81 / 208
第4章:土の心臓編
078 ラシルスにて-クラスメイトside
しおりを挟む
---
海を渡った一行はスタルト車を利用して荒野を移動し、途中で一泊し、翌日無事ラシルスに辿り着いた。
今まで見たことのない荒野や石造りの町並みに戸惑いつつも、クラインに先導され、町の中を歩く。
町は大変賑わっており、少しでも気を抜くと人ごみに流されてしまいそうだった。
柚子は体が小さい分歩幅も短く、すぐにでも人ごみに押し流されてしまいそうになっていた。
それでも、何とか大股で早歩きで付いて行きながら、彼女はクラインに向かって口を開いた。
「な、なんだか凄く賑わっていますね。お祭りでもあるのんでしょうか?」
「……いえ、そういうわけでは無いのですが……この町には、他の国では滅多にお目にかかれないものがありましてね……首都ラシルスに関しては、いつもこれくらい賑わっているのですよ」
「お目にかかれない……?」
「着きましたよ」
クラインがそう言って立ち止まったせいで、柚子は彼の背中にぶつかってしまう。
しかし、すぐに体勢を立て直し、クラインが見上げているものを見た。
そこには、巨大な石造りの建物があった。
真っ白な壁をした直方体の巨大な建物が聳え立ち、数多くの人間が建物の中を忙しなく出入りしている。
出入りする人の大半はキッチリしたタキシードやドレスを着ており、普通の服を着ている人でも、かなりフォーマルな感じの高級そうな服を身につけていた。
「ここって……」
「ラシルス国の首都ラシルスが誇る超巨大カジノ……通称、『カジノ・ラシルス』」
クラインの言葉に、その場にいた全員が驚いた反応を示した。
柚子達の知識では、カジノと言えばアメリカのラスベガスなんかにある賭博施設で、ごく普通の女子高生である彼女達にとっては非現実的な存在だった。
そんなものが目の前に存在しているという事実に、彼女達は少なからず驚きの反応を示した。
「この町には、土の心臓というものが封印されています。町をご覧の通り、この心臓の影響でこの辺りには岩や鉱物が多く、この町の人達はそれを上手く利用して生活しています。このカジノも同様に、心臓の魔力によって生成される金を掘り出し、カジノの財産として活用しているのです」
「それって、危なくないですか!?」
クラインの説明に、花鈴がそう声を上げた。
彼女の問いに、クラインは笑みを崩さずに「危ないですよ」と答えた。
「このカジノが作られてから、我々はすぐにこのやり方に反対しました。……ですが、彼等は私達の言葉には耳を貸さず、何十年もの間このカジノを続けています。心臓のことは外部に漏らせないので、真実は話せませんしね」
「……じゃあ、封印されている心臓を破壊することなんて出来ないのでは……?」
「いえ……それに関しては事前に言いくるめていますので、問題は無いです」
相変わらず笑みを崩さないまま言うクラインに、黙って会話を聞いていた友子は、静かに目を伏せた。
──……この国の情勢も、心臓がどんな状態にあるのかも、どうでもいい。
──破壊出来る状況にあるのなら、今すぐにでもダンジョンに潜れば良い。
──早くしないと……また魔女に先を越されてしまう。
「あの……心臓の破壊には、いつ行くのですか……?」
「実は、予定よりも一日早く着いてしまいまして……カジノには明日ダンジョンに潜ると伝えてあるので、心臓の破壊も明日になりますね」
「……早くすることは出来ないんですか?」
「申し訳ないですが、向こう側の事情もありますので……」
クラインの言葉に、友子は「そうですか」と言いながら目を伏せ、拳を強く握り締めた。
強く握り締められた拳には僅かに血管が浮かび、痛みが生じる。
焦燥感からか苛立ちを露わにする友子の手を、誰かがソッと握った。
「ッ……?」
「最上さん……我慢だよ」
柚子は小声でそう言うと、友子の指の隙間に自分の指を潜り込ませ、拳を解させる。
小さな手によって強く握っていた手が緩んでいくのを感じつつ、友子は俯いて「ごめん」と小さな声で謝った。
それに、柚子はフルフルと首を横に振って「良いんだよ」と答えた。
「気持ちは分かるからさ。でも、焦っても仕方無いよ。物事には何にでも、順番があるんだからさ」
「それは、そうだけど……私達がゆっくりしている間に、魔女がここの心臓も回収してしまったら、って考えたら、さ……」
「それは……」
友子の言葉に柚子が答えようとした時、パンパンとクラインが手を叩いた。
それに皆の視線が集まるのを確認すると、彼はニコッと笑みを浮かべて続けた。
「ひとまず、今日は宿を取っていますので、もうそちらに移動しましょう。その後は自由行動としますが、くれぐれも一人で行動しないように」
彼はそう言うと、宿の方に向かって歩き出す。
その背中を追って、一行は歩き出す。
柚子は大股で歩いて友子の隣に並ぶと、口を開いた。
「……大丈夫だよ」
その言葉に、友子は目を丸くして柚子に視線を向けた。
彼女の反応に、柚子は小さく笑みを浮かべて続けた。
「もしも最上さんが心配していることが起きるとしたら、魔女は今、同じ町にいるってことでしょう? 今ここには、私達だけじゃなくてクラインさんもいるんだし……皆で強力すれば、案外倒せるかもしれないよ?」
「……そんな、上手くいくわけ……」
「試してみないと分からないでしょ?」
珍しく悪戯っぽく笑いながら言う柚子に、友子は苦笑を浮かべた。
それに、柚子は笑みを緩めて、続けた。
「心配しなくても……きっと上手くいくよ。最上さんはもう、一人じゃないんだよ?」
「……山吹さ……」
「うわッ、ごめんなさい!」
友子が柚子の名を呼ぼうとした時、前方からそんな声がした。
視線を向けてみると、そこでは、花鈴が青い髪をした女性にペコペコと頭を下げていた。
「あぁ、大丈夫ですよ」
ウェーブのかかった青い長髪に同色の目をした女性が、微笑みながらそう言う。
大人びた雰囲気を漂わせているが、着ている服は露出が多く、どちらかと言うと妖艶な美しさを持っていた。
胸も大きく、スレンダーな体つきは男を魅了する美しいもので、つい見惚れてしまいそうになる。
そんな女性に花鈴が何かを言おうと口を開いた時、真凛が彼女の手を掴んだ。
「何してるの? 早く行くよ?」
「あっ、ちょっと待ってよ真凛!」
驚きの声を上げる花鈴だったが、真凛に引っ張られて仕方なくこちらによってくる。
「さっきの女の人超綺麗じゃなかった!?」
追いついた途端、花鈴は大きな声でそう言って来た。
それに、柚子は呆れたような表情を浮かべた。
「何してるのよ……こんな場所で迷子になったらどうするの?」
「ごめんってぇ……でもさ、本当に凄く綺麗な人だったの! なんかこう……瑞々しいというか……海っぽいというか……人魚みたいな人!」
「はいはい、分かった分かった」
「絶対分かってない!」
適当に流す真凛に、花鈴は両手に拳を作ってそう抗議した。
それに友子は苦笑しつつも、ソッと視線を逸らした。
──一人じゃない、か……。
極度の人見知りだったせいで、今まで友達もロクにいなかった友子にとって、今の時間は夢のようなものだった。
きっと、日本にいたままでは、永遠に得られなかったであろう時間。
──でも……こころちゃんがいない。
その事実が、友子の心を締め付ける。
今がどれだけ恵まれた瞬間だとしても、彼女にとっては、こころの存在が無ければ意味の無いことだった。
──早く、救わないと……。
「最上さん? どうかしたの?」
すると、柚子が不思議そうにそう聞いてくる。
表情に出ていたのか、ずっと考え込みすぎてしまっていたのかもしれない。
友子はすぐに首を横に振り、「なんでもない」と答えた。
「ちょっと考え事してただけ」
そう笑って言い、彼女は誤魔化すように、歩を速めた。
……こころ達が歩いて行った方向とは、逆の方向に。
---
海を渡った一行はスタルト車を利用して荒野を移動し、途中で一泊し、翌日無事ラシルスに辿り着いた。
今まで見たことのない荒野や石造りの町並みに戸惑いつつも、クラインに先導され、町の中を歩く。
町は大変賑わっており、少しでも気を抜くと人ごみに流されてしまいそうだった。
柚子は体が小さい分歩幅も短く、すぐにでも人ごみに押し流されてしまいそうになっていた。
それでも、何とか大股で早歩きで付いて行きながら、彼女はクラインに向かって口を開いた。
「な、なんだか凄く賑わっていますね。お祭りでもあるのんでしょうか?」
「……いえ、そういうわけでは無いのですが……この町には、他の国では滅多にお目にかかれないものがありましてね……首都ラシルスに関しては、いつもこれくらい賑わっているのですよ」
「お目にかかれない……?」
「着きましたよ」
クラインがそう言って立ち止まったせいで、柚子は彼の背中にぶつかってしまう。
しかし、すぐに体勢を立て直し、クラインが見上げているものを見た。
そこには、巨大な石造りの建物があった。
真っ白な壁をした直方体の巨大な建物が聳え立ち、数多くの人間が建物の中を忙しなく出入りしている。
出入りする人の大半はキッチリしたタキシードやドレスを着ており、普通の服を着ている人でも、かなりフォーマルな感じの高級そうな服を身につけていた。
「ここって……」
「ラシルス国の首都ラシルスが誇る超巨大カジノ……通称、『カジノ・ラシルス』」
クラインの言葉に、その場にいた全員が驚いた反応を示した。
柚子達の知識では、カジノと言えばアメリカのラスベガスなんかにある賭博施設で、ごく普通の女子高生である彼女達にとっては非現実的な存在だった。
そんなものが目の前に存在しているという事実に、彼女達は少なからず驚きの反応を示した。
「この町には、土の心臓というものが封印されています。町をご覧の通り、この心臓の影響でこの辺りには岩や鉱物が多く、この町の人達はそれを上手く利用して生活しています。このカジノも同様に、心臓の魔力によって生成される金を掘り出し、カジノの財産として活用しているのです」
「それって、危なくないですか!?」
クラインの説明に、花鈴がそう声を上げた。
彼女の問いに、クラインは笑みを崩さずに「危ないですよ」と答えた。
「このカジノが作られてから、我々はすぐにこのやり方に反対しました。……ですが、彼等は私達の言葉には耳を貸さず、何十年もの間このカジノを続けています。心臓のことは外部に漏らせないので、真実は話せませんしね」
「……じゃあ、封印されている心臓を破壊することなんて出来ないのでは……?」
「いえ……それに関しては事前に言いくるめていますので、問題は無いです」
相変わらず笑みを崩さないまま言うクラインに、黙って会話を聞いていた友子は、静かに目を伏せた。
──……この国の情勢も、心臓がどんな状態にあるのかも、どうでもいい。
──破壊出来る状況にあるのなら、今すぐにでもダンジョンに潜れば良い。
──早くしないと……また魔女に先を越されてしまう。
「あの……心臓の破壊には、いつ行くのですか……?」
「実は、予定よりも一日早く着いてしまいまして……カジノには明日ダンジョンに潜ると伝えてあるので、心臓の破壊も明日になりますね」
「……早くすることは出来ないんですか?」
「申し訳ないですが、向こう側の事情もありますので……」
クラインの言葉に、友子は「そうですか」と言いながら目を伏せ、拳を強く握り締めた。
強く握り締められた拳には僅かに血管が浮かび、痛みが生じる。
焦燥感からか苛立ちを露わにする友子の手を、誰かがソッと握った。
「ッ……?」
「最上さん……我慢だよ」
柚子は小声でそう言うと、友子の指の隙間に自分の指を潜り込ませ、拳を解させる。
小さな手によって強く握っていた手が緩んでいくのを感じつつ、友子は俯いて「ごめん」と小さな声で謝った。
それに、柚子はフルフルと首を横に振って「良いんだよ」と答えた。
「気持ちは分かるからさ。でも、焦っても仕方無いよ。物事には何にでも、順番があるんだからさ」
「それは、そうだけど……私達がゆっくりしている間に、魔女がここの心臓も回収してしまったら、って考えたら、さ……」
「それは……」
友子の言葉に柚子が答えようとした時、パンパンとクラインが手を叩いた。
それに皆の視線が集まるのを確認すると、彼はニコッと笑みを浮かべて続けた。
「ひとまず、今日は宿を取っていますので、もうそちらに移動しましょう。その後は自由行動としますが、くれぐれも一人で行動しないように」
彼はそう言うと、宿の方に向かって歩き出す。
その背中を追って、一行は歩き出す。
柚子は大股で歩いて友子の隣に並ぶと、口を開いた。
「……大丈夫だよ」
その言葉に、友子は目を丸くして柚子に視線を向けた。
彼女の反応に、柚子は小さく笑みを浮かべて続けた。
「もしも最上さんが心配していることが起きるとしたら、魔女は今、同じ町にいるってことでしょう? 今ここには、私達だけじゃなくてクラインさんもいるんだし……皆で強力すれば、案外倒せるかもしれないよ?」
「……そんな、上手くいくわけ……」
「試してみないと分からないでしょ?」
珍しく悪戯っぽく笑いながら言う柚子に、友子は苦笑を浮かべた。
それに、柚子は笑みを緩めて、続けた。
「心配しなくても……きっと上手くいくよ。最上さんはもう、一人じゃないんだよ?」
「……山吹さ……」
「うわッ、ごめんなさい!」
友子が柚子の名を呼ぼうとした時、前方からそんな声がした。
視線を向けてみると、そこでは、花鈴が青い髪をした女性にペコペコと頭を下げていた。
「あぁ、大丈夫ですよ」
ウェーブのかかった青い長髪に同色の目をした女性が、微笑みながらそう言う。
大人びた雰囲気を漂わせているが、着ている服は露出が多く、どちらかと言うと妖艶な美しさを持っていた。
胸も大きく、スレンダーな体つきは男を魅了する美しいもので、つい見惚れてしまいそうになる。
そんな女性に花鈴が何かを言おうと口を開いた時、真凛が彼女の手を掴んだ。
「何してるの? 早く行くよ?」
「あっ、ちょっと待ってよ真凛!」
驚きの声を上げる花鈴だったが、真凛に引っ張られて仕方なくこちらによってくる。
「さっきの女の人超綺麗じゃなかった!?」
追いついた途端、花鈴は大きな声でそう言って来た。
それに、柚子は呆れたような表情を浮かべた。
「何してるのよ……こんな場所で迷子になったらどうするの?」
「ごめんってぇ……でもさ、本当に凄く綺麗な人だったの! なんかこう……瑞々しいというか……海っぽいというか……人魚みたいな人!」
「はいはい、分かった分かった」
「絶対分かってない!」
適当に流す真凛に、花鈴は両手に拳を作ってそう抗議した。
それに友子は苦笑しつつも、ソッと視線を逸らした。
──一人じゃない、か……。
極度の人見知りだったせいで、今まで友達もロクにいなかった友子にとって、今の時間は夢のようなものだった。
きっと、日本にいたままでは、永遠に得られなかったであろう時間。
──でも……こころちゃんがいない。
その事実が、友子の心を締め付ける。
今がどれだけ恵まれた瞬間だとしても、彼女にとっては、こころの存在が無ければ意味の無いことだった。
──早く、救わないと……。
「最上さん? どうかしたの?」
すると、柚子が不思議そうにそう聞いてくる。
表情に出ていたのか、ずっと考え込みすぎてしまっていたのかもしれない。
友子はすぐに首を横に振り、「なんでもない」と答えた。
「ちょっと考え事してただけ」
そう笑って言い、彼女は誤魔化すように、歩を速めた。
……こころ達が歩いて行った方向とは、逆の方向に。
---
1
お気に入りに追加
210
あなたにおすすめの小説
とある高校の淫らで背徳的な日常
神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。
クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。
後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。
ノクターンとかにもある
お気に入りをしてくれると喜ぶ。
感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。
してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
百合ゲーの悪女に転生したので破滅エンドを回避していたら、なぜかヒロインとのラブコメになっている。
白藍まこと
恋愛
百合ゲー【Fleur de lis】
舞台は令嬢の集うヴェリテ女学院、そこは正しく男子禁制 乙女の花園。
まだ何者でもない主人公が、葛藤を抱く可憐なヒロイン達に寄り添っていく物語。
少女はかくあるべし、あたしの理想の世界がそこにはあった。
ただの一人を除いて。
――楪柚稀(ゆずりは ゆずき)
彼女は、主人公とヒロインの間を切り裂くために登場する“悪女”だった。
あまりに登場回数が頻回で、セリフは辛辣そのもの。
最終的にはどのルートでも学院を追放されてしまうのだが、どうしても彼女だけは好きになれなかった。
そんなあたしが目を覚ますと、楪柚稀に転生していたのである。
うん、学院追放だけはマジで無理。
これは破滅エンドを回避しつつ、百合を見守るあたしの奮闘の物語……のはず。
※他サイトでも掲載中です。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
亮亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI
学園の美人三姉妹に告白して断られたけど、わたしが義妹になったら溺愛してくるようになった
白藍まこと
恋愛
主人公の花野明莉は、学園のアイドル 月森三姉妹を崇拝していた。
クールな長女の月森千夜、おっとり系な二女の月森日和、ポジティブ三女の月森華凛。
明莉は遠くからその姿を見守ることが出来れば満足だった。
しかし、その情熱を恋愛感情と捉えられたクラスメイトによって、明莉は月森三姉妹に告白を強いられてしまう。結果フラれて、クラスの居場所すらも失うことに。
そんな絶望に拍車をかけるように、親の再婚により明莉は月森三姉妹と一つ屋根の下で暮らす事になってしまう。義妹としてスタートした新生活は最悪な展開になると思われたが、徐々に明莉は三姉妹との距離を縮めていく。
三姉妹に溺愛されていく共同生活が始まろうとしていた。
※他サイトでも掲載中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる