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22、待っている間
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朝。以前風邪でイレーネを抱いた時のように、ディートハルトは彼女を抱きしめて眠っていた。目覚める気配を感じても、うなじに唇が当たり、かき抱くように抱き寄せられても、イレーネは寝た振りをした。どんな顔をすればいいかわからなかった。
そのままじっとしていると、やがて彼は身を起し、静かに部屋を後にした。
それからしばらくしてイレーネも身支度を済ませ、王城の玄関口で他の者たちがしているように彼へ別れの挨拶を済ませた。
恋人同士が交わすようなものではなく、万人に告げるような月並みな言葉だったが、ディートハルトは特に何も言わなかった。
それをこっそり見守っていた女性陣――彼に恋慕を抱いている令嬢や関係を持っていた夫人は、二人があまりにも淡々とした態度だから、本当にイレーネたちが利害関係で結ばれた婚約者であり、冷え切った関係なのだと知って、胸をなで下ろしたことだろう。イレーネを気にせず会話に加わり、ディートハルトとの親密さを匂わせるような言葉と表情で別れを惜しんだ。
イレーネはそれも黙って受け流した。ろくに一睡もできず、心も身体も疲れ果てていた。
白と黒の騎士団は無事に城を発ち、残されたイレーネたちには変わらない日常が待っている。
(マルガレーテ様も、どこかで見ていらしたのかしら……)
イレーネは彼女のことを考えると、胸が苦しくなった。彼女はディートハルトが他の女性と関係を持っていることを知っているのだろうか。おそらく、知らないはずだ。
マルガレーテの世話を任されている人間は彼女を不安にさせたり、傷つける言動をとることを厳しく禁じられている。もし破れば、国王から厳しく罰せられる。
では、婚約者がいることはどうだろうか。これはさすがに知っているのではないか。もしそうだとしたら、彼女は自分のことを一体どう思っているのだろう。
ディートハルトが上手く誤魔化しているのだろうか。私が本当に愛しているのは貴女だけだ……そんなふうに情熱的に囁いて。
それとも、そうしたこともすべて、彼女の耳には届かぬよう周りから守られているのか。
『私からすれば、マルガレーテはどんな些細な悪にも触れさせぬよう、大事に大事に鳥籠の中で世話されてきた小鳥よ。可哀想だから可愛がられて、悪に染まることなく成長することができた』
以前、グリゼルダが言ったように……。
イレーネは空を見上げた。抜けるような青空が広がっていた。この空の下で、ディートハルトもユリウスも戦っているのに実感がわかなかった。
聖戦は厳しい冬の訪れの前に勝利することを望んでいる。でも彼女は、いつまでも続いてほしい気がした。ディートハルトが帰ってこなければいいと思った。
聖戦は周囲の予想に反して、二年もの月日を経て、終結を迎えた。結果は妥協という名の惨敗に終わった。
途中まではまだ順調に砦を奪取していたらしい。
だが現場に滞在していた騎士たちと王国側の騎士団の間で作戦に食い違いが生じ、それに白の騎士団が口を出してさらに収拾がつかなくなり、しびれを切らした黒の騎士団の総長が少数の隊を率いて砦に突撃してしまった。
そのやり方というのがまたまずかった。
突撃してすぐその場にいた敵の一人を殺し、遺体をばらばらにして城壁の外に晒すという残虐な見せしめを行ったのだ。
総長の考えでは、これはあくまでも野蛮な異教徒が行った仕業であり、そんな彼らを咎めるために自分たちは戦っている――という王国側の正当性を示す考えがあったみたいだが、隠れ潜んでいた敵兵にすべて見られていた。当然彼らの怒りを買い、報復され、逆に自分の遺体を城壁に吊るされる羽目になった。
彼の身勝手な行動が王国側の恥となったわけだが、愚行は彼だけにとどまらなかった。王都から派遣された騎士団は現地人のことを野蛮な人間――何をしてもいい相手だと思い込み、略奪や凌辱など、騎士として到底褒められた行為ではない数々の振る舞いを仕出かした。
こんなことをされれば現地民は当然騎士団に強烈な反感を抱き、敵側が追い払ってくれることを望んで、市街戦などでは喜んで協力を惜しまなかったことも、勝敗を分けた要因だと言われていた。だがやはり一番の要因は騎士団それぞれの連携が上手くいなかったことだろう。
とにかく大勢の負傷者と死者を出して、撤退を余儀なくされる形で騎士団は帰還したのだった。
現地の人間にとっては勝手にやってきて、荒らすだけ荒らした敵にしか映らず、まさにどちらが蛮族かと言いたかったことだろうが、遠く離れたイレーネたちにとっては彼らの感情を知ることはなく、ただ帰還した兵たちを普段通りに出迎えた。
帰ることのできなかった友人や恋人の死を悲しむ者もおり、生きて無事に帰ってきた者は涙を浮かべながら抱擁され、喜びを噛みしめ合う姿があちこちで見られ、戦が終わったことをイレーネは実感した。
しかしディートハルトは、イレーネのもとへは訪れなかった。まだ国王への報告や戦争での後処理に追われているのだろうと思ったが、しばらく経っても、彼は姿を見せなかった。
彼が生きていることはグリゼルダから伝えられた。そしてその際、彼女はディートハルトが戦場で活躍し、褒賞として地位が上がることを教えてくれた。
敗戦とはなったが、無謀な作戦を決行した総長の亡きあと、残った兵を上手く率先し、白の騎士団とも連携を図り、現地民を説得して被害を最小限に推し留めようとした姿勢が評価されたらしい。
「もっとも、彼一人の働きではもうどうにもできないほど追いつめられていたのだけれど」
それでも作戦を指揮する上層部のほとんどが亡くなったので、順番的にもディートハルトが次の総長、かあるいはその次の役職を任されるだろうという見立てだ。
「イレーネ。お父様はディートハルトを気骨ある若者だと、見直したそうよ」
「それは……ようございました」
グリゼルダはじっとイレーネの顔を見てくる。イレーネは彼女が次に何を言おうとしているかわかっていた。
「ディートハルトは褒賞に姫を望んだわ」
イレーネは困ったように微笑んだ。とうとうこの時が来た。二年の月日が流れる間、ずっと覚悟していたことだ。
そのままじっとしていると、やがて彼は身を起し、静かに部屋を後にした。
それからしばらくしてイレーネも身支度を済ませ、王城の玄関口で他の者たちがしているように彼へ別れの挨拶を済ませた。
恋人同士が交わすようなものではなく、万人に告げるような月並みな言葉だったが、ディートハルトは特に何も言わなかった。
それをこっそり見守っていた女性陣――彼に恋慕を抱いている令嬢や関係を持っていた夫人は、二人があまりにも淡々とした態度だから、本当にイレーネたちが利害関係で結ばれた婚約者であり、冷え切った関係なのだと知って、胸をなで下ろしたことだろう。イレーネを気にせず会話に加わり、ディートハルトとの親密さを匂わせるような言葉と表情で別れを惜しんだ。
イレーネはそれも黙って受け流した。ろくに一睡もできず、心も身体も疲れ果てていた。
白と黒の騎士団は無事に城を発ち、残されたイレーネたちには変わらない日常が待っている。
(マルガレーテ様も、どこかで見ていらしたのかしら……)
イレーネは彼女のことを考えると、胸が苦しくなった。彼女はディートハルトが他の女性と関係を持っていることを知っているのだろうか。おそらく、知らないはずだ。
マルガレーテの世話を任されている人間は彼女を不安にさせたり、傷つける言動をとることを厳しく禁じられている。もし破れば、国王から厳しく罰せられる。
では、婚約者がいることはどうだろうか。これはさすがに知っているのではないか。もしそうだとしたら、彼女は自分のことを一体どう思っているのだろう。
ディートハルトが上手く誤魔化しているのだろうか。私が本当に愛しているのは貴女だけだ……そんなふうに情熱的に囁いて。
それとも、そうしたこともすべて、彼女の耳には届かぬよう周りから守られているのか。
『私からすれば、マルガレーテはどんな些細な悪にも触れさせぬよう、大事に大事に鳥籠の中で世話されてきた小鳥よ。可哀想だから可愛がられて、悪に染まることなく成長することができた』
以前、グリゼルダが言ったように……。
イレーネは空を見上げた。抜けるような青空が広がっていた。この空の下で、ディートハルトもユリウスも戦っているのに実感がわかなかった。
聖戦は厳しい冬の訪れの前に勝利することを望んでいる。でも彼女は、いつまでも続いてほしい気がした。ディートハルトが帰ってこなければいいと思った。
聖戦は周囲の予想に反して、二年もの月日を経て、終結を迎えた。結果は妥協という名の惨敗に終わった。
途中まではまだ順調に砦を奪取していたらしい。
だが現場に滞在していた騎士たちと王国側の騎士団の間で作戦に食い違いが生じ、それに白の騎士団が口を出してさらに収拾がつかなくなり、しびれを切らした黒の騎士団の総長が少数の隊を率いて砦に突撃してしまった。
そのやり方というのがまたまずかった。
突撃してすぐその場にいた敵の一人を殺し、遺体をばらばらにして城壁の外に晒すという残虐な見せしめを行ったのだ。
総長の考えでは、これはあくまでも野蛮な異教徒が行った仕業であり、そんな彼らを咎めるために自分たちは戦っている――という王国側の正当性を示す考えがあったみたいだが、隠れ潜んでいた敵兵にすべて見られていた。当然彼らの怒りを買い、報復され、逆に自分の遺体を城壁に吊るされる羽目になった。
彼の身勝手な行動が王国側の恥となったわけだが、愚行は彼だけにとどまらなかった。王都から派遣された騎士団は現地人のことを野蛮な人間――何をしてもいい相手だと思い込み、略奪や凌辱など、騎士として到底褒められた行為ではない数々の振る舞いを仕出かした。
こんなことをされれば現地民は当然騎士団に強烈な反感を抱き、敵側が追い払ってくれることを望んで、市街戦などでは喜んで協力を惜しまなかったことも、勝敗を分けた要因だと言われていた。だがやはり一番の要因は騎士団それぞれの連携が上手くいなかったことだろう。
とにかく大勢の負傷者と死者を出して、撤退を余儀なくされる形で騎士団は帰還したのだった。
現地の人間にとっては勝手にやってきて、荒らすだけ荒らした敵にしか映らず、まさにどちらが蛮族かと言いたかったことだろうが、遠く離れたイレーネたちにとっては彼らの感情を知ることはなく、ただ帰還した兵たちを普段通りに出迎えた。
帰ることのできなかった友人や恋人の死を悲しむ者もおり、生きて無事に帰ってきた者は涙を浮かべながら抱擁され、喜びを噛みしめ合う姿があちこちで見られ、戦が終わったことをイレーネは実感した。
しかしディートハルトは、イレーネのもとへは訪れなかった。まだ国王への報告や戦争での後処理に追われているのだろうと思ったが、しばらく経っても、彼は姿を見せなかった。
彼が生きていることはグリゼルダから伝えられた。そしてその際、彼女はディートハルトが戦場で活躍し、褒賞として地位が上がることを教えてくれた。
敗戦とはなったが、無謀な作戦を決行した総長の亡きあと、残った兵を上手く率先し、白の騎士団とも連携を図り、現地民を説得して被害を最小限に推し留めようとした姿勢が評価されたらしい。
「もっとも、彼一人の働きではもうどうにもできないほど追いつめられていたのだけれど」
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「イレーネ。お父様はディートハルトを気骨ある若者だと、見直したそうよ」
「それは……ようございました」
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「ディートハルトは褒賞に姫を望んだわ」
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