上 下
2 / 8

2

しおりを挟む

▽2

 荷物を積み、馬車に乗って、新しくできた道路の起点へと移動する。

 馬車の中は静かで、御者とアーキズが経路の話をする声が時おり響いていた。私は水筒から飲み物を口にし、ほう、と息を吐く。

 彼が祟られてしまってから、会話は酷く拙くなった。視線も合わなくなって、仲の良い演技をする時には態とらしさに心が痛む。

 車輪が大きな石を踏んだ。揺れて傾いだ身体を、隣で腕が受け止める。

「あ、……ありがとう」

 微笑みかけるが、姿勢を正せば用はない、とばかりに、あっさりと腕が離れた。

 世間話がしたい、と常々思ってはいるのだが、彼に私を寄せ付ける空気はない。

 屋敷から道路の起点までは遠くなく、私たちが辿り着いた時には明らかに葬儀用の馬車が停まっていた。

 何かあったのでは、と慌てる私を大きな掌が宥め、二人で馬車を降りる。視線の先には、神官服を着た人物が二名立っていた。

「おはようございます。大神官様」

 その内の一人が、声に反応するようにフードを下ろす。零れ出た髪は白く、陽光を受けて銀に煌めいた。

 体色の中で、目立つのは瞳だ。まばゆい夏と共に在る、濃い緑だった。

「おはよう、フィリス家の……」

 ちら、と投げられた視線は鋭く、気候も相俟って身を震わせたくなってしまった。

 アーキズが答える前に、私が一歩先へ出る。

「初めまして。当主の息子、ティリアといいます。こちらが私の伴侶のアーキズ」

「ああ。例の」

 大神官の名は『サフィア』というが、民は畏れ多い、と彼を名で呼ぶことはない。名は知っているだろう、とばかりに、相手が名乗り返す様子はなかった。

 代わりに大神官は、背後に控えていたもう一人を押し出しすように身を引く。

 アーキズと同じく黒髪で長身ではあるが、ゆるりとした空気に武人の色はない。だが、布地の多い神官服の下は、ある程度動ける体躯であることが窺えた。

 その人は私に向け、手を差し出す。

 闇のような瞳を緩ませて浮かべた笑顔は、初対面の相手としては完璧だったが、どこか作り物めいていた。

「初めまして。神官のガウナーと申します。大神官の身の回りの世話をするため、同行することになりました」

「そうなんですね。よろしくお願いします」

 ガウナーと名乗ったその人は、アーキズ相手にも朗らかに手を差し出していた。

 神官、と呼ぶには典型的な容姿と態度で、いっそ、大神官のそっけなさの方が神殿に属する人物としては異様だった。それなのに、何となく胸がざわつく。

「あの、馬車はなぜ葬儀用なんですか?」

 私が尋ねると、青年神官は苦笑を浮かべる。

「新しい道を祝福する道中で、賊に遭っても困りますので。流石に、金も物資も積まない葬儀用の馬車は狙われ辛いですからね」

「ああ。そういうことでしたか」

「ご安心ください。死人が出ても我々が送りますよ」

 はは、と笑うガウナーに対し、アーキズははっきりと眉を寄せた。

 くい、とこっそり服の裾を引いて、表情を改めさせる。体裁上の伴侶は、はっとして表情を作り替えた。

 葬儀用の馬車は二人を置いて帰っていった。二人もまた、屋敷の馬車を使って移動することになる。

「まずは一つめ、だな」

 大神官は懐から石を取り出す。日の光を跳ね返す輝きに、目を瞠った。

 彼が持っていたのは、大粒の雷管石だ。

「そういえば、あんたが祟られてるんだっけ」

 大神官はアーキズの前に歩み出ると、もう一つ取り出したものを握り込ませた。

 幼馴染みの掌にあったのは、小さな雷管石だ。それに掌が触れた途端、ぴしぴしと罅が入り始める。

 パキン、と音を立て、石は砕けてしまった。

「すみません。いつも、触るとこうなるので……」

「いや。大丈夫だ。実際に見たくて握らせた」

 ふむ、と大神官は顎に手を当てる。

 驚いたのは、全く怒っている様子がないことだった。アーキズを見る目は、新しい研究対象を見つけた時のように、興味深く瞬きをする。

 大神官の指が、被験者の指に触れた。

「想像していたより根が深いな」

「……わかるんですか?」

 思わず、横から問い返してしまった。

 だが、大神官は気を悪くした様子もなく、こくりと頷く。

「像を壊した、だったか。当時の記録を当たったが、金銭的な補償は済んでいる。しかも、もう十年ほど前の事だった。俺に解けるものなら解いてやろうと思っていたんだが、昔、我が神が衝動的に祟った力は、長い期間を経て変質してしまっている」

 二人の指が離れた。

 大神官は痺れでもしたかのように、指先を軽く振る。続けて、困った、といった様子で頭を掻いた。

「大神官様は、……アーキズのこと、許してくださるんですか?」

「そもそも、子ども相手に持続する怒りなんかない。だが、忙しさにかまけて放っておいたのは悪かった。視察ついでに、何とかならないか探ってみよう」

「あ、ありがとうございます!」

 つい、叫ぶような調子になってしまった。口元に手を当て、そろそろと緑の目を見ると、鋭かった筈の目元が少し緩んでいた。

 大神官が砕けていない方の雷管石を握り込むと、魔力とは違う流れが渦を巻く。

 力は石に向かって収束し、彼が手のひらを開くと、地面に落ちた。石は地を転がることなく、地中にずぶずぶと潜り込む。

 祝福、という話だったが、確かに空気の流れ方というか、力の方向性が変わった気がする。

「祝福、とは。神術、というものですか?」

「そうだな。神術を使って祝福を為す、と言う方が正しいかもしれない」

 大神官、というよりは研究者のような口ぶりに、魔術学校時代を思い出す。私はオメガとしては魔力が多く、領地運営に役立つように、と医療魔術を専門に学んだのだ。

 ただ、寮生活をしていた魔術学校時代はアーキズとも疎遠となり、更に喋りづらくなってしまった。

「雷管石に私たちは魔力を込めますが。神の力もまた、雷管石の中に留まる?」

「やり方次第ではな」

「祝福、の効能は?」

「精神の安定だ。…………なんだ、やけに興味があるみたいだな。魔術師か?」

 私はこくんと頷いた。緑の目が、まぶたの裏に何度も隠れる。

「けれど。魔術学校を出て、今は主に領地運営に携わっているので、魔術師、と名乗るのも烏滸がましいような人間です」

「専門は?」

「医療魔術です。けど、精神の安定、の術式のようには読めません」

「そりゃそうだ。そもそも神術は形態が違う────」

 つらつらと神術というものについて語り始めた大神官に対し、私は相槌と質問を挟みながら知識を引き出す。

 放っておけば何時間もそうしていられたのだが、大神官の背後から伸びた腕によって話は遮られた。

「んぐ!」

 もごもごと濁った音が漏れるが、口を塞いだ掌は外れない。

「大神官様。祝福を捧げる地点は一カ所ではありません、移動しましょう」

 ガウナーは大神官の肩を抱くと、私たちが乗ってきた馬車へと誘導する。

 私もまたアーキズと視線を交わし、彼らの後に続いた。言い合っている様子を見るに、世話係、という割に上下関係は薄いようだ。

 気安い態度を羨ましく思いながら、ちらちらと隣にいる幼馴染みを見る。

「ごめんね。長話になっちゃって」

「いや。大神官から直々に講義を受ける機会も珍しいだろう」

「そう、かな」

「ああ。特にティリアは魔術学校を出てから、働きっぱなしだったし……」

 今日は珍しく、会話が続いているような気がする。私は跳ねる鼓動を抑え、表情を変えないように努めながら歩く。

 視察の数日間は、馬車内でも、宿でも一緒だ。もし、万が一でも祟りが鎮まったら、彼の番が見つかるのかもしれない。

 最終的に選ばれるのが私でなくても、彼の番が見つかるのは喜ばしいことだ。その筈だ。

 彼に番が見つかる前に、せめて幼馴染みの関係を取り戻したい。昔のように、気軽に会話を続けたい。

 水面に上がって息を吸って、また未来を思って水底に沈む。今はほんの少しだけ、呼吸が楽だった。













 馬車内の空気は、アーキズと二人のものよりも賑やかだ。ガウナーと名乗った青年神官は車窓の景色を興味深そうに見ては、私に話を振ってくる。

 私達が会話を続けていると、時おり大神官も会話に加わる。神官二人の空気は長い付き合いのそれで、初対面の他者を交えて尚、くるくると話題が回った。

 今日は、こんなに喋ったのは久しぶりだ、と思うほど口を動かしている。

 昼前には二カ所めの祝福を終え、昼食のために飲食店へと立ち寄ることになった。

「お二人は、食べられない物はありますか?」

「いや。好き嫌いも、教義上も特に気にしなくていい」

「右に同じく」

 通信魔術を起動し、立ち寄る予定にしていた食事処に人数を伝えていると、大神官はともかく、ガウナーは嬉しそうに微笑んでいた。

 初対面で一瞬感じた、あのそわりとした空気は、今はなりを潜めている。二人をちらちらと見ていると、アーキズが隣で手帳を開く。

 向かいにいる二人には見えない位置で、真っ白な頁に彼はペン先を走らせた。

『あの二人がどうかしたか?』

 明らかに、私に対する問いかけだった。頁を覗き込み、思い出したかのように自分の手帳を鞄から取り出す。

「ごめん。もういっかい予定見せて」

 彼の予定を書き写すふりをしながら、答えを綴る。

『ガウナーさん、ただの小間使いじゃないかも』

 アーキズは筆記具を私の手帳に向けると、白い箇所に文字を綴る。

『俺もそう思ってた。歩き方や身体の使い方を見るに、武術の心得がある』

 私は武人に見えない、と思った。けれど、腕っ節の強い幼馴染みが、武術の心得がある、と感じている。

 手練れながら、それを隠すことができる技術を持っているということだ。

『護衛を兼ねてる、ってこと?』

 今度は私がアーキズの手帳へ筆記具を走らせる。出鱈目な日付を読み上げ、あくまで予定入れをしているように装う。

『それならいいが、妙に技量の隠し方が上手い』

 幼馴染みは、ぴたり、と筆記具を動かす手を止める。

 視線の先には、顔を上げたガウナーの姿があった。視線が交わり、ぞわ、と背が粟立つ。

『護衛は威圧の為、ある程度の武力は詳らかにする。こんな隠し方をするのは、暗殺者のような、身分を偽る者だけだ』

 素早く書き綴ると、彼はぱたんと手帳を閉じる。

 刹那、向けられていた視線が逸れ、窓へと向かっていった。

「………………」

 アーキズが言うとおり、あの青年神官が何かを偽って大神官の傍にいるというのなら、視察の間は目を光らせておくべきだろう。大神官に万が一のことがあったら、自国から神の加護は失われる。

 数百年前、このケルテ国は荒れ、貧しい国であったらしい。神の加護を当然としている人々は、喪われることを畏れる。

 アーキズの祟りを鎮めるためにも、大神官を守るのは絶対だ。手帳をそっと閉じ、手元に置く。

「なんか、予定でいっぱいだね。少しくらい、アーキズにもお休みをあげたいんだけど」

 普段なら黙るところだし、喋っても相手から返事がない言葉を選択した。

 けれど、ガウナーに対して誤魔化す為なのか、返ってくる言葉がある。

「それを言うのなら、ティリアだって同じだ。義父上が、長期で旅行に行っては、と話をしてくれた」

「旅行?」

 今回のような数日間ならまだ良いが、長期、ともなれば会話が続かないだろう。

 疑問に思って問い返すと、彼は困ったように目の下を染める。

「新婚旅行が、まだだろう」

「そう…………、だったね。行き先、決めなきゃなぁ」

 あはは、と笑ってみせるが、新婚旅行が彼の頭にあった事に驚いている。

 結婚式だけは体面上、完璧にこなしてみせたが、新婚旅行は正直、忙しいとでも何とでも言えるものだ。

「へえ。お二人は、新婚旅行まだなんですか」

 向かい側から、ガウナーが話し掛けてくる。

 はい、と肯定して、これまで通りの声音で言葉を返した。

「延び延びになってしまっていて。ガウナーさんは、ご旅行には行かれますか?」

「いえ。神官の身分ですので、あまり神殿以外の場所には出歩きませんね。行き先も神に縁のある地になるので、数カ所に固定されてしまって」

 彼の語る言葉には真実味がある。長年、神殿に仕えているというのは確かなようだ。

 となると、武術の技量を隠す理由は何なのだろう。護衛も兼ねているというのなら、情報を共有しておいたほうが良い筈だ。

「ちなみに、ご出身は?」

「生まれは遠い土地ですが、キルシュ国の王都で幼少期を過ごしました」

 キルシュ国は、これから行くナーキアを領地とする国。自国であるケルテからすれば隣国にあたる土地だ。

 確かに、彼の名の響きは隣国で使われている音だった。

「どうしてわざわざ、ケルテへ?」

「キルシュ国の神殿は大きく、神官の人数も足りています。あちらの神殿は組織として、課題というものが少ないんですよ。だから、正直やることがなくて。こちらに移りました」

 またしても、自分の認識と齟齬のない回答だった。例え暗殺者だとしても、長いこと神殿に属する中で、知識を持っているのは確かなようだ。

 隣国の話をしている間に、食事処へと辿り着く。ガウナーは率先して荷物を持ち、大神官の降車を助けている。

 だが、その補助を受ける大神官は、ずっと落ち着かない様子だ。

 私はそっとアーキズに身を寄せ、囁きかける。

「どう思う?」

「神殿に長く在籍していたのは確かなようだ。そんな人物がこの数日の間に事を起こすとは考えづらいが、念のため、様子見は続けよう」

「分かった。大神官様は気安い感じだし、アルファではなさそうだから、私が近くで見ておくね」

「頼む。あの神官は……ベータか、アルファかもしれない。俺が近くにいるようにしよう」

 顔を上げると、思ったよりも近くに幼馴染みの端正な顔立ちがある。

 どくり、と胸が騒いで、手のひらの内にある彼の服を握り込む。平穏な視察にはならなそうだが、こうやって近くに居られる事が純粋にうれしかった。



しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【完結】トルーマン男爵家の四兄弟

谷絵 ちぐり
BL
コラソン王国屈指の貧乏男爵家四兄弟のお話。 全四話+後日談 登場人物全てハッピーエンド保証。

【完結】選ばれない僕の生きる道

谷絵 ちぐり
BL
三度、婚約解消された僕。 選ばれない僕が幸せを選ぶ話。 ※地名などは架空(と作者が思ってる)のものです ※設定は独自のものです

【完結】悪役令息の役目は終わりました

谷絵 ちぐり
BL
悪役令息の役目は終わりました。 断罪された令息のその後のお話。 ※全四話+後日談

死に戻りオメガと紅蓮の勇者

渡辺 佐倉
BL
オメガであることが分かったユーリは屋敷で軟禁されて暮らしていた。 あるとき、世界を救った勇者と婚約が決まったと伝えられる。 顔合わせをした勇者は朗らかでとてもやさしい人で…… けれどアルファ至上主義であるこの国の歪みが悲劇を生む。 死んだと思ったユーリは気が付くと性別判定の儀式の前に逆行していることに気が付いたが…… 一度目の人生で引き離された二人が二度目の人生で幸せをつかむ話です。 オリジナル設定のあるオメガバース異世界です。 タイトルの通り死に戻りの物語です。逆行前は不幸な話が続きますのでご注意ください。 勇者と言ってますがこの世界の勇者は魔法使いです。 後半にラブシーンが入る予定なのでR18としています。

余命宣告された叔父とつがいになった話

grotta
BL
運命のつがいは年若い叔父だったーーーオメガの直央は15歳のある日、叔父の前でヒートを起こしてしまう。行為は未遂に終わるが、その後叔父は直央の前から姿を消した。 オメガの甥とアルファの叔父は再会してつがいになるが、そこに恋愛感情は無かった。 運命のつがいが余命宣告を受け死を迎えるまでを看取ったオメガが、ベータ男性との結婚を控えて過去を語るお話し。 ※こちらは『派遣Ωは社長の抱き枕〜エリートαを寝かしつけるお仕事〜』番外編”一也の新しい恋"に登場する金子直央の過去のお話しですが、単独でもショートショートとして読むことができます。

恋のキューピットは歪な愛に招かれる

春於
BL
〈あらすじ〉 ベータの美坂秀斗は、アルファである両親と親友が運命の番に出会った瞬間を目の当たりにしたことで心に深い傷を負った。 それも親友の相手は自分を慕ってくれていた後輩だったこともあり、それからは二人から逃げ、自分の心の傷から目を逸らすように生きてきた。 そして三十路になった今、このまま誰とも恋をせずに死ぬのだろうと思っていたところにかつての親友と遭遇してしまう。 〈キャラクター設定〉 美坂(松雪) 秀斗 ・ベータ ・30歳 ・会社員(総合商社勤務) ・物静かで穏やか ・仲良くなるまで時間がかかるが、心を許すと依存気味になる ・自分に自信がなく、消極的 ・アルファ×アルファの政略結婚をした両親の元に生まれた一人っ子 ・両親が目の前で運命の番を見つけ、自分を捨てたことがトラウマになっている 養父と正式に養子縁組を結ぶまでは松雪姓だった ・行方をくらますために一時期留学していたのもあり、語学が堪能 二見 蒼 ・アルファ ・30歳 ・御曹司(二見不動産) ・明るくて面倒見が良い ・一途 ・独占欲が強い ・中学3年生のときに不登校気味で1人でいる秀斗を気遣って接しているうちに好きになっていく ・元々家業を継ぐために学んでいたために優秀だったが、秀斗を迎え入れるために誰からも文句を言われぬように会社を繁栄させようと邁進してる ・日向のことは家族としての好意を持っており、光希のこともちゃんと愛している ・運命の番(日向)に出会ったときは本能によって心が惹かれるのを感じたが、秀斗の姿がないのに気づくと同時に日向に向けていた熱はすぐさま消え去った 二見(筒井) 日向 ・オメガ ・28歳 ・フリーランスのSE(今は育児休業中) ・人懐っこくて甘え上手 ・猪突猛進なところがある ・感情豊かで少し気分の浮き沈みが激しい ・高校一年生のときに困っている自分に声をかけてくれた秀斗に一目惚れし、絶対に秀斗と結婚すると決めていた ・秀斗を迎え入れるために早めに子どもをつくろうと蒼と相談していたため、会社には勤めずにフリーランスとして仕事をしている ・蒼のことは家族としての好意を持っており、光希のこともちゃんと愛している ・運命の番(蒼)に出会ったときは本能によって心が惹かれるのを感じたが、秀斗の姿がないのに気づいた瞬間に絶望をして一時期病んでた ※他サイトにも掲載しています  ビーボーイ創作BL大賞3に応募していた作品です

完結•枯れおじ隊長は冷徹な副隊長に最後の恋をする

BL
 赤の騎士隊長でありαのランドルは恋愛感情が枯れていた。過去の経験から、恋愛も政略結婚も面倒くさくなり、35歳になっても独身。  だが、優秀な副隊長であるフリオには自分のようになってはいけないと見合いを勧めるが全滅。頭を悩ませているところに、とある事件が発生。  そこでαだと思っていたフリオからΩのフェロモンの香りがして…… ※オメガバースがある世界  ムーンライトノベルズにも投稿中

君はぼくの婚約者

まめだだ
BL
中学生のとき引き合わされた相手と婚約した智史。 元々オメガと判る前は異性愛者だった智史は、婚約者である直孝が女の子といるところを見てショックを受ける。 ―――そして気付いた。 直孝だって突然男の婚約者をあてがわれたわけで。なのに自分は、当たり前のように相手からは愛されるものと思っていたのか。

処理中です...