って言ってやった」
「一錠?」
それはつまり、イレーネがディートハルトに抱かれた時に飲んだ一錠だった。
「ハインツ様は、飲まなかったんですか」
「飲んでない」
「……中へお出しになったんですか」
「違う! やっていないってことだよ!」
なんでそうなるんだと、ぷんすか腹を立てられても、これまでのハインツの態度を思えば仕方がないだろう。
これはきちんと言っておかねばならないと、イレーネの物言いたげな目を見て思ったのか、ハインツは起き上がり、正座してイレーネに向き直った。イレーネもシーツで前を隠しながら起き上がる。
「いいか、あの薬は使ってない。女も抱いていない」
「どうして?」
「おまえにあれ渡されてから……上手く言えねぇけど、それはなんか違うだろ、って思ったんだ」
ハインツなりに、いろいろ思うところがあったらしい。
「それに前も言ったかもしれねぇけど、もうおまえじゃないと勃たなくなった」
「……ほんとう?」
「ほんと。まぁ、世の中には無理矢理勃起させる強力な薬があるからそれ飲ませられたらさすがにやっちまうかもしれねぇけど……でも、そんなのセックスじゃねえだろ」
ただの強姦だと彼は言った。イレーネは不意にディートハルトに初めて抱かれた時のことを思い出し、苦い気持ちになった。だがハインツに手を取られ、彼へとまた気持ちが向く。
「おまえとやるから気持ちがいいんだろ。おまえが……好きだから」
「……わかりました」
ハインツが照れながら告白するのでなんだかイレーネも恥ずかしくなって俯いてしまう。
「と、とにかくだ。おまえにもらった避妊薬は王女に新品同様で返した。それで王女はおまえにもともと貸しなんてなかったことになって、今回のことで初めて助けてもらえることになったんだ」
なるほど……。
「にしても、おまえよくあんな方に仕えていたな」
「どうしてですか?」
「いや、だってなんていうかすげぇ性格わる、いや……変わった方じゃん」
イレーネは困った顔をした。確かに善人、とは言い難いかもしれない。
もしハインツが薬を使用していたら、グリゼルダはなんと答えただろう。やっぱり助けるのをやめると言っただろうか。他の無理難題をハインツに提示して、やってみせろと彼の覚悟を試した気もする。
そう考えると、イレーネたちを助けてくれたのも純粋な善意ではない。グリゼルダの気紛れか、あるいは見知らぬ誰かへの悪意も含まれていた可能性も考えられた。
「でも、姫様のおかげでなんとか脱出できたのは事実ですから」
「もちろんそれは感謝してるけど……実は助けた振りをして、あとでとんでもない目に遭わされたりとかしないよな?」
「さすがにそこまではしないと思いますけど……」
「そうか? ならいいんだけど……。俺、ああいう人間苦手だ」
腹の中では悍ましいことを考えても、表には微塵も出さない。残酷なことも平気でする。
そういう類の人間だとハインツは冷静に言った。
「……そうでなければならない理由が、姫様にもあったのかもしれません」
「怪物になったのには理由があるって?」
全員がそうだとは思わない。ただ生まれた時からそうであった者も世の中にはいるだろう。でもイレーネには、以前グリゼルダが自分の母親や生い立ちを語ってくれた時の表情がなぜか妙に記憶に残っている。
「イレーネは優しいな。俺はどんな過去があろうと、あんまりえげつないことされると同情する気も失せるわ」
「同情とは、違います」
決して優しいわけでもない。怖いから、相手を冷静に観察しているだけ。だからこそ、どこか一歩引いた状態で気づかされる。
ああ、この人はどうしようもない怒りや憎しみを抱えて生きているのだなと。
そうした感情や性質は誰かにどうこうできるものではなく、その人はそんなふうにしか生きられない。癒すことなんてできない。強い人間は憎悪を向けられ、弱い人間はただ餌食になるだけだ。
だからイレーネは敵意を向けられないよう従順になって、傷つけられそうだと思ったら相手に食われないよう必死で逃げる道を選んできた。これからも、きっとそうするだろう。
「……そういう人間がなんだかんだ最後には興味を持たれて、逃げられなくなるんだぞ」
ハインツはイレーネを抱き寄せ、どこか不安を隠せない声で言った。
「イレーネ。危ないやつには絶対に近づくなよ」
「ハインツ様はよろしいんですか」
「俺はああいったお姫様たちと違って雑魚中の雑魚だからいいの」
自分のことをそんなふうに言うのはいかがなものかと思ったが、ハインツは気にせずイレーネのことを心配してくる。イレーネはどうして彼がそこまで不安に思うのかはわからなかったが、大人しく頷いた。それでもやっぱり、ハインツの杞憂に終わるだろうと思った。
イレーネはもう、ハインツと生きていくのだから。
しばらくしてそう尋ねると、ハインツは「今までの雰囲気は?」と少し興醒めした表情を見せたが、それはそれ、これはこれである。
「子どもを産むにしても、まずはわたしたちの状況が落ち着いてからです」
「うん……そうだな。そうだよな」
「はい。それで、以前わたしがあげた薬は、持っているんでしょうか」
「あー……それな、実は返した」
「返した?」
誰に? と問えば、元の持ち主だという。
「元の持ち主って……」
「おまえにこの薬を渡したやつ――王女様にだよ」
グリゼルダに! とイレーネは驚いた。
(そういえば、ハインツ様は姫様にお会いになられたとネリーが報告してくれたんだわ……)
つまりその時にハインツは薬を返したということらしい。しかしなぜまたそんなことに……
「あの姫さん。私は確かにイレーネの助けになりたいと思っていました。ですがそれはすでにある物を渡したことで果たしたつもりでいた、だからどうしましょうか……って言うもんだから、じゃあ返品しますって」
「でも、」
グリゼルダのことだから、中身が減ってしまったものを受け取りはしないだろう。イレーネの言いたいことが伝わったように、ハインツはどこかふんぞり返った口調で答えた。
「一錠しか減っていないので、新品と言って差し支えないでしょう、って言ってやった」
「一錠?」
それはつまり、イレーネがディートハルトに抱かれた時に飲んだ一錠だった。
「ハインツ様は、飲まなかったんですか」
「飲んでない」
「……中へお出しになったんですか」
「違う! やっていないってことだよ!」
なんでそうなるんだと、ぷんすか腹を立てられても、これまでのハインツの態度を思えば仕方がないだろう。
これはきちんと言っておかねばならないと、イレーネの物言いたげな目を見て思ったのか、ハインツは起き上がり、正座してイレーネに向き直った。イレーネもシーツで前を隠しながら起き上がる。
「いいか、あの薬は使ってない。女も抱いていない」
「どうして?」
「おまえにあれ渡されてから……上手く言えねぇけど、それはなんか違うだろ、って思ったんだ」
ハインツなりに、いろいろ思うところがあったらしい。
「それに前も言ったかもしれねぇけど、もうおまえじゃないと勃たなくなった」
「……ほんとう?」
「ほんと。まぁ、世の中には無理矢理勃起させる強力な薬があるからそれ飲ませられたらさすがにやっちまうかもしれねぇけど……でも、そんなのセックスじゃねえだろ」
ただの強姦だと彼は言った。イレーネは不意にディートハルトに初めて抱かれた時のことを思い出し、苦い気持ちになった。だがハインツに手を取られ、彼へとまた気持ちが向く。
「おまえとやるから気持ちがいいんだろ。おまえが……好きだから」
「……わかりました」
ハインツが照れながら告白するのでなんだかイレーネも恥ずかしくなって俯いてしまう。
「と、とにかくだ。おまえにもらった避妊薬は王女に新品同様で返した。それで王女はおまえにもともと貸しなんてなかったことになって、今回のことで初めて助けてもらえることになったんだ」
なるほど……。
「にしても、おまえよくあんな方に仕えていたな」
「どうしてですか?」
「いや、だってなんていうかすげぇ性格わる、いや……変わった方じゃん」
イレーネは困った顔をした。確かに善人、とは言い難いかもしれない。
もしハインツが薬を使用していたら、グリゼルダはなんと答えただろう。やっぱり助けるのをやめると言っただろうか。他の無理難題をハインツに提示して、やってみせろと彼の覚悟を試した気もする。
そう考えると、イレーネたちを助けてくれたのも純粋な善意ではない。グリゼルダの気紛れか、あるいは見知らぬ誰かへの悪意も含まれていた可能性も考えられた。
「でも、姫様のおかげでなんとか脱出できたのは事実ですから」
「もちろんそれは感謝してるけど……実は助けた振りをして、あとでとんでもない目に遭わされたりとかしないよな?」
「さすがにそこまではしないと思いますけど……」
「そうか? ならいいんだけど……。俺、ああいう人間苦手だ」
腹の中では悍ましいことを考えても、表には微塵も出さない。残酷なことも平気でする。
そういう類の人間だとハインツは冷静に言った。
「……そうでなければならない理由が、姫様にもあったのかもしれません」
「怪物になったのには理由があるって?」
全員がそうだとは思わない。ただ生まれた時からそうであった者も世の中にはいるだろう。でもイレーネには、以前グリゼルダが自分の母親や生い立ちを語ってくれた時の表情がなぜか妙に記憶に残っている。
「イレーネは優しいな。俺はどんな過去があろうと、あんまりえげつないことされると同情する気も失せるわ」
「同情とは、違います」
決して優しいわけでもない。怖いから、相手を冷静に観察しているだけ。だからこそ、どこか一歩引いた状態で気づかされる。
ああ、この人はどうしようもない怒りや憎しみを抱えて生きているのだなと。
そうした感情や性質は誰かにどうこうできるものではなく、その人はそんなふうにしか生きられない。癒すことなんてできない。強い人間は憎悪を向けられ、弱い人間はただ餌食になるだけだ。
だからイレーネは敵意を向けられないよう従順になって、傷つけられそうだと思ったら相手に食われないよう必死で逃げる道を選んできた。これからも、きっとそうするだろう。
「……そういう人間がなんだかんだ最後には興味を持たれて、逃げられなくなるんだぞ」
ハインツはイレーネを抱き寄せ、どこか不安を隠せない声で言った。
「イレーネ。危ないやつには絶対に近づくなよ」
「ハインツ様はよろしいんですか」
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イレーネはもう、ハインツと生きていくのだから。
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