浄魔の聖女

今曽カリン

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第二話

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「ぐぼおっ!げおっおえええ!」



嗚咽をもらし、涙と鼻水とよだれまみれで苦しむ女性の、腕に絡んだ触手から粘液が噴き出す。袖口から脇まですべり入り込む。まるで、液体にも快楽神経が通っているかのように快感が走った。



「ふわっ!!気持ちいい!もっと!もっとだ!」



天藤は更に快楽を感じようと触手を動かした。袖口から襟まで通り抜けた触手は、ビリビリと服を引き裂いた。ブラジャーの留め具がはじけ飛び、胸があらわになった。ふるん、と揺れる胸を見て、女性に縁のない天藤は感動した。



「おっぱいだ・・・・・。」



つい見とれてしまった。職場ではほとんど女性に相手にされないのに、知人の間では無理して硬派を気取っているため、ろくに女性と接する機会のない天藤にとって、女性の裸はとても貴重で眩しいものだった。



「やめろおっ!」



体格の良い若い男性が叫びながら殴りかかって来た。天藤は女性の口に突っ込んでいた触手を抜くと、男性を思いっきり横殴りに殴りつけた。横っ面から身体の側面まで一度に打ち付ける。ドン!と音がして男性は吹っ飛んだ。遠巻きにこちらを伺う見物人達4~5人巻き込んで爆発するように人々がはじけ飛んだ。その周囲の人間たちが更に悲鳴をあげ逃げ出す。「強くなった!」と思った。人前で暴れることも、普段なら避けて歩くような強そうな男を一撃でやっつけるのも、天藤にとっては初めての快感だった。



「最高だ。今まで生きてきて最高の気分だ。」



女性の腕に絡めた触手をそのまま伸ばしていき、ショーツを残してビリビリに引き裂いた。乳房を乱暴にまさぐった。



「あああああ、おっぱいだあ おおっぱいだああ。」



「いやあああ、たすけてえ。ゲホッゲホッ。誰かたすけてええ。」



彼女は泣きながら力なく哀願するが、天藤にはそれもただの興奮するオプションだった。裸になった彼女の乳房を腹を、腰を足を撫でさすった。そして、触手の一本の先端で、粘液を噴き出しながら彼女の股間をショーツ越しに強く撫で上げた。



「ヒイイイっ!!」



まだせき込み嗚咽を繰り返していた彼女だが、突然股間に与えられた強い刺激に慄きの悲鳴をあげた。天藤はその様子を見て楽しくて仕方なかった。他人をこんなに玩具にできるなんて、生まれて初めてじゃないか?こんなに楽しいものなのか?!天藤は万能感に酔いしれた。



「やめなさい!女性を解放しなさい!」

「両手を、・・そのタコ足もすべて挙げてそこに跪きなさい!」

「発砲するぞ!言う通りにしなさい!」



警官が4名、口々に叫びながら現れた。天藤は振り返って警官を眺めた。4名とも銃を構えているが、明らかに怯えている。自分に対して恐れを抱いている。天藤はにやああっと笑った。顔に生えた短い触手たちも、うぞうぞと蠢いた。女性を一本の触手に持ち替え、ギュルルルっと締め上げた。



「キャアアッ!」

「ムグッ!」



一本の触手でグルグル巻きにし、最後はまた口に突っ込んで黙らせた。警官達から自分の背後になるように女性を地面に置いた。女性はずっと涙を流している。



「ちょっと待ってろ。後でたっぷり遊んでやる。先にうるさいあいつらから・・・・。」



二本の触手を振り回しながら警官達を威嚇した。触手に力がみなぎっている。試しに近くの柱を殴り付けてみた。ドゴン!と凄い音がして柱が三分の一ほど抉り取るように砕け散った。天藤は得意になった。警官達はあり得ないものみるように振り回される触手と、砕けた柱に空いた穴を眺めている。



「遊んでやる!!」



一人目の警官に触手を飛ばした。警官の顔面に拳骨状に固めた触手が叩き込まれた。警官達は全く見えなかったようだ。ピクリとも動かなかった。襲われた警官は銃を取り落とし後方に吹っ飛んで行く。その姿はまるで投げ捨てられた人形だった。インパクトの一瞬で気を失ってしまったのだろう、力なく柱や壁に激突しながらぐんにゃりと地面に落ちた。そのまま動かなくなった。残りの三人の警官はその様子を呆然と見ていたが、はっと我に返りほとんど同時に天藤の方に向き直ると、



「撃て!」



と一人の号令と同時に発砲した。



「パンパン!!パン!!パンパンパン!!!」



地下の構内に乾いた音が響いた。全員一気に全弾打ち尽くした。カチッカチッと空撃ちしている者が一人いる。号令を叫んだ警官が冷静に弾倉を取り換える。あとの一人は固まっている。天藤は触手を身体の前面に出してガードしていた。



「痛くもなんともない・・・・・。っはは・・・。こりゃすげえ!ははははは!!」



触手に食い込んだ弾丸がわかる。触手の中を移動させることができる。触手の中で弾丸を整列させた。これを猛スピードで打ち出す事ができる。なぜか天藤は自分の能力が理解できた。触手の先端を警官達へ向けて構えた。警官達は唖然としている。弾倉を交換した警官がハッと我に返った。仲間に向かって叫んだ。



「おいふせ・・・」



言い終わる前に天藤の触手から弾丸がマシンガンのように打ち出された。音はプシュプシュプシュ!という静かなものだったが、警官達は吹き飛ばされた。拳銃から打ち出すより初速が速いようだった。



「ギャッ!!」

「グワッ!!」

「ヒイッ!!」



三人とも悲鳴をあげて最初の警官のように吹っ飛んだ。だが、一人がじたばたともがいて起き上がると、無線を取り出し通信しようと呼びかけ始めた。応援を呼ぼうというのだろう。



「ちっ、防弾チョッキか。頭潰した方が早いな。」



天藤は起き直っている警官に向かうと、



「死ね!!」



と、触手を飛ばした。シュッと鋭い音と共に警官の顔面に触手が迫る。



「やめい!」



高い声が響た。次の瞬間、触手は警官の顔直撃直前で踏みつけられ地面で先端だけバタバタ暴れていた。



スラリとした真っ白い生足が触手を踏んづけている。助かった警官が、それでも着弾の衝撃で痛みに顔をゆがめながら見上げると、



「聖退魔人(派遣)アリサ参上!」



アリサが退魔人コスチュームをある程度着た状態で仁王立ちしていた。ある程度、というのはまだ、右足のストッキングを履いてなかったため右手に握りしめヒラヒラさせていたからだ。左手には使い古したリュックをしっかりと握っている。上着は前合わせの和服調で真っ白、神社の巫女っぽい。が、袴を履いてない。袴は省略するつもりのようだ。長めの上着を帯で止めて裾をヒラヒラさせている。しかし、警官の目には



「て、天女・・・・・。」



と見えた。



「やあだ、そんな、褒めすぎですよ。天女だなんて、もう!すごいかわいいってことじゃないですかあっ!」



突然褒められたアリサは、賞賛に免疫がないため真に受けてしまい、触手から足を外し身をくねらせて照れてしまった。が、すぐ真顔になり、



「さ、今のうちに逃げてください。ここは私が!」



「あ、ああ。」



警官はボンヤリとアリサに見とれてしまっていたが、我に返ると仲間の警官に声を掛け立ち上がった。



「あ、そうだ!」



アリサが思い出して素っ頓狂な声で警官に呼び掛けた。



「すみません!私以外にこんな感じの恰好したスーパーヒロインっぽい人来てますか?」



聞かれた内容が理解できるまでたっぷり4秒かかったが、警官は答えた。



「いや、他には誰も。」



「いいいよっしゃ!!」



アリサは気合を入れた。自分が一番乗りだ。コスチュームに着替えている途中で見ていられなくなり戦闘に介入してしまったが、報酬を独り占めできる可能性がある。



「そこの魔物!ちょっと待ってね!」



急いで白いストッキングに右足を通して引っ張る。「よっよっと」なんとか上まで引っ張りあげる事ができたが、左足はちゃんと太ももの付け根まであるのに対し、右足は急いだため太ももの中間あたりで止まってしまっていた。袴は・・・・履く暇無さそうだ。あきらめるか。上着が膝まであるし・・・・。



「ま、いいか。さあ、魔物!悪さをやめて大人しく縛につきなさい!」



「はあ?」



天藤は捕らえていた女性をまた持ち上げて前へ出した。



「ひどい事やめなさい!その女性を放しなさい!」



アリサが呼び掛けるが、天藤はとぼけた。



「ひどい事?ひどい事って?」



女性をまた、十字に持ち上げてみせる。二本の’触手で腕をからめ取り乳房をなぶり乳首を弄んでいた。触手の先から小さな舌が何枚も出て乳首をレロレロと舐め回している。そして残るもう一本の触手はすでに、女性の陰部に挿入されていた。



「ぐっ!うくっ!ううっ!」



クネクネと触手が動くたびに女性が声を上げる。天藤がにたああっと笑った。ズボッズボッとゆっくり抜き差ししている。



「あ!!こら!!今すぐ!やめろ!痛がってるでしょ!やめなさい!!」



アリサは怒った。が、天藤は余裕を感じていた。目の前の退魔士は怖くもなんともない。



「痛いのは最初だけだ。ほうら、こうしてやると、」



触手から粘液がジュバっと溢れ出た。滑りが良くなり感度が上がる粘液だ。抜き差しする音もジュボジュボと水気が多くなってきた。ゆっくり、ゆっくり出し入れされる触手に、女性の声音が変わり始める。



「んん!あっ!やっ!はんっ!!ううっ!!あんっ!!」



「ほうら、気持ち良くなってきただろう。どうだ?退魔士?俺はひどい事なんかしてないぞ?奉仕してるんだ、奉仕。ふふふふふ。」



うそぶく天藤にアリサは歯ぎしりした。嫌な奴だ。女性を見下して物扱いして、許せない。



「許せん!この低俗な下級魔!成敗してやる!!」



アリサは高らかに宣言した。天藤は余裕のニヤニヤ笑いで受け止めた。



「ようし、面白い。やってみろW」









END
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