30 / 41
30、変装した王子様と……
しおりを挟む
休憩室と言っても王宮の広間のように広く、天井から吊るされたシャンデリアの光によって夜のように室内は光り輝いていた。……あまり落ち着いた雰囲気とはいえず、三人はそわそわしてしまう。
アナベルは母親と叔母と来ていたらしく、お茶を飲みながら会話を楽しんでいた。二人ともイリスとラファエルに品よく微笑んでくれて、アナベルと仲良くしてくれるよう頼んできた。
「アナベルさんはお母さま似なのね」
三人は少し離れた位置に席を取り、軽食を頼んだ。
「そうね。でも性格は父に似ているって言われるわ」
「わたしも外見は母に似ているけれど、性格はどうかしら……」
ラファエルの方を見ると、どうだろうなと言った。
「シェファール侯爵……ではないと思うが」
「じゃあやっぱりお母さま似?」
「それも……違うと思う」
強いて言うならどちらも似ていないと言われ、そうかと納得した。イリスも中身は両親にあまり似ていないなと思っていたのだ。
「あら。これから似てくる可能性だってありますわよ」
「これから?」
「そう。イリスさんのご両親がどういうお人柄かは存じませんけれど、親子ですもの。性格や考え方は多かれ少なかれ受け継いでいるものですわ」
「そういうものなのかしら……」
自分が父や母のように……やはりあまり想像できなかった。
「人は影響し合って生きていく生き物ですもの。今は真っ新でも、出会いや別れを繰り返していくうちにイリスさんだって変わっていくものなんじゃないかしら」
アナベルは時々うんと大人びたことを言う。
「そう考えると、イリスの両親も変わったからこそ、今のような性格をしているのかもな」
「じゃあ……昔は違っていた、ということ?」
「そうだ。イリスみたいに怖がりだったかもしれない」
自分のように……なんだか上手く想像できない。
(でも考えてみれば、わたしは今のお父さまたちがどんな人であるかも、実はよくわかっていないのかもしれない)
一度じっくり語り合うべきなのだろうが、社交界やら何やらでなかなか時間がとれない。またいざ面と向かって話すことになっても、きっと気恥ずかしさがあるだろう。
「アナベルさんはご両親とお話したりする?」
「そうね。母とは世間の流行について話したり、父とは商売について話したりするわ」
「そうなの。ラファエルは?」
「俺は……向こうへ帰った時はするけれど、それも挨拶程度だしな……昔の方が遠慮なくいろいろ話せていたかもしれない」
将来のことも、と言われ、騎士学校に進む際のことだろうかと思った。イリスも当時のラファエルが何を思って騎士になる道を志したのか知りたかった。いっそここで気軽に尋ねてみようか。いや、しかし触れてはだめな話題かもしれない。
そんなことをじっと考えていると、誰かにそっと肩を叩かれた。反射的に振り返ると、白い手袋をはめた指先がイリスの頬をつついた。
「やぁ、お嬢さん。婚約者との逢瀬を楽しんでいますか」
琥珀色の目がポカンと口を開いたイリスを映し、ゆっくりと細められた。帽子を目深に被って片眼鏡もかけているので一瞬見間違いかもしれないと思ったが、こんなことをするのは一人しかいない。
「お、」
王太子殿下。そう言おうとしたイリスの口を、サミュエルはそっと人差し指を当てて塞ぎ、片目を瞑った。
「すまない。今日はお忍びで来ていてね。あまり騒ぎになりたくないんだ。どうか大きな声を上げないでくれると助かる」
確かに右も左も王宮に出入りする人間ばかりだ。王子の顔もすぐにばれ……いや、もうばれているのではないか?
イリスはそっと隣のラファエルを見た。彼は目を真ん丸とさせてサミュエルを凝視していた。そして我に返った様子で「殿下」と呼んだ。とても小さな声で。
「何をしていらっしゃるんですか。こんな所で」
「劇場にいるんだ。芝居を観るために決まっているじゃないか」
「そういうことでは……今日は王宮で過ごされるご予定だったのではないですか」
一日のスケジュールをラファエルは覚えているらしい。さすがだ。
「もちろん。だが要件は済んだ。空いた時間は有効活用すべきだと、ここへ足を運んだわけさ」
ラファエルが聞きたいことはおそらくそういうことではないだろうが、サミュエルは「わかってくれたか?」と自信満々に答えた。主君の態度にラファエルはしばし言葉を失っていたようだが、やがてため息をつき、「護衛はもちろんつけていますよね?」と確認した。
「ああ。みな私に気を遣って、目につかぬ所にいるはずだ」
「そうですか。ならいいんですが……」
イリスは思わずさっとあたりを見渡したが、騎士服を着た人間は見当たらなかった。同じように正装しているのだろうか。
「それより私も席を共にして構わないか?」
「ええ。それは構いませんけれど……」
「ありがとう。おや、きみは……」
そこでようやくサミュエルはアナベルに気がついたようだ。彼女は一言も発せず、ティーカップを手にしたまま固まっていた。いきなり前触れもなく王子と会う羽目になったのだから無理もない。
「ドラージュ男爵のアナベル嬢じゃないか。きみもラファエルたちと一緒に?」
「いえ、わたくしはここで偶然会って……」
「そうか。それで時間までお茶をしていたんだな。私もご一緒させて構わないだろうか」
「あ、はい。どうぞ」
ありがとう、と王子は微笑んでアナベルの隣へ腰を下ろした。
イリスはこちらを見たアナベルの顔が「どういうことよ? なんで王子様がここにいるの?」と言っていることに気づいたがそれは彼女も同じ気持ちであった。
三人はしばらくどうしたものかと黙っていたが、やがてラファエルが胡散臭そうな目をしてたずねる。
「ところでその眼鏡と帽子は何ですか」
「普段の私だとばれないための変装だ」
レンズの縁を人差し指と親指で挟んで「似合っているだろう?」とサミュエルは聞いてくる。
「設定としては妻子に先立たれ、演劇だけが生き甲斐の中年貴族という所かな。そのために一昔前の流行を取り入れてみた」
「はぁ……」
「本当は鼻の下につけ髭もしようかと思ったが護衛の者たちに止められてしまってな」
「賢明な判断だと思います」
イリスは少し見てみたい気もしたが、王子様のイメージを壊しかねないのでラファエルは安心したようだった。
「しかし楽しみだな」
懐中時計を取り出して上演の時間を確かめるサミュエルの顔は子どもがプレゼントの中身を開ける時のような顔をしていた。
「殿下も、」
「サミュエルだ」
「え?」
「そんな呼び方をされてはすぐにばれてしまう。だから今日は名前で呼んでくれ」
そう言われても……とイリスたちは困った顔をする。
「あるいはサム、サミーと呼んでもいいぞ」
「サミュエル様もオペラをよくご覧になられるのですか」
イリスがそうたずねるとサミュエルは少し残念そうな顔をしたが、すぐに「ああ」と頷いた。
「最近は忙しくてあまり来られなかったが、昔は暇があったら訪れていたな」
「そうだったんですか……やっぱり今日みたいな感じで?」
「それは内緒だ」
悪戯っぽく笑う王子様に対し、騎士の顔は何か言いたげである。
「ラファエル様は護衛として付き添わなかったのですか」
アナベルが聞くと、「ラファエルはこういうのにあまり興味がないからな」とサミュエルが答えた。
「命令とあれば付き添いましたが」
「そんな仏頂面では私も息抜きできん。それにおまえの出で立ちでは逆に目立ってしまって、私の変装が無意味になってしまう」
どうやら変装も大事な息抜きらしい。
舞踏会の正装姿といい、お洒落が好きで楽しいのかもしれない。今の格好をお洒落と称していいかはイリスにはわからなかったけれど……。
「というか貴方は専用のボックス席でご覧になられるのでしょう? 変装していても、ばれてしまうのではないですか」
舞台の袖近く、二階のボックス席が王族専用とされている。彼らが観客として予約していない際は他の人間も観ることが可能だが、そんな人間は滅多におらず、値段も一番高かった。
「あそこは観にくくて仕方ない。私はいつも正面のボックス席で観ている」
それでも二番目に高い席で観るのだからさすが王子様といったところだろうか。
「きみたちも一緒に観るか?」
「私たちもすでにとっていますから」
「ボックス席か?」
「いえ、普通に平土間席ですが」
「前の方か?」
「いえ、後ろの方だったと思いますが」
「それはいけない! あそこは前の席に胴長の者が来てしまうと悲惨なことになってしまう」
サミュエルはやはり一緒に観ようと言い出した。
「しかし悪いですよ、そんな……」
「いいや。素晴らしい芝居は特等席で観てこそだ。絶対に私の席から観た方が感動する!」
熱のこもった口調で力説するサミュエルにラファエルは「落ち着いて下さい」と宥める。イリスはなんだかベルティーユを思い出した。好きなものについて語る時の熱量は兄妹そっくりらしい。
「よし。今日ここできみたちに会えたのも何かの縁だ。一緒に観劇を楽しもうじゃないか」
こうしてサミュエルに押し切られる形で四人はボックス席で観ることになったのだった。
アナベルは母親と叔母と来ていたらしく、お茶を飲みながら会話を楽しんでいた。二人ともイリスとラファエルに品よく微笑んでくれて、アナベルと仲良くしてくれるよう頼んできた。
「アナベルさんはお母さま似なのね」
三人は少し離れた位置に席を取り、軽食を頼んだ。
「そうね。でも性格は父に似ているって言われるわ」
「わたしも外見は母に似ているけれど、性格はどうかしら……」
ラファエルの方を見ると、どうだろうなと言った。
「シェファール侯爵……ではないと思うが」
「じゃあやっぱりお母さま似?」
「それも……違うと思う」
強いて言うならどちらも似ていないと言われ、そうかと納得した。イリスも中身は両親にあまり似ていないなと思っていたのだ。
「あら。これから似てくる可能性だってありますわよ」
「これから?」
「そう。イリスさんのご両親がどういうお人柄かは存じませんけれど、親子ですもの。性格や考え方は多かれ少なかれ受け継いでいるものですわ」
「そういうものなのかしら……」
自分が父や母のように……やはりあまり想像できなかった。
「人は影響し合って生きていく生き物ですもの。今は真っ新でも、出会いや別れを繰り返していくうちにイリスさんだって変わっていくものなんじゃないかしら」
アナベルは時々うんと大人びたことを言う。
「そう考えると、イリスの両親も変わったからこそ、今のような性格をしているのかもな」
「じゃあ……昔は違っていた、ということ?」
「そうだ。イリスみたいに怖がりだったかもしれない」
自分のように……なんだか上手く想像できない。
(でも考えてみれば、わたしは今のお父さまたちがどんな人であるかも、実はよくわかっていないのかもしれない)
一度じっくり語り合うべきなのだろうが、社交界やら何やらでなかなか時間がとれない。またいざ面と向かって話すことになっても、きっと気恥ずかしさがあるだろう。
「アナベルさんはご両親とお話したりする?」
「そうね。母とは世間の流行について話したり、父とは商売について話したりするわ」
「そうなの。ラファエルは?」
「俺は……向こうへ帰った時はするけれど、それも挨拶程度だしな……昔の方が遠慮なくいろいろ話せていたかもしれない」
将来のことも、と言われ、騎士学校に進む際のことだろうかと思った。イリスも当時のラファエルが何を思って騎士になる道を志したのか知りたかった。いっそここで気軽に尋ねてみようか。いや、しかし触れてはだめな話題かもしれない。
そんなことをじっと考えていると、誰かにそっと肩を叩かれた。反射的に振り返ると、白い手袋をはめた指先がイリスの頬をつついた。
「やぁ、お嬢さん。婚約者との逢瀬を楽しんでいますか」
琥珀色の目がポカンと口を開いたイリスを映し、ゆっくりと細められた。帽子を目深に被って片眼鏡もかけているので一瞬見間違いかもしれないと思ったが、こんなことをするのは一人しかいない。
「お、」
王太子殿下。そう言おうとしたイリスの口を、サミュエルはそっと人差し指を当てて塞ぎ、片目を瞑った。
「すまない。今日はお忍びで来ていてね。あまり騒ぎになりたくないんだ。どうか大きな声を上げないでくれると助かる」
確かに右も左も王宮に出入りする人間ばかりだ。王子の顔もすぐにばれ……いや、もうばれているのではないか?
イリスはそっと隣のラファエルを見た。彼は目を真ん丸とさせてサミュエルを凝視していた。そして我に返った様子で「殿下」と呼んだ。とても小さな声で。
「何をしていらっしゃるんですか。こんな所で」
「劇場にいるんだ。芝居を観るために決まっているじゃないか」
「そういうことでは……今日は王宮で過ごされるご予定だったのではないですか」
一日のスケジュールをラファエルは覚えているらしい。さすがだ。
「もちろん。だが要件は済んだ。空いた時間は有効活用すべきだと、ここへ足を運んだわけさ」
ラファエルが聞きたいことはおそらくそういうことではないだろうが、サミュエルは「わかってくれたか?」と自信満々に答えた。主君の態度にラファエルはしばし言葉を失っていたようだが、やがてため息をつき、「護衛はもちろんつけていますよね?」と確認した。
「ああ。みな私に気を遣って、目につかぬ所にいるはずだ」
「そうですか。ならいいんですが……」
イリスは思わずさっとあたりを見渡したが、騎士服を着た人間は見当たらなかった。同じように正装しているのだろうか。
「それより私も席を共にして構わないか?」
「ええ。それは構いませんけれど……」
「ありがとう。おや、きみは……」
そこでようやくサミュエルはアナベルに気がついたようだ。彼女は一言も発せず、ティーカップを手にしたまま固まっていた。いきなり前触れもなく王子と会う羽目になったのだから無理もない。
「ドラージュ男爵のアナベル嬢じゃないか。きみもラファエルたちと一緒に?」
「いえ、わたくしはここで偶然会って……」
「そうか。それで時間までお茶をしていたんだな。私もご一緒させて構わないだろうか」
「あ、はい。どうぞ」
ありがとう、と王子は微笑んでアナベルの隣へ腰を下ろした。
イリスはこちらを見たアナベルの顔が「どういうことよ? なんで王子様がここにいるの?」と言っていることに気づいたがそれは彼女も同じ気持ちであった。
三人はしばらくどうしたものかと黙っていたが、やがてラファエルが胡散臭そうな目をしてたずねる。
「ところでその眼鏡と帽子は何ですか」
「普段の私だとばれないための変装だ」
レンズの縁を人差し指と親指で挟んで「似合っているだろう?」とサミュエルは聞いてくる。
「設定としては妻子に先立たれ、演劇だけが生き甲斐の中年貴族という所かな。そのために一昔前の流行を取り入れてみた」
「はぁ……」
「本当は鼻の下につけ髭もしようかと思ったが護衛の者たちに止められてしまってな」
「賢明な判断だと思います」
イリスは少し見てみたい気もしたが、王子様のイメージを壊しかねないのでラファエルは安心したようだった。
「しかし楽しみだな」
懐中時計を取り出して上演の時間を確かめるサミュエルの顔は子どもがプレゼントの中身を開ける時のような顔をしていた。
「殿下も、」
「サミュエルだ」
「え?」
「そんな呼び方をされてはすぐにばれてしまう。だから今日は名前で呼んでくれ」
そう言われても……とイリスたちは困った顔をする。
「あるいはサム、サミーと呼んでもいいぞ」
「サミュエル様もオペラをよくご覧になられるのですか」
イリスがそうたずねるとサミュエルは少し残念そうな顔をしたが、すぐに「ああ」と頷いた。
「最近は忙しくてあまり来られなかったが、昔は暇があったら訪れていたな」
「そうだったんですか……やっぱり今日みたいな感じで?」
「それは内緒だ」
悪戯っぽく笑う王子様に対し、騎士の顔は何か言いたげである。
「ラファエル様は護衛として付き添わなかったのですか」
アナベルが聞くと、「ラファエルはこういうのにあまり興味がないからな」とサミュエルが答えた。
「命令とあれば付き添いましたが」
「そんな仏頂面では私も息抜きできん。それにおまえの出で立ちでは逆に目立ってしまって、私の変装が無意味になってしまう」
どうやら変装も大事な息抜きらしい。
舞踏会の正装姿といい、お洒落が好きで楽しいのかもしれない。今の格好をお洒落と称していいかはイリスにはわからなかったけれど……。
「というか貴方は専用のボックス席でご覧になられるのでしょう? 変装していても、ばれてしまうのではないですか」
舞台の袖近く、二階のボックス席が王族専用とされている。彼らが観客として予約していない際は他の人間も観ることが可能だが、そんな人間は滅多におらず、値段も一番高かった。
「あそこは観にくくて仕方ない。私はいつも正面のボックス席で観ている」
それでも二番目に高い席で観るのだからさすが王子様といったところだろうか。
「きみたちも一緒に観るか?」
「私たちもすでにとっていますから」
「ボックス席か?」
「いえ、普通に平土間席ですが」
「前の方か?」
「いえ、後ろの方だったと思いますが」
「それはいけない! あそこは前の席に胴長の者が来てしまうと悲惨なことになってしまう」
サミュエルはやはり一緒に観ようと言い出した。
「しかし悪いですよ、そんな……」
「いいや。素晴らしい芝居は特等席で観てこそだ。絶対に私の席から観た方が感動する!」
熱のこもった口調で力説するサミュエルにラファエルは「落ち着いて下さい」と宥める。イリスはなんだかベルティーユを思い出した。好きなものについて語る時の熱量は兄妹そっくりらしい。
「よし。今日ここできみたちに会えたのも何かの縁だ。一緒に観劇を楽しもうじゃないか」
こうしてサミュエルに押し切られる形で四人はボックス席で観ることになったのだった。
44
お気に入りに追加
672
あなたにおすすめの小説
【完結】名ばかりの妻を押しつけられた公女は、人生のやり直しを求めます。2度目は絶対に飼殺し妃ルートの回避に全力をつくします。
yukiwa (旧PN 雪花)
恋愛
*タイトル変更しました。(旧題 黄金竜の花嫁~飼殺し妃は遡る~)
パウラ・ヘルムダールは、竜の血を継ぐ名門大公家の跡継ぎ公女。
この世を支配する黄金竜オーディに望まれて側室にされるが、その実態は正室の仕事を丸投げされてこなすだけの、名のみの妻だった。
しかもその名のみの妻、側室なのに選抜試験などと御大層なものがあって。生真面目パウラは手を抜くことを知らず、ついつい頑張ってなりたくもなかった側室に見事当選。
もう一人の側室候補エリーヌは、イケメン試験官と恋をしてさっさと選抜試験から引き揚げていた。
「やられた!」と後悔しても、後の祭り。仕方ないからパウラは丸投げされた仕事をこなし、こなして一生を終える。そしてご褒美にやり直しの転生を願った。
「二度と絶対、飼殺しの妃はごめんです」
そうして始まった2度目の人生、なんだか周りが騒がしい。
竜の血を継ぐ4人の青年(後に試験官になる)たちは、なぜだかみんなパウラに甘い。
後半、シリアス風味のハピエン。
3章からルート分岐します。
小説家になろう、カクヨムにも掲載しています。
表紙画像はwaifulabsで作成していただきました。
https://waifulabs.com/
幼妻は、白い結婚を解消して国王陛下に溺愛される。
秋月乃衣
恋愛
旧題:幼妻の白い結婚
13歳のエリーゼは、侯爵家嫡男のアランの元へ嫁ぐが、幼いエリーゼに夫は見向きもせずに初夜すら愛人と過ごす。
歩み寄りは一切なく月日が流れ、夫婦仲は冷え切ったまま、相変わらず夫は愛人に夢中だった。
そしてエリーゼは大人へと成長していく。
※近いうちに婚約期間の様子や、結婚後の事も書く予定です。
小説家になろう様にも掲載しています。
あなたに忘れられない人がいても――公爵家のご令息と契約結婚する運びとなりました!――
おうぎまちこ(あきたこまち)
恋愛
※1/1アメリアとシャーロックの長女ルイーズの恋物語「【R18】犬猿の仲の幼馴染は嘘の婚約者」が完結しましたので、ルイーズ誕生のエピソードを追加しています。
※R18版はムーンライトノベルス様にございます。本作品は、同名作品からR18箇所をR15表現に抑え、加筆修正したものになります。R15に※、ムーンライト様にはR18後日談2話あり。
元は令嬢だったが、現在はお針子として働くアメリア。彼女はある日突然、公爵家の三男シャーロックに求婚される。ナイトの称号を持つ元軍人の彼は、社交界で浮名を流す有名な人物だ。
破産寸前だった父は、彼の申し出を二つ返事で受け入れてしまい、アメリアはシャーロックと婚約することに。
だが、シャーロック本人からは、愛があって求婚したわけではないと言われてしまう。とは言え、なんだかんだで優しくて溺愛してくる彼に、だんだんと心惹かれていくアメリア。
初夜以外では手をつけられずに悩んでいたある時、自分とよく似た女性マーガレットとシャーロックが仲睦まじく映る写真を見つけてしまい――?
「私は彼女の代わりなの――? それとも――」
昔失くした恋人を忘れられない青年と、元気と健康が取り柄の元令嬢が、契約結婚を通して愛を育んでいく物語。
※全13話(1話を2〜4分割して投稿)
頑張らない政略結婚
ひろか
恋愛
「これは政略結婚だ。私は君を愛することはないし、触れる気もない」
結婚式の直前、夫となるセルシオ様からの言葉です。
好きにしろと、君も愛人をつくれと。君も、もって言いましたわ。
ええ、好きにしますわ、私も愛する人を想い続けますわ!
五話完結、毎日更新
【完結】殺されたくないので好みじゃないイケメン冷徹騎士と結婚します
大森 樹
恋愛
女子高生の大石杏奈は、上田健斗にストーカーのように付き纏われている。
「私あなたみたいな男性好みじゃないの」
「僕から逃げられると思っているの?」
そのまま階段から健斗に突き落とされて命を落としてしまう。
すると女神が現れて『このままでは何度人生をやり直しても、その世界のケントに殺される』と聞いた私は最強の騎士であり魔法使いでもある男に命を守ってもらうため異世界転生をした。
これで生き残れる…!なんて喜んでいたら最強の騎士は女嫌いの冷徹騎士ジルヴェスターだった!イケメンだが好みじゃないし、意地悪で口が悪い彼とは仲良くなれそうにない!
「アンナ、やはり君は私の妻に一番向いている女だ」
嫌いだと言っているのに、彼は『自分を好きにならない女』を妻にしたいと契約結婚を持ちかけて来た。
私は命を守るため。
彼は偽物の妻を得るため。
お互いの利益のための婚約生活。喧嘩ばかりしていた二人だが…少しずつ距離が近付いていく。そこに健斗ことケントが現れアンナに興味を持ってしまう。
「この命に代えても絶対にアンナを守ると誓おう」
アンナは無事生き残り、幸せになれるのか。
転生した恋を知らない女子高生×女嫌いのイケメン冷徹騎士のラブストーリー!?
ハッピーエンド保証します。
このたび、あこがれ騎士さまの妻になりました。
若松だんご
恋愛
「リリー。アナタ、結婚なさい」
それは、ある日突然、おつかえする王妃さまからくだされた命令。
まるで、「そこの髪飾りと取って」とか、「窓を開けてちょうだい」みたいなノリで発せられた。
お相手は、王妃さまのかつての乳兄弟で護衛騎士、エディル・ロードリックさま。
わたしのあこがれの騎士さま。
だけど、ちょっと待って!! 結婚だなんて、いくらなんでもそれはイキナリすぎるっ!!
「アナタたちならお似合いだと思うんだけど?」
そう思うのは、王妃さまだけですよ、絶対。
「試しに、二人で暮らしなさい。これは命令です」
なーんて、王妃さまの命令で、エディルさまの妻(仮)になったわたし。
あこがれの騎士さまと一つ屋根の下だなんてっ!!
わたし、どうなっちゃうのっ!? 妻(仮)ライフ、ドキドキしすぎで心臓がもたないっ!!
【完結】昨日までの愛は虚像でした
鬼ヶ咲あちたん
恋愛
公爵令息レアンドロに体を暴かれてしまった侯爵令嬢ファティマは、純潔でなくなったことを理由に、レアンドロの双子の兄イグナシオとの婚約を解消されてしまう。その結果、元凶のレアンドロと結婚する羽目になったが、そこで知らされた元婚約者イグナシオの真の姿に慄然とする。
心の声が聞こえる私は、婚約者から嫌われていることを知っている。
木山楽斗
恋愛
人の心の声が聞こえるカルミアは、婚約者が自分のことを嫌っていることを知っていた。
そんな婚約者といつまでも一緒にいるつもりはない。そう思っていたカルミアは、彼といつか婚約破棄すると決めていた。
ある時、カルミアは婚約者が浮気していることを心の声によって知った。
そこで、カルミアは、友人のロウィードに協力してもらい、浮気の証拠を集めて、婚約者に突きつけたのである。
こうして、カルミアは婚約破棄して、自分を嫌っている婚約者から解放されるのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる